能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2015年9月8日火曜日

BABYMETAL - Ijime,Dame,Zettai - Live at Sonisphere 2014,UK★全てはここから始まった



BABYMETAL - Ijime,Dame,Zettai - Live at Sonisphere 2014,UK

(Official Video)


涙無しには見れません。この映像は公式で出て本当によかった。これ、このソニスフィアが海外関連の事柄の全ての始まりなんですよ…実質的な。このブログでは今までBABYMETALの海外関連のニュースをずーっと追ってきているのですが、実際に全てが始まったのがこのフェスでのライブ。それを思うと今見ても涙が出そうになる。


ちょっとその歴史をふりかえりたい。

まずBABYMETALが海外のメディアの目にとまったのは、去年の2月末に出た『ギミチョコ』のMV。このブログの去年の3月あたりの記録を見ると、不思議なことに最初に食いついたのはアメリカの一般メディアでした。どれも「ジャパニーズがまた変なものを出してきたあははははは…」みたいなリアクション。殆どは『ギミチョコ』のインパクトで面白がっている記事で、真面目に音楽の事をとりあげているわけではなかった。

その中で唯一BABYMETALの音楽について語ってくれたのが、313付英国『The Guardian/ガーディアン』紙のメタル評論家ドム・ローソンさんによる記事。たぶん当時音楽の事を書いてくれたのはこのお方だけ。

そしてその次に出たのが、43のアメリカのユーチューバー・TheFineBrosによるYoutubers React To Babymetalのビデオ。これがたしか数日で100万回のビューカウントを記録。若い人たちがBABYMETALの存在に気付き始めた。

それでもまだまだ「日本の変なモノ」への疑惑は晴れない。410Timemagazineなど、あからさまに「へ~一見面白いけどどうなのかしらね。英国でフェスに出るの?お手並み拝見だわね」と皮肉な調子の記事もあった。

「とにかく得体が知れない…」それが当時の海外メディアの反応。BABYMETALに興味は持ってくれてもその内容はリスペクトではなかったように思う。ただ「摩訶不思議なアジアのもの」に対する好奇心ばかりが先行していた。


そして始まった欧州ツアー。72の仏・パリを皮切りに各地でショーは大盛況。それでもソニスフィアの前日には、私もこのブログで「まーBABYMETALちゃんはランチタイムの時間なのであまり人が来ないかもなぁ」などと心配していた。

そして迎えた当日75
この映像はその日の記録です。

ランチタイムで人が来ないどころか会場は見渡す限り人の海。限りなく続く人人人の頭頭頭。ステージ上の7人にとって最初はどんなに緊張するものだっただろうか…。この日のフェスの感想は去年の76日と13のエントリーで書いたのでここでは割愛するけれど、とにかくこんなに大勢の客の前で演奏するのはBABYMETALにとっても初めてのことだったのではないかと思う。場は得体の知れない外国。観客の反応もどのようなものか予測できない。それにチームBABYMETALの大人の方々には、この日多くの海外メディアが、世間で評判の「アジアの変なモノ」を見定めにやってきていることもわかっていたはず。これで怖くないわけが無い。

これを失敗すれば後は無いかもしれない…。

この「イジメ、ダメ、ゼッタイ」は、このフェス出演での最後の曲。ここにはステージ上の7人が最後まで一切 手を抜かず全力で観衆に立ち向かっている様子が記録されています。本当に凛々しいです。
 
特にゆいちゃんともあちゃんの真剣な表情が印象的。今はこのフェスから1年以上経って、BABYMETALは日本で数万人のライブも経験し、海外のフェスでも女の子達に笑顔が見えるようになりましたが、このライブは2人とも本当に真剣。それまで過去に何十回とやってきたであろう「イジメ、ダメ、ゼッタイ」のダンスを、真剣に真剣に真面目な顔で踊っている。そして最後の曲を天に叫ぶように歌いきるすぅさん。彼女はこの日この瞬間にその並外れたカリスマと美しい歌声で世界中をあっと言わせた。

この映像は
BABYMETALがたった7人で全世界に立ち向かい勝利した記録。
奇跡が起きた瞬間…BABYMETALの桶狭間の勝利。伝説のライブと言っていい。…最後の観客からの大歓声に泣く。


このライブの後、海外メディアの風向きが変わった。これ以降は一般メディアの「面白がり」的な記事は消え、英国でもアメリカでもメタルの専門誌や音楽関連メディアがBABYMETALのことを真面目に論評するようになる。

前述のドム・ローソンさんに至っては、わざわざ映像を出して再度アルバム『BABYMETAL』を絶賛。その後彼はMetal Hammer』誌9月号の誌面で長文の記事を書いてくれてます。彼が「ソニスフィアでのBABYMETALは、うだうだうるさい批評家達をその力技で黙らせた」と書いている…「Joyful, triumphant, and utterly bizarre, Babymetal have arrived and the UK is plainly digging it.  - 素晴らしく楽しく、勝ち誇って、超珍妙で…BABYMETALはやってきた。英国はやられちまったのだ。」。

ソニスフィアでの成功が海外のメディアをねじ伏せた。

そしてその数ヵ月後、海外での基礎固めをもう一度確実なものにするためにBABYMETALは再度英国のステージに立つ。11O2 Brixton Academy5000人をSold Out。その後のストーリーは先日このブログにも書いたとおり。そして来年の戦の会場は英ウェンブリー・アリーナ。


以前からこの海亀のブログは、後で読むと自分でもこっ恥ずかしくなるくらい大袈裟な文が多いことは自覚しておりますが、とにかくこのソニスフィアのビデオは素晴らしい。

4人の神バンドの方々…そして3人の女の子達…もちろんステージの影に控えたスタッフの方々も…関わったすべての方々の意気込みが伝わってきます。このフェスの後のBABYMETALの活躍を思うと胸が一杯になりますね。どんなドラマよりも感動する。

ところでこのビデオが出た日が今年のレディング・フェス直前の826日。そして来年ウェンブリー・アリーナでのライブ決定のニュースが最初に出たのも826日…同じ日です。実はこのタイミングの上手さを見て、先日のイベント・プロモーターの話「そしてスターは創られる」のエントリーを書こうと思ついた。それにしても映像の出るタイミングが、プロモーションとしてあまりにも上手いのでどうしたのかと思ったら、なんとこのソニスフィア・フェスは、来年のウェンブリー・アリーナ公演のプロモーターと同じ「Kilimanjaro LiveKililive.com」が開催していたんですね。だからこそ、来年のライブのプロモーションにも最高のタイミングでこの映像が出せたんでしょう。素晴らしい関係。

BABYMETALに幸あれ。綺麗な公式の映像が見れて感謝してます。


~これでしばらくBABYMETALちゃん関連のエントリーはお休みです(だと思う)。