能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2013年7月9日火曜日

映画『ジャーニー/ドント・ストップ・ビリーヴィンDon’t Stop Believin’: Everyman’s Journey』:ジャーニーの思い出



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Don't Stop Believin': Everyman's Journey2012年)/米/
カラー/113分/監督:Ramona S. Diaz
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旅土産。移動の飛行機の中で鑑賞。1度見てあまりによかったので旦那Aにも知らせてもう1度鑑賞。いやー素晴らしい素晴らしい…。すっかりジャーニーリバイバルマイブームになっちまった…。

ジャーニーと言えば高校の頃によく聴いた。特にバンドの誰が好き…等ということは一切なかったけれど、楽曲の良さだけでついつい1982年のアルバム『Escape』を購入。よく聴いてました…いやーよく聴いた…でもってよく歌ったりもした。今でも歌えるな…うんうん。

ジャーニーを最初に聞いたのは1980年のアルバム『Departure』からのシングルカット「Any Way You Want It(お気に召すまま)」。あれがね、日本でもヒットチャートのトップ10に入ったかなんだかで、よくラジオでもかかってたんですね。そんなわけでこの歌も中学か高校ぐらいによく歌ってましたが…今歌詞を見てみるとかなり直接的にエロい歌ですね…(笑)あははははは…知らんかった。元気一杯の曲調なのにー……(*´ェ`*)

ジャーニーの歌はとにかく気持ちいいのだ。スティーブ・ペリーさんの声が空に抜けるようにうわーっと気持ちいい。上手いんです。だからついついこちらも歌いたくなってしまう。

ジャーニーは80年代の半ばぐらいまでアメリカのヒットチャートで大活躍。とにかくとにかく売れてました。ルックスというかイメージがあまりお洒落じゃないオールアメリカンな感じのバンドだったので、ファンにはならなかったけど(ま…JAPANとかのほうがお洒落でしたから)とにかく曲はよく聴きました。スティーブさんの声が綺麗なんでついつい曲に聴き惚れるという…。バンドのファンにならなくても決して嫌いではなかったです。とにかく曲がキャッチー。『Escape』以外のアルバムは買わなかったけど、当時MTVやラジオなんかでもよく流れてました。

10年後、米人の旦那Aと出会ってからも、お互いに同世代な為「ジャーニー懐かしいねぇ」などと意気投合。今でもよく歌ったりする。ヤツもジャーニーのファンでは無かったらしいのだけど、とにかく高校大学の頃に巷で売れていたので大抵の曲は歌えるらしい。お、そういえばアイツはベスト盤も持ってたな…そういえば。

自分がファンじゃなかったもんだから、日本で売れていたのかどうかも全く知らないんだけど、とにかく現在アラ50の人間にとってのジャーニーって中学高校大学時代の懐メロですよね。いやー懐かしいな。そういえば産業ロックという呼び名もあったな…そういえば。

 
Journey - Any Way You Want It (1980) Original

(長髪がいいな…)
 Album:  Departure
Released: February 29, 1980
℗ 1980 SONY MUSIC ENTERTAINMENT


そんなわけで、前情報を全く知らずに見たこの映画。ともかくジャーニーがまだやってるなんてことも全く知らなかったです。ぶっちゃけ25年ほどバンドに何があったかなんてのも全く知りませんでした。興味もなかった。

この映画のタイトル「Don’t Stop Believin’(信じ続けろ)」は、大ヒットしたジャーニーの楽曲のタイトル。映画の内容も(このタイトルそのままに)自分の夢を追い続けて成功した人物=現在のジャーニーのボーカリストの話

現在のジャーニーのボーカル、アーネル・ピネダさんは1967年生まれのフィリピンの方。元々フィリピンのセミプロのボーカリストで、ジャーニーの曲も歌ってたらしいのですが、Youtubeに載せた彼のビデオが、なんとジャーニーご本家のギタリスト、ニール・ショーンの目に留まり、それがきっかけでアメリカに呼ばれて、ご本家ジャーニーのボーカリストに収まってしまったそうです。信じられないようなサクセス・ストーリー。

また上手いんだこのお方。映画の冒頭から歌ってるんだけど、スティーブ・ペリーの声にアーネルさんの映像を被せてるのかと思ったぐらい声が似てる。恐ろしいくらい似てる。私、前述したように中学の頃から聴いてて当時のほとんどの元曲を知ってるんで、彼のボーカルの再現力の正確さに驚愕。ほんとうにすごいです。気をつけて聴かないと分からないもん、本物(スティーブ)なのか代わり(アーネル)なのか…。
 
 
Journey - Any Way You Want It Live, 2008

 Live at Planet Hollywood Theater PA, Las Vegas, March 8 2008
アーネル君が可愛い

昔からジャーニーを知る者には十分楽しめます。昔からのコアなファンには、スティーブじゃなきゃヤダ…という方もいらっしゃるでしょうが、そこそこ楽曲が好きなぐらいのカジュアルなファンなら全く違和感がないと思う。それにこのアーネルさんも結構可愛い。可愛いなと思ってたら、なんだ私と同世代じゃないの…えぇー若くない…?

フィリピン人の彼がいかにジャーニーのボーカリストに迎えられたかの経緯を始めに、あのスティーブ・ペリーの後釜というとんでもないプレッシャーや、アジア人というハンデ(人種的な偏見)に打ち勝って、ジャーニーの正規のボーカリストとしてもう6年も活動している…という話が中心。ジャーニーのバンドの歴史から、全メンバーのインタビューも織り交ぜて年代ごとのライブの模様も沢山。ほんとに彼は上手いです。びっくりする。
 
自宅に帰ってきてからYoutubeでも見てみたけどやっぱり上手い。重箱の隅をつつけばそりゃースティーブさんとは違うところもあるけれど…でもあれだけ上手ければ全く気にならないです。何よりも信じられないような夢をかなえた彼のサクセスストーリーに感動させられます。ほんとにいい話。

なによりも本家ジャーニーのメンバーのおっさん達が、アーネル君を大変可愛がっている様子がいい。ただただアーネル君の声に惚れて、彼と一緒に新生ジャーニーとして新しくアルバムを発表してツアーをして…と、おっさん達が非常に活き活きとして嬉しそうなんですね。「また第一線でやれる、またステージに立てる、ファンも待っていてくれる、このフィリピーノボーイ(45歳ですが)と一緒にやれば、俺達はまだまだイケる」と、おっさん達が超喜んでる…それがすごくいい。

ニール・ショーンもまだ若いな。やっぱりバンドに勢いが付くと元気が出るんでしょうか。他のメンバーもみんな元気がいいんですよね。とても嬉しそう。もう60歳のおっさん達ですが、40年間も実力派のバンドとしてやってきた百戦錬磨・正真正銘のプロの顔もステキです。オジサンかっこいい。

いやーそれにしても懐かしい懐かしい懐かしい…。こんなに昔のジャーニーを正確に再現してくれるのならぜひぜひライブが見たい…と思ったら、今年3月に日本では武道館でライブをやったらしいです。日本のファンの方々はどう思ってるんでしょ…。

今度近所に来たら絶対見に行こう…旦那Aと一緒に歌いたい。

それから、以前から書いてる「アジア人はスーパースターになれるのか」のテーマですが、このアーネルさんもかなり面白い例ですよね。アメリカの国民的バンドのボーカルがフィリピン人…。未だにアメリカではスティーブしかありえない…というファンもいるみたいです。映画の中でもこのことには触れていて、アーネルさんご本人も相当のプレッシャーに悩んだらしい。ところが彼の歌の上手さが多くの人の偏見を覆したんですね。今では多くの人達がアーネルさんをジャーニーのボーカリストとして受け入れているらしいです。実力が偏見に打ち勝ったんでしょう。素晴らしくいい話。これも時代が変わりつつある一例なのかも…。

2013年7月7日日曜日

Perfume:ドイツとロンドン公演が大成功だった模様!



旅から帰ってきました。

早速Perfume関連。ドイツの公演もロンドン公演も大成功だったみたいですね。旅先で移動しながらPerfume関連の情報を見て、昨日帰ってきてからも早速ネットの情報を集めました。

たぶん今これを書き始めてる現在、パリで公演してる時間ではないかと思うんだけど、もう安心ですね。彼女達には何の心配もいらない。ほんとにPerfumeはすごいです。

いくつかあがってる動画も見たのですが、ほんとにいつものとおり。ドイツもロンドン公演もいつものように愛に包まれた幸せな時間だった模様。のっちさんとかしゆかさんはヨーロッパに行くのも始めてだったそうですが、そんなことも全く感じさせないほど堂々と楽しそうにしてます。やっぱり長年やってきた経験からくる度胸なんでしょう、西洋でも全く物怖じしてないです。たいしたもんです。

セットリストは日本に比べるとずいぶん短かったようで、正味1時間半ぐらいなのかな…? 欧州では初めての公演なのに、シークレットシークレットもEdgeNight Flightもやらなくて、新曲の多い選曲でちょっとびっくり。それでも会場は十分盛り上がった模様。なによりもみんな、やっとやってきてくれたPerfumeを見て興奮状態なんでしょう。舞い上がってます。いいね!

いやーしかしアノShepherd’s Bushでやるとはな…感慨深いですほんとに。あそこの箱の雰囲気はよく知ってるんですが、みんなFake Itでほんとに飛び跳ねてるのね。床抜けなくてだいじょぶだったんだろうか…(笑)。あそこなら参加したかった…すごいなー。個人撮影の動画は音も荒いんだけど、かえって生な感じがしていい。会場でライブを見てるような感じ。

ロンドン最後のGlitterはすごく嬉しい。あの曲はノリがよくてよく踊れる曲なんでロンドンの客もガンガン踊ってますね。あの曲はやっぱりいい。リズムがほとんど止まらないのでダンス曲としては最高。韓国のダンスフェスではやらなかったので、まさか今回やってくれるとは思わなかった。すごく嬉しい。


それにしても相変わらず可愛いです。愛らしい。舞台で踊るお人形みたいな3人の女の子の姿…がやっぱりすごく魅力的。ああいう感じは西洋のスターにはない魅力でしょう。東洋から来たイノセントでお人形みたいな女の子3人が、ノリのいいダンス曲をやってガンガンに踊る面白さ…はちょっと他にないです。摩訶不思議。なんなんだろう…と思わせるインパクトがある。

ものすごく可愛い。だけど子供の可愛らしさじゃなくてやっぱり綺麗な女の子なのね。なんていったらいいかな…以前も書いたけどPerfumeはちょっと機械っぽいというのか…実際には汗もいっぱいかく生身の人間なのに(Sweat girl!あまり肉体性が前に出てこなくて上品。彼女達みたいなのは西洋のスターにはいませんよね。あの人形っぽさや年齢不詳=まさにアニメのキャラみたいな感じは、(アジア人に比べて体のつくりが圧倒的に大きい)西洋人には出来ないと思う。特殊です。不思議。上品で綺麗

アジア人であることがハンデになりかねない西洋で、そんなアジア人にしか出来ない独特の見せ方がものすごく魅力的に見える。お人形みたいな女の子達3人が、見たことも無いようなダンスを踊るのがものすごく面白くて可愛い。片言のMCも魅力の一つ。なんていうかな…舞台上の彼女たちを見ると応援せずにはいられないような感じ。繊細に精巧に出来たお人形みたいな女の子達を守ってあげたくなるような…。観客の女の子は「あーステキだな…」と思うだろうし、男性は保護本能をくすぐられるのかな。なんか応援してあげたくなるんですよね。だからPerfumeのショーは世界中どこでやっても愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛…に溢れる温かくて幸せなライブになる。これってすごいことですよ。まさか海外でも同じ雰囲気になるとは想像できなかったです。みんな彼女達を見ると一瞬でふわーっと恋に落ちるような感じ…すごいことです。

だから、あの斜に構えた皮肉屋の多いロンドンでQueenWe Will Rock Youもやれるのか…(笑)。あれは信じられないです。ありえない。あの英国であの国民的な曲をアジアから来た女の子達が堂々と観客を煽ってコーラスをやらせるなんて信じられない…唖然。あれでPerfumeがいかに特殊か…いかに観客に愛されているか…というのがはっきり分かった。ほんとにすごいことです。あれは誰にでも出来ることではないですよ。2011年にビヨンセが同じShepherd’s Bushでボヘミアンラプソディを歌ってる動画があるのですが、会場では受けててもYoutubeのコメント欄では文句を言ってる人も結構いるんです。下手にコピーすると「Don’t Touch it.(触るな)」とか「Stay away from it.(近寄るな)」とかね…。英国人にとってQueenってそんなバンドなんですよ。ものすごく危険な領域。

韓国のダンスフェスでWe Will Rock Youをやってる動画を見て、あれはやらないほうがいい…などと以前ココにも書いたし、実際にロンドンでの動画を見ても(私個人的には)悶絶するほどハズカシイ…(笑)。だけど見終わる頃にはなんだか脱力して笑ってしまった。もういいや…(笑)いけぇぇぇぇーPerfumeもう怖いもんはねえーぞ、もうナニやったっていい…降参、すげー…。あんなこと誰も出来ないって…(大笑)。ロンドンのみんなもPerfumeにはほんとに優しいな…。あれが出来るのなら、歯磨きだろうがなんだろうがもうなんでもいいや。もう何やってもピースオブケーク(Piece of Cake)でございます。この人達は本当に心臓が強い…開き直ってるんだろうか…だって歯磨きなんて誰が理解するのよ…???(笑)。

初めての英語のPTAもイイカンジ。ドイツかな…Boys! Girls! Here! Here! Back! Front! Everybody! Everybody!…とやってるのを見て「ほおーやっとるやっとる」と感心。煽りもいつものとおり。上手いです。ロンドンではFish & Chips(笑)で盛り上がったそう。いいね!

ほんとに場数を踏んできたプロのエンタテイナーなんだな…すごいですね。私のつまらない心配など簡単に飛び越えてサラサラッと凄い事を当たり前のようにやってしまう…。彼女達の度胸は本物。本当に感服しました…って、歯磨きがいいとは決して思わないケド(笑)。

ロンドンでの最後、Glitterの後のあ~様のMCがまたいい…「ありがとうございました…understanding so much Japanese, I don’t know, you understand me everythingI feel the same music and passionI will never forgetI’m so happy.  Thank you for your love.  Keep loving Perfume.  Thank you so much…」と言うと、観客から大歓声が起こり、みんなが ハートマーク を出したのを見てちょっと涙が出た。いい言葉。あ~ちゃん伝わってるよ…素晴らしい。これがほんとにこの人の凄いところ。どうしても気持ちを伝えたくて、気持ちがそのまんま言葉に出てくるんでしょう。ちょっと感動しました。ほんと…やっぱりみんなこの子達を愛さずにはいられない。素晴らしいです。

アジアからやってきた守ってあげたくなるような可愛らしい女の子3人。繊細でお人形みたいな彼女達が一生懸命踊るのがたまらなく愛しい。片言の英語やドイツ語のMCもまた可愛い。PTAでもなんでも一緒にワイワイやって応援してみんな幸せ、Perfumeも幸せ…会場中が愛につつまれたPerfumeのライブ。あの多幸感は独特ですね。あの多幸感を世界にまで持っていけるとは…ほんとにたいしたもんです。

お、パリ公演も無事終わったみたいですね…。


2013年6月27日木曜日

しばらく留守にします





いつもいらしてくださってどうも有難うございます。
突然ですがカメは飛びます。10日ほど旅に出ます。
 
偶然というのは重なるもので、ワタクシにとって大変重要なこの週に、家を空けることになってしまいました。なんという不覚…。予定を立てた旦那Aに文句を言ったら、3月にはもう予約を入れていたとのこと。なんだ…Perfumeの欧州ツアー発表よりも早かったようで…。
 
普段はこういうことはあまりこのブログには書かないのですが、今回のPerfumeの欧州公演は、もう1年半も前から「海外(西洋)へ行け行け」と書いてきたこのブログのメインテーマなので、もしかしたらカメの様子を見にきてくださる方もいらっしゃるのではないかと思い、ご報告することにしました。
 
それにしてもなんというタイミング。来週はPerfumeの欧州公演、それに今週末は『八重の桜マラソン』で「会津城決戦」が重なるという…、ありえないほど大変重要な週に家を空けることになるとは…。このタイミングの悪さはまさにカメの人生そのもののようです。
 
数日前、iPadを購入したのも、旅先でPerfume関連の情報をチェックするためです。ここ3日ほどヤツをいろいろといじっていたら、なんとか家のパソコンと同じように情報が見れるようになりました。カメは旅先で移動をしながらPerfumeの欧州公演を応援したいと思います。ただ書き込む環境は整っていないので、帰宅するまでブログを更新することは出来ないかと思います。

 
『八重ちゃんマラソン』は、番組を録画するので帰宅してからじっくり感想を書きたいと思います。来週末帰宅するまで「第26回・八重、決戦のとき」はおあずけです。くー…(涙)。

それでは皆様お元気で…、全国津々浦々でのHAPPY LIVE VIEWINGをお祈りいたします。

 
 

2013年6月26日水曜日

Perfume:傑作です



傑作です。あまりにもかっこいい。



TECHNO POP UNIT 3 -- Perfume × more more more –

Music Video created by FD22009
Music : capsule - more more more
CD album : MORE! MORE! MORE!


★動画のリンクです↓ 上の動画はこちらで見れます。
https://www.youtube.com/watch?v=_iKd7XmjfE4&feature=player_embedded
 
ファンの方が制作されたPerfume動画です。動画サイトでたまたま見つけたのですが、素晴らしいです。プロの方だと思います。もしプロの方でないのなら、ものすごい才能を持った方だと思う。硬派なcapsuleの曲に、いろんなところから集めたPerfumeのライブの映像を合わせて編集されてます。一切の無駄を削ぎ落として鳥肌が立つほど超絶カッコイイPerfumeです。傑作中の傑作だと思う。
 
音と映像のハマり具合がたまらなく気持ちいい。音の質感に沿った映像の選択が素晴らしい。これを作成するのにどれだけの動画をご覧になったんだろう。本当にすごいです。
 
Perfumeにはいろんな顔がありますが、ここまでカッコイイPerfumeも珍しい。こういうPerfumeが私も一番好き。大人文化が主流の欧州での初ツアーに向けて最高のイメージです。
 
Perfumeの欧州ツアーを心から応援します


2013年6月25日火曜日

NHK大河ドラマ「八重の桜」第25回「白虎隊出陣」

 
 
これはいいドラマです。

今回は嵐の前の静けさがテーマでしょう。先週が二本松少年隊の悲しい話だったからか、今回はちょっと抑えた演出になってました。来週から数回にわたって本格的に会津戦争を描いていくらしいので、今回はストーリーが山場を迎える前の一息、戦乱の前のプロローグというところでしょう。

タイトルが「白虎隊出陣」なので内容はちょっと拍子抜けした感じもありますね。タイトルは大切。視聴率が落ちたそうですがNHKさんにはどうかそのようなことを気にすることなく、描く予定の話をこのままの調子で続けていただきたい。ここにこのドラマの大ファンがしっかりと応援しております。いい回は録画をして後でじっくりと見る視聴者も多いのではないか…という話もあるらしいです。今の時代はそうなのかもしれません。そういう私も録画して何度も見てます。

先週は二本松少年隊で大泣きしましたが、今回は戦を目前にした会津の人々の心構えを描いた回。そのため静かな場面が多いです。だからいい。歴史の大きな流れを追う大河ドラマというのは、回によって押したり引いたりのリズムがあったほうがいい。

単発のTVドラマとして見るには、ドンパチやったりワンワン泣いたりするほうが受けるのでしょうが、毎回それでは話として不自然。今回のような静かな回は、話の流れに変化をつけるために必要。将来このドラマが終わって、全体で一作品として評価する時に、今回のような静かな回はもっと生きてくるはずです。来週からは全面戦争ですからね。これからは息をつく暇もないもの。嵐の前の静けさはあったほうがいい。

それにしても、このドラマは本当に一つ一つ史実を追ってくれているので、歴史を学ぶ者には大変有難いです。地図で官軍の進路を見せながら、日一日と会津の人々の日々を追う。実際にあんな感じだったのかなと思う。「~が落城。~が落ちた。~が敗走。あそこを超えられては城はもうすぐ。橋は落ちたか…」と敵の迫り来る様子を追いながら、全編に渡ってそれぞれの人物達の戦への準備を描いてます。その場にいて見ているような気持ちになります。
 
相変わらず演出も淡々としてます。大昔の大河などでは、例えば徳造とお吉と山本家の別れの場面など、大げさな演技や大げさな演出になりかねなかったところも、このドラマでは淡々と静かな演出。悲しいから泣いて喚いて騒ぐのではなく、温かく思いやりに溢れた別れの場面はとてもよかった。あまりストーリーに絡まない二人だったのに、山本家と二人のいい関係がこの別れの場面で理解できました。

このドラマは、以前からこういう静かな場面こそが素晴らしい。ドラマの全体のトーンが非常に真面目な歴史ドラマなので、自然な抑えた感情の表現がかえってぐっとくるんです。淡々とした家族の日常の中に、人物達の緊張や不安、それぞれの思いやり、優しさ、強さ、信念…そんなものが自然に見えてきてすごくいい。先週も言いましたが、淡々としているからこそリアル。当時も本当にこんな感じだったのだろうと思う。

それではあらすじを。
 
●1968819
・山本家:権八さん(松重豊)が家族へ「戦が始まる。見苦しい真似はけっしてするな」。権八さんと尚之助さん(長谷川博己)は角場の片付け。権八さんは八重ちゃん(綾瀬はるか)の絵を懐にしまう。
・竹子さん(黒木メイサ)と女性達は照姫様を守る為、薙刀隊を結成。竹子さんが凛々しく美しい。八重ちゃんが不安そうにつぶやく「薙刀では薩長は倒せねえ」
・京都では覚馬(西島秀俊)が牢を出される。
 
●820
・会津城内では軍議。ほぼ負け戦の報告のみ。佐川官兵衛(中村獅童)と山川大蔵(玉山鉄二)が家老に。
 
●822日
山本家:権八さんと尚之助さんの出陣の儀式。そこで八重ちゃんが「私も連れて行ってくなんしょ」と願い出るがもちろん却下される。権八さん「三郎の仇はわしが討つ」。徳造(戸田昌宏)・お吉(山野海)と家族の別れのあいさつ。二人とも最後まで家族を手伝うことになる。夜、八重ちゃんは空になった角場で昔を思い出し、過去に別れを告げる。
山川家:健二郎(勝地涼)が出陣。母・艶(秋吉久美子)は「命を惜しんで遅れをとるな」と息子を励ます。
西郷家:頼母(西田敏行)と妻・千恵(宮崎美子)が無言で戦の準備。夫を送り出した千恵は一人泣く。
・猪苗代城落城。新撰組の斎藤(降谷建志)は会津へ、土方(村上淳)は仙台へ。
容保公(綾野剛)が白虎隊を率いて出陣。城内には精鋭部隊が残っていない。白虎隊は戸ノ口原へ。夜の雨は寒い。
 


●823
早朝、白虎隊が銃声に目をさます。
山本家:朝、八重ちゃんが三郎の軍服を着る。「三郎と一緒にお城に上がりやす…逆賊呼ばわりして会津を滅ぼしに来る者達を私は許さねえ。私は戦う。」


細かいことは書きませんが、それぞれの人物達が、迫り来る戦乱に向けて身の回りの整理と、心の準備をしています。一つ一つの場面が人物達のそれぞれのドラマ。緊迫した山本家のシーン。息子の仇をとると城に上がる権八さん。空になった角場で一礼をする八重ちゃん(涙)。無言で夫を送り出す頼母の妻千恵。山川家親子の別れ。容保公の出陣を見送る照姫(稲森いずみ)。登城の日、弟の軍服を着る八重ちゃん…。
 
それぞれが静かにいい場面です。まさに嵐の前の静けさ。それぞれが礼儀を尽くし、感謝の言葉を述べ、過去に別れを告げ、戦いに赴く者、送り出す者、それぞれの別れの場面が非常に美しいです。実はこういう静かな回こそが、このドラマの一番上手いところなんじゃないかとも思う。政治や戦のシーンだけでなく、こういった普通の人々の日常の描写があるからこそ、話に深みが出てくるんだと思う。本当に素晴らしいです。
 
綾瀬さんはいい女優さんですね。若いときの愛らしい様子から、結婚して一人の女性として成長。少年達には優しい姉であり、また頼りになる先生でもあり。気は優しくて力持ち…しっかりとした強い女性。奥に秘めた激しい気性が戦争を前にして覚醒。今回の最後、覚悟を決めた目が素晴らしかったです。
 
追記:公式サイト上の特報動画「戦いは頂点へ」で大泣き。
http://www9.nhk.or.jp/yaenosakura/special/mov/#mov10