2013年7月26日金曜日

Perfume:総括-Perfume World Tour 2nd-2013



そろそろまとめましょうか…。

以前から「Perfumeは海外へ行け行け」と書いてきたこのブログにとって、今回7月のPerfume欧州公演は大変大きな出来事でした。もう終わっちゃったんですよね。びっくりですね。

去年のアジア公演は海外が初めてだったせいか、NHKさんが番組を作ってくれたりいろいろと大変な騒ぎだったように記憶してますが、それに比べると今回の欧州公演は淡々・サラサラっと終わった感じです。スケジュール的に「麺カタ対バンライブ」や「韓国のダンスフェス」「カンヌ」、それに直後には「ゆかさまスクープ」に「アミューズBBQ」などといろいろと忙しかったせいなのか、今回のヨーロッパ公演はあまり大げさに騒ぎ立てられることもなくいつの間にか終わってしまった感じ。

しかしこの欧州公演、Perfumeさん達にとってはとてつもなく大きな挑戦だったと思います。去年のアジアは近いこともあったし、公演前にも何度か行ってたりしてて、ある程度の予備知識はあったと思われるのですが今回は全て初めて。下調べと言っても「カンヌ」で行った折にパリの会場くらいは見れた…なんていう程度だったのでは。とにかくスケジュールがタイトでしたからね。ヨーロッパでの予備知識なんて「カンヌでの1曲お披露目でアチラの業界人達にはそれなりにウケタ」程度のものだったのではないかと思います。

あのチームPerufmeのこと、準備万端だったのは間違い無いですが、いかんせんヨーロッパは遠い…。そんなことを考えても、この欧州公演はスタッフさんにとってもPerfumeご本人達にとってもドキドキだったのではないかと思います。

ところが蓋を開けてみたら、行くとこ行くとこ大盛況。3会場とも全部観客が狂ったように大盛り上がり大会。もしかしたらアジア公演よりも…いやもしかしたら日本でのライブよりも盛り上がったのではないか…という程の盛況ぶり。ライブ直後の会場ではアジア公演で予習をしたファンが「マカロニ」「The best thing」「VOICE」などというコアな選曲(だれがマカロニなんて思いついたのだ?)のコーラスもやってくれたらしく、並々ならぬ観客の興奮も伝わってきました。

いやーすごいですよね。ほんとに。


大昔に(35年ほど前)日本でも外タレ様が来日して下さると、そのありがたさに日本人が大騒ぎして盛り上がりが凄かったために、外タレ様も盛り上がるし、客もギャーギャーうるさいし、とにかくすごいんで「ライブアルバム」を出したら歴史的な名盤になってしまった…という例がいくつかあるんですよ。「Made in Japan, Deep Purple」「Cheap Trick at Budokan」とかね…。大昔の日本でこういう逸話があったのも…

めったに見れないものへのありがたみ

…今回のPerfume公演にもそのようなものを感じるんですよね。会場は比較的小さいし規模では比較になりませんが、それでも今回のライブを見た人達の盛り上がりと興奮度は並々ならぬものだったのではないかと思います。やっぱり「めったに見れないものへのありがたみ」というのは大きい。だからこその「多幸感」とか「HAPPY」だったのだろうと思います。ロンドンの出待ちのファンが「PerfumeはねHAPPYなコンサートなの…笑顔が止まらない…」などと言ってましたが、まさにそんな「あのPerfumeが見れて嬉しくて嬉しくてたまらん」という感じなんでしょう。


このブログでも集めたこの公演のレビュー等を読むと、まず全員が「ビジュアルが素晴らしい」と褒めてます。日本から持ちこんだレーザーの機器や、真鍋さんの「カンヌ」の演出、いつもの派手なバックスクリーンが観客をあっと言わせたんでしょう。多くの人が演出の素晴らしさを「すごいすごい」と言ってます。「現在最高のマルチメディアを使ったパフォーマンス」と言った人(MCM BUZZ)もいる。以前からPerfumeが海外(西洋)に行くときは演出で「アート的なもの」を一緒に持って行ったほうがいいと思っていたのですが、まさに今回そんな感じで大成功です。

演出とともに、もちろん「Perfumeの複雑なダンスがすごかった」という意見も多く聞こえてきます。「綺麗な女の子の人形ダンス」はやっぱりあちらでもウケてます。ハイテク日本からやってきた綺麗な踊るポップスターは、ちょっとバーチャルな感じもあって面白い。「未来からきたポップスターのようだ」みたいな事を書いてる人(MCM BUZZ)もいましたが、まさにそれこそがPerfumeの特殊なところ。ちょっと人間じゃないみたいな演出が可能なのもいい。未来っぽい、人形的、バーチャルな感じ、複雑なダンス、それにアジア人のよくわかんない感じ、綺麗な女の子達、そんなものが合わさってPerfumeは本当に魅力的なんですね。現在24歳のPerfumeは完全な大人で、体形もダンスも完成されてますから、まさに踊るポップスターとしては非の打ち所が無いんだろうと思います。彼女達は間違いなく世界クラスです。もう誰が見てもすごいと思える位置にいる。

ちょっと特異なもの、面白いものとして受け取られたらしいのが、あの長いMCと観客参加のPTAコーナーでしょう。どうやらほとんどの人にOKだったらしいのにも驚きました。わざわざ記事にして真面目なレビューを書くとなれば、それなりに冷静な意見(The Electricity Club)「長すぎた、退屈、時間つぶし」も出てくるでしょうが、実際のライブの会場ではそれなりにみんな盛り上がってたみたいです。出待ちのファンも「どうせ酔っ払ってるから騒げればなんでもいいや…」と言っているし「Fish & Chipsはやらない(くだらない)」という人も、あれは彼が照れて出来なかっただけの話ですね(笑)。あまり気にする必要もないでしょう。最初は戸惑った長いMCも、観客参加のPTAでの遊びも、最後には「HAPPY」を合言葉に観客全員が温かく受け入れた模様。興味だけで見に来たにわかの人も、コアなファンの熱気につられて思わず一緒に騒いじゃった…という感じでしょうか(笑)。「HAPPY」の力は強いですね。これもPerfumeならではの力だろうと思います。こういう客煽りをやるアーティストは少ないんでしょうね。確かにQUEENのフレディ様の「レロレーロ」ぐらいしか思いつかないもんな…。


とにかく、Perfumeのコアなファンもにわかファンも付き合いの人も、ほとんどすべての人が「こんなショーは今まで見たことがない」と言っているのがなによりも嬉しい。演出の派手さ、それにPerfumeのハイレベルなダンス、エレクトロとJ-POPの絶妙に混ざったキャッチーな音楽、低音の効いた音響、そしてあの妙なMC、観客参加で騒ぐPTA、そしてあまりにもラブリーな日本から来た綺麗な女の子達…で、Perfumeの欧州公演は会場にいた人々全てを完全に魅了してしまったんだろうと思います。

「こんなショーは今まで見たことがない」

大成功です。こういう言葉が引き出せれば今後にも繋げていけることは間違いない。「今まで見たことがない」「あのPerfume公演はすごかった」「こちらの想像を完全に吹き飛ばしてくれた」ライブだったからこそ、観客が「また見たい」「友達も連れてこよう」と次に繋げてくれるからです。もしPerfumeご本人達のスケジュールさえ大丈夫であれば、欧州公演はまたあるんだろうと思えてきますね。

今回のセットリストについて言及した人(J-POP GO)もいました。「Perfumeはバックカタログが大きくなってるので、どれをセットリストに入れるのかが難しくなってきたかも」などと書いてますが、これは実際には「もっと昔の曲が見たかった」ということでしょう。具体的にトライアングルからの曲が見たかったと言ってますね。確かに海外のファンがYoutubeで見てきたのは過去の曲ですから、過去の曲に馴染みがあるのはしょうがない。海外でのセットリストは現地のファンのことを考えると、日本での最新のものより、過去の名曲を中心としたもののほうがいいのかもしれませんね。これは検討の余地あり。

それから、特に欧州ではやはりダンス曲がウケるみたいですね。あのロンドンで(あまり有名じゃない)「Glitter」が選ばれたのもちょっとびっくりしましたが、ああいう曲が人気だというのは、やはりアチラではダンス曲がウケルと見ていいんだろうと思います。特にPerfumeのコアなファン以外の人には、ああいうダンス曲が音としてウケるはずです。あの曲は音が派手で踊りやすいですからね。前述の「トライアングルの曲が見たい」と言った人も過去のダンス曲のことを言っているんだろうと思います。欧州はダンス曲がウケる…。


ところで、フランスではファッション誌「ELLE」が採り上げてくれたのにも驚きです。J-POP誌でもアニメ関連でもなく、一般のファッション誌ですよ。これはすごいです。フランスは「面白ニッポン文化」がほんとうに浸透しているんでしょうね。

ロンドンでは(今のところ)一般誌では採り上げられなかったみたいですが、これはしょうがないんです。Perfumeがロンドンにいた週、実はテニスのウィンブルドン選手権が開かれてまして、あの週末に男子シングルスで77何年ぶりに英国人が優勝したんです。イギリス人にとっては大大大大事件で国を挙げてのお祭り騒ぎの狂喜乱舞状態だったんですね。それに最近は王室に赤ちゃんも生まれましたし…。さすがに今の英国の一般誌に極東のポップスターの記事が載るチャンスは無いかと思われます。これはしょうがないでしょう(笑)。


ともかくPerfumeが今回欧州に大きな種をまいてきたことは間違いないです。この種はこれからどんどん育つ可能性もあると思います。以前このブログでは、Perfumeの海外展開での成功は、ビルボードのチャートに何曲入れるか…ではなく、海外でライブをして多くの人の心に忘れられないショーをしてくること=人の記憶に残るアーティストになることだと書いたことがあるのですが、今回完璧に大成功だったと思います。ほんとに予想以上の大成功。今回のPerfume公演を、一生忘れられない経験、「あんなの見たことが無い」と思ってくれた観客は多いだろうと思います。すごいことですね。

彼女達の堂々としたステージ上での姿も、物怖じしない手馴れた客いじりも、完璧なパフォーマンスも、全てPerfumeさん達が長年経験を積んできたプロだということの証です。今回の(言葉の通じない)欧州での成功を見ても、彼女達は本当に世界クラスのパフォーマーなんだと心から思います。もうどこに行っても大丈夫。ほんとにすごいですね。Perfumeさん達には心から大きな拍手。拍手喝采。

やっぱりPerfumeはやってくれる… (o)b