能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2019年11月5日火曜日

映画『マリリン 7日間の恋/My Week with Marilyn』(2011):スターに恋したかわいい男の子







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My Week with Marilyn2011年)/英・米/カラー
99分/監督:Simon Curtis
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ちょっと前に見終わった米国・FXのドラマFosse/Verdonが大変素晴らしく、特にBob Fosse の奥さんGwen Verdonを演じたミシェル・ウィリアムス/Michelle Williamsさんはエミー賞を取ったり…などなどやっぱり世間も素晴らしいと思ったらしい…早くドラマの感想をかかなければと思いながら、うまいことを書こうと思うものだからなかなか書き始められない。

特に興味を持ったのはミシェル・ウィリアムスさん。彼女について書きたいのだけれど、彼女はどうもつかみどころがない。売れている女優さんなのに、その演技からは彼女のプライベートやお人柄がほとんど見えてこない。ちょっと不思議。女優さんとしてうまいのはよくわかる。しかし彼女ってどんな人? というわけでFosse/Verdonの感想を書く前にちょっとミシェルさんのことを知りたくなった。そこでNetflixにあった『マリリン 7日間の恋/My Week with Marilynを見てみた。以前から見ようと思っていたから丁度いい機会。


この映画で、ミシェルさんがマリリンちゃんに造形的に似ているかどうかは、あまり重要ではない。あまり似ていないのだろうと思う。マリリンちゃんはもっと左右の目が離れていて顔の真ん中が空いているのに比べて、ミシェルさんは左右の目が詰まっている。お二人とも女性的な可愛いお顔なのだけれど質が違う。ミシェルさんはちょっとキツイお顔。しかし重要なのはそこではない。

この映画のミシェルさんは、最高レベルの物真似と演技の技でマリリンちゃんを演じている。この女優さんはこのマリリンちゃんを演じる為にどれだけのマリリンちゃんの映像を研究したのだろうかと思う。うまいですよ。本当にうまい。技術がうまい。流石やわ。やっぱりすごいねミシェルさん。


一般にマリリン・モンローの印象は
(雑ですけど)こういう感じ。
曲がった眉毛に半開きの目と口。眠そうな表情がセクシーだと言われる。マリリンさん御本人もこのセクシーな表情の効果をよーくわかっていたらしく、googleの画像検索で「Marilyn Monroe」とタイプすれば、出てくるのはこういう表情の写真ばかり。御本人がカメラを向けられるたびにこういう顔でポーズしていたのだろうと思います。
 
しかしながら、マリリンちゃんのファンの方ならおわかりだろう…彼女が実際に映画で見せる表情はこちらのほうがずーっと多い。
私が彼女の映画から受ける彼女の印象はこちらの方。綺麗な輪郭に丸くすぼめた唇。曲がった眉毛でちょっと困ったような表情。しかし目はいつもキラキラ笑っている。時々目をまんまるにするびっくり顔も可愛い。映画で動くマリリンちゃんはセクシーというよりも、とにかく可愛いカワイイかわいい…。砂糖菓子のように本当に可愛い。おでこが出ていてちょっとキューピーちゃんに似ている。攻撃的な肉食系のセクシーさはなくて、とにかくひょうきんでちょっとおバカでいつもけらけら笑っているかわいい女の子という感じ。(私は彼女の全ての映画を見ていないから間違っているかもしれないけれど)
 
おそらく御本人のお人柄もそっちのほうだったのではないかと思う。お人柄に攻撃的なところなど全然なくて、いつも不安で落ち込みやすく自信がなくて傷つきやすい優しい女の子…そんな印象。
 
 
そんなイメージのマリリンちゃんを、この映画のミシェルさんは大変うまく演じているんですよ。本当にうまいと思う。その演技力に特に驚く理由は…私ミシェルさん御本人はかなりキツイタイプのお方ではないかと思うから。インタビューの動画を見る限り、ミシェルさんはご自分をしっかり持った非常に頭のいい方…という感じがする。まさにマリリンちゃんとは正反対。
 
役を技術的に作っているのだろうと思います。うまい。しかしたぶんご本人から滲み出てくるものは違う。その違いがちょっと見える…。でもうまい。なんの問題もない。大変うまい。これは女優さんの力技。それが面白いなと思った。
 
時々不安そうに上を見る青い目、白い肌は、あ~…マリリンちゃんがいるようだ。すごいと思います。全然似てないはずなのに似ている。
 
 
 
…とミシェル・ウィリアムさんのことばかり書きましたが、この映画の主人公は、マリリンちゃんに恋をするコリン・クラーク/Colin Clarkさんです。これは彼の映画。マリリンちゃんの映画だと思って見たら、
彼女に憧れる男の子の話だった。見所は彼のほうです。
 
確かにミシェルさんはうまい。しかしこの映画のマリリンちゃんは、コリン君があこがれて恋して本気で好きになってしまう…ハリウッドのスーパースター/偶像。この映画ならマリリンちゃんはイメージだけでもOK。彼女の人となりを掘り下げる映画ではなかったのですね。
 
ミシェルさんはとてもうまいけれど、必ずしも似ている必要もないのかもしれぬ。映画の主題はコリン君の心模様だから。

 
この話は、手の届かない雲の上にいると思っていた憧れのスターが、現実の人になってファンの前に現れた…というおとぎ話のようなもの。それはそれは幸せな映画なのです。この映画のマリリンちゃんは、コリン君のあこがれる完璧な女性。彼女が実際にはどんなにわがままで気難しく、回りに迷惑をかけていても、そんなことは彼にとってはどうでもいい。マリリンちゃんが好きで好きで一緒にいられて幸せ…。あの…あの…マリリンが僕の目の前にいて、僕に話しかけて、僕に…、僕に…わあああああ…というお話。なんと微笑ましい。かわいいです。
 
育ちのいいぼんぼんのウブなコリン君を演じたのは、エディ・レッドメイン/Eddie Redmayneさんという俳優さんだそうだ。本当に彼はかわいい。キラキラ光るマリリンちゃんを目の前にして、いつもまぶしそうな表情が何とも言えない。本当に心を奪われたようにぽーっとしてる。彼もうまい。
 
誰かに恋焦がれる若者の姿というのはいいものです。いや…若者だけじゃないですよね。誰かが誰かを好きになる様子というのは素敵なもの。恋する人の夢がかなう様子というのはいいものだ。見ていてこちらも幸せになれる。
 
コリン君は育ちのいいボンボンらしく、憧れの女性の前で、理性で色んなものを抑えて最後まで可愛らしい若い紳士を貫くんですよ。それがまたかわいい。若いっていいな。瑞々しくて素晴らしい。
 
 
最初はマリリンちゃんの話だと思ったのに、スターに恋する純粋な青年の話だった。すごくかわいかった。本当にいい映画。本当の話なんでしょうかね。おとぎ話のようだ。なんと幸せな。コリン君よかったねぇ…こちらも幸せになりました。
 
怒ってばかりいるローレンス・オリビエを演じるケネス・ブラナーさんもおかしい。彼が怒るたびに笑わされる。
 
全体にかわいい微笑ましい映画。かわいらしいエンタメFeel Good映画なのに、大物の役者さん達が多く出ていて、役者さん達はそれぞれかなりうまいのも見所。いい映画です。
 
 
 
 

2019年11月4日月曜日

映画『ピータールー マンチェスターの悲劇/Peterloo』(2018):史実な歴史の再現映画






 


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Peterloo2018年)/英/カラー
154分/監督:Mike Leigh
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米国でのリリース日は今年45日とあるので、おそらく私が劇場でこの映画を見たのも今年の春~初夏の頃なのだろうと思う。感想を書くのをすっかり忘れていた。
 
 
さて映画Peterlooは、1819年の英国マンチェスターで発生した民衆弾圧事件「ピータールーの虐殺/The Peterloo Massacreを描いた作品。事件から今年で200年になるそうだ。
 
 
歴史を題材にした映画やドラマを批評する観点は2

1.       史実を正確に再現しているか? 過去に実際に起こった事柄を(歴史上の)実在の人物達へのリスペクトを込めて真摯に描いているか?製作者の歴史に対する姿勢が問われる。歴史ファン、歴史好きの視点。
2.       (歴史であれフィクションであれ)どのような映画でも、まず映画作品として…脚本や俳優の演技、ストーリーの流れ、主題の見せ方…等等が優れたものであるのか?映画ファンの視点。

さてこの映画は、
 
1の観点から見れは
最高。

2の観点から見れば、
65点ぐらいかな…?どうかな?


もしあなたが歴史映画を歴史の忠実な再現として見るのなら間違いなくいい映画。無骨に、何の飾り気もなくただただ淡々と、200年前の英国に生きた普通の人々の日常と、その人々に起こった悲惨な事件描き出す。もしあなたが映画ファンであるよりもまず歴史ファンであるのなら、この映画は最高の贈り物。

有名な俳優はほとんど出ていない。英国の中堅の実力派の俳優の方々なのだろうと思う。俳優のスター性がないから全体の印象は地味。エンタメとしての華やかさは殆どない。しかし、だからいい。これはあくまでも史実の再現

この映画の主旨は、あくまでも「ピータールーの虐殺/The Peterloo Massacre」を再現するためのもの。事件に至るまでの経過も詳しく見せてくれる。しかしその史実を描くことが目的であるため映画としての華は少ない。男女が出会って恋に落ちるとか…そういう飾りは一切ない。「史実はこうであったのだろう」という観点から、出来るだけ史実に正確に事件に至るまでの人々の日々が淡々と描かれるのみ。


そんな風に市井の人々の日常を描いた後で、最後に圧巻の「ピータールーの虐殺/The Peterloo Massacre」の再現。この映画は、この最後のシーンを見せるためだけに2時間以上を費やしたのだろうと思わせられる。ものすごい迫力。

それまでの映画のトーンが静かだからこそ、事件の暴力性には少なからずショックを受ける。騎馬隊が馬を並べ壁をつくり迫ってくる様子は恐ろしい。カメラは民衆の中に入り、軍隊による民衆への攻撃を、民衆の側から撮る。銃の音が鳴り響き、剣は振り下ろされる。人々はなぎ倒され、幼い子供も投げ出される。その上を騎馬隊が容赦なく襲ってくる。その様子を民衆の目線で目撃する。

恐ろしい。圧巻です。ものすごい迫力。その弾圧のシーンの迫力で、息が浅くなり心臓が大きく鳴り始める。どうしよう、怖い、もうやめてくれ。怖い。怖い…。

歴史的な事件を経験する…と言った方がいい。そういう映画。監督と製作側が、弾圧の恐怖の再現をこの映画の目的としていたのなら、成功している。


これが…エンタメ映画も好きだが歴史の再現もそれ以上に好きな私のこの映画の感想。機会があったらまた見たい。歴史が好きだから、歴史の再現を見たいと思うから…200年前の人々の生活を覗き、彼らに起こった悲劇を目撃し、経験させてもらえるのを有り難いと思うから…この映画はいい映画だと思う。大きなスクリーンで見て本当によかった。

しかしながら、あなたがもし歴史に興味がないのであれば退屈な映画だろうと思う。事件に至るまでの2時間は、歴史の再現を楽しむ目的がなければ地味過ぎる。顔の知られた俳優もいないのだから退屈だろう。


歴史好き/歴史オタクにはたまらない映画。タイムマシンで200年前のマンチェスターに降り立って、人々の声を聞き、会話をし、その時代の空気を感じて、彼等と共に過ごす時間を楽しめるのなら、この映画は本当に最高。しかし、映画としてそれなりにワクワクドキドキさせられて、誰かの恋話も盛り込んで、ああ…彼は彼女に会えないまま死んでしまうのねぇ…かなしーシクシク…というようなものを望むのなら、そんなものは一切ない。それはそれはもうとんでもなく退屈…見始めて30分で熟睡できるような映画だろうと思う。

両方喜ばせるのは難しいですね。


2019年11月3日日曜日

お猫様H:順番に撮る



動かない猫さんを回って順番に撮ってみました。
これで3Dができるかな。あ…頭が動きましたね。


2019年11月1日金曜日

今年も無事終わったわカボチャ祭り←ちがう


はーっ
今年も終わったわ ハロウィーン ふ~っ
今年も子供がいっぱい攻撃に来た
M & Mの小袋をばら撒いたわ

毎年緊張するのだ
だって私の文化じゃないじゃん
知らない人が沢山やってくるし
異常事態です
数日前から 緊張する
ちょっと玄関まわりを掃除したり
かぼちゃのライトを庭に飾ったりするのだけど
それを目印に小さい人々が沢山やってくる

ドキドキして待つと
外でキャワキャワ子供の声がして
ピンポンッとベルが鳴る
ひ~っ
イェ~スッ…
そうやって緊張の夜が始まる

今年は2時間程で無事終わったぜ
ふ~っ

また来年


2019年10月29日火曜日

NHK SONGS 第512回 玉置浩二 ~目の前の「あなた」に歌う~



録画予約しているTV JAPANでの放送の「SONGS」。いつも他のことをやりながら流し見をするのだけれど、玉置浩二さんの歌のうまさに改めてびっくりして、録画を止めてちゃんと見直した。

このお方が「歌がうまい」というのはどこかで聞いていた。(詳しくは覚えていないのだけれど)どなたか日本の音楽関係のプロの方がおっしゃっていたのを聞いたのではなかったかと思う。

私の玉置さんの歌声の記憶は大昔の安全地帯「ワインレッドの心」だけ。1984年だそうだ。たぶんその1曲しか知らない。私はそのあたりから(意地のように)洋楽ばかりを聴くようになって日本の音楽を全く聴かなくなってしまったので、安全地帯の曲も「ワインレッドの心」以外は全く知らない。だから「玉置浩二は歌がうまい」という話にも「え?そうなの?」と思った。

彼の「うまい」評判を聞いていたので「あ…テレビでやるなら聴いてみよう」と軽く聴いてみた。

いや~いいお声

なーんと素晴らしい。
いい声。
これは色気だな。
なんだろう…
気持ちのいい声

歌のうまいお方は世の中に沢山いる…だから「うまいこと」は珍しいことではない。しかし…うーん…なんだろう…。

味?
やっぱり色気かな
本当にいい声だ
心地よい声
気持ちいい声

 
このお方の声は「うまい」だけではない気がする。なんだろう…? 不思議なんですよ。1984年に「ワインレッドの心」を聴いていた頃は、そんなにいいとは思わなかったと思う。今、どうして彼の声はこんなに気持ちがいいのだろう?
 
60歳の方の声は、普通はそんなにいいものではないですよね。肉体的な声のピークは過ぎているはず。それなのに玉置さんは若い頃より今の声のほうがいいかも。やっぱり色気?
 
番組でお歌いになったのは

 ・Junk Land ←これがかっこいい
 ・オレンジ
 ・She Don’t Care
 ・青い"なす"畑

この4曲を聴いていて「あ~これはライブの人だわ。たぶんこれらの曲はスタジオver.よりライブのほうがいいはず」と直ぐに思った。本当にうまい人はライブがいい。
 
素晴らしいパフォーマンスとは…いや、(全ての芸術において)人の作り出す最高のものとはその人の作り出したものにその人のエネルギーがいかに沢山出ているか…ではないかと思うのだけれど、「ライブがいい人」というは、ライブでのパフォーマンスにエネルギーが出る人…だと思う。
 
玉置さんはそういうお方だと思った。そのエネルギーが味であり色気であるのだろう。
 
聴けてよかったです。
玉置さんの声を知ることができてよかった
記録しておきましょう。

 
 

2019年10月28日月曜日

Kelli-Leigh & Dissent - Without You (Dissent Remix)(2019)



心地よい良曲



 Kelli-Leigh & Dissent - Without You (Dissent Remix)(2019)

Without You (Remixes) - EP
Released: Jul 5, 2019
℗ 2019 Music Core


この曲が英国のダンスチャートに入っていたのは、たぶん今年の8月頃。今年に入ってから英国のダンスチャートを見ていて、ちょっといいかな…と思った物をメモしているのだけれど、タイミングを逃してブログに書かないままになっている曲がいくつか。この曲もその一つ。久しぶりに聴いてみたらやっぱり気持ちのいい良曲だった。忘れないように取り上げておこう。

Kelli-Leighさんは
南ロンドンのシンガー・ソングライター。34歳。彼女は2014年に英国のプロデューサーDuke DumontJax Jonesと組んで出したダンスチャート英米1位のシングルI Got Uのボーカルをつとめたそう。

Dissentさん
うわー見事に情報が見つからない。全くわからない。というのもDissentの名前を使うDJが英国とアメリカだけで数名いる。誰でしょう?


昨日BABYMETALのチャート入りについて書いたエントリーでは、「アメリカのビルボード・チャートは、スターのブランド化と珍妙なデータ操作ばかりで、本当にいいものはチャート上にはないかもしれないよ」ということも書こうとしたのだけれど、まぁいつものようにふらふらとあまり関係ない結論で結んだのですが…。

そんな商業主義に侵されたアメリカのチャートに比べれば、英国のダンスチャートには、曲そのものの魅力で地味にチャートに上がってくる曲もあるのが面白い。ここのところ英国のダンスチャートばかり覗いている理由もそのあたりにある。

欧州のダンスチャートでは、沢山の若いDJと無名のシンガー達の作る音楽が毎週毎週しのぎを削っている。まだ駆け出し+無名の20代前半のDJとシンガー達が、ゲッタやケミカルブラザーズ等の大物と、曲の魅力だけで互角に戦っているのにちょっと感動したりもするのです。

おそらくこのジャンルには、心をがっつり摑まれる傑作は少ないのだろうと思う。しかしBGM用の曲であればほとんど問題ない。音楽の聴き方もかわりましたね。