2017年4月20日木曜日

NHK大河ドラマ「真田丸」第50回「  」 12月18日放送



やってまいりました最終回でございます。あ~終わった。1年間よく文句も言いましたが終わってみれば名残惜しい。似顔絵の楽しみもこれでお終いだわ。




さて最終回。誰もが知る真田幸村無念の戦死+大坂城落城+秀頼&淀殿及び豊臣家滅亡…とうとうやってまいりました。1年間応援し続けた主人公とその周りの人々が亡くなるのを見るのは悲しい。しかしこれは史実に沿ったドラマなんだから悲しくていい。いや悲しくなくてはつまらない。

 今回の問題はそこでした。

最初に見た時の印象は、

1. みんな喧嘩の仕方を知らんのだね。

そして、

2. 煮え切らない。

2回目に見ても同じ印象でした。
 
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1. 喧嘩の仕方を知らんのだね

戦闘場面がまったりしてる。今回は最終回だし、アクション的にかなり盛り上がる回のはずだと思うのですが、なんとなく全体にまったりしてる。スローモーションも多い。幸村が家康に迫っていくところも、なんだか緊張感が足りない。そもそもあんな大草原で一人で敵の大将に近づけるわけがない。リアリティ無し。
 
もっと緊張して心臓がドキドキするような決死の場面のはずなのに、ただ馬に乗ってたり、ただ見てたり、ただ突っ立ってたり…。馬上の幸村と家康が会話をするところも戦闘場面だとは思えない。しーんと静かな草原で怒鳴り合ってる。周りの緊張感もない。幸村の表情は悪くないのに。
 
どうも間延びしてる。これはおそらく三谷さんの脚本も、演出的にも、編集も…、アクション場面を作れない人達が無理してアクション場面を撮ろうとした結果なんじゃないかと思った。俳優さんが殺陣に慣れていないとか馬が下手とか…そういうレベルではないと思う。制作全体がアクションを撮り慣れていないのだろう。なんだか全体がまったり間延びしてる。それが一番の印象。
 
 今の30代ぐらいの方々ってきっとお優しいんですよ。子供の頃にも危ないからと喧嘩もやった事がないのだろうし、暴力的な映画のシーンもおそらくあまり見てないですよね。70年代くらいまではやくざ映画とか、時代劇でも馬の全力疾走や華やかな殺陣があたりまえだったんだけれど、もうそういうものも流行らなくなりましたからね。
 
要は制作の方々が人間の肉体を使ったアクションの見せ方も、それらしい戦場の演出のも仕方も知らないんじゃないかという感じがした。戦争をしているのにどの場面にも戦場のリアリティがない。全体にとても静かなんですよ。戦場で何万人もの人間が動いているはずなのに、ほら貝や太鼓、馬のいななきや蹄の音などの効果音も無い。どの陣でも騒音ひとつ聴こえない。エキストラも沢山連れてきているのに戦というよりも競技会という感じ。戦国時代の戦の見せ方を知らないんだろうな。もう時代劇のアクションは撮れないのかもしれないと思った。
 
撮れないから戦闘場面もナレーションが多い…あのゲーム風の説明画面に有働さんのナレーションが重なる場面が多かった。今回の毛利勝永なんて前半は非常に強いのね。真田信吉に小笠原、榊原、諏訪、酒井と続けて戦って勝っている。その大活躍がゲーム画面と有働さんのナレーションで説明されるだけ。戦いの場面をほとんど見せてくれない。残念。だって毛利さんは映ってるときは凄くかっこいいんだもの。彼はアクションがさまになってます。もっと見たかった。
 
 俳優さん達は個人差がありますね。内記さん、作兵衛の最後はかっこよかった。毛利勝永、大野治房、作兵衛、それに城内の内記さんは武将らしいいい雰囲気がありました。それ以外はまあ虫も殺せなそう…みんな文系のインドア派の優しい人達かな。あまり武将らしくない。そもそも戦闘場面が少ないから見せ場も無いんですよね。
 
幸村の堺さんは表情や声は悪くない。家康を馬上筒で狙った表情も決して悪くなかった。しかし全体に演出が間延びしていてあまり強そうに見えなかったのはもったいない。結局演出が全てです。
 
 
2. 煮え切らない。
 
今まで(文句を言いながらも)応援してきた主人公達の最後はきちんと全部見せて欲しかった。死ぬ場面が見られないのは残念。
 
幸村の死は画面が白くなって亡くなったと想像するだけ。秀頼と淀殿+大蔵卿局+大野治長+大助も、窓の外に燃え上がる大坂城の天守閣を見ている場面だけでお終い。死ぬ場面が無いんですよ。そのために印象が薄くて心に残らない
 
死ぬ場面の描写があったのは、城内に乗り込んできた徳川勢と一人戦った内記さんと、戦場で撃たれても城に帰ってきた作兵衛(おおすごい)のお二人だけ。死ぬ場面というのはぶっちゃけ印象に残るんですよ。このお二人がやられたときは悲しかったです。単純に悲しい。悲しいから心揺さぶられるし記憶にも残る。やられるんだけれど俳優さん達がとてもかっこよく見える。こういう人物が死ぬ場面というのは時代劇の醍醐味だと思うんだけどなぁ。
 
 最近はやっぱり暴力描写はだめなんですかね。最初から三谷さんがそういう生々しいものを好まないだろうなというのは想像できたとはいえ、せめて真田幸村の最後の場面ぐらいは見せて欲しかった。淀殿もそう。いつの間にか大切な人達の最後があいまいにうやむやになってしまって印象に残らない。せっかく1年間も愛でた人物達なんだから最後まで見せて心揺さぶって泣かせて欲しい。まぁ私は歴史時代劇にはそういうのを求める昔の世代なんだろうと思います。こういうのはうやむやにしないで全部見せて欲しい。決してグロはいらないけれど。
 
いずれにしても大切なのは演出です。戦闘場面も撮れない。死ぬ場面も見せない。戦場のリアリティも作れない…もう戦国時代のそれらしい大河ドラマは見れないかもしれないと改めて思った。俳優さん達は演出次第でもっと輝けると思います。しかし演出が喧嘩の見せ方を知らなければ、それらしい場面でも説得力が無い。
 
近年で戦の描写でかなり力を入れていたのは『風林火山』でしたね。勘助さんも板垣さんも強く印象に残ってます。しかしあのドラマも10年前。もうああいうのは無理なのかなぁ。
 
なんだか最後まで文句の言いっぱなしでしたね。題材がいい話なんで、もっとあれが見たいこれが見たいと希望ばかりが募ってしまったのかも。戦国ものはゴリゴリの戦闘場面が見たい。手に汗握るやつ。イケイケゴーゴー応援したくなるやつ。それが戦国時代のドラマの醍醐味だと思うんですよね。
 
 
今回よかった人々
 
★高梨内記
★作兵衛
★毛利勝永

大きな拍手!


★良かったところ

家康は良かった。このお方は最初から最後までよかった。面白かった。俳優さんもノリノリ。一番面白かったです。
・毛利勝永がいい。毛利さんは強い強い。最後まで生き残ってたけれど毛利さんはどうなったの?
内記さんがかっこいい。昌幸のお位牌を持ってましたね。
作兵衛もいい。最後に見せ場があってよかったです。耕した大好きな畑で亡くなったのね。気は優しくて力持ちキャラ。
・淀殿。イノセントでちょっと頭が弱くてお姫様の淀さんは嫌いじゃない。優しいんですよね。「死」に反応して怖がる表情もとても良かった。表情がコロコロ変わって複雑な人物でしたね。
・大助君、健気でよかった。真摯で頑張ってましたね。
・矢沢三十郎頼幸。彼は時代劇の格好が似合う。現代人の姿より時代劇の格好のほうがいい。
・秀頼君の俳優さんもよかったです。真摯な若者。しかし城外に出られなかったのは残念。淀ママや大蔵卿BBAを押しのけてでも城外に出て欲しかったわ。だってもたもたしてるんだもの。あなたが迷ってる間に100人は死んでる…。なんとかして城を出てくださいよ。ご本人も無念だったろうなぁ。
真田幸村。優しすぎる。厨房のスパイじじいはとどめをさしたと思っていた。家康に馬上筒を向けて怒鳴ったところはよかったです。堺さんは演出次第でもっと強く見えたと思います。ちょっとこのドラマでは優しすぎたかな。日本一の兵というよりも穏やかな知性派の戦略家でしたね。

さぁまとめようかどうしようか…。