能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2013年6月9日日曜日

映画『MUD - マッド』:退屈です


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MUD2012年)/米/カラー
130分/監督:Jeff Nichols
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また眠りそうになった…。

この映画を見に行った理由はただ一つ。それは批評家達にも(芸術映画好きな)一般にも、ものすごく高評価だったから。

元々話の設定には全く興味がなかったんです。だってまたアメリカの田舎の話。それもお家の無い人=MUD(泥)さん=小汚いマシュー・マコノヒーが主役。いくら可愛い子供二人を連れてきても、そもそも「スタンド・バイ・ミー」の焼き直し感は否めない、いかがなもんかと思ってました。

劇場で公開になってからもう数週間経っているのだけど、他の映画を見ようとするたびにこの映画が目に留まる。というのもこの映画、映画館でのチラシもポスターも、ネットの評価サイトでもことごとく高評価。映画データベースサイトでは10点満点中7.9点。Rotten Tomatoでは100点満点でなんと98点。

最初は興味を示さなかった旦那Aも、「ハックルベリー・フィンを髣髴とさせる…」というどこかの批評家の文を呼んで興味を持ち始めたらしく、それならとりあえず(あまり期待せずに)見に行こうか…ということになった。


以下、よかった点。

二人の男の子、エリス君(Tye Sheridan)とネックボーン君(Jacob Lofland)が可愛いです。14歳の設定なのに、まだ声変わりもしてない子供。特にエリス君がいい。与えられた脚本を丁寧に演じてて若い役者さんとして素晴らしいと思う。青い目のちょっとくせのある顔もいい。

MUDさん=マシュー・マコノヒーが、『バーニー/Bernie』に続いて訛りの強い田舎の兄ちゃんを演じてます。まあいろいろと問題のある人物設定なんですが、俳優としては上手く演じてるんだろうと思う。義歯を入れてるのか歯並びも悪い。とにかく全編にわたって小汚いです。昔は顔の綺麗なチャラい軟派男をやると最高にはまる人でしたが、どうも泥臭い役をやって軽薄なイメージを変えようとしてるっぽい。そうなのかな…。


エリス君のお父さん。全く知らない俳優さん。普段はダメ親父っぽいけどエリス君をガンガンに叱る一場面「オレは泥棒を育てた覚えはねぇ!」にはぐっときた。こういう場面で人物に惹き付けられる。

なんとMUDさんのお父さんがサム・シェパードでした。うひゃー年取ったな…唖然。昔から評価の高い知性派だとは知っているけど、私はどうもこの人の泥臭い感じがあまり好きじゃないです。けど久しぶりに見たんでちょっとビックリした。

河の景色、林、自然が綺麗。音楽もあまりなくて静かなので全体の雰囲気は悪くない。寂れた田舎を趣を持たせて撮ってる。いかにも芸術枠の映画という感じ。これ見よがしにドラマを盛り立てる様な演出が無いのはいいことなのかも。



ネタバレ注意


さてそれでは、なんで寝そうになったのか…?

たいくつなんです。2時間以上もあるのに、最初の1時間半はほとんど何も起こらない。少年2人がMUDさんに出会って、少しずつ謎が解けていくんだけどペースが超遅い。MUDさんの目的を助けるために、2人がいそいそと必要なパーツを集めてくるだけ。

特にキャラクターの掘り下げも無いし、話が積み重なっていく感じも無い。マコノヒーさんはいつまでたっても小汚いまんま。子供が引き寄せられるほどのミステリアスな魅力もこの人物には感じられない。

一番の問題はそこ。MUDさんに徹底的に魅力が無い事。子供を(観客を)ドキドキさせるような魅力が無い。この話の中心の謎の人物を知るための情報があまりにも少なすぎる。最後の最後まで彼が何者なのかも分からない。だから子供がどうして彼に惹かれるのかも不明。結局どーでもいい話に思えてしまう。俳優さんの罪ではなくて人物描写の薄い脚本と演出のせいだろうと思う。

話の中のいろんな謎も最後まで解けることはない。設定も甘い。もし彼が目的を達成したとしても、じゃあその後どうするんだ? お父さんとの関係は? 彼女との関係は? どうして彼女のことが一方的に忘れられないのだ? 彼女も彼の事を忘れられないみたいだけど、彼の何がそんなにいいのだ? 彼はいったい何者なのだ? もし彼女と一緒になれたらその後の生活はどうする? お金は? 銀行の口座を持ってるのかしら? それともヒモにでもなるつもり…?

そんなわけで私のような頭の固い現実的な人間には、こういう映画のよさはさっぱり分からん。こういう設定(社会からはみ出した自由な男)にはロマンを感じられないんだな。「ハックルベリー・フィン」との繋がりも疑問。この私達の住む現代の設定で、アメリカで罪を犯して逃げ続ける男のキャラクターに説得力を持たせるには、もっと踏み込んで人物描写、環境設定をやらないと嘘っぽくなってしまう(←これは旦那Aの意見)。説得力の無い設定で話が進むから、ちっとも話に食いつけない。面白くない。ツマンナイ。

1時間半も状況説明も人物描写も満足になされずに、だらだらと話を引き摺って、最後の最後にいきなり銃撃戦が始まったときには、もうこらえきれずに大笑い。だってサム・シェパード父ちゃんが河の向こう岸から急にバンバン撃ってくるんだもの。ぎゃはははははははは。それがまたすこい命中率!ありえねー!この監督いったい何を考えとるんだろう。大笑い。サム・シェパードさんはそういうキャラクターなのか…??


結局、ちょっと雰囲気が良くて思わせぶりな設定、「スタンド・バイ・ミー」とか「ハックルベリー・フィン」なんかに似ているように見えて、実はたいした冒険も起こらない。2人の子供が可愛くてちょっと演技が上手ければ、それだけでアメリカの大衆は喜ぶ。マシュー・マコノヒーも泥臭い演技が上手いけど、人物描写はほとんど無い。それでも脱げばいい身体 ❤。サム・シェパード爺が出てくれば、急に芸術映画っぽく見えてくるけどあまり中身は無い。最後はライフルをバンバン撃ち合えはみんな気持ちすっきり。冒険が終わって子供達も新生活を始めるし、マコノヒーも無事シェパード父ちゃんと分かり合えたみたいで良かったね…という安易な結末。だけどあれで逃げおおせると思わないけどな…。

とにかく、こういう自由なサバイバル男にロマンを見出せない私のような者には、ことごとく退屈な映画でございました。それよりも、もうアメリカはさっさと銃規制をしたほうがいいんじゃね…と本気で思った。

 

My name is Mud..... ♪

2013年6月8日土曜日

きゃりーちゃんがBBCのニュースに出たぞ=不思議の国ニッポン人気



実はこのニュースをTVで見ました私。数日前の午後だったと思う、別の部屋にいた旦那Aが大声をあげたんです。

「オーイこっち来てみろ~お~~い!!! ポンポンガールがテレビに出とるぞぉ~!」

急いで行ってみると、きゃりーちゃんの「PONPONPON」がTVに映ってまして、英国訛りの英語のナレーションが…。画面の端にはまぎれもなくBBCの文字。

「マジカヨォ~!すごいじゃんBBCじゃん…」と二人でひとしきり大盛り上がり。

今、アメリカに住んでいるんですが、見ていたチャンネルは「BBCワールド」。BBC=英国国営放送の世界配信チャンネル。その番組にきゃりーちゃんが出ていた。それにしても、きゃりーさんの英国ライブはもうずいぶん前に終わったのに。なんで…?

その内容がこれ。もうご存知の方も多いと思います。


これは日本では見れるのかな? 213分の短いものですが。英国訛りでもちゃんと「きゃりーぱみゅぱみゅ」と言えてますね(笑)。「quirky」という言葉が何度も出てきますが、「妙な」という意味です。ご本人もインタビューされてますが、彼女がイギリスに行った時のものでしょう。レディー・ガガと比べられるとか、ケイティ・ペリーも褒めたなどと言ってます。それになによりもアノBBCが「世界の注目している日本のポップカルチャー」と言ってるんですね。やっぱりキテルのか…COOL JAPAN。しかしきゃりーさん、たいしたもんだな~ほんとにびっくりよ。

検索したらBBCの記事のサイトでも出てきた。


これが日本語のページ


面白いのは、中田さんがかなり饒舌にご自分のことや、彼女との関わりを語っていること。どうして彼女が面白いのか、彼なりの分析をしてます。なんとなく2人のチームワークの思想が見えるような内容ですね。
 
 
それにしても、このBBCのきゃりーさんの扱いはすごいです。これ実際には、きゃりーさんだけというよりも「(彼女も含めた)日本のポップカルチャーが面白い」っていう記事なんですよ。そういうものは、もう10年ぐらい前から西洋でも認識され始めているんですね。
 
とにかく嬉しいのは、彼女がこうやって海外で注目されればされるほど、同時に日本のポップカルチャー全体も宣伝されるということ。彼女の人気が日本のポップカルチャー全体のイメージを引き上げてくれているんです。これから海外へ出て行くPerfumeも、(きゃりーさんが率先して盛り上げてくれた)「日本のポップカルチャー人気」に助けられることは間違いないです。Perfumeにとってもすごくラッキーな状況だと思う。

私は以前から「日本人はスーパースターになれるのか」などのエントリーで、アジア人が西洋に出て行くのがいかに難しいかを書いてきたのですが、あの文を書いた1年前に比べると、現在状況はずいぶん変わったんじゃないかと思います。あの頃に比べると、アジアのポップカルチャーも(西洋で)受け入れられやすくなったんじゃないかな。そういえば韓国のPsyさんも売れましたね。

同エントリーでは「日本人も、アジアから西洋に吹くの風の一つになってどんどん西洋に出て行ったほうがいい」などと書いていたのですが、どうやら実際にそれらしい動きも起こりつつあるみたいです。ここのところ、いくつかの日本人アーチストが海外に行くニュースも聞こえてきました。ONE OK ROCK(←上手い、いいバンド)とかポルノグラフィティ(←この名前どうよ?)も海外に行くみたいですね。やっぱりCOOL JAPAN事業なんでしょうか…。

いいことですよ。嬉しいですね。きゃりーさんに続いてみんなどんどん出て行くといいです。もっと大きな風になれ。Perfumeももちろん今回の欧州ツアーで大きな軌跡を残してくれるでしょう。

いろいろと面白いことになってきました。
 
 
★Perfumeを海外へ
 
 
 

Ebru Gündeş - Seninle Çok İşim Var (2004)



綺麗です。
 
Ebru Gündeş  - Seninle Çok İşim Var (2004)

Album:  Bize De Bu Yakışır
Released: Nov 28, 2004

℗ 2004 EMRE GRAFSON MÜZİK
 
またまたトルコのエブル・ギュンデシュさん。昨日の曲の前に、まずこの曲に惹かれました。メロディーが好き。どうも中東風の曲調に弱いらしい…とは言ってもさすがに伝統的なトルコ歌謡はちょっと演歌風過ぎて難しいです。このお方も演歌っぽい歌を数多く歌ってる、ただ、たまにトルコ歌謡のメロディが現代的なリズムと合わさると、異国趣味と演歌調のギリギリの狭間でものすごく魅力的に聞こえるツボがあるみたい。この曲はもう23週間聴いているけど飽きないです。面白いですよね、まったく受け付けない曲も多いのに。
それにしても綺麗な方ですね。小さな鼻から口元にかけてが特に綺麗。それに挑発的な目。顔はどちらかと言えば可愛いのに声が野太いのもすごいな。すごく魅力的な人だと思う。

今まで全く知らなかったんですが、トルコでは国民的大スターらしいです。英語のWikiにも情報が載ってるし、アメリカのiTunesでも楽曲が買えるのね。世界的にも有名な人らしい。 https://itunes.apple.com/us/artist/ebru-gundes/id421720813

1974年生まれの38歳。イスタンブール生まれ。哀愁漂うトルコ歌謡のことをアラベスクというらしく、その歌手として若いときからトルコのアルバムセールスの記録を塗りかえるほどの人気なんだそうです。

日本人にはあまり馴染みの無い曲調ですが、もしかしたら面白いと思う人もいるかも。「天むす」って言ってるよね。


 

2013年6月6日木曜日

Ebru Gündeş - Yaparım Bilirsin (2012)



トルコのポップス。
エブル・ギュンデシュさん。
 


Ebru Gündeş - Yaparım Bilirsin (2012)

Album:  13, 5
Released:  May 31, 2012
℗ 2012 EMRE GRAFSON MÜZİK
 

ちょっと前にPerfumeHandy Manがイヤだと散々言ったんだけど(実はあれから慣れました。普通に聴ける)、かといって民族調だからいやだとばかりいうのもいかんだろう…と民族系を調べていたら見つけた。これ私かなり好き。

Handy Manの音の出所がいまひとつ分からなくて、中東なのか東欧のスラブ系なのか、ギリシャ系なのか、それともアイルランドの民族系なのか…、いろいろと調べていたらトルコにぶつかった。Handy Manの音とは全く関係ないみたいですね。中東風などと思ってたんですが、このあたりのメロディはもっと独特。摩訶不思議。このうねるようなメロディーがすごくいい。トルコ語の言葉の響きもいい。ヤッハルンビリィイシン…。

このあたりの民族調って、どことなく日本の演歌に通じる感じもありますね。こぶしをまわしてるし。ダンス曲風の味付けですが、物悲しい曲調が民族風。でも私この曲なら問題なく踊れる。

音楽って非常に感覚的なもので、個人個人の好みって千差万別なんですよね。万人にウケる曲にもアンチはいるだろうし、風変わりな曲にも大ファンがいる。ほんとに個人のテイスト次第。だから聞きなれないこの曲調を、妙に思う人もいれば、好きになる人もいるだろうと思う。

ところでトルコにはいい男が多い…(*^ェ^*)

 
 

Perfume:在英国日本大使館のインタビュー



お…きましたね。コレCOOL JAPANの一環なんでしょうかね。日本大使館がこういうものに関わるなんて珍しいですよね。やっぱりPerfumeの欧州行きって国が関わってるの? リンクは大使館のもので英語ですが、ネット界隈では既に日本語訳もされてるみたいです。


さて、このインタビューですが、これは英国のファンに向けて日本人が日本語で彼女達に質問したものを英訳してるんでしょうか。まさか英国人のジャーナリストがインタビューしたんじゃないでしょう。どうかな。でも内容はあちら向けなんですよね。やっぱりCOOL JAPANの広告としてなのかな。

さあこのインタビューが実際にPerfumeを知らない現地の一般の人々に読まれることがあるんでしょうか。たぶんないです。8年前まで10年間ロンドンに住んで、日本から来た演劇なんかもアチラで見たことがあるけど、(日本人の私でさえ)日本大使館にそういう日本からの文化の情報を求めたことなんて一度もなかったです。日本からやってくる文化(ライブや演劇、アート)を知るのは、アチラの新聞とか雑誌などの一般メディアからでした。特にポップカルチャーなんて日本大使館は全く関係なかったです。そもそもこういう日本のポップスターの紹介を日本大使館がやってることが驚きです。やっぱりCOOL JAPANってやってるんだ…。

だけどこれにも、もちろん利点はあります。まず既存の現地のPerfumeファンにはすごく嬉しい記事だと思う。ただでさえ情報の少ない現地のファンなら、大使館であれなんであれ、Perfumeが自分達英国のファンに向けて話をしてくれているだけで、超うれしいはずです。おそらくアチラのPerfumeファン同士のコミュニティでこのインタビューを知らせあってみんな読んでくれるはず。とにかく英語の記事はあればあるだけいい。出来れば現地の一般メディアが来てくれるといいんだけどな…。
 
 
内容は、あ~ちゃんは「うれしいうれしいありがとう…英語ムズカシイ…3人でバスに乗ってチーズ買って帰りたい…ライブもがんばりまーす応援してね❤」のような調子だし、のっちはいつものとおりサクっと自然体ですかね。

注目はかしゆかさん。すごく具体的なお話をしてるんですよ。好きな英国の音楽を聞かれて数え切れないほどの名前(←凄いねー!ちょっと私も学ばせてもらおう…)を挙げてるし、Perfumeの音楽が中田さんだってことにも言及。 歌うときに英語の発音が難しいけど(私達の)カタカナ発音の英語が海外の人にどう聞こえるのか。それに海外の人はPerfumeの音楽をどこのジャンルに入れるんだろう。今回のツアーではヨーロッパの人達が喜んでくれるだろうと思う選曲をした。それから今回は舞台のセットも技術的に芸術的に凝ってる予定。現地ではあまり時間的な余裕が無いけど、観光とショッピングはしたかったな。でも図書館とフリーメイソンの博物館(←なんじゃそら?)それにノッティング・ヒルにも行きたい。Perfumeのよさは音楽とダンスの組み合わせ。たぶん私達の黒髪もいいのかも。もちろん需要があったらもっと大きい会場でやりたい。海外の人達には私達を通して日本の音楽を知ってもらいたいし、同時に日本のファンにも私達を通して海外を知って欲しい。そしてどんな国の人にも受け入れられるような音楽をやって皆が楽しめるようなショーをやりたいです…だそうです。(←ざっと意訳です)
 
 
素晴らしい素晴らしい素晴らしい。かしゆかさんに100点満点!

海外のインタビューはかしゆかさんにまかせた! かしゆかちゃんが理路整然と質問の内容に真摯に答えてるのが素晴らしい。ちょっと以前、私、Perfumeに現地メディアのインタビューが来たらどうするんだ…というエントリーをこのブログで書いてたんですけど、このかしゆかちゃんなら満点です。あちらのメディアがきてもこれなら大丈夫。以前から言葉が達者な人なんでしょうね。いいですね。あ~ちゃんが感情・情熱派、のっちがぶっきらぼう・自然体とするなら、かしゆかさんはPerfumeの知性・論理派・PR担当でしょう。グループ内にこういう人は一人いたほうがいい。もう海外に出たら可愛いばかりのアイドルじゃないですからね。かしゆかさんがいれば大丈夫だと思う。安心しました。

しっかしすげー雑多な音楽の趣味やな…(笑)。いや素晴らしいぞ。

ところでロンドンのライブ・ビューイングもまたやるって。すげー!これはDVDも期待できるな
 
それからPerfumeはカンヌで何をするの? なんだか目出度そうですけど…。


2013年6月5日水曜日

Perfume:World Tour 1st, DVD 感想



見ました。ヘッドフォンでがっつり3度見ました。

あー…すごいね…本当にPerfumeは芸術。このDVDは傑作です。

それにしてもなんと綺麗な大人の女性になったことか…。Bitterの頃からのDVDを持ってまして…そりゃー昔は可愛いかったんですよ。GAMEツアーは小中箱ライブの傑作。武道館もよかったですが、たぶん横浜⊿ツアーがセットも規模も最高。あの頃まではまだ勢いで突っ走ってる若い女の子達という感じで、あの瑞々しさが良かった。東京ドームで洗練され大掛かりになって、JPNではちょっと歌謡ショーっぽく甘くなったかなと思ったけれど、それも彼女達が進みたい方向ならいいのかと思ったりもした。

さて、JPNツアーから半年後の初の海外ライブ。万単位のキャパの会場をやってきた人達が、また1000人レベルの箱でやる。一体どうなるんだろうと思った。機材の運送費のかかる海外。おまけに小さい箱なら凝ったセットも出来ないだろうし、そもそもレーザーだって使えるのか。大きな箱でライブをしてきたアノPerfumeが、なんにも無い小さな箱でバックのスクリーン1枚で本当にいいショーが出来るのか…。実はちょっとだけ心配してたんです。

その心配もDVDを見始めて23曲が終わる頃にはすっかり消えました。シンプルなステージ上のPerfumeが素晴らしいんです。びっくりした。
 
 ★
とにかく彼女達が綺麗。彼女達そのものがあまりにも綺麗なの。鳥肌が立つほど美しい。神々しいとさえ思った。ほんとにすごいです。まさかここまですごいとは。Perfumeってこんなに良かったっけ…?

白の最初の衣装で「グローバルサイトのダンス」を踊り始めたとたんにアッと思う。これいい…。見慣れたグロバサイトのあのダンス。ライブなんですよねコレ。すごいじゃないか…。そこからすぐに「Night Flight」「コンピュータ・シティ」「エレクトロ・ワールド」。うわーベタだけどPerfumeの定番じゃん。これアジアで長年待っててくれたファンが超うれしいはず。なんとファン想いなスタート。「Laser Beam」のレーザーも綺麗。Perfumeはやっぱりレーザーと相性がいい。

Spending All My Time」では白い衣装を脱ぎ捨てて赤の衣装に。ここでね…まぁーこの人達は、なんと綺麗なんだろうと、なんと迫力のある美しさなんだろうとただただ見とれる。のっちの長い腕と脚は見る暴力。すんごい迫力。それに可憐なかしゆかさんのあの腰の高さは何? ほんとに人なの? お人形でしょ? あのスタイルはありえない。それにあ~ちゃんの柔らかな色気は?あの首筋から脇、胸にかけての曲線は…?

うわー…すごいよこのビデオ。たぶん最高傑作。カメラ数が少なくて、正面からの映像が多いのが何よりも嬉しい。特に足元正面の観客席から見上げるようなカメラが最高。こんな迫力のあるPerfumeの映像って今まであったっけ?下から見上げるカメラが近くて近くて、まさに肉迫するカメラ。Perfumeに肉迫してるんです。ステージの目の前でかぶりつきで見ているような映像。だから3人が生身の女、ギラギラムッチムチのオンナに見える。どこを見ても女女女オンナ脚脚脚脚アシ…。ものすごく綺麗でものすごくエロい。とにかくかっこいい。びっくりした。なんと素晴らしい。

ほんとに綺麗になったんだな…Perfume。昔の曲をやると特にすごいですね。前に比べて成長したのがイチイチ気になって、うあ~っと感嘆。キレイダナ…Perfume。彼女達があまりにも大人のオンナなんで、あの「Love The World」も「シークレット・シークレット」も、以前とはほとんど別物に見える。

Love The World」の最初のサビ「あきらめないで…」の直前に、中央で前進したのっちがグリっと身体をひねる。ギャーかっこいい。「シークレット…」のピョコピョコダンスも妙にエロい迫力。特にあ~様がイイ。3人とも不思議なくらい昔と全然違う。同じ動きでも今は迫力が違う。

みんな大きいのね。背が高くて手足が長い人達があれだけ動くのがものすごい迫力。もう脚ばっかりに目がいって…大変結構。眼福。私女なのにハァハァ言ってしまいそうだ。ただただほぉ~と無言で見つめる。真ん中で堂々と仁王立ちするのっちのかっこよさ。髪を振り乱して踊るかしゆかさんは、なんといいオンナなんだろう。かしゆかちゃんの細いウエストからお尻、脚へのラインは絶品。国宝にしたい。ほんとにすげーよ。

え…? 言葉がお下品だって…? いいのよ私はオンナなんだから。イインデス! もっと言わせろ! とにかくワタクシは綺麗な女の子が大好きでゴザイマス。もうあのふわふわむちむちのあ~様を見るとギュっと抱きしめたくなる。ほんとにたまらなく可愛い。

極めつけはEdge。あの小さなステージで、よくぞあの横浜の「Edge」を再現してくれました。それだけでまず感動。映像が主なので照明が暗くてご本人達が多少見づらいですが、実際のステージではよく見えたんでしょうか。それでもやっぱりこの演出はいい。のっちのあの一瞬のソロダンスはヤバイでしょー…。この曲こそ間違いなくPerfumeにしかできない芸術。これは是非ヨーロッパに持っていってほしい。

シンプルで1色だけの衣装もいい。身体の線にぴったりとして彼女達の魅力が最高に引き出されてる。本当に信じられないぐらい美しい。彼女達の動く肉体がこれだけ美しいのなら、衣装なんてシンプルなのが一番。白と黒のバックの「Fake It」では赤1色の衣装が映えて凄く綺麗です。こんな演出もまたいい。

「チョコレイト・ディスコ」はやっぱり名曲。ノリノリだもの。Perfumeの定番。曲調は甘めなのにライブだとビートがゴンゴンでノリノリ。ガンガン踊る曲。2012-MIXの間奏でお尻を振る3人が可愛い。みんな楽しそうだ。のっち先生がノリノリ。やっぱいいな…これ。そして幸せの「ポリリズム」ノリノリの「Spring of Life」。
 
 ★
ま…いつまで書いてもキリが無いですが、とにかくこのDVDでは、成長しきった大人の女・プロのダンスグループPerfume姐さん達を、下から舐めるように見てほぉ~~~っと感嘆するのがヨロシイ。いやーすごいもんですね。

以前から何度も書いてますが、とにかく今のPerfumeは綺麗です。それぞれが絶妙のバランスで違う魅力なのが素晴らしい。あ~様の抱きしめたくなるような柔らかな曲線の女らしさと愛らしさ。かしゆかさんの精巧に作られた人形のような完璧なスタイル。のっちさんの長い手足のゴージャスでパワフルな迫力。それぞれが別々の魅力でほんっとに魅力的。ファンもそれぞれのバラバラな魅力に惹かれるんだろうと思う。3人とも違うからこそ、それぞれ別々のファン層を惹き付けることができる。

こんなに綺麗な大人のPerfume。そんな魅力的な彼女達が、信じられないぐらい踊る踊る…。

やっぱり彼女達は世界クラス。間違いないです。人間というものは、人種、文化に関係なく誰でも健康的で綺麗な人間が好きなものなんです。ダンスで鍛えた美しいPerfumeの身体、このPerfumeの美しさならどこにだって行ける。世界中のどこに行っても、この美しさと迫力ならみんな圧倒されますよ。ほんとにすごいです。

すごいセットやレーザーとか、今までPerfumeのライブはギミックがあってこそだと思ってました。でももうギミック無しでもいけるレベルにまでなってたんですね。彼女達本人だけでも十分迫力のあるステージが出来る。そこまで彼女達は成長したのね。今彼女達は24歳。大人のプロのダンスパフォーマーとして今が最高地点かもしれせん。

(視点を変えれば)そんなパフォーマーとして完成された今の彼女達だからこそ、実験的な映像やレーザーと組み合わせると、信じれないほどハイレベルの芸術作品になるんです。こんな人達、世界中を探したってどこにもいません。

横浜⊿ツアーの頃は、セットがどんなに凄くても、彼女達本人はまだ子供でした。もちろんあの頃にはあの頃の魅力があります。あの頃のほうがいいというファンの方もいらっしゃると思う。でも世界に行けるのは今のPerfumeです。西洋が好むのは大人の美しさ、大人のプロです。今の彼女達には世界中のどんな人をもひきつける圧倒的な華、圧倒的なスターのオーラがある。

以前から「海外早くいけばいいのに…」などと言ってましたが、前言撤回。Perfumeは今が一番。今のレベルに完成されるまで時期を待っていたんだろうと思う。まさに満を持しての世界でのライブ。もう安心して彼女達に任せておけばいい。この人達なら、今まで誰も出来なかった事を楽々とやってくれるはず。本当にファンでいてよかった。

Perfumeがステージの原点に戻ったWorld Tour 1stBitterから6年を経てライブハウスに戻ってきたPerfumeは、狭いシンプルなステージ上で以前の10倍も20倍も大きく輝いて見える。やっぱりPerfumeはライブ。汗を飛ばしながらアスリートのように踊る彼女達の表情を見ながら何度か泣きそうになった。
 
このDVDは元々出す予定ではなかったそうですが、出て本当によかったです。ライブこそがPerfumeの最大の魅力。こういうPerfumeの映像こそ永遠に後世に残すべき。今の彼女達は国宝です。
 
どうかお願いだから、欧州ツアーも映像に残して欲しい。