日本での放送は去年の年末。アメリカのTV Japanでは1月初頭に放送されたもの。もう録画を3、4回見てずーっと感想を書こうと思っていたのだけど3月になってしまった。
BABYMETALちゃん可愛いです。文句なし。この番組はメタルファンの人が作ってますね。面白いなNHK。NHKなんてエリートコースを進んでもメタルを聴く。そういう社員の方がいるんですね。素晴らしい。(^o^)
内容は去年11月の英国ロンドン、ブリクストンアカデミーでのライブの模様と海外滞在中の様子。ほぇ~これはライブ映像大サービスですな…DEATH/チョコ/いいね/ヘドバン/イジメ。この映像がまたいいんだ。カメラワークが素晴らしい。会場の熱気が伝わる。バンドを正面から横から上から…と様々な角度でとらえる。3人の女の子達の映像もアイドルらしい顔のアップはほとんど無し。素晴らしい。これはガチなライブバンドの映像だもの。すごくかっこいい。
最初にDEATHでプラットフォーム上部から出てくるところはまさに
ロックスター登場!
燃えますな。かっこいいなー\(^o^)/ この映像が今度発売のDVD/Blu-rayに収められるのだとしたら嬉しいですね。楽しみだわ。
さて番組で一番はっとさせられたのがこのエントリーのお題「ティーンスターの自意識」。そのことをちょっとだけ。
彼女達はとにかく若い。15、16歳。若いんですよほんとに。大きくなったとはいえまだ大人の心を持つには幼い。インタビューでの彼女達の真っ直ぐな飾り気のない受答えがとても素直でちょっとびっくり。本当に真っ直ぐ。質問に答える様子に、よくありがちなアイドルのベタベタした感じが全く無くてそれがとても印象的だった。
インタビューを見る限り3人ともそれぞれ非常に冷静で淡々としている(可愛らしい自然なハニカミがあるのはすうさんだけ。性格によるものでしょう)。半年前のソニスフィアでは数万人の観客を沸かせ、今回はブリクストンアカデミーを満杯、世界中のメディアが彼女達のことを書きたてる…等々とんでもない偉業を成し遂げているのに、ご本人達は驚くほど淡々として驕ることもなく、修学旅行に来た中高校生みたいに周りのことに興味津々で無邪気にケラケラ笑っている。はぁ~子供ってすごいよなぁ…。
なぜあんなに淡々としていられるんだろうか。
私は以前から子供の本当の凄さというのは、まだ自意識を持たないことではないかと思っている。子供には自意識がない。大人の持つような複雑な自意識がないから子供はどんな場所でもとんな人に対しても素直に自由にのびのびと振舞う事が出来る。子供というものは何をやってもサバサバとしているもの。それが子供の凄いところ。一般的に天才少年少女と言われる人達も、(本人達には)自意識の自覚が無いことが多い(ピアノ、スケート等々)。
大人は自意識があるからあがる、緊張する、驕る、苦しくなる、プレッシャーを感じる、余計な事を心配する…色んな意味で苦しくなる。大人がそんな自意識を克服するには、開き直り、準備万端で望む、有無を言わせぬ力技、経験からくる自信…等々色んな方法があるけれど、大抵の場合は本人の努力を要する。そう、大人にとって自意識をコントロールするのはとても大変なこと。自意識とはとてもやっかいなもの。
おそらくBABYMETALさんたちは、(全ての大人が持つ)ぎこちない自意識を持つ前に「世界で大スターになる」という偉業を成し遂げてしまった。これはBABYMETALプロジェクトをめぐる全てのことにおいて本当にラッキーなことだったのではないかと思う
あれだけの偉業を成し遂げておきながら、彼女達の淡々とサバサバとした様子。成し遂げたことの大きさに対して満足しすぎて驕ることもなく、淡々と次のチャレンジを冷静に見つめる素直さは本当に凄いなと思う。ただただ真摯にやるべき事に望む。かっこいいです。もしかしたら今の彼女達の冷静さはその道30年のプロも敵わないのではないかとさえ思う。大人というものは誰でも自己を振り返っていろいろと考えるものですから。
彼女達は、大人達に言われたことを言われたとおりに淡々と仕事をこなす。コンセプトやビジネスなどめんどくさいことは大人達に任せて、彼女達はBABYMETALプロジェクトのパフォーマーとして淡々と完璧に仕事をこなす。そこにベタベタした過剰な自意識は存在しない。おそらく本当は辛いことや苦しいこともあるだろうけど、そんな舞台裏の真実は観客には聞こえてこない。ただただプロとしてひたむきに淡々と仕事をこなす…。むちゃくちゃかっこいいと思うんですけど…。
去年からのBABYMETALさんの活躍を見ていて、女の子達はそのことをどう考えているのかと思っていたのだけど、この番組でほんの少しそれが見えた気がした。元々はアイドル畑から出てきた女の子達なのに、アイドルを職業としてこなすための自意識を持つ前にBABYMETALプロジェクトが始まってしまった。歯車が回り始めてしまった。ご本人達がその本当の意味を実感できる年齢になる前にいつのまにか成し遂げたとてつもない偉業。すごいことですほんとに。
これからの成長も楽しみです。去年のこのブログのエントリーでは「長続きはしないんじゃないか」と書いていたのだけど、もしかしたらこの先もしばらくいけるのではないかと思い始めた。以前は両脇の二人が大きくなったら面白味が無くなるかとも思っていたのだけど、そんなことはない。むしろ両側の二人が大きくなったことによってパフォーマーとしての凄みも出てきた。この3人は見もの。ステージ栄えが素晴らしい。この先も彼女達が、これまでと同様にいろんなことを背負うことなくのびのびと自由にプロジェクトを楽しんでやっていければいいなと思う。
それにしても英国の野郎共が大騒ぎしているのを見るのは本当に楽しい。今度発売されるライブビデオを楽しみに待とう。