2014年1月5日日曜日

映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート/The Wolf of Wall Street』:デカプリオのお尻(笑)




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The Wolf of Wall Street2013年)/米/カラー
180分/監督:Martin Scorsese
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面白かったです。

いやーびっくりしました。まー下品です(笑)。元気一杯。これフィクションのコメディ映画じゃなくて実話なんだそうです。真面目に事実の再現をしてるだけなのに、あまりにも極端な話なのですごくおかしい。うわーっうわーっといろんな意味でびっくりしてたら3時間が過ぎた。ノンストップで全力疾走の豪快な映画。

この映画を決して子供に見せてはいけない。若くて純粋な恋人同士も一緒に見に行かない方がいいと思う。両親と週末に見に行くなんてとんでもない。だってものすご~く気まずくなりますもん(笑)きっと。絶対ダメです。デカプリオ君の女性ファンも覚悟した方がいい。決してステキなレオ君ではないです。びっくりするかも。

こんなに沢山の裸は久しぶりに見た。おっぱいも沢山よ。久しぶりに70年代の裸がいっぱいな映画を見た気分になった…と思ったら、監督はマーティン・スコセッシ大先生じゃないですか…やっぱりね。こんな映画いまどき若い監督さんで撮れる人いないでしょう。勇気あるなぁマーティン先生。

しかしね、アメリカの大衆も実はこんな吹っ切れた映画を待っていたのかも…。実はこの映画、こんなに下品なのにアメリカでものすごく高評価なんです。これにもびっくり。まあいろいろと圧倒される映画です。大変下品なので真面目な人には向きません。お下劣注意!


ストーリーは、主人公Jordan Belfort/ジョーダン・ベルフォートの成功と墜落。金融業界で真面目に働くつもりだったのに1987年の株価の大暴落でベルフォートさんは職を失う。レベルを落として怪しい株のブローカーの職についたとたんに才能を発揮。法律違反ぎりぎりの取引で瞬く間に巨額の富を築く

いくら才能があるとはいえ、そんな危ない橋ばかりを渡ってなぜそんなに成功したのか私にはよく分からなかったが、この映画、そんなことはどうでもいい。だってこの映画、彼がどうやって成功したかの真面目なサクセスストーリーではないからです。

この映画の主題はズバリ野心と欲望! 一人の男が欲望を真剣にとことん追及したらどんな風になるのか…の実話を忠実に再現したもの。主人公のベルフォートさんは自らの欲望にものすごく正直。ものすごくマッチョな欲望…出世欲、成功欲、物欲、性欲、征服欲、支配欲…金で買えるものならなんでもあり。まーすごいわね。だから面白い。


こんなお下品な映画は久しぶり。最近のハリウッドはこういう冒険をしませんよね。よくスタジオが許したもんです。それにこの話が実話だからまた驚き。70年代はロックスターが酒・薬・女と桁外れのオイタをしていたのをメディアでも見かけましたが、いまどきこんな人物がいるとは…いや映画の題材にならないだけでこういう人はいつの時代もいるんでしょう。

そんなオイタな男の実話をこれほどまでに上手く再現できるのは、あの荒々しい70年代を生きたスコセッシ監督のようなジジイ世代以外にありえない。御年71歳。まだまだいける! 今でもこんなに刺激的で生々しい映画を撮れるなんて恐れ入ります。この映画で一番すごいのは、スコセッシ監督ご本人の活力とエネルギーであることは間違いないでしょう。

マーティン先生も近年の小粒で安全な映画を見て我慢が出来なくなったのかも。70年代は今よりももっとギリギリの映画が多かったですからね。この映画もいろんなシーンで70年代の映画にあったようなギリギリの生々しい迫力を感じた。ジジイの撮る映画の圧倒的なパワー。昔の時代の人はすごいですね。


ともかく、大金持ちになったベルフォート/デカプリオ君が欲望の赴くまま思いっきりやってくれます。26歳で49億円だそうです。豪快。地味な奥さんを捨てて下着モデルと結婚。豪邸、下品なパーティー、女、酒、薬、ヨット、女、薬、ヘリコプター、薬、フェラーリ、女…と欲望は果てしなく続く。最初はびっくりするけれど、だんだん慣れてきてものすごくおかしくなってくる。下品なのにも慣れます。ああ男とはなんとアホな生き物なんだろう…(笑)。

決して真面目に何かを学ぶための映画ではないし、またこのような映画に眉をひそめて下品だと非難するのも無意味。もともとそういう映画なんです。ただただ怪物のように膨れ上がった自らの欲望に飲み込まれる男を見て「うへ~すげーもんだな…ははははは…」と笑う映画。メジャーな映画なのに、こんなに下品でおかしな映画もめったに無いでしょう。3時間も見ていると最後はあきれて言葉もなくなります。圧倒される。

テーマがテーマなので見る人を選ぶだろうとはいえ、どんなに品のない場面でも決して気持ち悪くなったり気分が悪くなったりするほどではなく、全てをユーモアで包んだ娯楽作品としてまとめられているのは流石。大御所監督の余裕だろうと思う。それもすごいです。

しかし極端にマッチョな男臭い話なんで、いくらデカプリオ君が主役でも上品な女性ファンには決してお勧めしません。


デカプリオ君もよくここまでやってくれました。演技とは真剣勝負…演技なのに演技と思えない程の役者根性。素晴らしい。こんな役者さんだとは知らなかった。大きな拍手。顔が子供っぽいんであまり好きではなかったけれど、ずいぶんオヤジ臭くなりましたね。いい顔になってきた。

奥さん役の女優さん・マーゴット・ロビーさんもものすごく綺麗。目が覚めるほど綺麗な女優さんが……ほぉーすごいなぁ。このオーストラリア出身の女優さんはまだ23歳だそう。究極の美人。バービーちゃんみたい。ほんとうに綺麗です。目の保養。その他の俳優さん達も真剣。役者さん達は全員素晴らしい。

マシュー・マコノヒーさんが最初の10分ぐらい出てきますが、いきなりはまり役。このキャラも非常に下品でとてもおかしい。大笑い。彼は田舎のさびれたオヤジをやるよりも、こういう軽薄なアホキャラをやったほうが最高に面白い。しかし彼も年をとったな。

この映画、日本でももうすぐ公開されるそうですが、さてこの超お下品な台詞の数々を、どのようにして字幕や吹き替えにするのかは見物だと思います。こんなの…どうするんだろう…(笑)。