能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2023年8月4日金曜日

Sans Soucis - Merchants (Sofia Kourtesis Remix)(2023)



不思議な魅力


Sans Soucis - Merchants (Sofia Kourtesis Remix)(2023)
Merchants (Sofia Kourtesis Remix) – Single
Sans Soucis, Sofia Kourtesis
Released: April 5, 2023
A Decca Records Release; ℗ 2023 Giulia Grispino,
under exclusive licence to Universal Music Operations Limited.

Sans Soucis - Merchant (2023) オリジナル ver.
Merchants - Single
Released: January 25, 2023
A Decca Records Release; ℗ 2023 Giulia Grispino,
under exclusive licence to Universal Music Operations Limited.


リミックスが少し前にUKのcommercial pop club chartに入っていた。ロンドン在住のイタリア&コンゴ系のアーティストSans Soucisさん。声がかわいい。リミックスもお洒落でいいが元曲もいい。歌詞が不思議で抽象的。

元曲はシンセの音が80年代風。オーストリアのDJ・CID-RIMさんとの共作。抽象的な歌詞は彼女の英国への移住での経験と戸惑いを表現したもの。英国への移住は彼女を変えたけれど難しい経験で、自身のアイデンティティや自己の属性を考えることになったそう。

彼女の言葉
「Through radical self-preservation I was able to search for my authentic voice as a human being. During this journey, fear, external validation and social alienation have followed me everywhere, but the narrative is changing and it’s good to be able to look at these feelings, understand them, and move on.
徹底的な自己保身を通して、私は人間としての本物の声を探すことができました。その旅の中では、恐れや、外からの評価、社会的な疎外が常に私につきまとっていました。しかし状況は変わりつつあり、これらの感情に向き合って理解し、次に進めたことはいいことでした。」


★Sans Soucis
ロンドン在住のアーティスト。両親はコンゴ人とイタリア人。イタリアで育ち差別に苦しみ、20歳の時に音楽の夢を求めて英国ロンドンに移住。自己のアイデンティティ…複数の文化的、民族的な融合と自己の成長をテーマに曲を書くことが多い。

★CID-RIM
Clemens Bacherさん。オーストリア・ウィーン出身のDJ。欧米やアフリカ各国で活動。ウィーン音楽院でジャズドラムを学んだ。大物アーティストとのコラボ多数。2017年にデビューアルバム「Material」をリリース。

★ Sofia Kourtesis
リミックスを手掛けたペルー人の女性producer、vocalist、DJ。独ベルリン在住。2014年にデビュー。


歌詞は主語もはっきりしない行があったりと抽象的で解りづらいのですが、散りばめられた言葉に彼女の「恐れや疑い、戸惑い」が感じられますね。「dunes in glass bowls/ガラスのボウルの中の砂丘」のところを、旦那Aは「砂時計のことではないか」と言った…青い砂の砂時計は時間が過ぎていくということでしょうか。



Merchants
Sans Soucis
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[Pre-Refrain]
貿易商人
帰ってきた 
私が船乗り
私は決して帰らない
どうしてこの土地に新しいモノを連れてきたの?
そしてテーブルをセットして
裏切りを与えた

  [Refrain]
  気をつけて

  [Verse 1]
  回復力はオンになっている (Hm-mm)
  疑いは常にあって
  衝突は致命的
  恐れることなくいられる人は幸運
  恋は険しい道
  同じ空 新しい夜明け

  [Refrain]
  元に戻して

[Verse 2]
青いインフュージョン
フラッシュバックと 
ガラスのボウルの中の砂丘
粒は少しづつ通り抜けて
リフはぼやけ 太陽は前を射す
私の身体は弱って
高かったけれど 低く目指した
Was high but aimed low
Was high but aimed low

  [Refrain]
  気をつけて

  [Pre-Refrain]
  貿易商人が (Merchant traders)
  帰ってきた 
  私が船乗り (I’m the sailor)
  私は決して帰らない
  どうしてこの土地に新しいモノを連れてきたの?
  そしてテーブルをセットして、
  裏切りを提供した

  [Refrain]
  気をつけて

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Written By: Cid Rim & Sans Soucis


2023年8月3日木曜日

2023年8月2日水曜日

映画『フィールド・オブ・ドリームス/Field of Dreams』(1989):3回見て調べてやっとわかった






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『 Field of Dreams (1989)/米/カラー
/1h 47m/監督:Phil Alden Robinson』
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ここのところ旦那Aが勝手に野球映画を録画して「見ようぜ」と言うことがあってうざかった笑ので、それなら自分から積極的に「野球の映画」を見てみようと考えた。ネット上で「野球名作映画」を検索し、テレビの録画機で作品名を検索をするといくつか出てきたので録画。今いくつかの作品がHDに溜まっている。

というわけで『フィールド・オブ・ドリームス』。有名な映画。私は今回が初めて。前知識はゼロで見た。


1回目:大変混乱した。戸惑った。荒唐無稽? ファンタジーなのはわかった。しかしどうも腑に落ちない。なぜ1919年のホワイトソックス?なぜ作家のテレンス・マン?なぜ無名のアーチー・ムーンライト・グラハム?

2回目:ところどころ飛ばしながら全体を見直した。史実も調べた。そしてやっとわかった。そうか『フィールド・オブ・ドリームス』とは「夢のフィールド、夢実現の野球場」か。(過去に)野球に関わって夢が実現することのなかった人々の「夢」が実現できる球場をケビン・コスナーが作ったという話ですね。2回目で理解した。感動的な話なのもわかったわ。そうかそうか。そうなのか~。

3回目:話の意図を理解したうえで台詞を注意しながらざっと見た。かなり考えて練られている話でした。最後のシーンは内容(以下CONで解説)を理解したうえで見るともっと感動する。いい映画。

主人公はケビン・コスナー演じるアイオワ州の農場経営者 レイ・キンセラ



PROS

Field of Dreams…皆が夢を実現する夢の球場。感動するお話…ということが2回目にやっとわかった。いい話。しかしそれにしても1回目は全然理解できなかった。難しい。突然ケビン・コスナーが聞く「お告げ」は何だろうと思ったし、ホワイトソックスの1919年のブラックソックス事件も全く知らなかった。作家のテレンス・マンの登場とか、アーチー・ムーンライト・グラハムの話も意図がわからず。パパの話も(冒頭に説明があったがすぐに忘れて)意味がわからなかった。だからずいぶん部品がバラバラ飛ぶ映画だと思った。2回目に見てやっと理解した。3回目に見たら巧みに伏線回収がなされていることもわかった。

ところでケビン・コスナーがいい役者さんだと初めて知った。1989年当時、彼は世間で大変な人気の映画スターだったにも関わらず私は彼の作品をあまり見ていなかった。しかしこの映画と、少し前に見た『さよならゲーム』での彼の演技を見て思った…

彼はいい俳優さん。演技が自然。演技に妙な力が入っていなくて自然でいい。オールアメリカンな人好きのする好青年。演技に妙な主張がなく自然で、「普通の人」に見えるのは彼の演技の技だと思う。コスナーさんは映画のストーリーにうまい具合に紛れていて、彼自身よりもキャラクターが前に出る。すごくいい表情をなさいますね。アーチーが夢を叶えた後に見つめるレイの目が本当に優しい。なんと彼の全盛期からもう30年も過ぎてやっと彼がいい役者だと知りました。

映画の最後のシーンは色々と意味がわかったうえで見ると感動する。いい話。この時の二人の表情がまた何とも言えない。ケビン・コスナーはいい役者だ。


★以下超ネタバレ注意・
見ていない人は読むべからず。読むと楽しみと感動がなくなります。




CONSというより様々な考察

文句を言う前に、まずこの映画で知っておいた方がいい1919年の「事件」のことをまとめておこう。

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1919年ブラックソックス事件
当時のホワイトソックスは選手の給料が安く、選手たちの生活は困窮。それでも彼らは野球が強く、その年チームはワールドシリーズまで勝ち残った。相手はシンシナティ・レッズ。ホワイトソックスはそのワールドシリーズでわざと敗退。八百長で、チームの8人の選手は賄賂を受け取っていた。刑事裁判で8人は無罪になったものの、野球界からは追放された。彼らは優勝候補になるくらい強いチームだったので、その後彼らが野球をプレー出来なくなったことを「惜しい」と思うファンも多かった。
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私はこの「事件」が米国野球史上の大事件だったということを今回初めて知った。「事件」の前知識があるのとないのでは、この映画の印象は全く違ってくる。

…ブラックソックス事件で八百長にかかわったとして球界追放になった8名の選手たちは、1919年当時の大スターだった。今の時代ならジャッジに大谷にベッツ、トラウト、アクーニャ Jr. とかそういうクラスの人達だったのだろう。チームで言うならブレーブスやアストロズ辺りか。そのスターチームの8名が事件後に球界から追放になったことで、野球ファンは大変悲しんだ。その記憶は主人公レイ(ケビン・コスナー)の父親ジャックを含む当時の野球ファンの心に深く刻まれていた。

そんな背景があった上で…、
この映画は、レイの作った「フィールド・オブ・ドリームス/夢の球場」にその8名のスターたちがやってくるという感動話…なわけです。

話の背景を知らずに見たものだから最初の私の反応が「だからなに?彼らは誰よ?」だったのは致し方なし。史実を知ったうえで、それからそのチームが昔の野球ファンにとっていかに大きな存在だったのかを知れば感動の度合いも違ってくる。

ファンタジーだから悪いわけではない。ファンタジーの組み立てが粗いと思った。もう少し(件の8名のブラックソックス事件の説明も含めて)ファンタジーの見せ方を丁寧にやってくれればいいのにと思った。前知識なく見て理解しにくかったということは、なにか構成に足りないものがあるのではないかと思った。

全体の意図がわかった上で台詞をよく聞けば、よく練られた脚本だということもよくわかる。何度か見て背景を調べてやっとわかるような映画は悪いのか、それとも噛めば噛むほど感動も増すからいい映画なのか…どちらだろうかと判断に迷う。


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話の流れ
アイオワ州で農場を経営するレイ・キンセラが、
 空から聞こえてきた声(お告げ①)にしたがって農場に野球場を作る。
● レイの野球場に、1919年のブラックソックス事件のホワイトソックスのチームがやってくる。
● (お告げ②)作家テレンス・マンにボストンまで会いに行く。
● (お告げ③)スコアボードで見た名前アーチー・グラハムを探しにミネソタ州に行く。
● アイオワ州の自宅への帰宅途中で若者になったアーチーを拾う。
● レイの野球場での「1919年白靴下のメンバー」にアーチーが加わってプレイ。
● (お告げ④)フィールドにパパがいた。
● (お告げ⑤?)過去の選手達の試合を見に観客がやってくる。農場は救われる。
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叶った夢のまとめ
● シューレス・ジョージャクソンを含む1919年ホワイトソックスのメンバーが再度プレーが出来た。
 アーチー・ムーンライト・グラハムがメジャーでイメージ通りのプレーをする夢を叶える。
 レイの父ジョンはメジャーの選手とプレーする夢が叶った。
 レイは亡くなる前にわかり合えなかった父親と再会。
 世捨て人だったテレンス・マンはまた書くことに喜びを見出す。
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色んな人の夢が叶う話。巧みな伏線回収の脚本はよく練られている。野球をプレーする人にとってMLBでプレーすることがいかにすごいことなのか…野球に思い入れのある人が見ればもっと感動すると思う。


それからもうひとつ。
主人公レイと父親の年齢差にも最初は戸惑った。ベビー・ブーマーのレイの父親がなぜ1919年のチームに思い入れがあるのか不思議に思ったが、この二人の年齢差は映画の冒頭に説明されていた。
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1896年・レイの父親ジョンが生まれる。
1919年「ブラックソックス事件」の時にジョンは23歳。
1935年・ジョン39歳でニューヨークに移住。
1938年・ジョン42歳で結婚。
1952年・ジョン56歳の時に息子レイが生まれる。
1955年・ジョンの妻/レイの母親が死去。
(1970年頃)・父ジョン74歳頃にレイが西海岸の大学へ
1974年にレイ22歳がアンと結婚。
  同年ジョン78歳で死去。
1988年(現在)レイは36歳。
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レイはジョンが56歳の時の子供。ずいぶん年の離れた親子。ジョンはレイに(自分が若かった頃の)昔のスターの話をしていた。それで息子のレイは1919年のホワイト・ソックスのメンバーに馴染みがあった。

56歳の年齢差があったから父と息子は仲たがいをしたかのようにも描かれていた。それは理解できる。レイが17歳の時(1969年)父親に「犯罪人を英雄視する人は尊敬できない」と言ったのも、レイが50年も前の話を理解するのが難しかったからだろう。

しかし一般的なストーリーとしては無理のある年齢設定だと思う。


そして最後に、幽霊プレイヤーを見にやってくる地元の観客は何の疑問も持たないのか?(中西部の保守的田舎町の)彼らはかなり頭が固い人々。そんな町の人々…がすんなりと幽霊のスター選手達を見にやってくるのは不思議。

…色々と文句を書いたけれど、重箱の隅をつついているだけです。



ちょっと前に『大草原の小さな家』の感想で書いたアメリカの中西部の話。この映画の風景…コーン畑の中の素朴な野球場…はイメージそのまんま。いかにも古き良き時代のアメリカ。アメリカの人々にはノスタルジックな浪漫なのだろう。

海亀は20年ほど前に旦那Aとボストンからミネソタ州のミネアポリスまで寄り道をしながら車で旅をした。この映画のレイとテレンスの旅する道と重なるルート。ボストンからミネソタ州の2252 km (1,390.7 mi) は車だと数日間かかる距離。日本だったら…車で札幌から鹿児島までが2241 km (1392 miles)でほぼ同じぐらいの距離。レイはアイオワからボストン、ボストンからミネソタ州、ミネソタ州からアイオワまでとものすごい長距離を走ってます。

現ボストン・レッドソックスのフェンウェイパークのグリーンモンスターの1988年の様子が見れる。

レイの娘カリンちゃんは、今FXのドラマ『Winning Time: The Rise of the Lakers Dynasty』でThe Forum arena のgeneral manager and PresidentのClaire Rothmanを演じているGaby Hoffmannさん。現在41歳。『フィールドオブドリームス』の頃は6歳。


ところでこの映画を発端にして、2021年と2022年にアイオワ州のコーン畑の中の球場で「MLBアット・フィールド・オブ・ドリームス」というイベントが行われたそうです。いいですね。



2023年7月27日木曜日

Mark Knight, Lucas Setto - Get With You Tonight (Sgt Slick Extended Discotizer Mix)(2022)


最高


Mark Knight, Lucas Setto - Get With You Tonight 
(Sgt Slick Extended Discotizer Mix)(2022)
Get With You Tonight (Remixes)
Mark Knight, Lucas Setto
Released: December 2, 2022
℗ Love & Other

バンドとのライブも出てきた いい声
Live Acoustic Mix



先ほど前のページの「Happy Place」をYouTubeで聴いていたらオートで次にこの曲が流れ始めた。よしよしよし好み。メモします。踊れや踊れ。

この曲の入ったリミックス集アルバムは去年11月のリリース。全部で3種類7曲のリミックスがあって全部聴いてみたらこれが一番よかった。短いバージョンもあるのだけれど、これはゴンゴンに踊る曲なのでExtendedを取り上げる。ディスコディスコディスコ。このCHIC風のベースがたまらん。エンドレスでいきましょう。


★Mark Knight
英国の作曲家/ミュージシャン/サウンド・デザイナー。1973年生まれの48歳。もう随分前から有名な方ですね。1989年から活躍中。大御所。

★Lucas Setto
別名Lee Henryさん。ロンドンのHarrow出身のシンガー/ソングライター/record producer。彼はお父様もDJだそうで子供の頃からR & Bやダンスミュージックを聴いて育つ。 2004年に英国でUrban Music Award (UMA) のBest Unsigned Actを受賞。その後Lee Henry名義で大物アーティストに曲を提供。2007年にデビューアルバムをリリース。Lucas Settoの名前では2019年からシングルを6曲リリース。

Sgt Slick 
Andrew Ramanauskasさん。オーストラリア・メルボルンの house music DJ/electronic music producer。時にAndy J や L'TRIC の名前でも知られる。1995年から活動開始。1998年のシングルでARIA Music Awardを受賞。オーストラリアからアジア各地でのライブ、米国に7年間住んだことも。

Ricci G, Josh Goodwill (feat. Daniel De Bourg) - Happy place (2023)



良曲



Ricci G, Josh Goodwill (feat. Daniel De Bourg) - Happy place (2023)
Extended Mix
 Happy Place (feat. Daniel De Bourg) – Single
Ricci G, Josh Goodwill
Released: May 19, 2023
℗ Love & Other



現在英国のダンスチャートを上っている。キャッチーないい曲です。近年よくあるピアノを叩くようなアレンジですが気持ちいい。内容は男性が別れた恋人のことは忘れて自分自身を再発見しよう…などという感じでしょうか。

★Ricci G
Ricci James Guarnaccioさん。英国のDJ。1986年生まれ。元々は2016年頃まで英国とオーストラリアのリアリティ・ショーのプレゼンターだったそう。現在はDJとして成功。

★Josh Goodwill
英国のProducer | Songwriter | DJ 。

★Daniel De Bourg
英国のシンガー、シンガーソングライター、俳優。1976年生まれ。元々はダンサーになろうとRoyal Ballet Schoolでダンスを学んでいた。卒業後にRambert Dance Companyで踊り、そのキャリアを音楽に転向。作曲を始め、2000年には他のシンガーに提供した曲が英国で5位に。2002年にデビューアルバムをリリース。そのシングルがBillboard Adult Contemporaryの30位に上った。現在までに4枚のアルバムをリリース。


追記:
You ain't missed.
旦那Aと聞き取り。おそらくこれ。
「You ain't missed.」の直訳は「君は(僕から)恋しがられていない」
 妙な日本語なので「僕は恋しがっていない」とした



Happy place
Ricci G, Josh Goodwill
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Oh oh oh
Oh oh oh

幾晩も考え過ぎた
君のことをを考えないようにしなきゃ
Oh yeah, oh yeah, oh yeah
自分の感情に麻痺し過ぎていて
それでも 損失は学びにもなる
Oh yeah, oh yeah, oh yeah

だから僕は
新しく生まれ変わる
今まで行けるなんて思ってなかった所へも行ける
Yeah I
僕は僕自身を探している


僕のハッピーな場所で
人生は至福
だって君は存在しないから
僕の幸せな場所で
こんな風に
君を恋しがっていない 

僕はその扉を閉じて
心待ちにしている
僕自身から抜け出すことを
僕のハッピーな場所で
人生は至福
君は存在しないから


僕は頭を高く上げて
高く, Yeah
僕自身を美しいと感じられる場所で
そして僕は謝らなければ, yeah, oh yeah
でも僕自身の 以前の沢山の涙のために

だから僕は
新しく生まれ変わる
今まで行けると思っていなかった所へも行ける
Yeah I
僕は僕自身を探している


僕の幸せな場所で
人生は至福
だって君は存在しないから
僕のハッピーな場所で
こんな風に
君を恋しがっていない

今その扉を閉じて
心待ちにしている
僕自身を見つけ出すことを
僕のハッピーな場所で
人生は至福
君は存在しないから


Happy place
Oh, Oh, Oh,
Happy place
Oh, Oh, Oh,


だから僕は
新しい僕になる
今まで行けると思っていなかった所へも行ける
Yeah I
僕は僕自身を探している

僕の幸せな場所で
人生は至福
だって君は存在しないから
僕のハッピーな場所で
こんな風に
君を恋しがっていない

僕は今その扉を閉じて
心待ちにしている
僕自身から抜け出すことを
僕のハッピーな場所で
人生は至福
君は存在しないから

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Song writers: Timothy Martin Powell, Ricci Guarnaccio, Josh Goodwill



2023年7月26日水曜日

NHK NHK BSプレミアム『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』全10話・感想



TV Japanにて。日本での放送は2023年5月14日から同年7月16日まで。


すごくいいドラマでした。回を追うごとにしみじみとこの家族が好きになった。登場人物全員に愛着が沸いた。愛が溢れるドラマ。もっともっと彼らを見ていたい。名シーンの数々に泣いた。ありがとうございました。


最初は正直見続けられるかなと思った。ママひとみさんの哀しい表情を見ていて哀しくなった。七実ちゃんのハードモードの人生を見るのが辛い。見ているのが辛すぎて全部見れなくなるかもしれないと思っていた。

それから演出とカメラワークが実験的?なのだろうか、最初はなかなか馴染めなかった。時間が前後してポンポン飛ぶ。人物達の感情も、楽しく笑ったと思ったら急に深刻になる…と思うとまた笑っている。幻のパパがいるかと思えば、リアルでシリアスな重い場面。人物に迫る生々しいカメラワーク。雰囲気がコロコロ変わって混乱する。日々はケオスのように混乱していて掴みどころがない。七実が不思議なほど淡々としているのもすぐには理解できなかった。コメディかシリアスなのか人情ものなのか、そのとっ散らかった雰囲気に最初は戸惑った。


そのケオスな雰囲気こそがこのドラマの素晴らしさでした。


その実験的な演出にも回を重ねるごとに馴染んでいった。まさに人の日常とは、そして人の心の動きとは、整理整頓されていないケオスのようなもの。岸本家の、ものすごくリアルな整理整頓されていない日常。生々しいカメラワークがそんな日常を隅々まで捉える。このケオスな演出に最後は感動さえした。このドラマはきっと傑作。素晴らしい台詞。名場面も数えきれない。

気持ちを抑え気丈に振舞うことが習慣になった七実ちゃんが笑えば私も嬉しい。ママと共に泣く。草太君のいつも変わらない優しさに微笑み、パパの愛情に涙する。そしてお婆ちゃんのユーモアに笑い彼女の娘ひとみへの愛に泣く。


このドラマも家族を描いたドラマ。今から2週間前に英国発の家族のドラマ『ブリーダーズ 最愛で憎い宝物/Breeders』の感想で「家族は色んな事があって時には不協和音も聞こえてくるけれど、それでも家族は前に進む。それでいいのだろう」とここに書いた。このドラマも家族が前に進んでいく話。

ここのところ、(後悔ではないけれど)どうも家族(子供)を持たなかった私の今後の人生がこれからどうなっていくのだろうと考えることが多く、だから英国の『ブリーダーズ』もこの『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』も、家族のドラマというだけでしみじみと心に沁みる。

うらやましい。家族っていいなと思う。


★ネタバレ注意


実は前半は(前述のように)ドラマにすぐ馴染めなくて、録画を保存せずに見ていた。しかし第6話目で「ん?いいかも」と思って録画を残すようになった。先週最終話を見終わり、ちょっと見直そうかと先ほど第6話目を見たのだけれど、2回目に見るともっと沁みる。すごくいい。うわ~これは第1話から録画を残しておけばよかったと思った。

(というわけで第5話までは録画がないので細かい内容は覚えていないのだけれど)第6話は七実ちゃんが作家になる話。そこで出てきた「ALL WRITE」の編集長の小野寺・甘栗・柊司(林遣都)の面白さ。そして彼の女性スタッフが甘栗をガラス瓶に投げ入れる場面で心が動いた笑。変な上司あるある。面白さにリズムが出てきた。そして瞬く間に七実ちゃんは作家先生になる。遊園地での「お婆さんは国の宝です」そうだ。そのとおり。

このドラマは時々ドキッとする台詞が出てくる。


岸本七実
最初七実ちゃんが感情を抑えていることがわからずに戸惑ったのだけれど、彼女は強い。淡々と何事にも動じていないように振舞う。常にユーモアを忘れず、家族を思いやって前を向いて歩いている。彼女を心配し、はらはらしながら、それでも彼女が強く立つ姿を見て、勇気をもらい、頭を下げたくなった。あの淡々とした様子がリアル。本当はいっぱいいっぱいでも感情を抑えているのだろう。彼女は大人なのだ。一度彼女はお風呂で泣いていた。第6話で自室で横に座るパパと話す場面で、七実ちゃんが少しずつ悲しみの表情になって泣く。河合優実さんは素晴らしい女優さん。

大川芳子
お婆ちゃん芳子さんの愛、愛、愛。ママひとみが子供の頃、「ひとみちゃん」に大きな卵焼きを焼いてくれたお婆ちゃん。明るいお婆ちゃん。娘を心から愛しているお婆ちゃん。「ご飯食べる?」と娘を常に気遣う母親。美保純さんがユーモラスで温かい。

岸本耕助
目に沢山の愛を湛えたパパ。パパは常に家族と共にいる。幻のパパが出てくるたびに嬉しくなる。草太君といつもハグしたりジャンプしたりする様子に心が温かくなる。そしてパパは七実ちゃんが作家になるきっかけになった。パパはいつも皆を見守っている。錦戸亮さんの表情に泣いた。

岸本草太
そして吉田葵さん演じる草太くん。優しい草太くん。言葉が丁寧なのもいい。彼がパパと顔を見合わせて笑顔になるのもまた嬉しい。彼にはパパが見えるのね。草太くんは第9話で自立する。寮(?)に入った初日の夜、一人寮を出て家に向かって歩き始める。畑の間の道を歩けばパパが隣を歩く。草太くんが「間違ってない?」と聞けば「間違ってないで…草太はずっとおうてる…」。そのシーンは草太くんが生まれた時、パパが病院から出て「大丈夫」と言いながら同じ道を歩いた姿に重なる。草太くんが「ありがとう」と言ったところでパパが消える。自立した瞬間。草太くんはたった一人、空が明るくなり始めた早朝の道を朝日に向かって歩き続ける。とても美しいシーン。感動しました。

岸本ひとみ
そしてママひとみさん。坂井真紀さんが超一流の女優さんだと知った。すごい役者さん。このドラマで、彼女の芝居に何度も心揺さぶられた。若いママの表情、小さい草太くんを慰める優しいママ、そして娘七実を明るく応援するママ、突然自由を失って病院で泣く様子。車を運転して自立する強さ。お婆ちゃんのことを知らされて顔を手で覆って泣く様子。第8話で、母芳子(お婆ちゃん)に「ありがとうね」と伝える娘の顔。すると芳子さんは「なにが?」と問う。その後のひとみさんの表情。名場面。 第9話で生まれたばかりの草太くんを抱っこする優しいママの顔。その後表情が変わり不安と心配の表情が悲しみに変わって大粒の涙。草太くんの髪をカットする母の顔。寮に向かう草太くんを追って思わず車から落ちそうになる。その後の草太くんを見上げる表情と涙。このママひとみさんの様子に何度も息を呑んだ。坂井さんは超一流。こんなにすごい役者さんの芝居は久しぶりに見た。第9話の母親の表情が本当にすごい。ドラマ全話、彼女の芝居で何度も泣きそうになった。


家族以外の登場人物達も皆素晴らしい。出てくる人が皆いい人。特に草太くんをめぐる人々がいい人ばかり。コンビニでもカフェでも人物達が皆いい人。社会に愛がある。

このドラマには愛があふれる。

家族に愛があふれる。祖母も母親も娘も息子も、父親も、皆全員が愛を表現する。それがすごいのですよ。愛がどんどん溢れる。だから名場面が多い。

第8話の芳子さんと娘ひとみさんのシーンでは私の母のことを思い出した。40歳も過ぎた娘をいつまでも子ども扱いする母親。うちも同じだった。母が懐かしい。


少しアート風でケオスな演出は…今まであまり見たことのないドラマだと思った。たぶん実験的な見せ方だから最初は戸惑ったけれど、回を増すに連れてどんどん引き込まれた。あのケオスが現実のリアルさを捉えているのだろう。巧みな演出。感情を写しとるカメラワーク。すばらしい脚本。そして一流の役者さん達。素晴らしいドラマ。そしてこの家族が大好きになった。

家族の話はいい。


さきほど第6話を見て面白かったので、これから第10話まで見直そうと思います。また彼らに会いたい。ありがとうございました。



2023年7月23日日曜日

映画『大草原の小さな家・初回パイロット版・旅立ち/Little House on the Prairie・Pilot (Film)』(1974):アメリカの本質を学ぶ



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『Little House on the Prairie・Pilot (Film) (1974)/米/カラー
/96m/監督:Michael Landon』
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Amazon Prime Video にて鑑賞。


ここに書いたことは全て私の個人的な意見。ドラマの感想というよりもアメリカに関する個人的な考察をメモしています。私の個人的な経験によるアメリカに対する複雑な感情を整理しようと試みた。


アメリカ人と結婚することは、「アメリカ人とは何だろう」の疑問を探求するライフワークを始めたようなものだった。

私がここで言う「アメリカ」とは東海岸から中西部のみ。それ以外の場所のことを私は知らない。

ちなみに今住むハワイは本質的に「アメリカ」だとは私は思っていない。だからここに書くことにハワイは含まれていない。ハワイはアジア寄りの違う文化圏にあると私は思う。



アメリカの北東部(首都ワシントンD.C.より北)から中西部の地域は、歴史的に長い間アメリカの土地であったことから、私は「最も伝統的なアメリカの本質」はこのエリアに存在すると思っている。白人が多数。プロテスタント多数。日曜日には教会に行きママのアップルパイを愛する地域。(フロリダやテキサスやカリフォルニアにはまたそれなりのアメリカがあるのだろうと想像する)


私が知ることになったアメリカは、昔私が日本で雑誌や映画を見て想像していたものとは違っていた。外から見るのと、中に入ってから見るのでは印象も変わってくる。

一番驚いたのは、この地域のアメリカの白人が予想以上に真面目で保守的で排他的だったこと。Xenophobic…外国、異文化を嫌う人がアメリカにはいる。白人の保守層の中には異人種や異文化を異様なくらい警戒する人々がいる。彼らは、自分たちの作った美しいネイバフッド以外は全部「敵」だと思っている…と言っても過言ではない。彼らは生真面目で勤勉、清く正しくまっとうな人々。しかし彼らの中身をよく見れば驚くほどに排他的な顔が見え隠れする。

なぜだろうと思った。アメリカとは「人種のるつぼ」で「自由の国」「アメリカンドリーム」の国ではなかったのか? …それはニューヨークやカリフォルニアの話だ。


私が以前住んだ英国の人々は、異文化も十分に受け入れているように見えた。国際的大都市ロンドンには世界中から人々が集まってくる。多くの異文化が混ざり合う都会の中では、アジア人の私も問題なくそれなりに馴染むことが出来た。英国ではあからさまな「区別」による不快感を感じることは少なかった。ロンドンの以外の地方に旅しても、むしろ異文化に興味を持ってくれる人の方が多かった。英国では喋ればなんとかなる。喋って理屈をこねれば会話が成り立つ。英国には「話せばわかる」人がかなりいた。それが心地よかった。

しかし北東部~中西部のアメリカの一部の人々は違った。会話をしてもどうもしっくりこない。壁を感じる。私の存在は彼らを緊張させる。私の登場で会話が止まる。いつまでたっても私は「アウトサイダー」のまま。 そもそもこの伝統的アメリカの人々は外国や異文化に興味を持たない人も多い。もちろん個人差はあるが「お前のことは絶対に受け入れない」と頑なで失礼な人々も少なからずいる。

そのような頑なな白人の人々を私は英国ではほとんど見たことがなかった。前述のように英国は「話せばわかる」人が多かった。外国人の私との会話を面白がる人も多くいた。彼らは「異文化」からやってきた私に興味を持ってくれた。

だからアメリカで「拒絶」に出会うたびに私は戸惑った。そして暫くして気付いた…驚いたことに彼らが拒絶する対象は私のような異人種の外国人ばかりではない。彼らの警戒心は別の地域からやってきた白人にさえ向けられていた。それらの頑なな人々は「外」に対する警戒心が強すぎて、まるで自分たちの「村」以外の存在を全否定しているようにさえ見えた。

アメリカには失礼な人々がいる。理解できないほど不愉快な人々がいる。全く残念なめぐりあわせ。会わなきゃよかった。そういう人々が存在するということを私はアメリカに関わって初めて学んだ。


そしてまた疑問を抱く。なぜだろう?なぜ彼らはそんなに排他的なのだろう?なぜ彼らは「よそ者」を異様なくらい警戒するのか?なぜそこまで「自分達だけの心地よいコミュニティーを守る」ことに必死になっているのか?

その答えのひとつがこの『大草原の小さな家・初回パイロット版・旅立ち』に見えたと思った。



★ネタバレ注意


このドラマ・シリーズは実話を元にしている。ミネソタ州の町ウォールナット・グローブでのインガルス一家の生活を元に描かれたこのドラマは、1975年開始から1983年のシーズン9まで放送された長寿ドラマ。

インガルス家の次女・ローラの残した記録によると、インガルス一家は元々住んでいたウィスコンシン州 Pepinを後にし開拓者として西に向かった。その時期は1869 年から1870年にかけて。幌馬車に乗り父親、母親、幼い女の子3人で西を目指した。そしてカンサス州の Independence 近くの荒野にたどり着き、自分たちで家を建て、1875年まで自給自足の生活を送った。このパイロット版「旅立ち」はこの時期の一家の様子を描く。


若い夫婦が幼い女の子3人を連れて幌馬車で長い旅をして荒野にたどり着き、木を切り倒し、自分達で家を建て、川から水を汲み、土地を開墾して野菜を育て、馬を飼い…。彼らはほぼ自分達だけで荒野での生活をスタートさせる。

とんでもない苦行だ。特にお母さんにとって3人の小さな娘さん達をそのような過酷な旅に連れていくのは大変辛いことだろう。お父さんは行きたいところに行きたいだけだろうけれど、お母さんは苦労ばかりだ。まさに生きるか死ぬかのサバイバル。本気のサバイバル。

そして彼らに降りかかる災難。草原が燃えることもある。必死になって彼らは家を守り生きようとする。

そしてある日インディアン(ネイティブ・アメリカン)がやってくる。元々その土地はインディアンの土地であった。当時白人入植者とインディアンは各地で戦争中。白人にとってインディアンとは大変「恐ろしい異文化/異人種の人」であり「敵」であった。最初にやってきたインディアンは言葉が通じない。夫は不在。母親は女一人で幼い3人の女の子達を守る。母親にとっては極限の恐ろしさだろうと想像できる。また別の日には「狼」が家の周りをうろつく。父と娘は家の門の前に銃を構えて家を守る。

これ。きっとこれだ。排他的なアメリカの人の本質はたぶんここにある。


アメリカとは、開拓者が荒野を切り開いてつくりあげた国。その人々の多くは欧州からやってきた真面目で勤勉なプロテスタントの人々。彼らは荒野を耕し、町を作り、周りからやってくる狼や熊などの野生動物、そしてもしかしたら襲ってくるかもしれない「恐ろしい異文化/異人種の」人々から必死に身を守りながら町を作ってきた。襲い来る「他者」を排除し戦わなければ彼らは生きていくことができなかった。

アメリカの一部の保守的な人々に、異文化に対する警戒心が今も残るのは、もしかしたら彼らのそのような歴史からくるものなのかもしれないとあらためて考えさせられた。


アメリカの人種に関する問題は彼らの歴史と密接な関係にある。
16世紀、欧州でプロテスタント(新教徒)の出現と宗教改革、続いて宗教戦争が起こると、新教徒は新天地を求め相次いでアメリカに入植した。彼らは先発のカトリックやインディアンと敵対しながら勢力を伸ばす。真面目で勤勉な彼らは、自由と幸せを求めてアメリカに移住し「異文化/異人種の」人々を攻撃して戦い土地を奪い、自分たちだけの美しい町をつくり、痩せた土地に「異文化/異人種の人々」を追いやり保留地(Reservation)に閉じ込めた。そしてその後、今度は南部から別の「異文化/異人種の」アフリカ系の人々がやってくれば、今度は街の中に線引きをして彼らをそこに閉じ込めた。

近年よく言われるsystemic racism/制度的・構造的人種差別の元はそのあたりにある。

過去の(東部~中西部の)アメリカの白人はことごとく「異なる存在」を自分たちの生活圏/縄張り/コミュニティーから排除し続けた。その理由は彼らの中にある「未知のもの」「異種のもの」に対する「恐れ」。そして彼らはその「恐れ」から銃を手に取る。


その後20世紀にアメリカは文字通り世界一の国に成長した。経済力、軍事力共に強いアメリカを作った白人社会は、力のみならず知性や能力、文化的にも自分たちが「異文化の他者」より勝ると思うようになった。彼らが開拓時代に必要に迫られて作った「人の区分け」の制度。そしてその制度と思想は人々の移動と共にアメリカ全土の白人社会に広がった。一部の人々の心は未だにその「区分け」に囚われて抜け出せずにいる。


このパイロット版「旅立ち」を見れば、彼らの「恐れ」の理由が少しは理解はできるかもしれない。理解できれば少しは納得もする。なるほどである。そしてそのように長い時間をかけて形成された彼らの排他的気質と習慣を考えれば、彼らがそのやり方を改めるにはまだまだ時間がかかるだろうと私は思う。


未知の国アメリカ。
「アメリカ人とは何だろう」の探求は続く。


ドラマのシリーズは子供の頃に楽しく見ていたが、今になって「アメリカを知る資料」として見ることになるとは考えもしなかった。これはテレビ映画/ドラマとしても良作です。何度もドキドキさせられるし、開拓者達の苦悩と頑張りは十分に理解できる。歴史的なドラマとしても大変興味深い作品。アメリカ人の本質を色々と考えさせられた。