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2012年1月11日水曜日

RuPaul's Drag Race 4


シーズンの最後のほうになってくると、残りの人数も減ってくる。そんな頃、ルポールが一人ひとりに問う。「どうしてあなたがこのコンテストに勝ってドラァグスーパースターになったほうがいいのか、その理由を言ってちょうだい。」答えは様々。そのなかで、シーズン3の参加者の一人がこう答えた。「私がこのコンテストに勝つことで、今、学校でいじめられている男の子達に勇気を与えたい。私が子供の頃に経験したようなつらい目にあってる子達に、『自分を信じて正直に生きていいのよ。いじめっ子には「ほっといて」と言ってもいいのよ。強くありなさい。こうやってがんばれば、いつか私みたいに認められることもあるのよ。』と勝つことでそれを証明したい。」と言って言葉を詰まらせた。


そこではっとする。そう、この国、アメリカ、こんな番組があるくらいだから自由の国だと思われることが多いのだが、実は非常に保守的な国なのだ。宗教がからむと他の国の人間には信じられないくらい頭の固い人が多い。要は、ゲイ、同性愛者など聖書が駄目だと言っている事は絶対に許されないことだと思う人がかなりいるということだ。参加者の中にも、お父さんと口を聞いてもらえない子がいる。家族と事実上縁を切った子もいる。大人になって年齢を重ねるまで、カミングアウト出来なかった子も多い。それで、すべてがわかって来る。

どうして、参加者のルポールを見るまなざしが憧れ以上のものを含んでいるのか。どうして、みんな競争しあっているのにどこかお互い優しいのか。なぜ、打たれてもすぐに立ち直って自分達のことを笑い飛ばすことができるのか。なぜ、あんなに必死なのか。そして、負けたのにもかかわらず、どうしてあんなに晴れ晴れとした顔で去っていけるのか。


彼女達は、真摯に一生懸命に生きている。それが理由だ。




RuPaul's Drag Race - Season 2 (Jealous of my Boogie)