やっと追いついた。会津戦争の回は、私個人の学びもあったので、話の筋や台詞を逐一詳しく書いていましたが、戦争も終わったので少しペースを落とします。
------------------------------------
●まずあらすじ
会津戦争終結から半年経った1869年3月。アメリカ、マサチューセッツ州の大学で新島譲(オダギリジョー)が日本の明治維新での混乱を心配している。「復讐がなければいいが…。」(←西南戦争?)
八重ちゃん(綾瀬はるか)とその家族は、米沢藩の知人宅に身を寄せている。今は反物を売って日々を過ごす。戦争の傷痕は大きく、八重ちゃんは今でも時々悪夢にうなされる。知り合った会津の女性・千代の住む商家を訪ねるが、千代は今でも死んだ夫の仇を討つと言う。(←西南戦争?)そこへ現れた商家の主人。実は千代は妾としてその男に囲われの身だった。
69年5月18日、東京の飯野藩邸では、松平容保親子の命を救う代わりに家老・萱野権兵衛(柳沢慎吾)が切腹。萱野「戦で奪われたものは戦で取り返すのが武士のならい。」(←西南戦争?)
同日、函館の幕府軍も降伏。その数日前に新撰組の土方(村上淳)も戦死。頼母(西田敏行)「わしは生きる…わしらの会津を踏み潰してった奴らがどんな世の中作るのか、この目で見届けてやる。」
東京・護国寺、会津藩士謹慎所にてお家再興の話。陸奥の国下北三万石。名前は「斗南」。逆らう藩士達を山川大蔵(玉山鉄二)が説得する。大蔵は斗南藩の大参事に。梶原平馬(池内博之)は戦争を指揮した償いから全ての役職を退くと言う。前年68年の10月には平馬が大蔵の弟・山川健次郎(勝池涼)を長州へ逃がしていた。
69年10月。米沢の八重ちゃん一家の元へ大蔵が尋ねてくる。「斗南」で会津藩再興があるので八重ちゃん達にも来てほしいとの話。尚之助(長谷川博己)も行くと言う。それを八重ちゃんは断る。「もう暫くこうして生きていたい。」
1970年3月。雪の中、会津藩士達と家族が斗南へ向かう。
京都では覚馬(西島秀俊)が歩けるように回復していた。
------------------------------------
いやー辛いですね。まず最初の場面から会津戦争終結の半年後とあったので「ああ戦後の具体的なキツイ描写は避けたんだろうな…」と思った。八重ちゃん一家は会津を離れ、米沢藩の藩士宅へ家族で居候。ようやく落ち着き始めて一見穏やかなんですが、そんな日々でもやっぱり辛い…という状況。
(私は良くは知らなかったのですが)ネット界隈をうろうろすると敗戦の後の会津藩(城下)のキツイ状況というのもいろいろと出てきまして、そのようなものを映像で見せても辛いばかりでドラマとしては苦しいものがある。そのため主人公のその後の話として、敗戦直後の話はバッサリと切り捨てたんだろうと思った。
(敗戦直後の場面を)切り捨てたとは言っても、人物達の心には会津戦争の傷痕がまだまだくっきりと残ってます。八重ちゃんはシェル・ショック状態で、夜中にも悪夢にうなされてますし、物静かなうらさんは仕事に没頭することで全てを忘れようとしている。佐久ママも旦那様と息子2人を亡くして(←覚馬のことは知らない)気落ちされているんですが、決して泣き喚いたりはしない。気持ちを押し殺しているんでしょう。みねちゃんが気丈に振舞っていますが、みんな本当に辛いのを我慢して頑張っているんですね。
死体や、怪我人、捕虜の苦しみ、女性達の災難などを映像で見せることなく、八重ちゃんや千代さんの精神的な辛さで戦後を表現したのは上手いと思う。こういう見せ方のほうがずっと心に響きます。
特に千代さんのエピソードは辛い。今まで苦労を知らない藩士の奥方だった女性が、他藩の商人の妾になって生き延びようとしている。士族の女性がいかに誇り高く育てられたかを考えると、信じられないほど辛い話ですよ。またこの商人の男がいやな男で「会津の女のカラダは…」と言い始めた時には目を剝きましたよ。驚いた…昭和の時代劇みたいじゃないか(笑)。よく今の時代のドラマでこんなエゲツない言葉を言わせたもんだとびっくり。今年のNHKさんはすごいな…拍手。こういう話は実際に多くあったんだろうと思います。リアルに辛い話。
男達には男達の辛さがある。菅野権兵衛さんは負け戦の責任を取って切腹。別れの場面は悲しかったです。柳沢さんの泣き笑いの表情がなんともいえず悲しい。柳沢さんご本人がすごくいい人っぽいから特に悲しい。
先日似顔絵でいろんな顔がある…と書いた山川大蔵殿のシーンも多かったです。米沢藩の八重ちゃんを訪ねてくるところは史実なんでしょうか。この人はやっぱり八重ちゃんが好きなんですかね…?(もちろん史実ではないですが)。よく触るしなぁ。しかしこんなに八重ちゃんが好きな設定なら尚之助さんが亡くなった後の再婚は大蔵殿でいいんじゃね…と思ってしまいました。だってこんなに思ってくれてるし顔も悪くないし…。女性はとことん惚れてくれる男性と結婚したほうが幸せですよ。(←史実にはまったく関係ないけど)
この週で平馬くんともお別れでしょうか。大きな目のこの俳優さん大好きだったけどな。(スタジオパークも見たけど、やっぱり池内さんは大きな目がステキ ❤ )ところで二葉さんはどこいった?
さてそもそも大蔵殿が八重ちゃんを訪ねてきたのも、青森の斗南藩で会津藩を再興するので八重ちゃんにも来て欲しいということだったんだけど、八重ちゃんは行かないんですね。尚之助さんが行くのに、どうして行かないんだ…という疑問が残りますね。これはどうも上手く説明できてなかったですよね。この先八重ちゃんは京都に行ってしまうし、おまけに他の人と再婚してしまうわけで、どうも分からない。ちょっと尚之助さんが可哀想な気もする。いろんな台詞がカットされたんでしょうか。
さてこれからどういう展開になるんでしょう。尚之助さんとの夫婦の感じが良かったからなぁ…。お転婆で男勝り、気が強くてはねっかえり娘の八重ちゃんと、彼女を温かく見守る心の広い大人の男・尚之助さんの組み合わせがとても良かったもんね。あの二人が別れるのは本当に残念。
冒頭に新島(オダギリ)譲さんが出てきましたが、さてこのお方はどうなんでしょ。硬派で古風な大人の日本男児・尚之助さんがあまりにも良かったからな…難しいですよ。ぼそぼそと英語を話す声を聞いても「腹に力をいれんかいっ!」と思ってしまう(笑)。私はバターの国の人と結婚したので、日本人でバタ臭いアメリカかぶれの人にはあまり興味が無いのだ ワタシ…やっぱ大河ドラマの男は、ふんどしをキリリと締めた昔気質の日本男児がいい! 会津には、容保公、大蔵君、平馬君、官兵衛君に、神保さん親子や土佐さん、林さん、権八パパ、秋月さんに伝五郎先生、それに尚之助さんと古風でステキな男がいっぱいいましたからね。ああいう古風な日本男児の方がいいわ。無骨で不器用、怒ると怖いけど心は優しい昔の日本の男がもっと見たい…。
しかし今後八重ちゃんも京都ではケーキを焼いたりするそうな…さてどうなることやら。
京都の覚馬君はもう目が見えないみたいです。時栄さんがかいがいしくお世話してますが、それを見て「あぁこの二人はもう…」と思ってしまう。覚馬「見えなくても花を愛でることはできるようだな…」(←オイ…笑)