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2025年7月22日火曜日

Aztec Camera - Walk Out to Winter (1983)



いい歌です



Aztec Camera - Walk Out to Winter (1983)
オフィシャルではないので消えるかも
Album: High Land, Hard Rain
Aztec Camera
Released: April 19, 1983
℗ 1983 Warner Music UK Ltd



昨日の文を書いていて思い出した曲。渋谷陽一さんが彼のラジオ番組サウンドストリートで「とてもいい曲」だと仰っていたのをよく覚えている。1983年にリリースされたばかりのアルバム『High Land, Hard Rain』から、この曲と「Oblivious」が流れたのを録音して繰り返し聴いた。

私もこの「Walk Out to Winter」が好きだった。爽やかなギターの音が気持ちよかった。ギターが上手いバンドだと思った。当時は英語なんて全くわからなかったので、歌詞の意味も全く知らなかった。



バンド Aztec Camera はスコットランドのバンド。アルバムのタイトルの『High Land, Hard Rain』とは、スコットランドのハイランドと激しく降る雨の意味だったのだなと今知った。

この曲を書いたシンガーソングライターのRoddy Frameさんは1964年の1月生まれ。なんと私とあまり変わらない世代だった。知らなかった。彼がこの曲を書いたのは1983年より前だから、彼はまだティーンだったわけだ。


歌詞を初めて見てみた。この歌は若者が「ティーンの初期の頃の頭でっかちな夢や理想論を捨て、現実を見て、前を向いて冬の厳しさに踏み出していこう」という歌だろうと受け取った。

1964年生まれのスコットランドの少年は、ティーンの初期にパンクに出会った。15歳の時に Clashの『London Calling (1979)』等を聴いてクラスメートとよく議論をして拳を振り上げていたのかも。しかし19歳になった今は、中学の頃に憧れた Clash のギタリスト Joe Strummer のポスターも壁から剥がれ落ちてそのままになってる。その後その場所に貼るポスターも見つからなかった(憧れる人もいなくなった)。周りを見ると、少し年上の青年達/大人たちはパンの配給や失業手当の列に並んでいる。それを見てイライラして憤る。彼らのようにはなりたくない。未来には壁が立ちはだかっているように見える。夢を語るばかりではなく、現実を見て冬の厳しい寒さにも踏み出そう。チャンスはきっと白い雪の下に隠れているのだから。


歌詞の「You burn in the breadline and ribbons and all」の
リボンの意味をAIに問うと、このような文が出てきた…

During the 1980s in the UK, a symbol of unemployment emerged in the form of unemployment ribbons. These ribbons, often worn by individuals who were unemployed and claiming government benefits (also known as "on the dole"), symbolized solidarity and the difficult economic conditions of the time.
英国1980年代、リボンが失業者のシンボルとなった…このリボンは「on the dole」と呼ばれる失業中で政府の給付金を受給している人が身につけていた。このリボンは連帯感と当時の厳しい経済状況を象徴していた。


歌で知る英国の歴史。この歌は1980年代初期にティーンだった若者が、前を向いて一歩踏み出す志を歌った歌だった。懐かしくなってこの歌を改めて聴いたらとてもいい曲だったので取り上げたい。


余談
中学から大学を卒業するまで、渋谷さんのサウンドストリートをよく聞いた。そして週の他の日も毎日サウンドストリートを聴いていた。佐野元春さん。坂本龍一さん、甲斐よしひろさん、山下達郎さん。どのDJがどの曲をかけていたのか全ては覚えていないのだけれど、基本的に洋楽は渋谷さん、そして英国のニューウェーブ系のJapanやデビッド・シルビアン等は坂本教授だったか。坂本教授の番組に来日中のデビッド・ボウイが出たカセットテープはまだうちにある。通訳はピ―タ・バラカン氏だった。

その後、夜の11時になったら「クロスオーバーイレブン」。この番組は曲を最初から最後まで遮らずに通しでかけてくれたので、曲を録音したカセットテープが沢山溜まった。中高生ならともかく、女子大生になってもまだラジオの前で毎晩エアチェックをしてカセットを作っていた私には当然ボーイフレンドも出来なかった。でも楽しかった。


Walk out to winter, swear I'll be there
冬に向かって歩こう 僕はきっとそこに行くと誓うよ
…はくどいので、「僕はきっとそうするよ」とした
And breathless we talked, it was tongues
=熱のこもった議論/主張の様子だそうだ




Walk Out to Winter
Aztec Camera
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冬に向かって歩こう 
誓うよ 僕はきっとそうする 
寒さは君の目を覚まさせる 
何もない状態で
君はなぜだろうと考えるだろう


僕らは夏に出会って 秋まで歩いた
息が切れるまで喋った 熱を持ったように
世間が言うのとは違って
それは若さではなかった
僕らは本質を突いていたんだ

ジョー・ストラマーの顔写真が 部屋の壁から外れて
その壁の場所にはもう何もない
甘く、苦く 
それが僕らの見つけたもの
だからそれらを飲み干して


冬に向かって歩き出そう 
誓うよ 僕はきっとそうする
寒さが君の目を覚まさせる
何もない状態で
君はなぜだろうと考えるだろう
冬に向かって歩いていこう 
誓う 僕はきっとそうする
チャンスは埋められている 
眩い雪の直ぐ下に


君は燃え尽きてる
パンの配給やリボンや色々なもの全てに 
だから冬に向かって歩いていこう
君が遅れることはないよ 
君はいつも待っている

この世代は
壁に向かって歩いている
でも僕は怒っていない
さあ荷物をまとめて
ここから抜け出そう


冬に向かって歩いていこう 
僕はきっとそうすると誓うよ
寒さは君の目を覚まさせる 
何もない状態で
君はなぜだろうと考えるだろう
冬に向かって歩いていこう 
誓うよ 僕はきっとそうする
チャンスは埋められている 
眩い雪のすぐ下に

冬に向かって歩こう 
僕はきっとそうすると誓うよ
寒さは君の目を覚まさせる 
何もない状態で
君はどうしてだろうと考える
冬に向かって歩いていこう 
誓うよ 僕はきっとそうする
君はきっと見つけるだろう
雪に目が眩みながら
これが人生
これが人生

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Songwriters: Roddy Frame