能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2015年7月12日日曜日

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第28回「泣かない女」 7月12日放送 文句を言う!



さすがにもう黙っていられない。

今年の大河ドラマは本当に酷いです。お話にならない。今まで好きじゃないドラマの事をうだうだ言ってもしょうがないと黙っていたけれど、今回から主人公が

倍レベルで
不快になった。

見るのが辛い。
 
先週主人公の夫が亡くなるまでは、いろいろあってもなんとか見れてました。主人公が歴史上の有名人の妹や奥さんとはいえ、彼女自身は所詮下級の武家の若い小娘。すいぶん出しゃばりだわねとか、文句ばかり言ってるなとか、常識が無いですねとか、ひっこんでなさいよ…とかいろいろと気になることはあっても、とりあえず男の話(歴史)が中心にあったし、そもそも薄いドラマだから「しょうがないか」と思って見てました。
 
脚本家さんが歴史が不得意なのは最初から聞こえてきていたし、それを制作の側が隠すこともしないようなら、そこをガタガタ言ってもしょうがない。問題は、そのような歴史に興味の無い脚本家に大河ドラマを書かせた制作の責任だろうと思っていた。不得意なものはしょうがない。
 
しかし当然のことながら、大河ドラマが歴史を描けないなんて最初からお話にならないんですよ。今年のこのドラマの質は、大河ドラマの存在理由にさえ疑問を感じるようなレベル。結局のところ視聴率は壊滅視聴者(長年の大河ドラマファン)が、このドラマの薄っぺらい内容にがっかりしたのは明白。歴史の面白い場面をナレーションですっとばすなんて、何を考えているんだとしか言えない。毎週毎週がっかりし続けた視聴者の気持ちがわかりますよ。ほんと。
 
 
しかし今週からは別の問題。
 
今週から主人公・文が「働く女」になるわけだけど、

この女がこれ以上ありえないほど不快。もう出てくるな。ほんとに不愉快だ。

まず断っておくけれど、もちろん井上さんのせいではないです。こんな役を演じなきゃいけない女優さんも可哀想だと思う。

 
問題はこのドラマの主人公が、現代の女として見てもものすごく
ずうずうしくて、出しゃばりで礼儀知らず、恥知らずで、下品極まりないこと。本当に酷いです。
 
自分の立場もわきまえず、あつかましく自分を売り込んで就活しエリート職をゲット。さっそく御殿に上がったら、礼儀も知らず棒立ちで目上の人々をじろじろと見つめ、居場所を間違って先輩に連れ戻されても謝りもしない。恥もない。本来なら会うこともできないような女性上司に、また恥ずかしげもなく自分を売り込み、意見が通らないとすぐにくってかかり、緊急の用を命じられれば、無礼な沈黙の後、やる気満々でえらそうに引き受けてやると宣言(この場面で高杉父が小娘に頭を下げていた)。その後(緊急の用の)出発直前に立ったままの状態でいきなり、

「じゃあこれをやって成功したら、昇進させてくれる?」

と上司に面と向かって掛け合う。
 
うわあああああああいやだいやだ…。これって礼儀以前の問題でしょう。おかしいですよね。現代で例えるなら、企業の新入社員が「部長さん、この仕事が出来たらお給料上げてくれる?」と口に出して言うようなもの。最低。言葉で説明できないぐらい下品。非常に不快。藩に災難をもたらした夫に恐縮することもなく、自分以外の全てのことに文句ばかり。感謝もない。あるのは野心むき出しの出世欲。恨み? 反骨精神? そんなものを持ち出す前に、まず礼儀の基本からやりなおせ。この小娘、江戸時代の人物なのに何やってんだ。開いた口がふさがらない。この女、おそらく大河ドラマ史上最も下品な女主人公じゃないか? あまりにも酷すぎる。ほんとにこの脚本家は何を考えているんだろう。
 
こんな女は現代にいても不快な女なのに、それを江戸時代の設定に持ってきたら、もう怒り爆発。制作の人達は、これを女性の自立とか女性の強さなんて本気で思っているんだろうか。あきれてものも言えない。本当は脚本家の常識の無さに罵詈雑言を浴びせたいけれど、返り血を浴びるのもいやなのでそれはやめる。しかしこの主人公のキャラ設定は、脚本家が歴史を知らない事とは全く関係ないですよね。こんな酷い女にしてどうするの?
 
 
もういろいろと嫌。イケメン高杉との隠れ家での密会も、小田村とのベタベタした馴れ合いも、まるで不倫現場のようだ。この女、よその男にやたらと馴れ馴れしい常識はずれの馬鹿女にも見える。演出のせいなのか、よその男との場面がなんだかキモチワルイのね。そうそう小田村にも「高杉に会わせろ」とゴネてましたね。なんだか色々と我が強くて下品な女だな。
 
最後はお姫様に苦言? いったい何様なんだ? 来週からはお姫様とお局様の社内・部下イジメですかね。ああいやなドラマだこと…。こんな下品なドラマはもう見るのが苦痛。今週初めて視聴を苦痛と感じた。あまりにも酷い。酷い。酷い。酷すぎる。
 
こんな女性像がヒロインだなんて、制作の中に誰か止める人はいなかったんだろうか。昔は子供も大河ドラマを見ていたものだけど、小さな女の子達がこんな人物をヒロインとして見て育つなんてゾッとしますね。ほんとに日本はどうなっていくんだろう。
 
もう大河は終わっていいんじゃないですかね。


2015年7月1日水曜日

NHK 木曜時代劇『かぶき者慶次』全11回・感想



いいドラマでした。穏やかなドラマで安心して見れた。なんだか昭和の香り。ゆっくりとした空気が流れる落ち着いた大人の時代劇。

時代は江戸時代初期。関ヶ原の戦の後、武将・前田慶次が故・石田三成の遺児を自分の息子として育てたとするフィクション(だと思う)。歴史を背景としたフィクションで、ドラマもそのことを中心に回っていくのだけど、実はこのドラマのポイントはそこじゃない。このドラマの魅力は、非常に古典的=昭和的な家族の再現…古きよき時代の家族を懐かしむようなドラマであること。


まずお父さん(主人公)。変わり者とはいえ社会的な地位もあって尊敬されている。(普段は穏やかで料理を作ったりしていても)ゆるぎない家長としての威厳。一見ひょうきん者でユーモラスだが根は頑固。家族思いで優しいとはいっても、これ見よがしにベタベタした愛情表現はしない。それでも危険が及べば命を懸けて家族を守る。正しいことにはあくまでも意志を通す。時にはキレる(毎回誰かを怒鳴っている)。外には愛人(?)もいたりする…それがバレても悪びれることもない。一見奥さんを恐れているが、実はそんなふりをしておどけているだけ…。藤竜也さんの前田慶次は古臭い昭和の親父なんです。だから素敵なのよ。

強いお父さんがいてしっかり者のお母さんがいて、そこに年頃の子供達がいて、そろそろ結婚の話も出てきた…そんな話なのね。

藤竜也さんと江波杏子さんの夫婦の関係が素晴らしい

主人公・前田慶次は、一見自分勝手な変わり者の親父なんだけど非常に魅力的。人物に芯が通っている。ユーモラスだが締めるところは締める。腕には力。子供達にも尊敬される父親。奥さんにも愛されている。そう。愛人がいても、優しい言葉がなくても、奥さんは前田慶次さんを愛しているのね。この夫婦は絶対的に信頼し合っているんです。

この夫婦が本当によかった。愛人とか別居とか、そんなものはこの夫婦には取るに足らないこと。二人の信頼関係はそんな雑音ではびくともしない。妻は夫を立て信頼し夫は言葉少ないながらも妻を信頼し感謝している。お互いベタベタしなくても絶対的な信頼関係で結ばれた夫婦。そんな関係が素晴らしい。

社会の中で、まず家があって家長がいる。それを妻が支える。しっかりしたお父さんとお母さんがいるから、子供たちがすくすくと真面目に育つ。年配の俳優さん達が醸し出す落ち着いた雰囲気の中で、若い俳優さん達もそれぞれがほほえましい。礼儀正しく真面目に育ったいい子供達。だからこの家族は見ていて気持ちがいい。しみじみといいなぁと思う。


このドラマは様式美です。昔はあたりまえだった家族のあるべき姿。何よりもしっかりとした家族愛が軸にあるから、何が起こっても安心して見ていられる。奇をてらわない演出。全てが古典的な様式美。だから穏やかに心地よいドラマ。

最初はずいぶんゆっくりなドラマだと思ったのだけど、この雰囲気に馴染むと大変心地よく、回を重ねるごとに人物達にも愛着が湧いてくるし、三成の息子云々も目が離せない…というわけですっかりこのドラマのファンになってしまった。俳優さん達を見ても、もともと年配の視聴者に向けられた時代劇作品だったのでしょうが、近年の大河ドラマの迷走に比べると、落ち着いていてしみじみといいドラマ。むしろこの落ち着きは新鮮にさえ思える。

ベテランの俳優さん達がとにかく素晴らしい。藤竜也さん。江波杏子さん。火野正平さん。前田美波里さん。伊武雅刀さん。この俳優さん達の芝居の落ち着いた雰囲気の中で、若い俳優さん達が瑞々しく輝く。またこういうドラマが見たい。


余談だけれど、それならこのドラマを大河ドラマ枠に持って来たらどうだろう? たぶん無理ですね。かなりゆっくりの展開に様式的な内容でも楽しめたのは、これが全11回のドラマだから。この穏やか過ぎるドラマの雰囲気を全50回の大河に持って来たらたぶん間延びして退屈。大河ドラマにはやっぱり花火的な華が必要でしょう。

このドラマの魅力は、昭和の時代にはどこにでもあった古風な家族ドラマを、時代劇の枠で丁寧にこじんまりとした小作品にまとめたこと。いいドラマでした。昭和の頑固親父が懐かしい。録画をまた見直したい。

 
 

2015年3月2日月曜日

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第9回「高杉晋作、参上」3月1日まで見た…




まだまだ感想は復活できません。面白くない。今回ここに何か書こうかと思ったのも、俳優さん達は頑張っていると思うから。彼等や彼女達が悪いわけではないと思う。

しかしながら、脚本と制作全体に漂う歴史に対するリスペクトの無さが本当に鼻につく。これがある限り視聴率は上がらないと思います。

主人公の文ちゃんのキャラの必然性を全く感じない。おにぎり持って走って文句言ってるだけ。それに常識的に考えられない所に顔をだすんですよこの人。お話にならない。

あの時代に、下級とはいえ武家の娘が牢獄に一人で出かけるとか、遊郭にどかどか入っていくとか、よそ様の成人の男性にずけずけ文句を言うとか…ありえないです。幕末とはいえ江戸時代の女性、それもまだ13歳ぐらいの少女があんなに外に出歩いて色んなところに首をつっこむなんてありえないと思う。

それだけじゃない。母親は何もしない。父親も空気。梅兄は出たり出なかったり。なぜか知らないけどこの家族、嫁入り前の13歳の娘にこんなに自由にさせちゃって平気なんでしょうか。

主人公以外にも、ご婦人方は屋内で立ったまま話をしている。お姉さんは夫にすぐ言葉で文句を言う。姉も妹も人の話を立ち聞き盗み聞きはあたりまえ…なんだかいろいろと変だ。

視聴者は昔のことに詳しい人ばかりではないと思うけれど、この無知な私でさえ(このドラマのいろんなことが)おかしいと思うのなら、歴史好きの視聴者の方々には、このドラマのいいかげんさはかなり頭にくるのではないかと思う。こういう細かいことは気になりますよ…大河ドラマは特にそうだと思う。

小娘がいろんなところに首を突っ込むことが話のメインで、歴史のうねりも政治も全く見えなくて、これで1年間もやっていけるのか疑問。もう10回近くやってるんだから、そろそろ何か見えるかと思ったけど、何も見えてこないのでちょっと愚痴を書いた。


2015年1月19日月曜日

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第3回「ついてない男」 1月18日放送




今年はもうリタイアかも。
途中で寝ちまったよ…はははは…身体は正直である。
だってつまんないんだ悶。


歴史なんて全然出てこないじゃん。
史実が出てくるときは突然唐突。
前後のつながりも全く無し。
話がブチ切れ。
だから人物描写もおかしくなってる。
ずいぶん乱暴だな。
ダメだこりゃ。


幕末女子の恋バナなんて全く興味ないですよ。
全く興味なし。
1回目はいいかと思ったらやっぱり案の定。
全然面白くないや。もういいか。
この調子でいくのなら感想は書かない。
とりあえず毎回見るとは思う。大河だから。
そのうち面白くなればまた書くかも。
健闘を祈る。

ほんとに大河枠にひでぇことをしてくれたもんだぜ。
…と、まだ結論を出しちゃいかんのだな…ゴメンネ

 

2015年1月12日月曜日

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第2回「波乱の恋文」 1月11日放送



これはいけない。

あのー…これ1回めはいいと思ったんですよ。本当。いいと思ったの。だけど今週ダメダメよ…。アヒャーもうやっぱこれはだめかもね…クーッ(涙)。

なんか脚本家の方変わったんですか? 先週と全然違う。先週は文ちゃんを狂言回しにして、せめて最初の数ヶ月くらいは史実に沿った吉田松陰の話でいけると思ったのに、今週は朝ドラ風味全開ですぜヒャー…。

子供の恋愛話なんてどうでもいいや…。

まず冒頭から女の子がいきなり大人の女優さんになって違和感あり過ぎ。でもね、今回の文ちゃんは史実では8歳前後だそうです。イジワルお姉ちゃんも13歳ぐらいだって。じゃあ前回の女の子達でいいじゃないか。伊之助と文ちゃんの河原のシーンもとってつけたようにわざとらしく作り過ぎ。大人2人がドギマギしてるだけの妙なシーン。あのシーンも先週の女の子にして、もっと普通だったら可愛かったろうに…。

それから脚本のせいか編集のせいか知らないけど、なんだか全体に話がぶつ切り、説明不足ですごーくドラマが薄っぺら。先週のあの面白さはどこいった?吉田松陰が殆ど出てこなかったことに目を瞑っても(笑)

全体がすごく雑

女の子達はいつの間にか大きくなってるし、お姉ちゃんはいつの間にか近所の男の子と仲良くなっててその説明は全く無し。文ちゃんも前回は色恋などまだわからん小さな子供だったのに、いつの間にか江戸の伊之助(大沢たかお)を好きになってるの?手紙だけでそわそわしてるのね。伊之助のお母さん(かたせ梨乃)は、前半で檀ふみママとお話ししてるのにいつの間にか亡くなってる。吉田松陰はいつの間にか江戸で脱藩して東北を旅行して帰ってきた。その描写は一切無し。ドラマの後の「花燃ゆ紀行」で、松陰さんの東北視察後の懸念をナレーションで説明してくれるのもまた哀し…。
 
これだめじゃね…?
 
もういいや…次回ちょっと期待しようか、どうしようか?


2015年1月6日火曜日

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第1回「人むすぶ妹」 1月4日放送



初回です。
 
かなりいいと思う。

驚いています。というのもワタクシ、2年前に発表になったこの「○○の妹の大河」のアイデアに大変腹を立て、わざわざこのブログにも文句を書いたぐらいでして、今回見始めたときも最初はかなりイジワルく、ダメだったら感想を書かないなどと息巻いていたのでした。
 
いや…それが、見始めたら悪くない。いやかなりいい。「○○さんの妹」がこれから大活躍するのかどうかはまだ不明ですが、初回の主役は明らかに吉田松陰。この伊勢谷友介さん演じる松陰さんが素晴らしかった。たった1回見ただけなのに、もうこの人物に惹かれています。
 
たぶん今年は脚本がいい。松陰の人となりの描写も…学問に目覚めた子供時代。学ぶ事の大切さと、現実に向き合うことの大切さを語り、古風な体制に挑戦する気概を持つ。妹には優しい兄であり師である。人を善であると信じ、未来を見つめ、真実を説き、努力をし、そして周りの者を巻き込んでいく熱い人物…。いいじゃないですか。たった1回分のドラマなのに、この人物のことはもっと知りたいと思う。ドラマは人物に惚れてナンボ。これは楽しみかも。
 
全体を通して人物達の台詞も自然。少なくとも去年のように初回からとってつけたような台詞の違和感はない。この初回のように、妹を狂言回しにして松陰を主役にすれば面白い歴史ドラマになるかも。結局一番の心配は「無名幕末女子の歴史に頭突っ込み時々恋愛」みたいなドラマ。もしそうなったら見ない。
 
 
それから今回、話全体に流れる学ぶことを真正面から正しいことであるとするテーマにも惹かれた。このテーマをもとに
 
実際の主役=吉田松陰とは誰?
この人が一番大切にしたものとは何?
 
この2つだけで1時間を回した。とにかく学問とは学問とは学問とは…?と、しつこく問いかける台詞に引き込まれる。全体に流れるメッセージとして「学問は大切だ」と言い切る脚本にまず希望を感じる。もしかしたらドラマの制作現場でも知性を尊重しようとしているのでは?真面目に歴史上の人物を描こうとしているのかも。
 
 
あまりにも痺れたので台詞を抜粋。
 
学問とは?
 
・子供時代の高杉晋作が問う「学問は何のためにする?
・妹・文に、叔父に叱られた自らの子供時代の話をしながら吉田松陰(伊勢谷友介)が問う「己とは?公とは?なぜ学ぶ?なぜ生きる?」すると、それまで学んだ本の文章が答えのように浮かび上がってくる松陰覚醒のシーン。
「本は文字ではない。人じゃ。開けば触れることが出来る…他の人の考えにも、江戸におる人にも、外国におる人にも、とうの昔に亡うなった人にも、出会うことが出来る。」
「同じく悩んで、同じく答えを見つけようとした誰かがおって、教えてくれる。その人の目で見た世の中の、人生の、あらゆることを教えてくれる。生きるに迷うとるのは自分一人じゃないことを。」
・また藩校・明倫館でも同じく松陰が叔父・玉木文之進(奥田 瑛二)に問答で挑戦
「己の頭で考える。ただ覚えるだけでなく考える。」
禁書を破り捨てた後で
「禁止しても無駄だ。どこにでもある。なぜこれを読もうとするのか? 知りたいから。学びたいから。変えたいから。今までの学問じゃもう日本国は守れん。本気でこの国を思う者は知っとる。死に物狂いで学ばにゃこん国は守れんと…。」
人はなぜ学ぶのか? 学ぶのは知識を得るためではなく、職を得るためでも、出世のためでもない。人にものを教えるためでも、人から尊敬されるためでもない。己のためじゃ。おのれを磨くために人は学ぶんじゃ。」
・それに呼応して小田村伊之助(大沢たかお)が名乗りを上げる。
人はなぜ学ぶのか? お役に就くためでも、与えられた役割を果たすためでもない。かりそめの安泰に満足し、身の程をわきまえ、この無知で、世間知らずで、何の役にも立たぬ己のまま生きるなどごめんです。なぜ学ぶのか? この世のために、己がすべき事を知るために学ぶのです。己を磨き、この国の役に立ちたい。そのために学びたい。」
 
何度も繰り返される「人はなぜ学ぶのか?」の問いかけ。畳み掛けるようにその答えを人物達が答えてくれる。これにはかなり心を動かされる。これほどまでに学ぶ事を正面から正しいと宣言するドラマもあまりなかったのではないか。
 
 
松陰はいいやつだ
 
熱い男松陰はいいお兄ちゃんでもある。内気な妹には、
「人が怖いか?怖いのはお前がちゃんと自分の目で人を見ようとしとるからじゃ。上手くしゃべれんのは、お前が間違うたことが言えん正直者だからじゃ。おれにはわかるぞ。お前はよう人を見とる。本当は誰よりも強く人を知りたいと思うとる。本当は誰よりも強く誰かと出会いたいと心の底から願うとる。」
兄に認められた妹は泣く。それまでもっさりと表情の暗かった文の泣く姿がたまらなく可愛い。いいシーンです。
「人の本性は善だと俺は信じる。じゃから真心を込めて人と向き合えば、思いは必ず伝わるはずじゃ。」
 
 
●ところで叔父・玉木文之進が昔の怖いオヤジ
 
叔父さんの奥田さんが怖い怖い。子供でもパーンと張り倒す!いいぞ。NHK本気かしら。昔はこれくらい怖い大人がどこの家庭にもいたんです。この奥田さんのキレるオヤジキャラは妙にリアルでいい。なんだか懐かしい。実際に江戸の時代に女の子が平手打ちされるかどうかは知らないけれど、男の子なら親に殴られて痣ができるぐらいは当たり前だったでしょう。こういう人物描写はあってもいい。キレオヤジでも決して嫌な奴ではなく、厳しくても実はいい人というのがまた重要。奥田さんは愛すべき怖オヤジなんだろうな。
 
 
…さて、来週はもう女の子がいなくなって、大人の女優さんになるみたいですが、はたして彼女にこのイノセントな可愛らしさが出せるのか注目。このもっさりした女の子と松陰のシーンがとても良かったので、ちょっと心配。大人の女優さんになると松陰とのシーンも雰囲気が変わってしまうかも…。
 
ともかく期待しましょう。ドラマの筋を書くことは去年で懲りたので、これからは感想だけを書くと思う。…だけど、もし台詞が書き留めておきたいほど素晴らしかったらまた延々と抜粋するかもしれない。いや…実はそれが一番いいのだけれど…。