能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2012年7月9日月曜日

NHK大河ドラマ「平清盛」第27回「宿命の対決」



よかったです。男祭り。大きな拍手。やっぱいいよね、戦の再現。



 もうね、玉木君、惚れたわ♪ ステキ。いい男。惚れ惚れ…見とれる…(笑)。ファンになった。あ、武将の時だけね。彼が画面に出てくるだけで、ほえ…と見惚れる。ステキ。この人は絵になる。時代劇の男としてすごく絵になる。先週スタジオパークに出ていたのを見たけど、普段はふつーのイケメン君なのね。なんだかご本人は現代風に洗練されすぎた優男であまりピンとこなかったけど、武将をやると最高にいい。こんなドSで荒々しくて乱暴で怒鳴ってばっかりの単細胞をやると最高にはまる。前回も書いたけど、この俳優さんには時々時代劇に出て、激しい日本男児を演じ続けて欲しい。45歳ぐらいになって貫録がついたら、この人の男振りの右に出る者はいなくなるかも。これは楽しみ。怒鳴り声が最高。素晴らしいです。映画やドラマの業界の方々には、こういう俳優さんに、昔気質の激しい男を演じる機会を作ってあげて欲しい。現代の優男ばかりなんて、ほんとにつまんないわ。


それから前回あんなに清盛君の文句を言ったのに、今回どうよ。いいじゃないですか。今回清盛君がかっこいいの。どうした。やればできるじゃない…。えーびっくりだわ。玉木君が勢いでガウガウ言ってるのに対して、清盛君は静かな知将という感じですか。ほんとなの、今回、前回と打って変わって清盛君がかっこよく見えた。それもカメラワークとか照明で意図的に良く見えるように撮っている感じ。

公卿の二人が会いに来て、清盛君にひれ伏している場面なんて、清盛君を大きく見えるように下から撮ってる。一人でサイコロを振ってた後立ち上がった時もそう。意図的に強い大きな男に見えるように下からのアングルで撮ってるんです。どうしてこんなに週ごとに印象が変わるんだろうと、ほんっとに不思議。

先週の信西の首を見上げる場面なんて、カメラが信西の首の位置から清盛君を見下ろしていて、あれだとどうやったって清盛君が小物にしか見えない。上を見上げて睨み付けるのも子供が泣きながら文句を言っているようにしか見えなかった。でもそれはカメラの位置のせい。一族の棟梁を撮るのに決していいアングルではないです。それなのに今回、清盛君が小さい男に見えた場面がなかった。今回は彼を魅力的に撮ってる。声も腹から出ていたし威厳もあった。静かに座っている場面も、ちゃんと知将がいろいろと考えているように見えた。なんだか演出も監督も全然違う感じで、ほんっとに不思議。



全体の荒々しい雰囲気もとても良かったです。前回の保元の乱でも書いたんだけど、戦の回なんてアクション映画と同じで、わらわらがやがや鎧や刀がぶつかって、人物もガウガウわめいていれば、それなりに形になるもの。後はカメラで、熱演をされている役者さんたちの勢いを撮って、効果的に編集すればばそれでいい。今回の戦の場面はそれがすごくよく出来てたと思う。ほんとに久々に興奮しました。

何よりも嬉しいのは、若い俳優さんたちが、思いっきり弾けて武将をやってたこと。みんな男の子だもんね。武将のコスプレをして刀を振り回すのが、楽しくないわけがない(笑)。みんな活き活きしてるんだもん。そりゃ楽しいと思う。見てるこちらも楽しい。

 重盛君。声が腹からしっかり出てる。この重盛という人は非常に頭のいい武将に描かれているんだろうと思う。どちらかといえば頭でっかちタイプ。だけどそんな彼も、戦では興奮して怒鳴り散らしてるのがいい。

それに対して義平さん。この人がまたいい。誰にも抑えられないような切れるような激しさが、武将としてすごくいい。ああいう血の気の多いタイプが、武将なんて職業には一番あってるんだろうと思う。小粒でもピリッと辛い。この俳優さんにもまた時代劇をやって欲しい。

それから、頼盛君。この人も化けたね。やっぱり男の子はアクションものが嬉しくってしょうがないんじゃないかな。みんなのなかで一番活き活きしてた。普段は可愛すぎるぐらいの優男で小柄、顔立ちも繊細なのに、まあー化けた化けた。殺陣もさまになってる。かっこいいです。目が据わってるんだもの。本気。この人は俳優として、いろんな引き出しがあるんじゃないかな。いいですね。

そんなこんなで、ただただ男祭りを楽しんだ回。それでいいと思います。楽しかったわ。なによりも若い俳優さんたちがよかった。普段は優しい現代の男の子達が、武将のコスプレで活き活きと漢を演じているのを見るのはとてもうれしい。まだまだ日本も捨てたもんじゃない。こういうのもいいじゃないですか。だって最近の現代劇なんてみんな女の子みたいな優男ばっかりなんだもの。ほんとにつまんないわ。せめて時代劇ドラマの中だけでいいから、彼らが本来持っているはずの男らしさを見せてもらいたい。じゃないといつか日本はだめになる。ほんとよ。



さて最後の、清盛VS義朝の一騎打ち。これで多くの視聴者がひっくり返ったと思う。史実でもないし無理もない。いろいろ設定としてもおかしな感じ。だけど100歩譲って、一騎打ちの場面そのものはいいと思いたい。というのも始めのころから今回まで、長々と引きずってきた義朝と清盛の友人設定が、ここでクライマックスという流れから、こんな場面もしょうがないと思うからだ。二人の関係が最初から話の機軸なので、これはドラマとして避けられなかったのでしょう。

それに一騎打ちのアクションもそれほど悪くはなかった。たぶんお二人とも殺陣を普段からやってる方々ではないと思うので、真田広之さんのような本格的なキレを求めてもしょうがない。俳優として与えられた殺陣の型をやってるのだとしたらあれで十分。それにあの場面の映像は決して悪くなかった。緊張感もあったし。なんだか対戦型格闘ゲームのようにも見えたけど。お二人とも大柄なので(特に清盛君)、重さを感じられるアクションもよかったと思う(出来れば日本刀を持って欲しかったけど)。

ただ一つ気になったのは、義朝君をあそこまで追い詰めておきながら、殺さずに逃がしてしまったこと。おそらく次回1回分で義朝君の最後を語るためなんだろうけど、あれはちょっと惜しい。(ありえないとは分かっていても)清盛君が刀を取り出したときは、一瞬あのままざくっといくのかと思った。そしたらやっぱり殺さずに涙なのね。そこからは、現代友情お涙劇になっちゃった。清盛君もまた声が裏返ってるし…。ドラマとしてあそこで義朝君を殺せないのは解る。しかし、実際にはあのまま逃がしてしまった方がずーっと残酷なのよ。落ち武者として雑魚に殺されるより、あのまま清盛君が首をとったほうがずっと優しいの。だけどそもそも一騎打ちがありえないのだから、いろいろと無理があったんでしょう。



ところで清盛君は馬を走らせるとさまになる。馬上で剣を両手で持った場面もあった。乗馬が上手いのかな。ところで清盛君はよく泣くけど、もうあまり泣かない方がいいと思う。それから突然出てきた潤ちゃん青木さん鬼若(弁慶)の迫力は異常。男臭さがはんぱない。やっぱりこの人はいい。

さて来週はどうなるか。義朝君の最後。悲しいわ。涙涙かな…。