能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2017年11月16日木曜日

Joni Mitchell – Coyote (1976)



ジャコ様がいてこそ。


 
Joni Mitchell – Coyote (1976)

Album:  Hejira
Released:  Nov 1, 1976
℗ 1976 Asylum Records

Album:  Shadows and Light (Live)
Released:  Sep 1, 1980
℗ 1980 Elektra/Asylum Records


アルバムHejiraからもう1曲。最初に聴いた時からこの曲が一番印象に残っていたのでやっぱりここに置いておこう。好き。しかしこの歌は歌いにくい歌ですよ。

これもジャコさんのベースありきの歌。上のライブ映像はまたShadows and Lightから。この曲も久しぶりに聴いた。やっぱりいいわこの曲。カチッと硬質な音。キレがいい。ポーンと鳴る高音がいい。


余談だけれど、動画サイトを探して、この曲の他のライブ…『The Last Walts』でのライブも聴いてみたけれど全然違う。アレンジがあきれるほどだるだる全然ダメだ。もう別の曲だもんね。なんだか音が流れていてしまりがない。硬質の緊張感が全然ない。普通の歌になってる。いや…『The Last Walts』そのものは素晴らしいんですけど(一度テレビで見た事がある)あのライブでのアレンジはこの曲「Coyote」には合っていないと思う。

他と聴き比べてみればよくわかる。このHejira』のアルバムと、『Shadows and Light』のライブがいかにすごかったか。バックのミュージシャン達がいかに凄かったのか。今回あらためて感嘆してる。あまりのよさに震える。

ジョニさんも含めてミュージシャンの方々の年齢が若いのにも驚く。この1979年のライブでリーダーのジョニさんは36歳。ドン・アライアスさん40歳。そしてジャコ・パストリアスさんは27パット・メセニーさん25マイケル・ブレッカーさん30若い若い。映像でも皆さんお若いもんね。

…しかしジャコ様かっこいいな💕足が長いわね。好き💕スキ

この『Shadows and Light』の映像はVHSのビデオテープで持っているんだけれど、暫く見ていなくて、ちゃんとTV画面で見たくなってDVDを注文してしまった。ギャーッ楽しみ。それに昔買ったCDは完全版じゃなかったのね。抜けてる曲があったので全部まとめてMP3でも購入。しばらく浸ろう。

Hejira』は静かな曲も全ていい。


追記 
2023年・歌詞を訳してみた。今までこのお方の歌詞を詳しく見たことはなかったのだけれど(音だけ聴いていた)、彼女は70年代に女性解放が謳われている時期に「自由な女」の歌を歌っていたのだろうなと感じた。ツアーで米国中を旅してまわり、様々な男達(コヨーテ達)に出会う。常にツアーで旅をしている自分のことをフリーウェイに閉じ込められた囚人だと呼び、田舎町の土臭い男たちに「あなたはヒッチハイカーを拾っただけよ~」と言っている歌でしょうか。誰にも囚われない自由な女の歌なのだろう。

On the road to Baljennie, near my old home town
バルジェニー カナダ・サスカチュワン州の町
 He went running thru the whisker wheat
小麦の穂先が猫の髭のように見える様子
● He's too far from the Bay of Fundy
ファンディ湾 カナダの北東に位置する湾
● And the air conditioned cubicles
コヨーテ男がファンディ湾の自然から遠く都会の会社の個室にいるの意味
 You put here in this Eskimo
自分のことを(冷たい)エスキモー女だと言っている。
コヨーテはその女に火を点けた。

Coyote
Joni Mitchell
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後悔はないわ コヨーテ
私達は それぞれ違う状況からやってきた
私は夜通しスタジオで起きていて
あなたは牧場で早朝に目を覚ます
繁殖用の雌馬の尻尾にブラシをかける
太陽が昇る頃に
そして私はオープンリールのテープと共に家に帰る
理解し合うこともない
骨と肌と瞳にどれほど近づいても
唇に触れても
とても寂しいと感じる
それでもなにか繋がりがあると感じている
ラジオ局のリレー放送のように
あなたはひき逃げ犯人じゃない, no, no
ただ走り去る
あなたはただのヒッチハイカーを拾っただけ
フリーウェイの白線に囚われた者を

農場が燃えているのを見た
どこか田舎の見知らぬ場所
真夜中に
私達はその悲劇を通り過ぎた
とあるロードハウスの灯りに落ち着くまで
地元のバンドがプレイする場所
ローカルの人々はフロアを蹴って踊っていて
次に私が見たのは
あのコヨーテがドアの入り口にいた
彼は私をコーナーに追い詰め 私にNOと言わせない
彼は私をダンスフロアに連れ出し
私達は親密にゆっくりとダンスしていた
彼には家に奥さんがいた
ホールの奥にも別の女性がいる
彼はそれでも私を欲しがった
どうしてそんなに酔っぱらうの?
そんな風に私を導くの?
あなたはただのヒッチハイカーを拾っただけ
フリーウェイの白線に閉じ込められた囚人に

コヨーテの顔を真正面から見た
私のふるさとの近くのバルジェニーに向かう道で 
彼は小麦の原を走り抜けた 
何かを追いかけ獲得するように
鷹は彼と戯れていた
コヨーテは真っ直ぐに飛び上がって 誘惑する
彼はあの目を持っていた あなたの瞳のような
サングラスの下の
パブリックルームをこっそりと調査して
番号のついた鍵穴から覗いてみる
そこはプレイヤー達が傷を癒す場所
そして束の間の恋人を連れてくる場所
彼らの錠剤とパウダー
情熱のプレイを通り抜けるための
後悔はないわ コヨーテ
私はまた立ち上がる
あなたはただのヒッチハイカーを拾っただけ
フリーウェイの白線に閉じ込められた囚人を

コヨーテはコーヒーショップにいる
彼はスクランブルエッグの穴を見つめている
私の香りを指先につける
ウェイトレスの脚を眺めながら
彼はファンディ湾から遠く離れ 
アパルーサ馬や鷹や潮からも遠く離れて
そしてエアコン付きの会社の個室にいる
タイプライターのカーボンのリボンは
はっきりと言葉を書き綴る
彼が立ち上がって戦わねばならないのか
それともここから出ていくのか
私も逃げようとした
自身のエゴから逃げ、抗うために
これ、この炎と共に
あなたはこのエスキモー女に炎を与えた 
このヒッチハイカー
この囚われた者
細い白線の
フリーウェイの白い線に

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Songwriters: Joni Mitchell

2017年11月15日水曜日

お猫様H:猫とだらだらなごむ



 
ブラッシングが終わった後、猫とだらだらベタベタする。かわいいねぇ。全身ふわふわ柔らか。気持ちいい。小さな頬のふわふわに鼻を押し付けてまぶたにちゅーをする。いいにおい。噛まれるのもうれしい。


 
 

2017年11月14日火曜日

Joni Mitchell – Black Crow (1976)



ジャコさんのベースの音。




Joni Mitchell – Black Crow (1976)
 
Album: Hejira
Released: Nov 1, 1976
℗ 1976 Asylum Records

Album: Shadows and Light (Live)
Released: Sep 1, 1980
℗ 1980 Elektra/Asylum Records


このライブの映像は映像作品『Shadows and Light (1980)』から。1979年のジョニ・ミッチェルさんのライブ。バック・バンドのメンバーが大物ばかり。凄い時代。

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Joni Mitchell - electric guitar, vocals
Pat Metheny - lead guitar
Jaco Pastorius - fretless bass (Fender Jazz)
Don Alias - drums, percussion
Lyle Mays - electric piano (Rhodes), synthesizer (Oberheim FVS-1)
Michael Brecker - saxophones
The Persuasions - backing vocals on "Why Do Fools Fall in Love" and "Shadows and Light"
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今までジャコ・パストリアスさんのことを書かなかった理由は、(昨日書いたように)私がジャコさんの音楽のファンになる前に御本人のファンになってしまったことによる。ちと恥ずかしい。彼のことはアイドル的にかっこいいなと思ったのに、ベースのことは実はよくわからなくて彼の音楽のこともあまり語れなかったから。

でも今なら以前よりはもう少し彼の音楽を理解できるかもしれない。


若い頃に(たぶん今でも)ジャコさんの凄さがよくわからなかったのは、私がベースのことを全く知らないことによる。ベースの音が大好きなのに実はベースには触ったこともない(たぶん触る機会が今までなかった)。だからベースを弾く方々がプロもアマもジャコさんのことを神様のように語る理由がわからなかった。

先日の神/仮バンドのBohさんのトーク動画を見ていたら、フレットレスのベースで正確な音を出すのがいかに難しいのかということを説明なさっていた。知らなかった情報。フレットレスってそんなに難しいんだ…。ジャコさんがフレットレスを弾いていたのは知っている。ああきっとそういうのも凄いことの一つなのだろう。フレットレスの上に、あのリズム、あのフレーズ、あの技巧、あの音…私にはわからない色々な凄い事がきっと沢山あるんだろうと思う。それがわかる方々が少し羨ましい。


25年ほど前に彼の関わった音楽を手当たり次第に聴いていた頃に、一番好きだったのはジョニ・ミッチェルさんの曲だった。第一の理由はインストではなく歌だったから。単純にわかりやすかった。

ジャコさんのベースの音も好き。ジャコさんのベースはジョニさんのバックをしている時がたぶん一番好き。音の相性がいいのだろう。ベースの音もとても綺麗に聴こえる。

単純にジョニさんの作る音が気持ちよかったというだけなのかもしれないけれど。


この曲はアルバム『Hejira』からの好きな曲。ベースの音の綺麗な「Coyote」とどちらにしようか迷った。スタジオver.はベースのポーン・ポーンと高く響く音が気持ちいい。ジョニさんの楽曲ではジャコさんの音もクリアに美しく響く。それにギターの音も綺麗。この曲を聴くとなぜか泣きそうになる。


何事も、自分の知らないジャンルや分野に一歩足を踏み出すのは勇気がいる。いや踏み出す勇気どころか、単純に知る機会も無ければ一生知らないことだって沢山あるだろう。音楽も同じ。20代にどのような理由であれ、ジャコさんに出会って(背伸びをしながらも)それまで知らなかった音楽の分野に触れたことは本当によかったと今になって思う。

彼に導かれるままフュージョンやジャズを齧り、ジャコさんが関わらなければおそらく知ることもなかっただろうジョニ・ミッチェルさんの音楽にも出会うことが出来た。

20代に無理してジャズやフュージョンを齧ったから、その後もそのジャンルに継続して興味を保ち続けることができたし、後に英国で出会ったスムース・ジャズ、アシッド・ジャズにも抵抗無く馴染む事が出来た。その後日本のフュージョンや海外の大御所の音楽にも興味を広げられたのはきっと20代にジャコさんを知ったおかげ。

ちょっと齧っただけで、わからないからと投げ出さなくてよかったと思う。当時買い揃えたCDは今も棚に収まっている。聴こうと思えばいつでも取り出して聴ける。


このエントリーを書きながら今ジョニさんの『Mingus』を聴いている。いいアルバム。コヨーテが鳴く冷たい空気の流れる曲。静かなジャコさんのベースが聴こえる曲。本当に綺麗だ。

それにしてもジョニ・ミッチェルさんは素敵だ。声が好き。乾いたギターの音が好き。彼女の曲は琴線に触れる。

今なら英語が読める。歌詞ももう少し真面目に調べてみよう。

追記
2023年・訳した。どうやらツアーで疲れた時に書いた歌のようだ。
自分をやつれたカラスに例えている。


Black Crow
Joni Mitchell
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カラスが飛んでいる
黒く ぼろぼろの
木から木へ
彼は黒く 私を導くハイウェイのように
ほら 下降している
何か 光るものを拾うために
私は あの黒いカラスのように感じて
飛んでいる
青い空の中

フェリーに乗ってハイウェイへ
それから水上飛行機へドライブした
飛行機からタクシーへ
そしてタクシーから列車へ
私はあまりに長い間 旅をし続けて
どうやったら自分の家がわかるようになるのか
もう一度見るのか
私は 黒いカラスが飛んでいるよう
青い 青い空の中

愛と音楽を探し求めて
私の人生は
イルミネーションのよう
頽廃と
そして下降 落ちて 堕ちて 堕ちて
堕ちてから 全ての光るものを拾い上げる
まるで黒いカラスが飛ぶように
青い空の中

あの朝 見た
一晩中起きていた後で
バスルームの明かりで自分のやつれた顔を見た
窓の外を見た
そして私は ボロボロの魂が飛び立つのを見た
黒いカラスが飛んでいた
青い空の中

Ooh, 私はまるで黒いカラスが飛んでいるようなもの
青い空の中


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Songwriters: Joni Mitchell


Jaco Pastorius & Pee Wee Ellis - The Chicken (1969 The James Brown Band original)
Jaco Pastorius - Kuru/Speak Like a Child (1976)
Joni Mitchell - Black Crow (1976)
Joni Mitchell – Coyote (1976)



2017年11月13日月曜日

Jaco Pastorius - Kuru/Speak Like a Child (1976)



トランスのように聴くと気持ちいい。



Jaco Pastorius - Kuru/Speak Like a Child (1976)

Album:  Jaco Pastorius
Released:  Aug 1, 1976
℗ 1976, 2000 SONY BMG MUSIC ENTERTAINMENT



ジャコ・パストリアスさんを知ることになったのは妙な方向から。

1990年も過ぎた頃「ベースが好きだからもっと知りたい」と思い独自にリサーチを始めた。ベースに触ったことも無いのにベース・マガジンを買って読んだりもした。情報を仕入れたかった。最初にベース・マガジンを手に取ったきっかけはCheap Trickのトム・ピーターソンさん。インタビューが出ていたから買ったのが最初。

記事を参考にして有名なベーシストの名前を知るようになる。しかし当時は今のように動画サイトで曲の試し聴きもできず、また思いつきだけで様々なCDを買って聴き比べるほどの余裕も私にはなかった。中身のわからないCDを購入して聴いてみるのなら確かな情報が欲しい。いいベーシストと呼ばれる人を知りたい。


そんな頃ベース・マガジンにとある本の広告が載っていた。タイトルは『ジャコ・パストリアスの肖像』ビル・ミコウスキー著の翻訳本。初版は1992年。読もうと思った。なぜなら表紙に載っていたベースを抱える青年の横顔が素敵だったから


小娘が音楽を知るきっかけなんてそんなもの。かっこいい男の子だからどんな人なのか本を読んでみよう…。そして彼がベース界で伝説の演奏家だということを知る。悲劇の天才…既にお亡くなりになっていた。全てのベーシストが神様のように憧れる演奏家…。後に英語が読めるようになって読んだネット上の記事では、彼はベースのinnovator/革新者、創意工夫に富む人、導入者と呼ばれていた。

凄い人なんだ…。でもルックスも素敵よね


本を読みながらCDにも手を伸ばす。
オリジナルの『Jaco Pastorius』『Word of Mouth』『Invitation
Weather Reportの『Black Market』『Heavy Weather』『8:30
Joni Mitchellの『Hejira』『Mingus』『Shadows and Light

それ以外にも輸入盤のブートレッグのようなライブ盤をいくつか購入。本を読んだあと暫くジャコさんにアイドル的にハマっていたので、ブートのような録音のCDを買うことも躊躇しなかった(それらは後に中古屋に売った)。そしてしばらく聴き続けていつの間にか離れた。


たぶん当時聴いた中で一番好きだったのはジョニ・ミッチェルさん。歌だったからわかりやすかった。

しかしながら当時彼の作品を聴いてはみたものの、ベーシストの方々が言う「ジャコは天才演奏家、革新者」というのは20代の私にはよくわからなかった。1枚目Jaco Pastoriusはなんだかゆるいと思ったし、2枚目のWord of Mouth1曲目Crisisからつまづいた。難しいですよあの曲は…。

実は今ジャコさんのアルバムを引っ張り出してきて聴いている。久しぶり。20年以上ほこりをかぶっていたCDを手に取る。…聴いて見ると…悪くない。『Jaco Pastorius』はすごくいいアルバム。『Word of Mouth』の「Crisis」はやっぱり難解。しかし1曲目を過ぎればいい曲もあるぞ。いや…やっぱりちょっと難解か。しかし昔のように戸惑うことはない。

そうなのね。最初にジャコさんを聴いた頃は、私の中の音楽の経験値が少なすぎてその面白さがわからなかったんですよね。当時は普通の洋楽(チャートをにぎわすポップスやロック)を聴いていて、時々過去のロックを振り返り、オルタナにも手を伸ばし始めた頃。ロック/ポップスしか聴いてこなかった小娘にはジャコさんの音楽は大変難しかった。当時はずいぶん背伸びをして彼の音楽を聴いていたんだなと思う。


それでもジャコさんのことが好きだったのは、彼のルックスが好きだったから。目の大きな可愛い顔も長すぎる脚もかっこいいなと思ったから。Joni MitchellさんのライブShadows and Lightの映像でピョコピョコ踊りながらベースを弾くジャコさんが素敵だと思ったから。彼のワイルドな逸話の数々にもにも心動かされたから。

素敵な人がやる音楽を知りたい。この人のことをもっと知りたい。ベースのことはよくわからないけれどなんだかすごいらしい…音楽は後からついてくる😃。


今彼のCDを聴けば決して難しすぎるわけではない。昔はわからなかった曲も今は楽しんで聴ける。ジャズやフュージョンのスタイルに慣れて、即興を楽しめるようになれば、ジャコさんの曲も気持ちよく聴ける。

もしかしたらジャコさんを再発見できるかもしれない。ちょっと嬉しいかも。

ちょっと手持ちのCDを聴き直そうと思います。
今『Invitation』を聴いてる。Randy Breckerさんのトランペットがプアプア鳴ってる。これはいいライブ・アルバムだ。

 
Jaco Pastorius & Pee Wee Ellis - The Chicken (1969 The James Brown Band original)
Jaco Pastorius - Kuru/Speak Like a Child (1976)
Joni Mitchell - Black Crow (1976)
Joni Mitchell – Coyote (1976)


 
 
 

2017年11月12日日曜日

Jaco Pastorius & Pee Wee Ellis – The Chicken (1969 The James Brown Band original)



ジャコ様のベース。久しぶりに聴く。



Jaco Pastorius Big Band - Soul Intro / The Chicken (Live)(1983)

Album:  Invitation (Live)
Released:  Dec 1, 1983
℗ 1983 Warner Bros. Records
 
Jaco Pastorius Big Band
Jaco Pastorius (b)
Don Alias – percussion
Randy Brecker – trumpet 👈❗
Peter Erskine – drums
Bobby Mintzer – tenor and soprano saxophone
Othello Molineaux – steel drum

 
 
先日からベースがベースが…と言ってますが、「…そういえば神バンドのBohさんが大暴走をやるんだっけ」と思いついたのでパソコンをつついたら動画が出てきた。

新しいフレットレスのベースを沢山弾いていらしてすごく面白かったです。ベース弾きまくり。すごいです。即興で弾くメロディに中近東とかインドを感じる音もありました。不思議な音。すごく面白い。

途中でジャコ・パストリアスのThe Chicken/チキン」を演奏なさってました。ああ…ジャコ様といえばフレットレスか…。細かいことはわからないけれど、フレットレスというだけでもベースの音の質感(?)が少し似てくるのかな。他にもWeather ReportBirdlandもちょっとだけ演奏なさってましたね。


そういえばジャコ様の音楽も長い間聴いていなかったな。じゃあとり上げよう。とはいってもこの曲は彼のオリジナルではない。

この曲は、ジェームス・ブラウンのバンドのサックス奏者だったAlfred "Pee Wee" Ellis/ピーウィー・エリスさんの作曲。1969年の作品。ジャズファンクのスタンダード曲で、ジャズクラブ界隈をうろうろしていると必ず誰かがやる曲…どこかで聴こえてくる曲。有名曲です。


私がこの曲を知ったのはジャコさんのライブ・アルバムInvitation(1983)。これは19828月、日本でのオーレックス・ジャズ・フェスティバルで「Word of Mouth Big Band」として来日した時のもの。フュージョンを齧り始めてジャコさんに暫くハマっていた1990年代初期にアルバムを購入。

この曲がジャコさんの曲ではないのは知っていたけれど、まさかピーウィーさんの作曲だとは今日まで知らなかった。すごくびっくり。というのもワタクシピーウィーさんをロンドンのジャズクラブで3回ほど拝見しているから。ほとんどファンと言ってもいいくらい。ピーウィーさんのライブのファン。

最初に彼を見たのはたまたま思いつきで入ったソーホーのRonnie Scott's Jazz Clubでのライブ。2回目3回目はカムデンのThe Jazz Café。そういえばカムデンでこのThe Chickenを演奏なさった時には「この曲はね、昔ジャコが日本でいい感じにやってくれてね…」なんて御本人がお話しになっていた。この曲が彼の作曲だったのを今まで知らなかったなんて…かなり情けない…。

というわけでまずはジャコさんのやった1982年のビッグ・バンドのライブをとりあげる。

ベースが好きならジャコさんの名前は必ず聴こえてくるわけなのだけれど、彼のオリジナルは素人には難しい。アルバムも『Jaco Pastorius』や『Word of Mouth』より、このライブアルバム『Invitation』の方が聴きやすかった。

この「The Chicken」はノリがよくてうねうね踊れるので好き。聴き易い。実は今日までこのライブの映像があることも知らなかった。探してみるもんだ。嬉しいな。


さてピーウィーさんver.The Chickenのライブもあるかと調べたら出てきた。ファンカムかな?これがすごくいい。無茶苦茶かっこいいぞ。きれがいい。ノリノリです。すごいな。全体のノリとキレはジャコさんのビッグバンドよりこっちのほうが好きだわ。ピーウィーさんのサックスが最高。傑作ライブじゃないかこれ?



Pee Wee Ellis Assembly - The Chicken (2012)


Pee Wee Ellis - ts, comp.
Tony Rémy - g
Peter Madsen - keys
Patrick Scales - eb
Guido May - dr


このライブは2012年。動画の説明にJazzkeller 98 im Schloss Miltachとあるのでドイツですね。これはいいライブ。ロンドン時代の知り合い(←うそです)ギターのトニー・レミーさんもいる。キレがいい。昔は長い即興の演奏はわけもわからず聴いていたように思うけれど、近年はジャズ系のライブにも慣れてきているので、今こういう演奏を見ると本当にいいです。すごくいい。

楽器それぞれのソロは、
 01:36:サックス(先生流石です超かっこいい。後のベースもいい)
 05:49:ギター(お元気そうでなにより。相変わらず素敵なギター)
 08:57:キーボード(だんだん盛り上がる。11分過ぎからノリノリ)
 12:12:ム(カチッと硬く軽い音がとても気持ちいい。このバンドのノリの要かも。ドイツ人の方だそうです。)
 ベースは通して後ろでべクべク鳴ってる。


Jaco Pastorius & Pee Wee Ellis - The Chicken (1969 The James Brown Band original)
Jaco Pastorius - Kuru/Speak Like a Child (1976)
Joni Mitchell - Black Crow (1976)
Joni Mitchell – Coyote (1976)
 


 

2017年11月9日木曜日

Stanley Clarke - Lopsy Lu (1974)



跳ねるベース



Stanley Clarke - Lopsy Lu (1974)
Album:  Stanley Clarke
Released:  Dec 31, 1973
℗ 2011 Sony Music Entertainment 


スタンリー・クラークさん。大御所です。なんとこんなファンキーな曲を1974年になさっていたのね。驚き。

このアルバムも25年ぐらい前にランダムに音楽探しをしていた時に買ったもの。この曲が一番ファンキーでした。ベースで踊りたくて当時いろいろと聴いてみた。ジャコ様はひととおり聞いた。ラリー先生もちょこっと齧った。ブーツィー様。プライマス。フリー。ジョンソン兄弟は後から知った。サクライテツオ様やストーさんは10年ほど前。

…で、結局マーカス様に落ち着いた。

上手い人々はごまんといるけれど、タイトでいながらブイブイ踊らせてくれるベースにはなかなかお目に…お耳にかからない。このスタンリーさんも他のタイプの曲を沢山なさっているので、ファンキーばかりではないんですよね。

ロンドンでもいろいろ見たんですけど、ライブでこれでもかこれでもかとスラップをやってくださる方はあまりいないんですよ。本当はうんざりするぐらいンデンデベチベチやって欲しい。だから昔のカシオペアのサクライさんにはびっくりしたのです。

他にもいろいろいるんだろうけどな。あまり知らないのかも。レッチリのフリーさん、プライマスのレス・クレイポールさんもしつこくやってくれますね。彼はすごいです。しかしプライマスにはメロディがないから飽きちゃう。

結局マーカス様が一番なのかな…最近聴いてないな。
ファンキーなベーシストをまだまだ探し中。
先日のアンドレ・ベリーさんも楽しかったです。