2014年6月4日水曜日

その後のお猫様 H その1 – 借りてきた猫を信じるべからず

 
 
彼女がシェルターからうちにやってきてから早1ヶ月。ここのところ、以前のように頻繁にブログの更新が出来ないのも、彼女=お猫様Hと毎日遊んでいるからである。大変忙しい。  (*´ェ`*)
 
あれから色んなことがあった。毎日毎日新しい発見。本当に面白い。可愛い。
 
 
1ヶ月前、特にその日決定するつもりでもなかったのに、なんとなく行ったシェルターでの決め手は、彼女の性格を記した一文。
 
I am very affectionate and like to be held and cuddled.  I am playful and very friendly.(私はとても愛情深く、抱っこされたりぴったり寄り添うのが大好き。私は遊び好きでとてもフレンドリー。」
 
この一文に旦那Aが惹かれた。私は同じような黒猫の活発で健康そうな男の子がいいと言ったのだが、旦那Aが何としても優しい女の子がいいと言う。アイツが頑固になったらどうにもならない。しょうがないので、健康そうな男の子を諦めて小柄でおとなしく痩せ型のちょっと弱々しいこの女の子に決めることにした。年齢はおよそ1歳と3ヶ月で、人間で言えばだいたい20歳ぐらいだという。
 

紙の箱に入れられた彼女は、車の音に驚いたのか、うちに着くまで「イヤァ~ンミヤァ~ン」と悲しげに鳴き続けた。始終話しかけながら帰宅。その後の様子は以前書いたエントリーのとおり。喉を鳴らしながら一晩中私のおなかの上で静かに寝てくれた。とても可愛い。
 
(ガイド本に書いてあったとおり)しばらくは猫部屋(ベッドルーム)で新しい環境に慣れてもらうことにする。2日目も一緒に寝ようとしたのだが、なんだかバタバタ走り回って襲ってきたので部屋から退散。その日から一人(匹)で寝てもらうことにする。
 
1週間ほどその猫部屋にいてもらったのだが、来て数日後には、私達を追って外に出たがるようになる。犬用の柵を入り口につけ、部屋のドアを開けていたら2日後には軽く飛び越えられた。「あららら…まだまだまだ…」と言いながら捕まえて部屋に連れ戻す。
 
1日中ドアを閉めているのも換気が悪いのでドアを開け、ダンボールなどでもっと高い柵を作ったが、全て難なく飛び越えられてしまう。5日目に高さ150cmほどのダンボール紙製の柵を作り「もう大丈夫だろう…」と旦那Aと話していたら、取り付けたその1分後に「ガササッ」という大きな音。小さな身体で150 cmの柵を飛び越え、こちらを見上げ「ヤーン…」と鳴くお猫様H。これにはさすがに驚いた。旦那Aと顔を見合わせしばし無言…「一体この子はなんなのだ…」
150 cmを飛び越えられたらもうどうしようもない。翌日から猫部屋のドアは開放された。初めてドアの外に11歩踏み出す。色んなところをクンクン嗅ぎながら11歩慎重に歩を進める。何かにびっくりするとダッと猫部屋に走って帰る。それを何度も何度も繰り返して1週間かかってやっと家に慣れてくれた。
 
昼間は自由に家中を歩き回ってもらったが、私達が寝る間は念のため猫部屋で過ごしてもらうことにした。それが2週間ほど続いた。その後は夜も猫部屋のドアを空けて好きにしてもらうことにした。私達のベッドルームのドアは閉じているが、夜はそれほど寂しがらない。勝手に遊んで好きな時間に好きな場所で寝ているらしい(おっともちろん室内飼いです)。
 
うちに来てから1週間後に病院に検診に連れて行った。1週間で体重も増えていた。シェルターで言われた13ヶ月の年齢は間違っていた事が判明。まだ1歳にもなっていないらしい。なんとまだティーン猫である。人間で言えば15歳ぐらいだろうか。
 
 
その頃までには、彼女の本性も次第に明らかになり始めた。最初の印象「優しくておとなしく弱々しい女の子…」とは全く正反対である事を次第に思い知らされることになる。
 
「抱っこが好き」なんて大嘘。初日は私のおなかの上で静かに寝てくれたのに、そんなことはそれ以来一度も無い。初日はまさに「借りてきた猫状態」だったのである。抱き上げると身体をよじって逃げ出す。抱っこなんて実は大嫌い。下手に触ると「ル゙アア…」と文句を言う。
しかし愛情深いのは本当。とにかく人にくっついて歩きよく喋る。「ニャア」などとはめったに鳴かないが、いつも「ル゙ルー…」「キュー」「ヤーン」「ギュウ」「ウワー」「ンー」「ル゙ワアアアアノワアアヌアアアア…」などと高音の篭った声でよくお話しをする。眠いときは機嫌がいいらしく、撫でてやると大抵こちらの手をペロペロと舐め舐め倍返しをされる。時々カチっと指を噛まれる。名前(ちゃんと女の子らしい名前がついてます)を呼べはたいてい小さな声で「ヤーン」と返事をする。目が合えばほぼ必ずまばたきをしてくれる。いたずらをして叱られると「ヷア~ン…」と明らかに文句を言いながら現場から走り去る。まるで子供だ。
 
日が沈むと急に猛獣スイッチが入る(笑)。いつの頃からか、夜に15分以上連続してTVを見る事が不可能になった。ソファーに座ってTVを見ていると近づいてきて、まずソファーの角をガリガリっとやる。それでも無視すると今度はソファーに飛び乗って上部をガリガリっとやる。こちらの顔を伺いながら「どお?遊んでくれなきゃこうしてやる」と破壊行為。急に部屋をぐるぐる走り始める。ダダダダッと走ってこっちを見る。そうやってバタバタされるともうTVに集中していられない。
 
しょうがないので立ち上がると、またダダダダッと走り回る。階段を上ればダーッと全力で追い越し、23歩先で立ち止まって振り返る。私がついて来ているのを確認すると、またダーッと疾走して3階まで一気に駆け上がる。
 
棒の先についた紐にぶら下がったねずみのおもちゃに死ぬほど燃える。最初は小さく8の字を描いて遊ばせていたのだが、とにかくよく走るので思い切って体の回りをぐるぐると回転させたら、死に物狂いになって追いかけ始めた。全く止まらずに全力疾走で部屋を5するとさすがに疲れたらしい。部屋の隅に倒れこむと口を開けて舌を出し、犬のように「はぁはぁはぁ」と肩で息をする。さすがにからだに悪そうなので、こちらが手加減をしないとヤバイと思った。どうやらテンションが上がり過ぎると止まらなくなるらしい。
 
興奮するとまるで猛獣。歯をむき出し大きな口を開けて獲物(おもちゃ)に飛び掛る。前足で獲物を押さえつけるとガシガシ噛みながら後ろ足で何度も蹴りを入れる。凶暴である。こんな時に手を出すと危ないので触ってはいけない。昼間はあんなに優しい子が、どういうわけでこんな猛獣になるのだろう…。本当に驚きである。

それでも、私達が手を引っ掻かれたことは一度もない。どうやら人を引っ掻いてはいけないと理解しているらしい。可愛いものである。