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Grease (musical)
Music & Lyrics by Jim Jacobs, Warren Casey
Book by Jim Jacobs, Warren Casey
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ホノルルのコミュニティー・シアター Diamond Head Theater(DHT)で先週の週末ミュージカル『Grease/グリース』を見てきた。
タイトルは1950年代のサブカルチャーで米国の労働者階級の若者達を「greasers」と呼んだことから名づけられた(整髪料や車のグリース等々の意味があるらしい)。初演は1971年、シカゴのKingston Mines nightclubにて。ブロードウェイでの初演は1972年でロングランを記録する大ヒット作となった。また1978年にはハリウッドで映画化もされ、主演はジョン・トラボルタとオリビア・ニュートンジョンで映画史上に残る大ヒット作となる。
ストーリーは…
ライデル高校の1959年卒業生クラスの同窓会が開かれている。そこから1958~1959年を振り返る。ある日、真面目で純粋なカトリックの女の子サンディが転校生としてライデル高校にやってきた。彼女は同高校の男の子ダニーが夏休みに出会った女の子だった。サンディは大人びた女の子達のグループPink Ladyに誘われる。彼女達は同校の不良グループBurger Palace Boysと交流していて、ダニーもそのグループのメンバーだった。さて女の子達に人気のダニーが、真面目で純粋なサンディとつき合えるのか。そして周りの若者達はどうなるのか…にぎやかな1950年代の高校生達を描く。
グリースと言えば…私の世代ではオリビア・ニュートンジョンの映画ですよ。ところが、ワタクシ一度も見ていない。それなのにほとんどの歌に馴染みがあるのは、この映画 ver. があまりにも有名で、今までにテレビなどのメディアで曲だけは何度も聞いているから。例えば「ベスト・ミュージカル・ソング・ベスト10」のような番組にはこの映画の歌が必ず選ばれる。
それから、オリビア・ニュートンジョンとジョン・トラボルタは当時スーパースターだったので映画化したら大ヒット間違いなし。彼らのプロモーション用の写真は当時の雑誌にもよく出ていた。そしてこの映画は日本でももちろん大ヒット。
この映画はその後、日本の民放のテレビでもよく放送されていたと思うのだけれど、私はなぜ見なかったのだろう…?
まず映画が公開された時に思ったのは「今1979年なのにどうして古臭い1950年代なんだろう?オリビア・ニュートンジョンの皺が…」などなどいかにもティーンらしく批判的。いつの時代もティーンは辛辣。私も色んなものに文句を言っていて、この映画の1950年代のリバイバル調にも興味がもてなかった。当時はね、お洒落なのは…チャーリーズ・エンジェルの風にそよぐ金髪ふわふわの大きな髪にサングラス、ボタンを外したテロテロの柔らかいシルクのブラウス、細身のパンツスーツとか…そのようなエレガントなものがかっこいいと思っていたのよ。オリビア・ニュートンジョンのピッチピチの黒スパンデックスにパーマで大きく盛り上げた頭はないだろう…とティーンのワタクシは文句を言っていたのだと思う。
そんなわけで、後にこの映画がテレビで放送になっても食指が動かず一度も見ることがなく時間が過ぎてしまった。だから今までストーリーも内容も全く知らなかったです。今回のミュージカルが初めて。それはそれで楽しい。なによりも歌、曲に馴染みがあるのがいい。(歌詞を知らないので歌えないが)鼻歌が歌えるぐらいには馴染みがある。曲がわかればミュージカルはもっと楽しい。
というわけで楽しかったです。曲がいい。ダンスも多い。特にダンスが多いのが楽しい。
俳優さん達も(いつも思うけれど)アマチュアの方々なのにすごいねぇと感心する。今回の色男のダニーはなんと米軍の海兵隊のお方。すごいですねぇ。サンディちゃんもかわいい。やっぱり最後の変身では(わかっていても)開いた口が塞がらないほどびっくりした。不良娘のベティ・リゾはDHTではお馴染みの女優さん。彼女はいつも金髪なのに、この公演では黒髪ショートの髪型で最初は全く誰だかわからなかった。すごく綺麗だった。彼女黒髪のほうが綺麗だと思った。フレンチ―の若い女の子の背がとても高くて美人。彼女は都会に出て本格的なモデルになれると思う。それからダニーと共に踊るチャチャの女の子の動きがいい。気の強いイカしたオンナ最高笑笑笑。フレンチ―のガーディアン・エンジェルの人が最高に面白かった笑笑笑。役者やのぉ。爆笑もの。彼は高校の先生だそうだ。実はガーディアン・エンジェルの彼が一番よかったかも。その他にも若い役者さん達が沢山出ていてよかった。バックダンサーの中には明らかにバレリーナの男の子もいたぞ。まぁ色んな見どころがたくさんで楽しかった。
それにしても…私のミュージカルの鑑賞能力はどうよ。やっぱり歌での英語が聞き取れない~。それは大きな問題。大抵はショーが進むと耳が慣れて聞き取れるようになるのだけれど、いや~今回は本当に何を歌っているのか聞き取れなかった。大問題。
舞台のショーは見ていればおおまかな筋はわかるので楽しめることは間違いないのだけれど、細かな内容は本当にわかっていなかった。今この文を書くためにWikipediaにいってあらすじを読んできたのだけれど「あ そんなこと言ってたっけ? あ そうだったんだ…」などなど、自分でもびっくりするぐらい情報が聞き取れていなかったことを知った。唖然。なんだ~ダメダメだな~ワタシ。細々と散りばめられたジョークは沢山笑ったんですけどね。
ショーの後で旦那Aが、このライデン高校の生徒達は彼の母親とほぼ同じ世代だと言っていた。そのことを思えば…このストーリーのティーン達はものすごい不良!笑 女の子達はタバコにお酒にピアス…男の子達は車のホイールを盗んだり喧嘩したりしてる。ものすごい不良高校生だ!!笑笑笑
というわけで、これを機会に今度こそ映画の『グリース』を見てみようと思った。見ます。しっかりと字幕を出して読もうと思う。
ロンドン公演のトレーラー