2012年8月20日月曜日

映画『ダークナイトライジング/The Dark Knight Rises』:ユーモアは大切です



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The Dark Knight Rises2012年)/米英/カラー
165分/監督;Christopher Nolan
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駄作です。お金だけかけた爆弾アクション映画。



ネタバレ注意

最初はね、飛行機でのアクションはかっこいいと思ったんですよ。スゲーという感じで引き込まれた。…なのに10分もしないうちに眠くなった。それから1時間ぐらいなんとしても眠るものかと必死。次第にストーリーも分からなくなった。だってあのダースベーダーまがいの悪役のおやじの声が大変聞きづらいのだ。半分ぐらいから覚醒したけど、今度はちっともバットマンが出てこない。最後まで早く終わんないかなーと思いながら見終わった。寝ちまったのに文句ばっかり言うのはいけないと思うが、問題はストーリーだけではないと思うのでとりあえず書きます。辛辣です。



問題はですね、

1. ストーリーがこじつけっぽい。ありゃりゃ展開
まず旦那Aが大変憤慨していたので、途中で眠ってしまった私のせいだけではないらしい。ほとんどストーリーとして意味を成さないらしい。人物の心理的な深みも行動の理由も一切無い。すべて大げさなアクションのための唐突な展開だったらしい。

2. バットマンは普通の人がラバースーツを着ているだけ
昔のバットマンシリーズでは、ワイヤーを引っ掛けてぶら下がってくれたり、高い所から飛び降りてくれたりしたと思うんだけど、この映画のバットマンは普通のマッチョなオヤジなだけ。リアルな人間ということなんだろうけど、あれじゃ格闘もやりにくかろう。ラバースーツ脱いじゃえばいいのに。マジックがない。

3. バットマンが出てこない
ほとんど人間クリスチャン・ベールが悶々とするばっかり。バットマン=スーパーヒーローの見せ場がほとんどない。

4. コミックブック・ヒーローの面白みが皆無
19891992年のTim Burtonのバットマンは面白かったです。色んなところに散りばめられたユーモアが良かった。おかしくてちょっと不気味。全部嘘っぽいのがコミックブック風で魅力的だった。そんな中で活躍するマイケル・キートンのバットマンはセクシーで艶があった。見てて楽しかった。クリストファー・ノーラン監督はあまりにも真面目過ぎて無粋。キャラクター設定がちっとも粋じゃない。

5. キャットウーマンのアン・ハサウェイはミスキャスト
普段は優等生お嬢様風のアン・ハサウェイが、ビッチなアクションスターをやっているのは見ものだったけど、どうも魅力が足りない。これも監督のせい。もう少しキャラにを持たせて欲しい。昔キャット・ウーマンをやったミシェル・ファイファーはスーパーセクシーで超ステキだった。

6. 悪役が魅力的でない
これは好みなのでしょうがないです。ハンニバルレクターを持ってこられても困ったもんだ。スーハー言ってて何を言ってるのかも分からない。

7. 原爆がいけない!
原爆を持ち出すのに、道路にゴツンゴツンぶつけて引き摺ったら危ないだろー! それにたった1分間飛んだだけで原爆を放射能の影響の無いところまで持っていけるわけが無い(怒)。



全て監督のせい。このクリストファー・ノーラン監督とはことごとく相性が合わないらしい。英国人らしく真面目に真面目に映画を撮っていつも高く評価されている人なんだけど、正直ちっともいいと思わない。2000年の『メメント』はすごいと思ったけど、あれ以来頭でっかち風な映画ばっかりで全然面白くない。『インセプション』は訳がわかんなかった。『バットマンビギンズ/Batman Begins』はなかなかいいと思ったけど、今思えば面白味に欠けていた気もする。あまり記憶に無い。『ダークナイト/The Dark Knight』は見なかった(これが傑作らしいのでこれが一番の私の問題)。


私の世代はTim Burton監督のコミカルなバットマンシリーズが面白かったものだから、ついつい比べてしまうのもしょうがない。Tim Burton監督のバットマンは楽しかった。ユーモアが色んなところにあって不気味でもすごく魅力的だった。キャラクターもそう。マイケル・キートンのバットマンは、うちに帰れば洗練された紳士だったり、女性にも優しかったりした。あんな怖い格好なのにセクシーですごく魅力的。艶があってステキでした。


だけどこのクリストファー・ノーラン監督のバットマンは、単なるマッチョなオヤジ。真面目すぎて全然面白くない。見ててつまんない。アメコミのスーパーヒーローなんて魅力的でナンボなのにこの監督はそれが全く解っていない。漫画のキャラをリアルな人間にしてどうする。バットマンが爆発ばっかりのアクション映画に成り下がってしまった。最初の『Batman Begins』ではこの真面目さが新鮮でいいかと思ったけど、この暗~い陰鬱な雰囲気でシリーズ化されるとさすがに飽きる。ユーモアのかけらも無いようなバットマンは全然面白くない。


昔のバットマンのマイケル・キートンが、他の役の時はそれ程の大スターでもなかったのに、バットマンであんなに素敵だったのはBurton監督の腕。クリスチャン・ベールは普段は超いい男なのに今回のバットマンで魅力のかけらも無いのは全てノーラン監督のせい。この監督の人物描写は本当に無粋。


旦那Aによると、ストーリーも散々だったらしい。ドラマにドラマを重ねたような展開に見えて実は内容の展開に全く必然性がないらしい。そう言えば最後のオチもいきなり唐突だった。なんだか必要も無いストーリーを切り張りしたような話だそう。旦那Aは超怒っている。もうこの監督の作品は見ないらしい。


というのもアメリカの映画データベースサイト(IMDB)では、この監督の作品は常に超高得点をマークしているからだ。今回もそれに釣られて見に行ったけど結果は散々。もうみんな目を覚まして正直になってもいいと思う。頭のいい監督が真面目にお金をかけて作ったように見えて、実はアクションと爆薬のこけおどしばかりの駄作。特にあそこまでキャラクターをつまらなくした罪は非常に大きい。この監督には人物が描けない。たのむから『007』には絶対に手を出さないで欲しい。


追記:うわぁぁあああ!今度のスーパーマンのリメイクにもノーラン監督はライターとしてかかわっているらしいぞ。うわやだなー…アメコミものにはもう関わって欲しくないのに…。