曲を配信し、ある程度売れるあたりがついてから海外戦略の開始です。(言葉が大げさですが)。
Perfumeの欧米でのあり方を海外仕様にします。その理由は前述のとうり、海外にもうけるだろうPerfumeの魅力(1.ダンス、2.キャラクター(綺麗な女性型ヒューマノイド)、3.ライブ、4.中田さんの良曲)、つまり彼女達の明確なパッケージ性、特殊性を強調して、既存のコアなファン以外の人たちも巻き込んで、おっと言わせるためです。つまり市場を広げるためです。
現在、愛されているアイドルとして日本でのPerfumeは、なんでもOK状態です。焦点がぼけたとか迷走中などと思われかねないことも、彼女達なら全部いいというファンがほとんどです。ファン層が拡大した分、様々なファンが求める彼女達の姿は多様化しています。テクノを歌って踊るプロ、かわいくて綺麗なアイドル、スタイルのいいファッションリーダー、話のおもしろいお姉さん、理想の娘、理想の恋人、キラキラ輝くようなポップスター…、そういう変幻自在であることが今の彼女達の魅力であることも事実です。日本ではそれがポップスターのあり方として成功しています。海外でもネット上の既存のファンに対しては、そんな多様性がプラスに働きます。海外に出て行くからといって、日本国内でのPerfumeのあり方を変える必要は無いです。
…が、前述のような厳しい欧米の現実、それから彼女達が海外で一般的にはそれほど知られていないことを考えても、遠征ライブにいくのであればある程度見せ方を絞って戦略をたてたほうがいいでしょう。
1. ターゲットを設定
まず、戦略をたてやすくするためターゲットをあらかじめ想定したほうがいい。ターゲットは、3つです。この3つのタイプは、もうすでにある程度のファンがいると思われますし、このターゲットに向けた戦略であれば、急に決まったJapan Expo.等への出演や、欧州でのテクノフェスへの参加などにも、目的別に調整して対応しやすいはずです。
1.すでに日本のものなら何でも飲み込む日本通、Japan Expo.の客タイプ。
2.クラブ系の音楽通。
3.アート系、新しいもの、面白いもの好きタイプ。
この3つのタイプには、前述した日本人としての特異性、Perfumeならではの特殊性が、ポジティブにうけいれられるはずです。Japan Expo.タイプはPerfumeそのものが、クラブ系には中田さんの音楽が、アート系には彼女達のダンスと演出、最先端のステージセットが興味の対象となるでしょう。もちろん実際の観客の興味がそれほどバラバラなわけはなく、クラブ系が人形っぽいPerfumeのダンスを気に入ったり、日本通タイプがステージセットに感嘆したりと、客の反応がクロスオーバーしてくるのは、日本での過去の状況と同じでしょう。この3つのタイプを確実なターゲットとしてまず押さえて、そこから広げていけばいい。それぞれのタイプにも、友達がいるわけで、こういう人たちが外の人たちを引き込んできてくれればいい。
1の日本通タイプはPefumeならなんでもいいはず。基本的に(アノ)Perfume本人達を実際に見れることで舞い上がってくれるので何をやっても大丈夫です。2のクラブ系は踊りにくる人達。基本、曲がよくて踊れればいい。ライブ仕様の多少ハードめのリミックスだともっといい。代々木ミックスみたいなものだったら何を入れてもいい。ただ、このタイプは「願い」や、最近の「微かなカオリ」等には冷たいかも。3のアート系はパッケージとショーの演出の面白さを目的にやってくるでしょうから、Edge、エレクトロワールド、ポリリズムなどのようなレーザーショー、ライティング、映像、ステージの構成、踊る3人娘がポイントです。
基本的に、欧米への海外仕様では、ほぼPerfumeの初期の近未来テクノポップユニットのイメージをそのまま年齢に合わせて洗練させ、進化させればいい。
いままでどうりのステージの素晴らしさをキープしたまま、もう少し演出を近未来風のアート+ダンスショーっぽく作りこんでいけばいいでしょう。50人のかしゆかでも、代々木ミックスでも、レーザーショーでも、いままでチームPerfumeがやってきたことを基本的に変える必要はないです。ドームでの多くの演出はこの方向で成功していたと思います。