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La Traviata - Atto II, Quadro primo : Scena e Duetto,
"Ah! Dite alla giovine"
Salzburg Festspiele 2005
Anna Netrebko, Rolando Villazon, Thomas Hampson
Wiener Philharmoniker : Carlo Rizzi
Deutsche Grammophon
オペラは生のステージの芸術なので録音/録画で最高のものを
見つけるのは難しいのですが、動画サイトに上がっているもののなか
ではこれが一番聴きやすかった。アルフレードの父親に息子と別れてくれ言われて「娘さんのために諦めます」とヴィオレッタが歌う場面。
ずいぶんモダンな演出ですね
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La traviata
Opera by Giuseppe
Verdi
Language: Italian
Based on ‘La
Dame aux camellias’ by Alexandre Dumas fils
Premiere: 6 March 1853, Teatro La Fenice, Venice
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Blaisdell
Concert Hall
May 17,
Friday, 7:30pm
『椿姫/La traviata』を見るのは今回で3度目だ。
最初は15年ぐらい前。ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスで初めてのオペラ鑑賞。最後に突然終わるので「へっ?」と驚いた。2回目はこの地で2011年。ロンドンのシンプルな舞台美術に比べて豪華で派手なデザインのステージだった。
さて今回は3回目。大変期待できる。
まず青年貴族アルフレード(テナー)にペネ・パティ/Pene Patiさん!ニュージーランドのボーカルグループ・ソレ・ミオ/SOL3 MIOのお兄ちゃんがとうとうこの地のオペラのステージに立つ!やった!私はこの日が来る事を待っていたのだわ。嬉しい。そしてアルフレードの父親ジェルモン(バリトン)にクイン・ケルシー/Quinn Kelseyさん!地元出身の世界的なオペラスター!このお方の生のお声が聴きたかった!やった嬉しいぞ! 今回の『椿姫』は3回目なので準備万端。ストーリーもほぼ頭に入っている。これは楽しみだわっ!
★自分用の粗すぎるあらすじ
一幕:19世紀半ばのパリ。人気の高級娼婦ヴィオレッタの館でのパーティ。青年貴族アルフレードがヴィオレッタに告白する。ヴィオレッタも真実の愛に目覚める
二幕:3ヵ月後。二人は都会を離れ田舎で共に暮らしている。アルフレードがパリへ出かけている間に、彼の父親ジェルモンがヴィオレッタを訪ねてきて、彼女に息子と別れて欲しいと告げる。アルフレードの妹の結婚に差し支えるからだと言う。ヴィオレッタは身を引くことを決意し家を出る。アルフレードは裏切られたと激怒し、パリに向う。
場面は変わってパリ市内のヴィオレッタの友人フローラの屋敷。アルフレードはヴィオレッタを攻め、ヴィオレッタのパトロンのドゥフォール男爵と決闘をすることになる。
三幕:数ヵ月後。父親ジェルモンは二人の仲を許そうとするが、ヴィオレッタの命は尽きかけていた。国外に出ていたアルフレードが帰ってくる。二人は再会を喜びまた共に暮らす事を誓うがヴィオレッタは倒れ亡くなってしまう。
★感想
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美しいヴィオレッタ:Danielle Talamantes
大きく優しいアルフレード:Pene Pati
大きな大きなお父さんジェルモン:Quinn
Kelsey
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素晴らしかったです。
期待以上に全てが素晴らしかった。まず主な3人の方々がすごかったです。今回オペラで初めて「オペラも生の舞台芸術。演者同士と観客との化学反応があるんだわ」と実感した。本当にすごいものを見た。これはパシフィックの誇り。
まず上演前から会場の観客が熱を持ったように皆わくわくしているのを感じた。テナーとバリトンのお二人…パティさんとケルシーさんはこの地のオペラファンにはよく知られた方々。私がお二人の出演にワクワクしたように、会場全体も同じ気持ちだったのだろう。
地方都市のこの地では、演者がわかっているオペラを見ることはとても少ない。ロンドンやニューヨークのように「あのスターがやってくる」とか「あの有名なテナーがやってくる」という風にオペラを見ることはほとんどない。しかし今回のケルシーさんは地元出身であるばかりでなく文字通り世界的なスター。パティさんはこの地ではほぼポップスター的な人気…特にこの地の音楽ファンはパティさんがオペラ歌手になるために大変な努力をなさっている事も知っている。当日はお二人のファンが沢山会場にいたはず。だから最初から観客が皆前のめりで舞台を見つめていた。
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★エネルギーの変化
まず一幕。この一幕でソプラノのDanielle Talamantesさんの素晴らしさに感嘆する。正確な音。華やかな声。とてつもなくパワフル。そしてヴィオレッタにふさわしく美しいお姿。とにかく彼女の正確でパワフルな声がとても気持ちがいい。彼女が歌い終わるたびに観客から大きな歓声と拍手が起こる。一幕では彼女が凄すぎてアルフレードのパティさんが霞むほどだった。
一幕でのパティさんはちょっと緊張していたのではないか。少し声が小さいのではないかと思った。声は美しくいつもの柔らかな優しいテナー。このお方の声が好き。
そして二幕。アルフレードのお父さんジェルモン:ケルシー/Quinn Kelseyさん登場!彼が歌い始めた途端に舞台上の空気が変わる。あ~~~やっぱりすごいわこのお方。第一声から圧倒される。なんと深い声。なんという威厳。ものすごいカリスマ。
世界的なスター
ってこういうお方のことなのね。すごいな。
大きな肩も大きなお顔も…かなり特異なルックスのお方なんですよケルシーさん。その大きな(ちょっと怖い)お姿にものすごく深みのあるバリトンのお声。そのカリスマに圧倒される。
かっこいい
すごいな…。ファンになろう。
実際ケルシーさんが出たとたんにステージの空気が変わったんですよね。今までヴィオレッタのDanielleさんが舞台の空気の全てを支配していたのに、ケルシーさんが出て来た途端に彼女の存在が小さくなった。ケルシーさんが大きすぎる。圧倒される。息をつぐ時に鼻から大きく息を吸い込む音さえも聞こえてくる。ものすごい迫力。
その後もストーリーは進む。面白いことに、ケルシーさんが出た後、アルフレード:パティ/Pene Patiさんのスイッチもオンになった(と思った)。彼もどんどんのってきて、アルフレードが怒る場面ではかなり大きな声が出ていた。あ…パティさん歌いきってるノリノリじゃん。すごい迫力。彼にも圧倒される。このお方はやっぱりうまい。すごくいいお声。パティさんが本気を出すとやっぱりすごい。拍手。
そして三幕。ヴィオレッタはメイクも病人…やつれてます。こういう細かい演出は嬉しい。アルフレードのパティさんが泣きそうなお顔で歌う。思わずもらい泣き。そうなの。ヴィオレッタが亡くなるから泣いたのではなくて、悲しい顔のアルフレードを見てもらい泣き。
一幕、二幕、三幕…と演者のパワーとエネルギーが変わっていくのが見えたのがとても面白かった。やっぱり生の舞台芸術は面白い。演者たちが化学反応を起こしてそれぞれの力関係が変わっていくのが見えた。
この『La traviata』は最高だったと思う。太平洋出身のお二人と、美しいDanielleさんに大きな拍手。欧州を遠く遠く離れていてもこんなに素晴らしい『La traviata』がこの地で上演されている。パシフィックの誇り。こんなに贅沢な素晴らしいオペラが見られることに本当に感謝。
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ステージセット
今まで見た『椿姫』の中で間違いなく一番豪華。天井に大きなモールディングが釣ってあって、その下の壁がセットごとに変わるのは見事です。ユタ・オペラのセットレンタルのステージの写真が出て来た。これと全く同じ。
衣装
豪華。あまり写真が無いのが残念。時代に沿ったクラシックな衣装が美しい。特にパーティのシーンは華やか。第二幕フローラの屋敷でのパーティのシーンはジプシーや闘牛士が出て来た。大掛かりなセットと合わさって全体がとても豪華。
また前奏と間奏で男女二人の闘牛士とジプシーの衣装を着たバレリーナが出て来た。二人の顔にはマスクのメイク。カーニバルをあらわしているらしい。これはこの地のオリジナルの演出だろうか。
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今回はとにかくメインの3人がすごかったので、誰かが出てきたら直ぐに立ち上がろうと思った。ケルシーさんが最初に出て来たので立ち上がったら同時に会場中が全員立ち上がった。一瞬のことだった。地元パワーッ!その観客の勢いに押されてケルシーさんが舞台上で「え?僕にそんなに?」と少し戸惑いの表情を見せたのが印象的。ちょっと驚いていた。その後に出て来たパティさんとDanielleさんにも大きな大きな拍手が鳴り止まない。「素晴らしかった。本当に凄いものを見た。こんなのはめったに見られない。ありがとうありがとう…」と会場の観客全員が興奮していた。
Conductor: Emily Senturia
Stage Director: Stephanie Havey
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Violetta: Danielle Talamantes
Alfredo: Pene Pati
Germont: Quinn Kelsey
Flora:
Sarah Lambert Connelly
Annina:
Leslie Goldman
Gastone: Mario Arévalo
Baron Douphol: Leon Williams
Marquis d'Obigny: Mark Billy
Dr. Grenvil: Jamie Offenbach
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