★あらすじ
1857年.アメリカ総領事ハリスが将軍家定に謁見。阿部氏が死去したので一橋を推すのは難しいかも。西郷と佐内は一橋推しの宣伝パンフレット制作。斉彬が幕府に建白書提出。水戸が喜ぶ。一橋派と南紀派で対決。井伊直弼が西郷を藩邸に呼び、スパイとして抱え込もうとする。遊郭の外で慶喜の暗殺未遂。西郷が刺客を刺す。そのまま慶喜+佐内+西郷が伊井藩邸へのりこむ。慶喜「オレが将軍になる」宣言。
…なんやろう…
政治がらみの事が出てくるとそれらしくは見えるんですけど…ずいぶんファンタジーですよね。それが困る。
阿部さんが何の印象も残さず亡くなってしまいましたね。福井藩主も前水戸藩主もいまひとつどういう方々なのかわからない。なぜ慶喜を推しているのかも不明。西郷どんと左内さんはまたまた遊郭で打ち合わせ。慶喜も昼間から遊郭に入り浸り…これが一番変だ。磯田屋は外から人が勝手に上がってくるみたいなんですよね。客のプライバシーはゼロ。だから刺客も勝手に入ってくる。そんな所でなぜそんな重要人物が寝泊りできるのか?
彦根藩主・井伊直弼は西郷どんを直接お茶に呼んだりはしないだろう…。西郷どんはお茶の飲み方も知らない…ヨレヨレの着物…しかし下級武士の彼が彦根藩主と同レベルで話をして大声を出して文句を言う。身分の違いは?
この頃の歴史を詳しく知らないので、内容が全部ダメだとは言えないのだけれど、脚本も演出も「江戸時代らしさ」が見えないのが一番困る。厳しい身分制度が見えないとか、品川宿のあり方の出鱈目さとか、…人を一人殺してびびる薩摩藩士もどうもしっくりこない。
…西郷どん、無名の刺客の命と、将来の将軍の命の価値は同じじゃないですよ。命の価値はどんな身分でも皆同じなんて考えは江戸時代には存在しないと思います。
大名の江戸屋敷の部屋が皆二階にあるのも変。以前は面白いと思ったけれど、部屋が二階ばかりだとやっぱり変に感じますね。必要ないですよね。
…俳優さん達はいい方々が出ていらっしゃるのにね。
今回よかったのは、篤姫ちゃんと将軍家定。あれだけ「HがHが…」と結婚前に大袈裟に騒いでいたのに、結局お二人ともほのぼのと仲がいいのがよかったです。微笑ましい。