TBS 金曜ドラマ『最愛』。日本での放送は10月15日から12月17日まで。
このドラマの脚本とスタッフは、2014年の同TBS金曜ドラマの『Nのために』と同じ方々が多いらしい。ああ…あのドラマも素晴らしかったのですよ。あのドラマは結構感動して、このブログにもうまいことを書こうとしたら気負ってしまって感想そのものを書けなくなってしまった。だからこのドラマは、忘れないうちに感想を書いておこうと思った。たった今最終回の録画を見終わった。
このドラマの脚本とスタッフは、2014年の同TBS金曜ドラマの『Nのために』と同じ方々が多いらしい。ああ…あのドラマも素晴らしかったのですよ。あのドラマは結構感動して、このブログにもうまいことを書こうとしたら気負ってしまって感想そのものを書けなくなってしまった。だからこのドラマは、忘れないうちに感想を書いておこうと思った。たった今最終回の録画を見終わった。
いいドラマ。十分楽しんだ。真ん中あたりで話が右に左にうろうろしているように思えて「もしかしたらスタイルばかりのリアリティのないファンタジー・ドラマ???」と一時は思ったのだけれど、最後まで見てよかったです。
一言で言うなら… Entertaining/面白がらせてもらえたドラマ。 傑作とか感動の物語…というほどではないけれど、所謂Whodunit/誰がやったのだ?/(日本語で言うなら)ミステリーものとしては面白かったし、とにかく色んな面で楽しめた。
タイトルが『最愛』ですが、これは加瀬さんの愛なのかな。…ということですよね。そう思えばあらためてマイルドに感動もしてしまったかも…。そういうことですよね。
彼がそうだったのか…というのは最後になるまでわからなかったのだけれど、全部を見終わって今思えば、実はドラマの始めの頃に少しだけヒントがあったと思い出した。このドラマは1話ごとの冒頭に、登場人物のモノローグが流れるのだけれど、第3話か4話あたりだったか(録画が残ってないので確認できない)、加瀬さんが真田家の家族に対して「僕を家族のように受け入れてくれたこの人々=家族に全てを捧げよう」とかなんとか…そのようなことを話していたのですよ。それを聞いてほんの少しだけ「ん~?」とは思った。しかしその後、彼を直接事件に結びつけるヒントはあまりなく、結局は最後に事実がわかるまで上手い具合に騙されました。やられましたね。面白かった。楽しんだ。
脚本も演出も役者さんも巧み。最後に事実が明かされるまで「誰がやったんだ」と予想する。その対象は…時には朝宮梨央(薬師丸ひろ子)であったり、後藤信介(及川光博)であったり、やっぱり加瀬賢一郎(井浦新)か…とそれぞれに疑いの目を向け、いやもしかしたら朝宮梨央(吉高由里子)本人の記憶が弟の優君(高橋文哉)のようにあやしいのでは、彼女ではないのか…とも疑う。そんな風に見れば見るほど最後の結末が知りたくなった。
ドラマが終わってしまって十分楽しめたのだから今は何の文句もないのだけれど、途中には、実はあまりの演出のかっこよさが鼻につき、また俳優さん達のあまりにそろった美麗さも鼻につき、音楽のかっこよさや、いかにも狙った音楽の挿入の仕方も鼻につき、カメラワークのかっこよさも鼻につき…笑笑笑「んも~いろいろとこのドラマはやる気満々でついていけないわ笑」などと、斜めから見ていてのだけれど、
結局すっかり話に飲み込まれてしまってましたね。ヤレヤレ。面白かったわ。
美麗でいかにもトレンディ(←死語か)な俳優/女優さんたちを見ても…、なんだかなぁ~もっと泥臭い人がいてもいいのね…などと思ってました。なんつーか、今どきの日本の役者さんは美しすぎるのよ。井浦新さんかっこよすぎ。加瀬さんなんてもっと美麗ではない地味なおじさんでもよかったんじゃないの笑…と昭和の人間は思うのだ。すみません。
だって今どきの日本の俳優さん達は、みんな綺麗だから時々ドラマのリアリティが薄くなるのですよね。それはこのドラマだけの問題ではない。先日見終わった『日本沈没』も、数名のベテランの役者さん達を除いて、特にあの「日本未来推進会議」のメンバーが若い役者さんばかりで全くリアリティがなかった。いやあのドラマは全てにリアリティが無さ過ぎて感想を書くのもやめたのですけど。
ただこのドラマは、リアリティが無いとは言っても楽しめたのた。それで十分。驚いたのは田中みな実さんの声が低いこと…ルックスとの印象が違っていてびっくりした。そして、一番嬉しかったのは真田梓の薬師丸ひろ子さま❤。彼女は同世代。だから彼女がデビューした時のこともよく覚えてるし、有名な「カ・イ・カ・ン…」もそうだし…とにかく私世代にとって彼女は同世代の大スターなのです。その彼女が、今も麗しい麗しい麗しい…❤。ほんとに薬師丸さんはお綺麗なのですよね~。上品で。声も素敵。でもあの「恥ずかしがりやの隣の少女」の印象だった彼女が、こんなに優美な「ザ・女優さん」になられるなんて、なんだか嬉しいわ。ほんと。ちょっと薬師丸さんに感動した。
というわけで、最後まで見たらいいドラマでした。みんな上手いな。後藤信介の及川さんがいかにも悪そうなお顔をしていたのに、最後は穏やかなお顔になっていたのをみて「いや~やられたわ、騙された」と笑う。面白かったです。