能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

この度の能登半島地震で 被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。 一日も早い復興をお祈りいたします。 ★NHK による様々な支援情報 能登半島地震 義援金・支援金の受け付け始まる 窓口まとめ 【随時更新】 https://www.nhk.or.jp/shutoken/ne...

2025年3月6日木曜日

Castle Trancelott - Indoctrinate (Patrick Prins & Scott Mac Remix)(2024)



硬派



Castle Trancelott - Indoctrinate (Patrick Prins & Scott Mac Remix)(2024)
Extended Mix
Indoctrinate (Patrick Prins & Scott Mac Remix) – Single
Castle Trancelott, Patrick Prins
Released: November 22, 2024
℗ 2024 Maelstrom Records


UK upfront club chart に上がってきてます。まぁなんと硬派なProgressive house。これはただただダンス好きのため。音に溺れたい人用のBGM。こういうのを聞くと私の中の太古の血が踊る。Progressive houseとは同じリズムばかりが続くのだけれどこれがまた気持ちいい。こんなに同じリズムが続くのになぜか延々と聴ける。なぜなのかはわからない。しかし聴き続けられるということはProgressive houseの中でも優秀なのだろう。

おっとこの曲のオリジナルは元々1995年にリリースされた曲らしい。新しいリミックスは音が聴きやすくなってます。


★Castle Trancelott
Patrick Prinsさん。クレジットに乗っている二人の名前は実は同じ人。オランダの有名なProgressive Trance/TechnoのDJ/プロデューサー。現在はスペイン在住。子供の頃からテープ・デッキで遊び始め一度はドラマ―となる。父親がドラム好きで有名ドラマーのレコード・コレクションを持っておりそれらを聴いて育つ。彼の音楽でリズムが大きな比率を占めるのはその影響が大きい。その後 Conservatory in Amsterdam でピアノとサウンド・エンジニアリングを学んだ。1990年代から様々なクラブやイベントでライブを行いその活動は20年以上続いている。多くのDJやアーティストに影響を与えた。多くの曲をリリースし Best Dance Producer を受賞、BBCのリスナーからは彼の曲「Le Voie Le Soleil」がBest Dance Recordに選ばれた。

★Scott Mac

英国のDJ。1990年代からありとあらゆるクラブでライブを行ってきた。90年代にオランダ・アムステルダムへ移住。有名クラブのレジデントを務め、また世界中の国々でライブを行う。近年はロンドンのクラブでクラシック・ハウスのショーを行っている。


伊ピエモンテ州/Piemonte北イタリアのモスカートダスティ/Tintero Elvio, Sorì Gramella, Moscato d'Asti d'Asti 2022と軽食と洋梨のタルト



ワインで訪ねる旅シリーズ。
今回はちょっと北イタリアに寄り道します。

先日Netflixの独ドラマ『皇妃エリザベート/Die Kaiserin/The Empress』を見ていたら北イタリアのピエモンテ地方/Piemonte/Piedmontが話に出てきて…そういえばピエモンテのワインを買ってたよねぇと思い出し、じゃあそれ飲もうか。これアルコール分5.5%だしお気楽に開けよう開けよう…と思い付きで開けることにした。そうだ、たまたまだけどタルトも買ってあった。丁度いい。


というわけで開けました
Tintero Elvio, Sorì Gramella, Moscato d'Asti, D.O.C.G. 2022


このワインを買った理由はワインの評価サイトVIVINOでの点数が高かったから。なんと平均4.3点!それはすごい。それにこのワインは20ドル以下。ハワイは17ドルぐらいだったと思うが本土なら14ドル。いいですねぇ。アルコール分も5.5%だから軽い(私にはちょうどよい)。近所のスーパーで見つけたので買っておいた。

ラタトゥイユにハムに簡単パスタ
ペアタルト、ペアリングとしてはこういうのがいいのかな。お菓子にワインは合わせなくてもいいと個人的には思うけれど。


さてお味は…
あ~~~~おいしい。これはこういうタイプの軽くて甘いワイン…プロセッコもイタリア産だった。イタリアにはかる~い白ワインを作る伝統があるのか。

まぁ~~~~美味しいですねぇ。ありがとうございます。感謝。フルーティ…これはなんだろう。もうただただ美味しい。ジュースみたい。でもジュースにはないほんの少しのアルコールがまたのどに気持ちいい。ほんの少しのエレガントな優しい泡。これは優しいエレガントな飲み物。甘いです。でも甘すぎない。後味はちょっと口に残ると思う。

香りはネットの情報によると…桃、オレンジの花、ハチミツ、夏の花、苺、アプリコット、リンゴ、草、ライチ、ジャスミン、薔薇の花、南国のフルーツ、…なんだかもう色々と皆さん言ってますね。面白い。


こういうアルコール度の低いワインは、お酒にあまり強くない者にはちょうどいい。度数が5%ぐらいならビールと同じぐらい。私はビールよりこちらがいい。だって美味しいもの。何の文句もなし。これはいい。気に入ったわ。

しかしこれはほぼお酒じゃないですね。私のようなお酒に弱い者がグラスに3杯もいける。あまり酔っぱらわない不思議。たぶんビールのほうが酔う。なぜでしょう。

ワインを普通に飲める人(アルコールに強い人)が、食事をしながら何杯飲んでも酔わずに「美味しいね」と楽しめる(羨ましい~)感覚は、私がこのようなアルコール5%のワインを飲むのと同じ感覚なのだろう。14%ぐらいのワインを数杯飲んでも酔わずに「美味しいね」と楽しめるのは私には出来ないのですよ。でも5%ならほぼ大丈夫だ。

ハワイは常に暖かくて冬でも夏みたいなものなので、結局このような軽いワインが一番合うのかもしれません。モスカートダスティにプロセッコ。気に入ったわ。モスカートダスティの方がプロセッコよりも甘いかな。たぶん。


モスカートダスティといえば、少し前にもこれを開けていた。小さいボトル。


これもすごく美味しかった。さらっと考えずに飲んだのでレビューはしていないのだけれど、そのうちきちんと飲んでここに感想を書こうと思う。


それではワインの情報

Tintero Elvio, Sorì Gramella, Moscato d'Asti, D.O.C.G.

生産者

1900年にフランス人 ピエール・ティンテロ/Pierre Tinteroが仕事を求めてイタリアのピエモンテにやってきた。そこで未亡人の女領主ロジーナ・コルテーゼ/Rosina Cortese の元で働くようになる。ピエールは土地の皆にも親しみを持って受け入れられ、また未亡人と恋に落ちて2年後に彼女と結婚する。二人はロジーナの持つブドウ畑から採れるブドウで最初のDolcettoワインを1914年に生産。その年は戦争の始まった年でもあった。そのビンテージは後に地下室の壁の中から発見される。壁に埋め込まれて略奪を逃れたものであった。

ピエールとロジーナの2人の息子達ジョバンニとカルロがワインの生産を引継ぎ、彼らは更に周りの土地を購入して農地を広げた。彼らが最初に生産したワインの中でのモスカートの生産は少量だった。しかし第二次世界大戦の後、企業が(Cinzano、Martini )ワインの生産を始めると、兄弟はそれらとは違うブドウを栽培するようになる。1980年の頃にカルロの息子エルビオ(Tintero Elvioの社名)がスパークリング・ワインを手がけるようになる。家族の持つ土地はそれらのブドウの栽培に適したものだった。現在エルビオは次の世代…息子のマルコと嫁のシンチアに事業を譲ったが今でも彼らをサポートし続けている。

マンゴ/Mangoの町はモスカートの産地の中心地。ティンテロ家の葡萄畑、30ヘクタールのうち20ヘクタールでモスカートが栽培されている。彼らの最大の区画はソリ・グラメラ/Sorì Gramellaのブドウ畑。傾斜が20% を超える南向きの土地のため、ブドウが1日のうちの長時間日光を浴びることができる。そのブドウからできるワインは心地よい発泡性とほのかな甘さが特徴。

こういう話は本当に面白いです。なんだかロマンチック。ワインひとつひとつに歴史あり。

Google Earthで会社の住所を見てみたら、この会社も田舎の農園。土地が南に向かった急な斜面で日当たりがいいのがよくわかる。これもクラフト・ワインなのかな。こういう小さな町からワインがやってきてると思うとなんだか楽しい。


産地

Italy / Northern Italy / Piemonte ピエモンテ州

アルプスの麓に位置しフランスとスイスに国境を接するピエモンテは、イタリアを代表する銘醸地。原産地呼称制度であるDOPの銘柄数はイタリア全20州の中で第1位。Nebbiolo, Barbera, Dolcetto, Barolo, Barbaresco, Cortese, Dolcetto d'alba, and Erbaluceなどのワインが造られる。土着品種のブドウ Nebbioloから造られるバローロやバルバレルコは有名な高級ワイン。

バローロと言えば有名な赤ワインでしたね。同じエリアで軽いモスカートダスティも造られるのは面白い。

このピエモンテはローマ時代からブドウの産地として有名。最初にピエモンテのワインが記録されたのは14世紀。19世紀のイタリア独立戦争の頃は、ピエモンテのワインメーカー達は歴史の立役者であった。革命者のジュゼッペ・ガリバルディもピエモンテのワイン生産者。彼らはフランス・ボルドーのワイン・メーカーとも繋がりながら土地のワインの改善に努めていた。

19世紀のイタリア統一運動の時代、オーストリア帝国に対しての抵抗運動の初期はこのピエモンテから始まった。オーストリア支配のロンバルディア州のエミリアが、ピエモンテからのワインに2倍の関税をかけたため、ピエモンテのワインメーカーは困窮。1846年には(ピエモンテとサヴォイを治める)サルディニア王カルロ・アルベルトがオーストリアの圧制を激しく非難。その後1848年3月23日に王カルロ・アルベルトがオーストリアに宣戦布告、第一次イタリア独立戦争が始まっている。


葡萄

🍇モスカート・ビアンコ
Moscato Bianco/Muscat Blanc à Petits Grains

イタリア全土で栽培されている香り高いブドウ。特にピエモンテ州が産地として有名。このブドウから作られるワインはフレッシュで飲みやすく、甘いスパークリングワインや、熟成させたデザート・ワインなどに使われる。白いモスカートで作られるワインは香り高く軽くエレガント。フレッシュでその香りはフローラル…白い薔薇を思い起こさせ、白桃、パイナップル、ハチミツ、アプリコットなど香りも持ち、セージやタイムのヒントが感じられる。このブドウからは辛口、甘口、スティル、スパークリング、様々なワインが生産されている。


D.O.C.G./Denominazione di Origine Controllata e Garantitaは、イタリアワインの格付けのひとつで、最上位の等級


組み合わせ

ペアリングに向いているのはイタリアの菓子パネトーネ。デザートのパンナコッタもよし。また食前酒としてもよく、チーズやコールドカット(ハムなど)とも合う。エビ・カニ、貝類などにも合う。

そういえば英国式のアフタヌーン・ティーを食べに行くと、オプションでシャンパンが頼めたりするのだけれど、アフタヌーン・ティーならサンドイッチにケーキが多いので、このワインも合いますね。


そういえば…近年のモスカート・ワインのマーケティングでは、軽いワインを「日曜日のモーニング・ワイン」となどと言って売ったりするらしい。そのことが少し前に見つけた英国人のワイン・ブログ『SEDIMENT』から出た本『I Bought It, So I'll Drink It 』に書いてあった。去年の旦那Aからのクリスマスプレゼントはこの本でございました笑。面白い本。よく笑える。いかにも英国人の書いた本。好き。英国のローカル情報が多いので英国ライフを知る人には面白いと思う。
 


ワインメモ
🍷Tintero Elvio, Sorì Gramella, Moscato d'Asti, D.O.C.G. 2022
Vivino.com Score: 4.3 (平均)
Winery:Tintero Elvio
Grapes:Moscato Bianco
Region:Italy / Northern Italy / Piemonte / Moscato d'Asti
Wine style:Italian Moscato d'Asti
Alcohol content:5.5%
Wine description:
Everything you could want in a Moscato, from micro-terroir perfectly suited to the Moscato grape.  Simply delicious!  Who could resist such a heavenly ambrosia, with its scent of kaleidoscopic spring wildflowers, fragrant citrus blossoms, and succulently ripe grapes?



2025年3月5日水曜日

昼と夜のお雛様&蝋燭でのチェス&ドラセナ



今年は3月3日の午後にお雛様を出した。去年出さなかったのでどうしても出さなければならない。しかし当日まで怠けていた。うっかりしてお菓子も買ってなかったのでたまたまあったチョコと柿ピーをお供えした。

やっぱりお雛様はいいね。
ぎりぎりまで出さなくてごめんなさいとお雛様に謝る。なんだか表情が怒ってるように見える不思議。でも1日過ぎたら穏やかになっていた。

写真の縦横の比率がまた知らぬ間に変わっていた。ちょっと長い。

そして夜です。右のぼんぼり…いやライトが壊れていて、英国からパーツを取り寄せないと直せないのでそのままになっている。早く注文しなければ。
人形は夜の方が趣があっていい。表情が人間らしくなる。
これも縦長ですがそのまま。
陽気。
大人の女性風
お爺ちゃん
若者
可愛い
これらのお人形は私(とても年寄り)と同じくらいの年齢なのですけど顔が大人でリアル。いい物を買ってもらった。母に感謝。お雛様で母を偲ぶ。

あ、適当に並べたていたら五人囃子と三人官女の並び順が違うみたいだ。今ネットで見た。これから直します。


先週、家の電気のサーキット・ボードを新しくしたのだけれど、時間がかかって夜の8時まで停電。オール電化でお湯も沸かせないので、旦那Aと久しぶりにキャンドル・ライトでチェスをした。私は下手なのでハンデを貰う。1回目は旦那Aのナイトとルークとビショップを1個ずつ外してもらい、2回目はクイーンとナイト1個を外してもらってバトル。どちらもやっぱり私が負けました。勝てる気がしない。

すでに負けてる?
いやほぼ勝てそうなのにね。
ワタクシ ここから負けたのですよ。

ハワイは停電がよくあるのですけど、デコレーションの目的で買った蝋燭の瓶が停電の度に灯りとして役に立ってます。瓶に入っているので間違って火傷をすることもないので安全。ちょっと汚れてるな。


室内でダメになりかけてたドラセナを外に持って行って植え替えたらとても元気になった。去年の年末に花が咲いて今丸い実がなってます。不思議。





お猫様H:猫のいる風景



最近の写真が無かったので去年から今年にかけてのランダム Photos。

白に映える女
猫には表情がある
美猫さん
美しいポートレート
これから洗う洗濯ものに寄り添う猫
見下ろす猫
ドアの外で待つ猫
野性の呼び声
ぬくもり


2025年3月4日火曜日

トランプ米大統領・米議会・施政方針演説まぁ~すごいもんだね…やっぱり大嘘でした😩



今見終わった。まだなんの解説も見ずに印象だけ書いておこう。


まぁ~たいしたものだわと感心しましたわ。トランプ氏は78歳。それなのに一度も澱むことなく2時間も喋って喋って喋り続けた。あれは…プロンプターを読んでいるのでしたっけ?まさか全部暗記しているわけではないですよね。あのスピーチ・ライターは有能だわ。

トランプさん元気だな。まずそこが超人的だと驚いた。喋りも上手いよね。選挙前のキャンペーンと違って、喋りもユーモラスでゆっくり。場面場面では思いやりさえ感じた。上手いんだろうなと思った。人を惹きつけるのが上手い。本当に上手い。なんか思わず信じそうになった。

そういえば私、こういう米大統領の施政方針演説を聞いたのは生まれて初めてで、今までの他の大統領がどのように喋ったのか全く知らないのだけれど、それにしてもこのトランプさんの演説は上手い。

事前に考え抜かれた演出演出演出のオンパレードであったとはいえとにかく上手い。正直心が動いた…この私でさえ。私トランプ氏のことは政治家として全く信頼していないし、特に外交と経済は全くダメだと思うけれど、しかしこの演説では少し心が動いた。スピーチ・ライターは超有能。取り上げたお題もわかりやすく誰が聞いても同意しやすい内容だと思った。しかしあの喋った内容は全部本当なのだろうか。


私でさえ賛同できることを沢山言ってた。違法移民を厳しく取り締まる。犯罪人に甘くしない。法で裁く。警察を建て直す。女性のスポーツにトランスの男は入れない(YES)。性別や性の嗜好、人種などで就職の機会の逆差別をしない(皆平等に)。とりあえず人の性は生まれた時のものとする(これは私は付け加えたいことがあるが)。子供への性転換手術の規制。健康に関する調査、食の安全を調査し実行する。

…あと他にあったかな?

色々と賛同できることもあった。いいことだと思えることが結構聞こえてきていた。それらは以前から聞こえてきていたことでもあるけれど。


私は基本的にLGBTQの人々の自由の権利は守って欲しいと思う。しかしトランスジェンダーに関しては、民主党の行き過ぎた方法のせいで女性にとってフェアではない状況に憤りを感じていたので、女性のエリアを守ってくれたのはいいことだと思う。ただし基本的には「人が人に思いやりを持って世の中が平和である」のなら私は誰が誰と寝ていようと、どのような服装をしていようと構わないので、もし(LGBTQに限らず)様々な分野での弱者が辛い思いをしているのであれば私は応援する側にいたいと思う。それは以前からずっと変わらない。困っている人が幸せになるためなら応援する。しかし女性のエリアには男は入ってくるな、女性を蔑ろにするな…女性も弱い立場なのだから。それも譲るわけにはいかない。だから女性の視点から見て、トランプさんや保守派の人々が言っていることには賛同している。


ただし、トランプさん…共和党全体ですね…の言っていたことにどうしても賛同できないことがある。環境問題。

この演説でも石油資源を「掘って掘って掘りまくれ」それから「アラスカにパイプラインを通す」と言っていたけれど、あ~これはとんでもないな。心が暗くなった。これは前期の時も心配していたこと。もうだめかなと思う。おそらくここ数年で何種類かの野生の生き物は絶滅するのだろうと思う。絶望している。

それから環境破壊に地球温暖化はどうなるのだろう。この演説でもトランプさんは「環境問題はデタラメだ」とか言ってたかな。もう昔の人だからしょうがないのだろうね。怖いし残念です。


しかし私が基本的にはリベラルの民主党寄りだとは言っても、リベラルが暴走したらそれを支援するわけにはいかないのですよ。コロナの頃のmRNAワクチンもほぼ強制になりそうで、あれは心底恐ろしいと思った。私は自分の身体のことは自分で決めたいと思うから。またBLMのお題で警察を社会の敵とみなしたり、万引きは罪としないとか、国境は緩く解放して…なども決して賛同していたわけではない。民主党は確かに暴走したと思う。あたりまえの常識が壊れかけていた。本当にどういうつもりだったのだろうと思う。


それからこの演説で、アメリカも世界各国に意味不明の援助をしているのにも驚いた。アフリカの国の人の性転換の手術をサポートするとか…驚いた。トランプ氏がひとつひとつその意味不明な「支援」に数百万ドルが使われていると話していた。それも止まるそうだ。そういえば驚くほど多くの…130歳以上の(存在しない)高齢者が社会保障を受け取っているとも言っていた嘘でした  ↓ )。本当だろうか。それ全部税金ですからね。きちんと締めて欲しい。


※追記 
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メディアの Fact Check を見てみたけれどトランプさんかなり嘘をついているようですね。やっぱりな。だから彼は信じられない。もっと正確なデータを言えばいいのに。

Fact-checking Trump's speech to Congress

 演説でトランプ氏は、アメリカの100歳以上の(存在していない)高齢者(合計・約2000万人以上)が社会保障を受け取っている…と言っていたけれど NBCのサイトによると 大嘘!確かにデータには多くの人々の名前が間違って載っているが社会保障の支払いはなされていない。データを修正するのにお金がかかるのでそのままなのだそう。またまたトランプさんの馬鹿馬鹿しいほどの大嘘。だから彼の言う言葉は信じられない。それにインディアナ州のホンダの新工場も嘘!…なんだ真面目に聞いてたのに。
結局彼は自画自賛ばかりしてそれを飾る嘘の数々…トランプ氏は病的に嘘をつき続ける人。話はうまいし人を惹きつけるが中身は何もないのだろう。こういう人が大統領とは世も末。
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…なんだか私がずいぶん保守寄りになったように聞こえるかもしれないけれど、私の中身が変わったわけではない。


繰り返すがトランプ氏は外交と経済は最悪だと思う。恐ろしいことにならなければいいと願う。それが一番心配だ。  


ただとても気になったことがある。

この大統領の演説は議会の議員の前で行われたのだけれど、議会の半分の共和党員はまるでロック・コンサートでもあるかのように熱狂しているのに、民主党の側は苦虫を嚙み潰したような顔でずーっと仏頂面。それも異常だと思った。

本来なら国会議員達も党を超えて個人個人の意見を持つのが本来の姿であるはずなのに、明らかに共和党側がいいことを言っているのにもかかわらず、民主党員の全員がまるで「全て反対するのが当たり前」であるかのように共和党側に一歩も歩み寄らないのも問題だと思った。

これはもちろん共和党の側も同じ。民主党がどれだけいいことを言っても共和党員は民主党に対し、決して賛同することは無い…まるで「戦い」であるかのように。それでは何も決まらない。議会なのに「話し合いの場」ではなくなっているのは異常だと思う。

どちらの党もいいことを言っている。しかし同時にどちらの党も間違ったことも言っている。話し合いの場を「戦い」にするのではなく、両党の正しいことをお互いが聞くようにならなければこの国は前に進まない。

会議は「戦い」であってはならない。


私が個人的に心配なのは(以前にも書いたと思うが)、トランプ氏個人がどうこうというよりも(彼は78歳で永遠にパワーがあるとは思えない)彼を取り囲むウルトラ・コンサバな右翼の恐ろしく排他的な人々に力が与えられるのが怖い。本当に怖い。私はアジア人のマイノリティで外国人ですから。私のような人間が生きやすい国であってほしいと心から願う。

これからメディアの解説を読む。


2025年3月3日月曜日

Armin van Buuren, Norma Jean Martine, LAWRENT & Alok - Euphoria (2025)



エリーゼの…


Armin van Buuren, Norma Jean Martine, LAWRENT & Alok - Euphoria (2025)
Euphoria - Single
Armin van Buuren, Norma Jean Martine, LAWRENT & Alok
Released: January 3, 2025
℗ 2025: Armada Music B.V. / Alok Music / B1 Recordings
 


アルマーダ社のアーミン社長がAlodさんと組んで、ダンスフェス “Tomorrowland Brazil 2024”でお披露目した曲だそう。ビデオはその様子。

この曲について、アーミン社長が子供の頃に初めて弾いた曲と言っているのだけれど何歳だったのだろう?私この曲は10歳ぐらいに練習して弾けなかった。そして13歳ぐらいで形にはなったと思うけれど、レコードのようには決して弾けなかった。今も綺麗に弾けない。結構難しいと思ったのだけれど、楽譜でもあの曲は簡単なAのレベルだと書いてあった。トホホ

この手の有名なクラシック曲をポップスに変える方法は、曲に馴染みがあるだけに高い確率でダサくなることが多いのだけれど、このアレンジは元曲の印象が少なくて綺麗にまとまってますね。うまいね。さすがやな。


★Armin van Buuren
オランダのプロデューサー・トラックメイカー(ビートメイカー)・作曲家・編曲家の音楽アーティスト、DJ。1976年生まれの現在48歳。オランダ・ライデン出身。ジャン・ミッシェル・ジャールの曲に感化されてDJを始めた。ライデン大学で法学を学んでいたがDJ業が忙しくなって休学。後に2000年代に復学して卒業した。現在、EDM、プログレッシブ・トランスを代表するDJ。DJ MagazineによるDJ Mag Top 100において2007年・2008年・2009年・2010年・2012年に1位を獲得、その後も上位をキープ。
2003年にMaykel Piron、David Lewisと共にダンス・ミュージック専門の独立系レーベルArmada Musicを立ち上げた。

★Alok
Alok Achkar Peres Petrilloさん。1991年生まれ30歳。ブラジルのmusician、DJ、record producer。2022年の1月のDJ Magazineのランキングでは世界で4位だそうです。欧州ではこれからなのかな。しかし南米で大物みたいですね。

★Norma Jean Martine
米国ニューヨーク州出身のシンガー・ソングライター。現在英国ロンドン在住。欧米各国の大物アーティストと作曲でのコラボが多数。彼女の曲は各国でチャートインしている。

★LAWRENT
英国ロンドン在住の DJ、artist、producer、Songwriter。元々はフランスのパリで活動していてフランスの大物アーティスト達とヒット曲をリリースしていた。2020年にロンドンに拠点を移し、各国のアーティストやDJ、K-POPに至るまで様々なコラボ・ワークで活躍中。


Euphoria
Armin van Buuren, Norma Jean Martine, LAWRENT & Alok
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[Verse 1: Norma Jean Martine]
心の赴くまま 私に地図はない
この愛は未踏の地 道なき道の上
街を離れ 私達はもう振り返らない 今夜 今夜
偉大な未知の世界への冒険
進むごとに 私達は深く落ちていく
今夜はオープン・ロードを彷徨えばいい

[Chorus: Norma Jean Martine]
幸せな高揚 触れ合うたびに
私はハイになる 高まりを感じる
Baby, あなたが沈んでいるのなら 私はあなたを元気づける
この愛は私達のためにある

[Build: Norma Jean Martine]
Euphoria
Euphoria

[Drop: Norma Jean Martine]
多幸感 触れ合うたびに


[Verse 2: Norma Jean Martine]
遊牧民のように 二人で月を追い
衝突するまで 高速で転がって
私達は暴れまわる もう振り返らない 今夜

[Chorus: Norma Jean Martine]
幸せな高揚 触れ合うたびに
私はハイになる 高まりを感じる
Baby, あなたが沈んでいるのなら 私はあなたを元気づけるわ
この愛は私達のためにある

[Build: Norma Jean Martine]
Euphoria
Euphoria

[Drop: Norma Jean Martine]
幸せな高揚 触れ合うたびに
多幸感 触れ合うたびに
Baby, あなたが沈んでいるのなら 私があなたを元気づける
幸せな高揚 触れ合うたびに

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Songwriters: Alok, Armin van Buuren, Brad Mair, John Dirne, LAWRENT, Norma Jean Martine & OHYES


2025年3月2日日曜日

USA × UKR会談決裂…あれはヴァンス氏が余計なこと言ったからだろう



2月28日の米国のトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談が決裂したことで大騒ぎになっている。私も50分弱に及ぶ会談の全編を捉えたビデオを見た。多くのメディアはヴァンス氏とゼレンスキー氏が喧嘩を始めた最後の10分ほどを切り取って報道しているようだけれど、あれは実際には50分弱続いた会談の最後の部分のみ。二人の喧嘩に途中からトランプ氏も加わって大変ショッキングな映像だけれど、実は始めの40分間は平和的に会談がなされていた。

メディアも世間も、「トランプ&ヴァンス派・VS・ゼレンスキー派」に分かれて喧々囂々どちらが悪いのかを話しているようだけれど、私はあれは元々以前からあったヴァンス氏とゼレンスキー氏の長年の不和が世界中が見守る中で爆発してしまったのだろうと思った。ああいう言い争いは事前の議論でも何度も起こっていたのではないか。あの二人の喧嘩はおそらく初めてではない。



数日前に私はこのブログに19世紀のオーストリアとフランスとイタリアの関係を書いたのだけれど、今回のウクライナをめぐる欧州と米国とロシアの問題も、時代の転換期だからなのだろうと思わずにはいられない。それで考えたことを記録しようと思った。会談の様子だけでは見えてこない、世界の状況を考察する。

そして今までに私は「歴史はその時代に生きた個人が作っていく」と何度も書いてきているのだけれど、今回のことでもそれを強く感じている。人の言葉と関係が歴史を動かす。そのあたりも考えてみた。



まずこの会談の目的は、「鉱物資源(レアアース)の権益をめぐる米国とウクライナの合意文書への署名」であった。誤解してはいけない…あの会談は停戦だとか、安全保障だとかの具体的な合意が目的ではない。あの会談は、今後の停戦と安全保障に向かっての一段階…米国がウクライナからレアアースを確保することをウクライナ側に署名させ、(米国の利を確保した上で)これから段階を経て米国とロシア、ウクライナ、そしてEUなどとの合議で停戦と安全保障に進めていく、その一段階でしかない。

室内にジャーナリストを入れた質疑応答の中で、記者たちが停戦や安全保障のことに多く言及したため、またゼレンスキー氏が今後の安全保障について何度も要求したため、私もしばらく混乱していたのだけれど、この会談の場はまず「鉱物資源(レアアース)の権益をめぐる米国とウクライナの合意文書への署名」のみであったことを忘れてはいけない。

残念ながらその「第一歩」が今回決裂してしまったということ。


事前に行われた議論ですでに合意は整っていたのだろう。トランプ氏もメディアの前で誇らしく署名をする様子をメディアに見せたかったのだろうと思う。しかしメディアの前で(予想していた以上に)プーチンをこき下ろし、安全保障を迫るゼレンスキー氏にトランプ氏もかなりイラついたのだろうと思う。それでもトランプ氏は40分近く辛抱強く耐えていた。

しかし一旦ヴァンス氏とゼレンスキー氏が喧嘩を始めると(これはヴァンス氏の失敗だと私は思う)、とうとうトランプ氏も堪忍袋の緒が切れた。そして彼の口から暴言が飛び出し始める「お前には切り札がないだろう。すぐに負けるぞ。兵力も足りないし、まだ戦争がしたいなんて言ってるのか、停戦を受け入れるべきだ」…こうなったらもう止まらない。抑えていた感情を爆発させてトランプ氏が吠える。まるで子供のように。

そしてそこに畳みかけるようにヴァンス氏が「あなたは無礼だ、もっと感謝をするべきだ」と畳みかける。こうなると大国が苦しむ小国をいじめているようにしか見えなくなってしまった。これはヴァンス氏の失態。今後は交渉を成功させるために、この短気でプライドの高すぎるV氏を誰か抑えておいた方がいいと思う。この人は問題だ。
 

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *

米国 トランプ大統領
あくまでも「Deal/取引き」の人。

① 彼が悲惨なこの戦争をすぐにでも終わらせたいと思っているのは事実だろう。彼がウクライナとロシアの平和を願っていることは信じられる。彼が一個人として戦争の終結を願うのは本当だと思う。

② ただそれに加えて、彼は「ウクライナの戦争を終わらせた大統領」の名声も欲しがっている。(嘘かまことか)巷では彼が「ノーベル平和賞」を狙っているとの話も出ている。彼が、3年間も続く悲惨な戦争を終わらせた「偉大なピースキーパーの大統領」の名声を欲しがっているのは想像できる。大変な名誉であるからだ。

③それからアメリカの国民の半分がウクライナへの援助に疲弊していることを考え、今までアメリカが援助してきた3500臆ドルに対し、アメリカにも利益が欲しいと訴える。それがウクライナに眠るレアアースを獲得すること。トランプ氏は「5000臆相当のレアアースが欲しい」と言っている。この会談はこの「レアアースの獲得のための合意文書への署名」の前のメディアへのお披露目の機会だった。

④ 彼が思うところの「停戦」の保証はどこにあるのか。彼はプーチンのことを「よく知る」と語っている。私には彼が「俺たちはバディだから停戦も簡単にできるよ。プーチンは俺の言うことなら聞くから」と言っているように聞こえた(そしてそのおまけとして、オバマやバイデンは無能で何もできなかったとこき下ろす)。


米国 JDヴァンス副大統領
①彼は保守派。中西部の地方の出身で多くの労働者の支持で政治家になった人。変化を好まない古いタイプのよきアメリカを目指しているようだが、このお方はまだ40歳。大変な努力をしてイェール大・ロー・スクールを出たと聞いたが、外交に対する無知(に見える)を見るにつけ、イェール大卒の肩書はどこにいったのだろうと思わずにはいられない。

②それから彼が、2016年の大統領選でトランプ氏の批判をしていたことは知られているのだろうか。2017年にはCNNの寄稿者でもあった。しかし2022年の中間選挙で、オハイオ州から共和党の上院議員として当選…その時にトランプ氏から支持を得て彼はトランプ氏の信奉者になった。はて、このお方の信念はどこにあるのかと疑問に思う。風見鶏?

②ヴァンス氏は「米国第一主義」を掲げ、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援継続に強硬に反対し続けている。1年前の2024年2月の独ミュンヘン安全保障会議 (MSC)に上院議員として出席し「ウクライナへの軍事支援には意味がない」と文句を言い、ウクライナからの代表団にも「意味が無いから」と会おうとしなかった。

Navalny’s death fails to move the dial for Republican Senator J.D. Vance
https://www.politico.eu/article/navalny-death-fails-to-move-the-dial-for-vance/

そして今年2025年のミュンヘン安全保障会議 (MSC)にも出席し、長期化するウクライナでの戦争について「現実的になりましょう」そして「EUにはもっとNATOに出資して欲しい」と要求。その上で(余談だが)保守派の視点から「欧州全体が保守派の言論の自由を制限している」と噛みついた。どうもこのお方は喧嘩っ早いと私は見た。余計なことを言い過ぎる。

Zelenskyy meets with Vance, says Ukraine needs "real security guarantees"
https://www.cbsnews.com/news/zelenskyy-meeting-with-vance-rubio/


ウクライナ ゼレンスキー大統領
彼はウクライナの国民のために様々な国に出向いて軍事支援の交渉を行っている。彼は国民のために真剣に戦っている。28日に米国での交渉が決裂したすぐ後に、彼は英国に飛んでスターマー首相と会談。22億6000万ポンド=およそ4270億円の融資をとりつけた。このお方は必死だ。

ウクライナはロシアとの戦争でものすごい数の死者を出している。2014年からのドンバス戦争では14,200~14,400人の死者が出ており、2022年からのロシアのウクライナ侵攻では推定100万人の死傷者が出ているという。このお方が、これだけの死傷者を出したロシアの一方的な侵略戦争に対し、ただ「Deal」だけで停戦…または敗戦を受け入れるとは思えない。

彼にとっては(件のレアアースの眠る東側の土地を含め)東ウクライナの土地の多くを「敗戦」の結果としてロシア側に明け渡すことは決してできないこと。もう後戻りはできないのだろう。少しでも土地を取り戻し、ウクライナの誇りを守る。そのために必要なのは西側諸国の軍事支援。

今回の決裂したアメリカとの「レアアース合意文書への署名」の場で、彼がトランプ氏と「Deal」を結ぶのはいいが、その代わりに安全保障が欲しい…と何度も何度もプーチン氏の裏切り(25回も停戦合意を覆しウクライナを攻撃してきた)を繰り返し語っていた理由は、プーチン氏がトランプ氏との口約束やバディの繋がりだけでウクライナ侵攻を完全にやめるとは思っていないからだ。彼は世界に向かって「プーチンがどのような相手なのか現実を見てくれ」と必至に訴えていた。

喧嘩が始まってからトランプ氏は彼に「切り札が無いだろう」と言っていたけれど、彼のもうひとつの「切り札」は「プーチンに侵攻を許し、ロシアが東ウクライナ支配を許したら、次はポーランドに侵攻する」ことの可能性。そしてそのポーランドはNATOのメンバー。彼がトランプ氏に「米国には海があって実感がないだろうがいつか(ロシアの脅威を)感じることになるだろう」と言ったのはそこ。

仮にロシアが東ウクライナ占領の後、NATOメンバーのポーランドやフィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニアなどに侵攻したとしたら、今度はNATOの集団的自衛権でロシアとNATOメンバーとの戦争が始まる可能性もある。そのNATOに50%以上の出資をしているのがアメリカ合衆国。


NATO Defense Expenditure NATO防衛費
Estimated military spending of NATO countries and share of GDP in 2019
2019年のNATO諸国の推定軍事支出とGDPに占める割合
(記事の中に棒グラフで出ています)
https://www.forbes.com/sites/niallmccarthy/2019/12/03/nato-summit-the-countries-meeting-the-2-threshold-infographic/


ゼレンスキー氏が話していたのはそれ。それを聞いて、以前からNATOへの莫大な出資を疑問視していたトランプ氏がカッとなった。ところで…トランプ氏が冷戦時代に作られた「対共産/対ソ連」のNATOの意味を十分理解しているかどうは疑問だ…と言った人もいる(ジョン・ボルトン氏のインタビュー)。トランプ氏のキレたのはそのあたりの「痛いところ」を突かれたのが原因ではないかと私は思った。

ゼレンスキー氏が国民の命と誇りのために、(トランプ氏やJDヴァンス氏のような)ウクライナとヨーロッパの現状をよく理解しようともしない政治家が率いる無知な大国に対し、「レアアースを差し出すからとにかく支援をしてくれ」と直談判に出向いたのは勇気ある行動だと私は思う。彼はヴァンス氏の難癖にも全く動じなかった。ウクライナを守る絶対的な信念と、切り札(レアアース)を持って、彼があまりウクライナに同情的ではない米国にお願いに来たのは勇気ある行動だと思った。交渉の決裂が決定的になったあの言い争いの瞬間に…ウクライナの国の運命を左右する交渉が失敗に終わったことを理解した彼がどれだけ絶望したのか…は想像もできないほどだ。見ていて苦しくなった。


プーチン大統領
ここでは多少余談になるが、私の個人的なプーチン氏の印象も書いておく。今まで様々なメディアで見てきた彼の評判を見る限り、彼は恐ろしい独裁者であるのだろうと想像する。彼は昔のソビエト連邦時代の大国の栄光を取り戻すために、ウクライナはロシアのものだと言って譲らない。それはウクライナ以外の東欧の国々に対しても同じなのだろう。だからプーチン氏はウクライナが西洋側に近づくことに焦りを感じた。彼はまたウクライナ東側のレアアースも欲しいのだろう。今回のゼレンスキー氏の言葉によると、プーチン氏が停戦合意を覆したのは25回にも及ぶと言う。プーチン氏は信頼できる人物ではない。また彼に反抗する者は、ロシア国内でも毒殺、バルコニーから落ちるなどの方法で暗殺されている。トランプ氏の「俺は彼をよく知っているから終戦できる」という根拠のない軽い言葉と、ウクライナが経験してきた被害を比べれば、ゼレンスキー氏が必死に訴えるのも理解できる。


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米国はなぜウクライナのレアアースにこだわるのか?
スマートフォン、コンピュータ、電気自動車、風力タービン、軍事機器などに使用されるレアアースは様々なテクノロジーの発展にに欠かせない素材。この素材が米国からは産出されない。2019年から2022年の米国のレアアースの輸入の72%は中国からのもの。これからの中国との関係を考えれば、米国は中国からレアアースを買いたくない。それでウクライナに目を向けた。もちろんロシア側もウクライナのレアアースを欲しがっている。米国はそのような理由からウクライナのレアアースを押さえておきたい意図がある。

プーチン氏とトランプ氏と中国との関係
米国としては、プーチンをただ悪者にして非難する以上にもっと考えなければならないこともある。これから中国との関係が難しくなるかもしれない場合に、米国としては中国とロシアが「反米同盟」として近づくのを許すわけにはいかない。米国は出来ることならロシアと敵対することなく、共に中国を牽制したい意図もあるかもしれぬ。トランプ氏もその辺りは考えているのではないか。

EUの焦り
28日に米国での交渉が決裂した後、ゼレンスキー氏は英国に飛んでスターマー首相と会談。22億6000万ポンド=およそ4270億円の融資をとりつけている。なぜ英国を含む西洋の諸国がウクライナを支援するのか。それは前述のNATOの問題。冷戦時代に成立したNATOとは「対共産/反ソビエト」の防衛軍事同盟であったが、このNATOに50%以上も出資しているのが米国。

これには理由があった。NATOが成立した時、世界の国々は戦争で疲弊していてNATOに多くの出資が出来なかった。それでその時代に一人勝ちしていた米国がNATOの筆頭出資国になった。

しかし冷戦は終わり、第二次世界大戦が終わってからももう80年が過ぎている。米国の国民の間には、欧州の安全を守るNATOになぜ米国が50%以上も出資しなければならないのかの疑問も上がっている…欧州各国が十分に出資していないのはフェアではないという意見があるのも納得はできる。

米国の保守派に支持されるトランプ氏もヴァンス氏も、これら国民の意見を反映して「欧州は自分で自分の面倒を見るべきだ」と考えている。(アジアに対しても同じことを考えているかどうかは私にはわからない)


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最後に会談の最後がどのようになったのか経過を記録しておこう

会談の決裂・ヴァンスが噛みついた
そもそもこの会談は上記のようなそれぞれの思惑が交差している状況から始まった。事前に行われた会議で「レアアース合意文書への署名」はすでに決定していたと思われる。記者の集まったあの会談はその署名のお披露目式の直前の会談であった。

トランプ氏はレアアース確保のために穏やかに会を進めていた。声を荒げることも無く会談を進めようとしていたと思う。

ただゼレンスキー氏は手ぶらでは帰りたくない。「レアアース合意文書への署名」を切り札として出す代わりに、ウクライナへの支援の継続を確実なものにしようとしていた。

トランプ氏の「俺がプーチンに話せばなんとかなる」の言葉には保証がない。今回は停戦出来たとしてもまた2年後に戦争が再開するかもしれない。そのことをゼレンスキー氏は繰り返していた。

ゼレンスキー氏による(畳みかけるような)プーチン氏への非難にトランプ氏は耐えていた。しかしゼレンスキー氏は必死で説得を続ける…世界中が見守るカメラの前で。

そのような状況で、トランプ氏はいつものように「いかに俺がすばらしい大統領なのか、偉大な大統領なのか、いかにオバマとバイデンは無能なのか」を何度も繰り返す。それに対してゼレンスキー氏が苛立つのが見えた。

記者との質疑応答の途中で、記者の一人が「(ゼレンスキー氏が)なぜスーツを着てこなかったのか」と質問をして己の馬鹿さを晒す。

ゼレンスキー氏はますます苛立っている。この時点でもトランプ氏はよく耐えていた。


ポーランドの記者がトランプ氏に質問する「あなたがプーチン氏に肩入れしすぎていると心配している」

トランプ氏は「お互いに歩み寄らなければ取引は成功しないんだ。(プーチン氏に)厳しくしても交渉を成立させられない」と説明。

ヴァンス氏がしゃしゃり出る
「いいですか。和平への道、繁栄への道とは、外交に取り組むしかないのですよ」(←私にはオレオレのヴァンス氏がステージに上がって俺が説明してやるからよく聞けよと言っているように見えた。しかし彼がここで大統領の横から口出しする意味は無い。彼は余計なことをしたと思った」

その言葉に(元々反ウクライナ支援のヴァンス氏をよく思っていなかった)ゼレンスキー氏が語りかける「プーチンは…これこれこういうことがあったんですよ、プーチンは停戦を破った…こんなこともあんなこともした。ヴァンスさんどういう意味で「外交」と言ってるのか?」…この時点でのゼレンスキー氏のトーンはまるで無知な生徒に先生がウクライナの状況について講義しているようだった。「JD」と名前を呼びさえした。

そこでヴァンス氏に火が付いた「…メディアの前でそれを言うのは失礼だ…トランプ氏に感謝するべきだ」

ゼレンスキー氏「あなたはウクライナに来た事あるのか?我々の問題だと?一度でも来たらどうだ?」

そもそもゼレンスキー氏はヴァンス氏が嫌いですよね。トランプ氏の軽い言葉と「オレサマすごい」にもイライラはするだろうが、それでも大統領とは「Deal」を結ぼうとしているだから仕方がない。しかし若いヴァンス氏の無知による傲慢さには我慢ができないのだろう。

そしてヴァンス氏はヴァンス氏で、世界中が見守る会談のカメラの前でゼレンスキー氏にコケにされたのに怒り心頭。(己の無知を晒され)恥をかかされたと思ったのだろう。プライドが高すぎ。扱いが難しいなこの人。そしてよく喋る口でわーわー騒ぎ始める。…これはダメだ。ヴァンスさん、黙ってればよかったのに。この会談の決裂は彼の余計な自己顕示欲で始まったものでしょう。黙っていればよかったのに。

トランプ氏もここで押さえていた怒りが爆発。支援の要求を繰り返すゼレンスキー氏と「Deal」がスムースにいかないことにずーっとイライラし続けていたのだろうね。それでゼレンスキー氏に「カードが無いだろう、あなたは何百万という人々の命と第三次世界大戦になるかもしれないことをギャンブルしているんだぞ」と脅し始める。

…ああもうだめだ。

その間もヴァンス氏は「一度でもありがとうと言ったのか?」と畳みかける(←最初に言ってましたよ、もう黙ってなさいよ)



なんかさ…、このやりとりも見る人によってはゼレンスキー氏が悪者。また反対派にとってはトランプ氏とヴァンス氏が大国の傲慢を振りかざしていると見るらしい。

私は…どうかな。ゼレンスキー氏は要求し過ぎた気はするけれど彼の信念は揺るがない…それは立派だったと思う。彼には後がない。 一方米国側は「スーツを着ないの?」などとアホな問いをして己の馬鹿さを晒し、大統領も副大統領も米国と欧州との関係が理解できない。それはゼレンスキー氏もイライラするだろう。無理もない。


これで…アメリカはNATOから抜けるのかな。トランプ氏は世界中の国々に関税をかけて関係を悪くし、結果国内の物価もまた上がると言われている。これから欧州との密な関係も切れるのかな。アジアの国はどうなるのか? …時代が変わっているのだろうなと思う。

あ~なんか、とんでもないものを見たと思う。困ったな。
とりとめもないが、色々と考えたので自分用に書き留めておきます。