今回はまた脚本の粗さが気になったかな…。この大河、演出は凝ってていいと思うんですよね。戦いの場面や、夜の光、堺の街や死体累々の場面なんかも雰囲気はすごくいいと思う。…なのに肝心の脚本が粗いのがもったいない。雰囲気が良くて脚本が粗いって…『平清盛』を思い出してちょっと心配ですな。
先週はいろんなことがあったんで、話に引っ張られて脚本の粗さが目立たなかったんですよ。しかし今回は、おたつちゃんの死で官兵衛君が悲しんでて何も起こらなかったんで、脚本の細かいところが気になったという感じです。
そんなあたりの文句をちょっと…。
まず、おたつちゃんをガールフレンドにする必要無し。
もともとおたつちゃんは、史実では官兵衛君の妹だったらしいです。だったら妹でいいじゃないか。あんなに簡単に殺されちゃう役だし、これから本妻と大恋愛なんだろうから、わざわざおたつちゃんを恋人にする意味は全く無し。子供同士ですしね。妹でいいんですよ。官兵衛君も可愛い妹を殺されて悲しむ方が普通でいいと思う。今回、まずこの不必要な恋愛設定でなんだかな~と残念な印象。
だいたい姫路から浦上家まで馬で行くのにどれぐらい時間がかかるのか知らないけど、官兵衛くんが一人で出掛けて行ったら、おたつちゃんがまだ生きてるなんて…ちょっと演出ベタベタよ…アナタ。
そんなわけで、ガールフレンドを殺された官兵衛君、1回分悲しい悲しいと言い続けて1話終わっちゃった。刀をブンブン振り回して藪を刈ってたのは、まぁよしとしよう…。
脚本の粗さと言えば…爺ちゃんの話。官兵衛君、大好きなガールフレンドを亡くして死にそうなくらい悲しんでいるのに、おせっかいな爺ちゃん「いや…実はな…おたつはお前の事が好きだったのじゃ…」なんてすごく残酷じゃない?言う必要ないですよね。ひどく無神経。もう彼女も生き返らないんだから忘れさせてあげなさいよ。そしてその直ぐ後に「官兵衛…世界は広いぞ…」なんてのも変な台詞。そんな…ガールフレンドを亡くして頭がいっぱいな子供に言う言葉ですかね…。これも無神経。もちろん俳優さんが悪いわけではないですよ。問題は脚本。爺ちゃん、急にお亡くなりになったし。
ところで江口信長は色が黒い。信長さんは性格はうつけものでありながらも、正装をすれば上品にピシッと決まる人だったと聞いてますが、このドラマでは今のところワイルドですね。この信長さんはハゲ月代ヅラを被ってくれるのかな…。濃姫は江口信長と一緒いるとなんだかとても嬉しそうだ。
それから堺の今井宗久さんは、官兵衛君に「織田信長様が鉄砲を沢山買った…木下藤吉郎さんが来た…」などとぺらぺらしゃべってましたが、いいんでしょうかね。一応こういうのって他国の軍事機密だと思うのですが、商人がお得意さんの軍事機密をばらまいてもいいのかしら…と心配になった。
さて今回一番良かったのは荒木村重ちゃんです❤。田中哲司さんが好きなだけ。なぜかこの俳優さんを見てると嬉しくなる。しかしこういう大雑把で大きな子供みたいなキャラはいいな。可愛い。今後もよく出てくるのかしら…。ネット上で言われている饅頭事件とはなんだろう…?
ワタクシこの時代の歴史も「過去の大河ドラマを見た程度」の知識しかないので、これからどうなるのか楽しみです。脚本が粗いのはしょうがないみたいなので、これからも毎回文句を言いながら気楽に楽しもうと思う。