2012年11月8日木曜日

2012年米大統領戦ウォッチ-その8: オバマ大統領の勝利演説


オバマさん、おめでとうございます。
 
当選されました。はーやりましたね。なんだかほっとした、前にも書いたけど、彼の政策になんの保障が無いとしても、良心だけは信頼できる。強い者よりも弱い者に寄り添う姿勢もいい。だからあと4年間、何をやってくれるのかを見たいと思った。

複雑な家庭に育ったオバマさん。伝記を読んだわけじゃないけどほんとに苦労をしてきた人だというのはよく聞いている。アフリカ、ケニアからの留学生だった父親は、大学の同級生だった白人の女性(オバマさんの母親)と結婚してすぐに帰国。オバマさんが3才の時に両親は離婚。生涯で父親とは1度しか会っていない。母親はその後インドネシアの男性と再婚。アジア人ハーフの妹が生まれる。母親が研究者としてインドネシアに移住。オバマさんもそこで過ごすが学校教育を考えて10歳で一人ハワイに帰国。祖母と祖父とともにハワイに暮らす。母親はその夫とも離婚。その後も研究者として過ごしたらしいが、オバマさんが34歳の時に他界。オバマさん本人は学校では努力して努力して優等生。ほんとによく勉強したそうだ。その後アメリカ本土の大学に進む。法律を学び弁護士として仕事を始めた法律事務所で奥さんのミシェルさんと出会う。なぜ彼女と結婚したかの理由の一つに、彼女の暖かい家庭に憧れたと言った。複雑な家庭に育った寂しい男の子の姿が見えてくる。奥さんの家族に受け入れられて、やっと自分の暖かい家庭を築くことができた。
 
そんな彼が今日アメリカの大統領に再当選。勝利演説は熱のこもった大変感動的なもの。この人は後ろから追い風が吹いている時は本当に自信に溢れている。こういう時の彼のカリスマは常人のレベルを超えていると思う。
 
私は決してイケイケアメリカ染まりの人間ではないが、今日の勝利演説はちょっと感動した。記録しておきたいので、またまた大雑把な訳をした(決して正確ではないです)。彼の熱意だけでも伝わればと思う。

 

 (会場の群集から大きな拍手と歓声)

「ありがとう。これから前に向かって進んでいこう。1つの国としてやっていこう。ここにたどり着くまでに道は長かったが、最高の時はまだこれからやってくる。どちらの政党もこの国をより良く変えるためにこの選挙に参加したんだ。」

……(中略)……
「いろんな人の声を聞いてきた。多くの人がこの国を良くしようと必死にがんばっている。だから私達は政治をやるんだ。だから政治は大切なんだ。3億の人々のいるこの国の民主主義は、時にうるさくてまとまりがないかもしれない。みんなそれぞれ違うからだ。皆それぞれの信念があるからだ。時には大変な決断をするときもある。そんな時には誰もが熱くなって反対意見も出るだろう。だけど、これからもそれは変えない。変えるべきでもない。なぜならそんな論争がこの国の自由を象徴するものだからだ。

意見が違ってはいても、皆未来への希望は一緒だ。」

……(中略)……
 「戦争を終わらせ、世界中の人々の自由と尊厳に基づいた平和を築きたい。私達は慈悲深く、思いやりに溢れたアメリカを信じている。辛抱強いアメリカでもいたい。すべての子供が、医者や科学者、エンジニアや事業主、外交官、大統領にもなることを夢見れるように…それが私達の希望だ。それが私達の進む道だ。
 
難しいこともあるだろう。いろんなことがあるだろうが、まず共通の希望を持つことから始めよう。」
 
……(中略)……
「この民主主義の国で、君達の仕事は投票だけで終わったわけじゃない。アメリカというのは、誰かがやってくれるのを待つのではなく、自分で何ができるかにかかっている。大変だけど自分達でやる。それが私達の住むこの国の建国の理念だ。」
 
……(中略)……
「なぜこの国アメリカが特別なのか。それは地球上で一番変化に富んだ様々な人々が一緒になれる理念:私達の運命が共にあり、お互いのために、また未来の世代のために義務を守り、(多くの人が戦ってきた)自由は、責任と権利(愛・慈善・義務・愛国心)とともにあること…それを信じられる国だということ。それがアメリカが素晴らしい理由なんだ。」
 
……(中略)……
 「いろんなことが大変だったけど、今日ほど希望に満ちた日は無い。そして皆もこの希望を捨てないで欲しい。ただ夢を見てるだけじゃない。現実を見ずに楽観して理想だけを語っているわけでもない。希望とは非常に一徹なものなんだ。どんなに違うと言われようとも、信じ続けること、努力し続けること、戦い続けることで、何かきっといいことが起こると私はいつも信じてきた。
 
…アメリカよ、私達はまだまだやれる。建国の祖先達の約束を守ることができる:もし一生懸命がんばるのなら、キミが誰であっても、どこから来ても、どんな外見でも、どこが好きでも、黒くても白くても、スペイン系でも、アジア系でもインディアンでも、若くても年寄りでも、金持ちでも貧乏でも、健常でも身体障害者でも、ゲイでもストレートでも…このアメリカなら、挑戦する者は誰でも成功できる。
 
私達には一緒に進む未来がある。政党で分かれることも無い。私達は外野が言うような皮肉屋でもない。私達は単なる個人の野心のレベルよりもずっと素晴らしい。私達はただの赤や青の州だけじゃない。私達は今もこれからも永遠にしっかりと結ばれたアメリカ(United States of America)なんだ。キミの助けとともにに、神様の恵みとともに私達はこれからも前方へと旅を続ける。世界にも知らしめよう、私達が世界中で一番素晴らしい国に住んでいるのだと。ありがとうアメリカ。アメリカに祝福あれ。」
 
 
 
日本から冷めた目線が漂ってきそうだけど、私も普段はこういう政治家のレトリックは嫌いです。しかし時には国のリーダーが国民に希望を語ることも大切。どんな国も酷い状態の時だからこそリーダーが皆に希望を示さないといけないんです。国民を安心させ元気を与え、国の理念、国民がどうあるべきかの指針を語るのもリーダーの重要な役目。それを今日のオバマさんは十分に果たしたと思う。立派です。本当に子供達が希望を持てる国になって欲しい。