能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2012年12月27日木曜日

映画『25年目の弦楽四重奏/A Late Quartet』:ショーは続いていくのか

 
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A Late Quartet2012年)/米/カラー
105分/監督;Yaron Zilberman
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派手な話ではないけれど、じっくりといい俳優さん達の名演を見る…というような映画。いい感じの小作品です。
 
国際的に活躍し、結成25周年を迎える「弦楽四重奏団」。ずーっとずーっと公私共に常に一緒だった4人の音楽家達。その中の1人が病気で続けられなくなってしまう。そこから少しずつこのカルテットを繋ぐ糸がほつれてくる…と言うお話。
 
こういう映画というのは、最初からいろんなことが明らかにはされない。淡々と4人の登場人物の日々を追いながら、玉葱の皮を11枚剥くように話が進んでいく。その進み具合がとてもゆっくりなので、じっくりと辛抱強く話を追う。そして次第に話が形を現してくるのを楽しむような映画。
 
世界的に有名な音楽家達の話だが、内容は誰にでも起こり得るような日常のいざこざが主題。個々のエゴや、男女間の問題、母と娘、友人でありながらライバルでもある仕事仲間との関係のバランス。誰が誰を好きで、誰を尊敬して、嫉妬して…。
 
今まで25年間、それぞれが「美しい四重奏曲」の一部としてバランスを保ってきたのに、一人が続けられなくなったことから、他の3人も少しずつ不協和音を奏で始める。その不協和音を追ったドラマ。
 
 
 
ちょっとネタバレかも
 
何よりもいい俳優さん達をじっくりと観賞できる映画。
 
フィリップ・シーモア・ホフマンさんがね…もう上手いですよねこの人。この俳優さんはあまりに上手すぎて、役がそのまんま本人に見えてしまうので怖いくらいの役者さんなんだけど、今回もじっくり見せてくれます。この人が嫌な役を演じるとそれだけでトラウマになってしまうぐらいで、それが嫌で(上手すぎるから)決してオープンに好きになれない俳優さんなんだけど、とにかく上手い。今回も「いろいろと不満で、不安で…それでもカルテットのために状況を甘んじて受け入れてきたちょっと哀しい男」を実にリアルに演じてます。こういう人いると思う。ちょっとかわいそうだ。
 
それからキャサリン・キーナーさん。まずこの女優さんの青い目と黒髪のコントラストがなんとも言えずミステリアスでいい。薄い目の色はどことなく哀しみを湛えてヨーロッパ映画にもいそうな雰囲気。今回の役は意志の強い芸術家の女性。でも決して嫌な女には見えない。カルテットの他の男性3人をこの人の視点から「一人を愛し、一人をパートナーとし、一人を欲している」と表現したのが印象的。黒いサンローランのドレスが素敵です。
 
もう一人の俳優Mark Ivanirさんは今まで知らなかった。いい味です。大変いい男なんだけど、こういう白髪の多い落ち着いた外見の人が年下というのは非常に気が滅入る…(笑)。
 
 
さてクリストファー・ウォーケンさん。この人のファンです。昔から妙な役が多い方だけど「ディア・ハンター」や「天国の門」「戦争の犬たち」のころは素敵でした。今回のこの役を見ていて、ふと思い出したのは高倉健さんの言葉。「俳優は生き方が画面に出る。黙っていてもカメラは俳優の日常の人となりを写し取る。」とおっしゃっていたのだけど、今回のウォーケンさんを見ていてそれを思い出した。
 
今回の役は四重奏団を率いてきたベテランのチェリスト。25年間も一緒のグループで他の3人の父親的なリーダーとして存在している。非常に上品な紳士。芸術を愛し、日々楽しみ、音楽家としての豊富な経験を若い世代に伝えている。この人物にはエゴが無い。ただただ芸術に人生を捧げた人物。私にはこのキャラクターにウォーケンさん本人を見る気がした。
 
ウォーケンさんはニューヨーク出身。子供の頃からステージに立ち、20代半ばから映画に進出。どんな役も受けて淡々と途切れることなく職業俳優を長年やってきた。賞をとってもエゴに染まることなく、「どんな役にも必ず学ぶことがある」と謙虚に、ただただ来た役を淡々と引き受け続けて来年で70歳。ユーモアに溢れ、俳優という仕事を愛し続けた日々。まさに全てを芸術に捧げた人生。業界でも愛され、大変尊敬されているこのお方は、ご本人も非常に素敵な紳士ではないかと思う。そんな彼本人がこの映画のキャラクターと重なる気がした。カクカクした台詞回しのこのお方が、上手い俳優さんなのかどうかは今もって分からないが、この映画の彼は素敵です。
 
 
最後は意図的に(だと思う)あやふやなまま終わる。ショーは続いていくのか、それともカルテットを繋ぐ糸はほつれたままなのか…は観客の想像次第。ベートーベンの「A Late (String) Quartet(後期弦楽四重奏曲)」作品131を聴きながら余韻を残して映画は終わる。ゆっくりと静かな大人の小作品。それぞれの人物の台詞が心に染みます。
 
 
 

2012年12月26日水曜日

NHK大河ドラマ 第50回 最終回「遊びをせんとや生まれけむ」


清盛君の大河ぼやきマラソン、完走いたしました! 途中で脱落もしかけたけど、さすが大河枠。やっぱりついつい見続けてしまった。
 
今回は1年分の感想を総括したい。辛口です。
 
 
しかし今年は苦しかった。いいところもいっぱいあったんです。例えば室内の美術。平安時代の建築の知識なんて無い私には、貴族の館などの内装はすごく綺麗で楽しめた。賛否両論だった画面もだんだん明るくなった。
 
平安を描くという挑戦もよかった。マンネリ気味の戦国や幕末に比べれば、新鮮で面白い題材だった。
 
リアルを追求する姿勢も悪いとは決して思わない。昔80年代までの、真正面から光を当てるようなライティングよりはずっといい。ただ問題はバランス。ケムケムのコーンスターチの多用や、逆光ばかりの初期の映像は確かに辛かった。そういうのも最近は改善して見やすくなってました。
 
俳優さん達は若い人ばかりで、説得力のある配役ではなかったと思うけれど、個々の俳優さん達は頑張っていたと思う。1年間の長丁場、視聴率の苦戦など、戸惑うことも多かったのではないかと思うが、全員1年間精一杯頑張ったことには大きな拍手を送りたい。おつかれさまでした。
 
ただやっぱり6050歳以上の人物を20代ばかりで見せるのはどうしても無理。これは配役が決まってしまってからはどうしようもなかったのだろうと思う。
 
 
しかし、視聴率の低下が予算にも影響したのか、最近は話を回していくのも辛そうだった。史実を見せずにナレーションのみ。俳優さんが演じるのは、個人の小さな話だけ。人物の気持ちだけで話を回していくものが多くなっていた。
 
そのあたりが、実は今年の大河の第一の問題ではないかと思った。大河ドラマはあくまでも歴史のドラマ。まず歴史のうねり、流れを描くのが基本。その大きな流れ(歴史)を見たいから「大河」を見る。その大きな流れの上に登場人物たちが乗っていなければ面白くない。それなのに、今年「大河」として描かれたのは、裏庭にチョロチョロと流れる小川のようなもの。そのせせらぎを後ろに聞きながら、人物が前面でうんうん唸って感情的な芝居をやっているような感じだった。だからつまらなかった。
 
史実を描く時も、大きな流れの中での事件というより、個々の事件がぶつ切りにツギハギされているような印象。羅列しただけ。そのせいで歴史のうねりが見えない。だからつまらなかった。
 
 
視聴率が落ちて予算が減ったために「大河の流れ」が描けなくなったのか、それとも最初から「大河」を描く意志がなかったのかは、今では分からない。鶏と卵のようなもので、それが私達視聴者に分かることはないのだろうと思う。
 
今週の最終回は、その「大きな河が描けなかった」最たるもので見ていて可哀相になるほど。絵として撮りたい場面(清盛の死、壇ノ浦時子、錨をかかえた知盛、額に矢を受けた弁慶)だけを撮影し、残りの人物は過去の映像の使いまわし。ドラマチックなはずの平家の滅亡を全て敵=頼朝のナレーションで足早に終わらせた。
 
それなのに、清盛が亡くなった後も、壇ノ浦、義経の最後、その後まで長々と話を引き摺った意図はよくわからない。ピンポイントで大雑把に事件だけを見せられてもなんの感動も沸かない。あれなら清盛の死から壇ノ浦までで終わってもよかった。
 
 
結局、このドラマの一番の問題は、何が描きたかったのかが見えなかったこと。歴史でもない。魅力的な人物でもない。人物同士の関係も双六をしてにらみ合うだけ。その上に、話を食ってしまう過剰な演出。意図が不明で鼻につく衣装、人物デザイン。くどい台詞の繰り返し。唐突でくどい音楽の繰り返し…。一貫性の無い人物像、話に思想や意図の見えない脚本を始めとして、これら周りの様々なものが不快な不協和音を奏でていた気がする。脚本が弱く、話の軸を真っ直ぐに通せなかったために、個々の不協和音が増幅されてしまったような感じ。結果「大河」が見えなくなった。そして人物達も話も見えなくなってしまった。
 
 
今年の大河は実験と言っていいのだろうと思う。その実験に乗っかった俳優さん達も辛かったろうと思う。もっともっといい話は書けたはず。もっともっと俳優さん達を活かす事は出来ただろうと思う。例えば今週、錨を抱えた知盛なんて大変な迫力だったけど、今まで過去に彼が表に出てきた場面は一度も無かった。知らない人物の大立ち回りを見せられても気持ちが動かない。盛国の上川隆也さんほどの俳優さんを、1年間も座らせてただけというのも信じられない。彼に限らず多くの俳優さん達が一度も輝くことなくこのドラマを通り過ぎていったんだろうと思う。ほんとうにもったいない。
 
もっと面白くなったはず。もっとドラマチックな大河に出来たはず。平安、源平だからダメだったんじゃない。人物さえ描ければ、平安、源平は決してつまらない素材じゃないと思う。むしろ私のように当時の歴史に詳しくない者には、戦国に比べれば新鮮で面白い素材だった。
 
ドラマは人物が輝くから面白いこと。そして何よりも、大河ドラマは歴史を描くからこそ面白いのだということ、1年もの時間をかけて丁寧に歴史を描くことは「大河ドラマ」だからこそ出来るのだということを、もう一度考えなおして欲しい…と思いながら最終回を見終わった。
 
それにしても老けない深田さんは綺麗だった…。みなさんお疲れ様でした。
 
 
 
 
 

2012年12月23日日曜日

七面鳥の丸焼きの作り方


Merry Christmas everyone!

今日は日本はクリスマスイブです(アメリカでは現在23日)。日本の20年前、バブルの頃はイブはデートの大イベント日。25日はイベントの終わった日と決まっていたものですが(←私にはご縁が無かった)、日本は今でもそうなんでしょうか…。
 
さて西洋のクリスマスの当日1225とは、そのまま日本のお正月です。お店も会社も仕事も学校もみんなお休みで、みんな家族の元に帰り食卓を囲むのが慣わし。

国や土地によって、ハムだったり羊だったり魚料理だったりと料理は色々みたいですが、七面鳥が一般的でしょうか。私も何度が焼いたことがある。今日はクリスマスイブらしく、クリスマスの当日 1225に家族で食べる七面鳥の丸焼きのレシピを簡単に紹介したい。
 
 
●七面鳥の丸焼き(ロースト・ターキー)

材料
34kgの七面鳥(生)             丸ごと1
(冷凍も見かけるが私は買ったことがない)

1.       小ぶりな七面鳥34kgを買ってきます(10kgのもいる)。一抱えあってずっしり重い。首の無い皮のついた生の大きな鳥なので怖いです。足は足首で落とされてます。ひぇ~。
 
2.       内臓は除いてあるので、大きく開いたお尻のほうから開いて綺麗にします。私は洗ったかも…覚えていない。ちゃんと水気をペーパータオルで拭きます。

3.       首のあたりに詰め物をします(=スタッフィングのレシピは後述)。首の余った皮を伸ばして背中に金串で止めます。

4.       両手羽の肘を背中に伸ばし、

5.       大きく開いたお尻のほうからお腹にも詰め物をします。詰め物は膨らむので軽く詰めること。両足を曲げたまままとめてお尻の皮に止める。お尻の皮を引っ張って適当に閉じます。

6.       説明で分からなかったので、とりあえずタコ糸で脚をしばったりする。手足ばバラバラにならない様に身体にくっついていればいい。

7.       ロースト用のトレイに置いたラックの上に、鳥のお腹を上にして置く。

8.       植物油やバターなどを表面に塗る。

9.       オーブン用温度計を、太腿に刺す。

10.   165℃に熱したオーブンに入れて、鳥が34kgキロなら3時間から3時間半焼く。動かさない。こんがりと色がついてきたらアルミホイルで覆う(10kgの七面鳥を焼くには、7時間だそうです)。時間は鳥の調理時の温度によって違うので、太腿に刺した温度計が85℃になるのを目安に。85℃になったら焼き上がり。

11.   焼けたら、オーブンから出して20分そのままに。

12.   グレービーソースを作るならここ。(インスタントでもいい)

13.   スタッフィング(詰め物)を取り出して皿に盛る。

14.   鳥の脚をはずし、胸からスライスをカットして皿に盛る。

 

●ブレッド・スタッフィング(詰め物)これを鳥のお腹に詰めます

材料
セロリ (葉付きを刻む)    11/2カップ
玉葱    (みじん切り)            ¾カップ
バター                                           ¾カップ
食パンの12cm角切り           9カップ
                                                   小匙1
乾燥セージ (ハーブ)        小匙1/2
胡椒                                              小匙1/4

セロリと玉葱を刻んだものをバターで炒めて、柔らかくなったら火を止めて、残りの材料(パン、塩、セージ、塩、胡椒)と混ぜる。(上の材料は目安。鳥の大きさで必要量は変わってくるので適当に。おおまかでOK。これを鳥のお腹に詰めます。詰め物は殆どがパン。そのパンが、鳥が焼ける間に鳥のお腹の中で肉汁を吸っておいしくなるというもの。鳥が焼けたら取り出して別に皿に盛る。)

 

★(うちの)クリスマスディナーは、

1.       切った七面鳥のピース

2.       マッシュポテト

3.       角切りにしたベーコンを炒めて出た油で、ニンニクのみじん切りと、芽キャベツを半切りにしたもの、ニンジンの角切り、松の実、パセリを炒めたもの(塩コショウ)。(家庭によってレシピあり)

4.       スタッフィング(詰め物)

 

これにサラダがあることも。グレービーソースと市販のクランベリーソースをかけて、ぜーんぶひと皿に盛って食べます。なかなかアメリカンで豪快で野蛮な料理だと思う(笑)けっこう美味しい。
 
 
イギリスならこの後に、 鍋で熱々に沸かしたブランデーに火をつけ、それを(別に熱々に温めた市販のクリスマスプディングにかけてそのまま燃やし、青い火が消えてから取り分けて、そこにブランデーバターという、これまた洋酒に砂糖とバターを混ぜたものをかけてこってりと食べる。死ぬほど甘くて美味しい。
 
書くだけでお腹いっぱい…。


★翌日は上記の七面鳥、マッシュポテト、芽キャベツなどを全部パンに挟んでクランベリーソースと共にサンドイッチにする。



 

2012年12月22日土曜日

今日はかしゆかさんの…


今日はかしゆかさんの誕生日です。

Happy Birthdayかしゆか様。

あなたの可愛いゆか小顔、かっこいいゆかスタイル、ステキなゆか脚、綺麗なゆか髪、それに少女のような可憐さと大人の冷静さを同時に併せ持った独特の存在感が好きです。あなたはPerfumeの知性。あなたの24歳が実り豊かな幸せなものでありますよう…。
 
やっぱりファンブログっぽい…。



2012年12月20日木曜日

NHK ドラマ10『シングルマザーズ』第8回最終回



録画してたのを見終わりました。このドラマはよかった。

まず辛い思いをしている女性達が寄り添って助け合っていく話はいい。ほんとにいい。応援したくなる。特に高畑淳子さんの大きさ暖かさが素晴らしい。この「ひとりママネット」のメンバーの女性それぞれ全員を好きで見てしまう。彼女達が頑張ってるのを毎回応援したくなった。

沢口靖子さんの泣き顔には毎回泣かされた。恐怖泣き、嬉し泣き、哀し泣き、怒り泣き、胸がいっぱい泣き…。彼女が泣くのを見るたびこちらも泣きました。応援せずにはいられない。

ところで今回の最終回で、DVオヤジの田中哲司さんが出てきた。前にこの人が気になると書いたのだけどやっぱり気になる。もー今回泣いちゃうんだもんね。階段で高畑さんと(もう一人のDVオヤジの)山口馬木也さんに諭されているときも子供みたいな顔するし…。あんな顔で泣かれたらなんだか簡単に許してしまいそうだ…そんなのはいかんのだけど。この人も沢口(直)さん親子といい関係が作れたみたいでよかった。涼太君も可愛かった。

全員の登場人物を応援したくなったのはいい話だったから。実話を元にした話らしいのだけど、児童扶養手当の削減が凍結されて本当に良かったです。困っている人に優しい社会であることは大切だと思う。


2012年12月19日水曜日

David Bendeth - Feel The Real (1979)



DISCOです…。



David Bendeth - Feel The Real (1979)

Album: Adrenalin
Released: 1979
℗ 2007 type a records


昨日のThe Sunburst Bandのライブ映像での曲、彼らの曲ではなかったです。これが元曲。1979年に出たカナダ在住のイギリス人のギタリストDavid Bendethさんの Feel The Realだそうです。元曲はいかにも70年代後半のDISCOの曲調。かなりの良曲。懐かしい音。

全く知らなかったです。こういうふうに動画サイトというのは、予定せずに面白いものが繋がりでゾロゾロで来るのが面白い。The Sunburst Band繋がりででもなければ決して知ることはなかったろうと思う。

このDavid Bendethさんは現在もバリバリの現役でプロデューサーをなさっているらしい。

ところでこの上手いベースは誰、誰誰…?