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2020年10月29日木曜日

Sonny Fodera & Ella Eyre - Wired (2020)



ソウルフルな声


Sonny Fodera & Ella Eyre - Wired (2020)
Wired – Single 
Rerealsed:  OCTOBER 9, 2020 
℗ 2020 SONNY FODERA UNDER EXCLUSIVE LICENSE TO
 PARLOPHONE RECORDS LIMITED / FFRR. 



佳作。気持ちのいいメロディ。歌詞がよく韻を踏んでいて上手いものだ。それにしても最近はピアノを打ちつけるようなアレンジが本当に多い。バックにゴスペルを入れればもっとイイキモチ。

歌詞はどうやら運命の人に出会ってとても幸せで興奮している女の子の歌みたいですね。euphoria(多幸感)などと言ってますが、幸せでふわふわしてる感じかな。 

You got me wired.と歌ってますが、Wiredってスラングらしい。ネット上でWhat does you got me wired mean ?(You got me wiredってどういう意味?)という質問を見つけた。


答えは
Usually it's meant in a drug sense, ie you got me high. However, in this sense i think it means that you've made this persn so happy, excited, hyper etc that they are at their highest point of emotion. Is it your 不boyfriend? If so they're at their highest point of love. or horniness...
(一般的な意味は、薬をやった時みたいにハイになること。ただし…You got me wiredの意味なら…Youがこの人を超ハッピーにしてワクワクさせて興奮させて…などなど感情が高ぶった状態にしていることかな。ボーイフレンド?だったら最高に盛り上がった愛の状態とか超ムラムラするとか… )

ほぉ…なるほど


★Ella Eyreさん
英国のシンガーソングライター。1994年生まれの26歳。2014年のヒット曲「Waiting All Night」BRIT AwardsのSingle of the Yearを受賞。売れてる方なのかな?ソウルフルな声。お父様がジャマイカの方だそう。この歌もちょっとリズムの取り方がレゲエっぽいかも。

★Sonny Foderaさん
英国在住。オーストラリア出身のDJ/Producer。今かなり売れている方らしいです。北米や英国で完売ツアーをやるお方だそうだ。


Wired
Sonny Fodera & Ella Eyre
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[Verse]
多幸感 
それを今 感じてる あなたのために
それはあなたに会うまで 感じたことのなかったもの
本当よ 私は酔ってない
Oh, でも私 降りてこないから

ニルヴァ―ナ 
最高の愛は全ての問題からのがれて
恋人の中に それを見つけるなんて思ってもいなかった
当然なの, oh,
あなたに一緒にいてほしい


[Pre-Chorus]
だってあなたは与えてくれたけど 今はもっと私に与えて欲しいの (More)
あなたは私の天井を開けたから 私の感情は水のように流れてる (Water)
あなたが私に触れることだけが、
    私を十分過ぎるほど満たすのに必要なもの
あなたはそれを知らないでしょう?

[Chorus]
あなたの愛がドラッグのように (Drug) 私を興奮させる
私の肺を満たして 私をハイにさせる
私が欲しいのは 
あなたを呼吸すること
初めてのハイのように 
あなたは私を興奮させる

[Post-Chorus]
Say you got, you got, you got, you got, got me wired
(Wired)


[Verse]
多幸感 (Oh), 
それを今 感じてる あなたのために (For ya)
それはあなたに会うまで 感じたことのなかったもの (For ya)
本当よ 私は酔ってない
Oh, でも私 降りてこないから (Comin' down)

ニルヴァ―ナ (Oh),  
最高の愛は全ての問題からのがれて
恋人の中 それを見つけるなんて思ってもいなかった
もちろんのこと, oh,
あなたに一緒にいてほしい


[Pre-Chorus]
だってあなたは与えてくれたけど 今はもっと私に与えて欲しいの
(Give me some more) (More)
あなたは私の天井を開けたから 私の感情は水のように流れてる (Water)
あなたが私に触れることだけが、
    私を十分過ぎるほど満たすのに必要なもの
あなたはそれを知らないでしょう?

[Chorus]
あなたの愛がドラッグのように (Drug) 私を興奮させる
私の肺を満たして 私をハイにさせる
私が欲しいのは 
あなたを呼吸すること
初めてのハイのように 
あなたは私を…

あなたの愛がドラッグのように (Drug) 私を興奮させる
あなたは私に終わることのない興奮をくれる
私が欲しいのは 
あなたを呼吸すること
初めてのハイのように 
あなたは私を興奮させる, woah

[Post-Chorus]
Say you got, you got, you got, you got, got me wired
(Wired)

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Songwriters: Benjamin Kohn / Ella Mcmahon / Janee Bennett / Peter Kelleher / Sonny Fodera / Tom Barnes

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第25回「羽運ぶ蟻」9月27日放送



むむむゆっくり…


あらすじ
1566年.覚慶(滝藤賢一)は還俗し足利義昭に…その後越前に向かうが朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)に止められ敦賀で待機。信長は(染谷将太)は美濃を平定。光秀の母・牧(石川さゆり)が美濃に帰る。光秀は信長に会って義昭をおすすめ。越前に帰ったら義昭が訪ねてきていた。義昭少しやる気に。朝倉も乗り気。その頃足利義栄が14代将軍になる。京の薬工場は順調。


今回もあまり進まなかったぞ。光秀は美濃に母を送ったついでに信長に会って越前に帰ってきた。…信長の美濃平定をやらなかったのは、おそらくコロナで撮影が難しいと判断されたからではないのか? 内部事情は稲葉良通(村田雄浩)に語らせて終わり。そんな風に様々な事柄が屋内の会話劇ばかりになってる感じ。


歴史が進まないかわりに、母・牧さんの美濃への移住をしっかりやる。そして光秀と信長は夢を語り合う。義昭もやる気を語り、朝倉も「いいね」と言う。駒ちゃんは薬をまた売りをする子供を見て人生哲学する。

物事が進まないのでちょっと退屈なのは致し方なし。

しかし個々の台詞はいいんですよね。
義昭が「蟻は私。迷ってる。でも将軍になれば出来なかったことが出来る。人を救える」
朝倉義景は「将軍は美しい神輿で周りの大名が盛り立てる。神輿は軽い方がいい」
信長は「戦が嫌いではない。皆が喜んでくれた。堺が欲しい。南蛮や明と貿易がしたい…」。それにしても信長の仕事のモチベーションが「皆に褒めてもらうから」なのは多少心配ですね。幸せの理由を外に求めると不安定ですよ。

お牧の方
それにしても、母・牧さんの言葉がとても感動的なのですけど…「思い残すことはありません」…牧さんはもしかしてもう出てこないのでは…と思ってしまった。これから牧さんはお一人で美濃に住むのだろうか?孫とは住まないないの?光秀はどうする?

2020年10月28日水曜日

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第24回「将軍の器」9月20日放送



みんなで悩む。


あらすじ
1565年5月 京にて足利義輝(向井 理)が討たれる。三淵(谷原章介)+細川(眞島秀和)の幕府奉行衆は義輝の弟・覚慶(滝藤賢一)推し。三好一派は義輝のいとこ・義栄推し。三好一派は覚慶を幽閉。その後覚慶は脱出して甲賀へ。光秀(長谷川博己)は、松永久秀(吉田鋼太郎)を大和に訪ねて怒り、甲賀に覚慶を訪ねる。その後越前に戻り、朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)に「覚慶はどう?」と聞かれて「だめかな」と答える。その頃、京では関白近衛前久(本郷秦多)が帝に足利義栄を推す。


なかなか進みませんね。将軍義輝が討たれてから、みんなで悩んで1回分が終わってしまった。松永さんも唸っているし三淵+細川兄弟も微妙な顔。というのも、覚慶さんが「死にたくない。嫌だ嫌だ」と言っている。朝倉義景も「覚慶に将来性があるのなら越前に迎えてもいい」と言うのだけれど、その判断をなぜか光秀に任せる。…で光秀は「ダメですかねぇ」などと言う。なんとも話が進まないですな。

京の街では駒ちゃん達がミラクル丸薬の製造業を開始。伊呂波太夫をセールスマンに繁盛しているらしい。そこへ関白近衛さんがふらふら派手な衣装で徒歩でやってきて「次の将軍をどうしようかなぁ」と相談すれば、伊呂波太夫は「勝手にすればいいわ。武士なんかいなくなればいい」などと言う。え~…そんな話いる?この人もあんまり考えてないですね。それを聞いて近衛関白は「だれでもいいかな」と三好のアイデアに沿って四国の義栄を帝に推薦。



仏ドラマ France 2/Netflix『エージェント物語/Dix pour cent/Call My Agent!』(2015) シーズン1





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『Dix pour cent』(2015-) TV Series – Season1/仏 
/カラー/約52分 ・全6話 
Creators: Fanny Herrero 
Original Release Date: 14 October 2015 (Fr) 
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Netflixで8月頃からだらだら見始めたドラマ。 シーズン1を見終わった。

すごく面白い。 

お洒落。オトナね。

日本に住んでいた時は西洋に憧れ、英国に住めば欧州大陸+アジアに憧れ、そして太平洋上に住めば欧州に憧れる。そんなわけでいいヨーロッパのドラマがないかな~とフランス発のドラマを見始めたらとても面白かった。これは大発見。


フランスのパリの芸能プロダクション(エージェント)の話。人と人がすぐ仲良くなるから面白い。さすがフランスは愛の国。

オトナのコメディ。中年オジサンはモテるし、レズビアンのかっこいい女性は男のように女漁り。若い娘も、エージェントのおっさんも、俳優同士もみーんなくっついたり離れたり。ひゃー面白い面白い。これぐらい毎回色々あるとすごく楽しい。


しかしながら、このドラマの中の人物達の恋愛事情はストーリの主題ではないのですね。誰がくっ付いて誰が誰を好きになって…というのはサイド・ストーリー。スパイスのようなもの。

ドラマの軸はあくまでも芸能エージェントが、いかに気難しい俳優、女優達に仕事を見つけて監督に斡旋し、プロジェクトを成り立たせ、そして会社をやっていくのか…なのです。

人の恋愛はスパイス

だから会社の話をメインコースとしてシーズンが続けられる。俳優や社員がドタバタやりながら会社がどのように進んでいくのか…のドラマなので、これならドラマとして延々とストーリーを続けられますね。フランスではすでにシーズン4まで続いているのだそう。ちょっと目から鱗。 


というのも近年、日本の若者向けのドラマの多くは「誰かの恋愛」がストーリーの要なので早く決着がついてしまうものが多い。ドラマの主題が主人公の恋愛ならだいたい5~10話くらいで終わってしまう。日本のドラマはそういうのが多いのだなとあらためて思った。


このドラマの構成は、毎回何らかの映画や舞台、ドラマなどの ①プロジェクトが一話完結であって、同時に ②会社の社員達のストーリーが連続ドラマとして続いている。…2つの内容で構成されていて、その両方が面白いので飽きない。 

個々のエピソードでの ①プロジェクト話の内容は…老いと戦う女優、2大女優の戦い、仲の悪い母娘の共演、犬猿の仲の男女…などなど様々。それぞれ に出てくる俳優さん達は、ドラマ内で皆御本人を演じているのだそうだ。それもまた贅沢。

②社員達もそれぞれ魅力的。一人一人全員がいい。それぞれのキャラクターが面白いので、それぞれの話の続きが見たくなる。よく出来たドラマです。


レズビアンのアンドレアが中性的な魅力で素敵。いつも思うのだけれど、フランスの女優さんは綺麗な人が多い。いや…カメラが女性を綺麗に撮るのだろう。フランス映画を見るといつも思う。女性の撮り方が英国や米国とは違いますね。女性同士がチューしても綺麗。撮影する光が明るいせいなのか、女性の目の色がとても綺麗。混血の大きな髪の受付嬢ソフィアもゴージャス。個別のエピソードの女優さん達もみんな驚くほど綺麗。

フランスの男性の俳優さん達は皆個性的ルックスの人が多いのにね。それも面白い。


とりあえず全6話のシーズン1を見終わった。会社は紆余曲折あってもなんとか継続している。第6話の最後、社員達がパリの街を歩きながら一人一人抜けていくのがとてもお洒落。いいシーン。 

シーズン1で答えが出なかった事柄もあるので、またシーズン2が楽しみ。ゆっくり見る。





2020年10月26日月曜日

映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー/Manchester by the Sea』(2016):芸術映画気取りがやたら鼻につく






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『Manchester by the Sea(2016年)/米/カラー 
/137分/監督:Kenneth Lonergan』 
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昨日ドラマの感想を書いていて思い出した映画。随分前の2017年1月頃に見た。俳優が主演男優賞を取ったので劇場で見たのだけれど、今まで感想を書かずにいた。いや…書こう書こうと思いながらそのままになっていた。丁度いい機会なので書いておこう。随分前に見たので記憶が間違っているかもしれないけれど。



★ネタバレ注意

昨日ドラマの感想を書いていてこの映画を思い出した理由は、この映画も事故で子供を失った男の話だったから。事故というよりもかなり酷い状況で子供を失った夫婦の話なのだけれど。子供を亡くしてそれで夫婦が別れてしまう。 

事故の数年後、離婚して土地を離れた男が、父親(主人公の兄)を亡くした甥の世話をするために帰ってくるところからストーリーは始まる。それで離婚した元妻にも町でばったり出会うのだけれど…元妻が夫に向かって泣きながら「I still love you.」と言う。そんなわけないだろ…と思った。ああいう状況で子供を亡くした女性が夫を許すはずがない。


この映画は、業界内のプロ、批評家にも大変高評価で、主演のCasey Affleckはアカデミー賞主演男優賞を受賞。だから映画を見たのだけれど…

ぇえええ…そんな…これ
脚本が最低じゃないか
えっ…これ脚本賞もとったの???
今知った。驚愕。酷すぎ。


変な映画なのですよ。自分の犯した罪で土地を離れた男が帰ってきた。それで彼がずーっと落ち込んでいて行動もいちいち変なのだけれど…、俳優さんがどうとか言うよりも脚本が変だと思った。いや…Casey Affleckは大根だな。全然よくない。アカデミーは彼に何を見ているのだろう?お兄ちゃんのコネ?

甥っ子をガールフレンドの家に連れて行って、上の階で若者がラブラブしてる声をそのガールフレンドの母親とキッチンで聞く? ユーモアですか?

そういえば何処かの場面ではわざとらしく物にあたっていたし…あれが主演男優賞の演技か?陳腐。なんというか…このCasey Affleck演じる主人公にさっぱり心を寄せられなかった。ただのいやなやつ。そんな男に「I still love you.」と言うMichelle Williamsの妻も妙。上手いはずの彼女も大根に見えた。


そういうわけでこの映画は感動どころか…賞取りシーズンを意識してつくりずぎた憂鬱な雰囲気が鼻につき、時々見える小さなユーモアもわざとらしく不自然、苦しくなるほど芸術映画気取り…いやですねぇわざとらしすぎ。冗長で何が言いたいのかさっぱりわからない。見終わって映画館を出た時に私はやたらと怒っていた。

単に合わなかったということだろう。合わないのはしょうがないけれど…なんだかやたらと不自然なくらい過大評価されていると思った。なにがいいんだろうこの映画。悲劇をただ陰鬱に描いてもいい映画にはならないと思う。ただの暗い映画として存在するのは別にかまわないけれど、90%以上の業界のプロが大絶賛しているのを見ると文句の一つも言いたくなる。

そういう映画でした。最後に春がくるシーンはよかったかも。



2020年10月25日日曜日

NHK 土曜ドラマ『天使にリクエストを〜人生最後の願い〜』全5話・感想



日本での放送は2020年9月19日から10月17日まで。


今録画を見終わった。
これはいいドラマ。

最初に第1話を見た時は、タメぐちの小娘にガラの悪いおじさんのコンビでコメディかと思ってしまった。感想も江口さんが喧嘩が強そうでいいねぇ…などと書いたのですが、

こんなに心温まるドラマだったとは。深いテーマにもかかわらず重くなり過ぎず、人が人を思いやって助け合う優しいドラマでした。


元刑事の探偵・島田(江口洋介)が、資産家風の女性・佐藤和子(倍賞美津子)から、高齢の方々の「最後の願い」を叶えるための活動をして欲しいと依頼を受ける。助手・亜花里(上白石萌歌)と、看護師・寺本(志尊淳)とともにサイレントエンジェル号に乗って人々の願いを叶える。


テーマ音楽は珍しくジャズ。それぞれの回の最後に昭和の歌が歌われるのだけれど、それもまたいい。重いテーマを歌が包んで全体が温かくなる。最後第5話の全員が歌う場面で役者さん達が皆楽しそうでとてもよかった。ニヤニヤした。


★ネタバレ注意

1話「探偵挽歌」
 2話「捨て子ブルース」

わけあって息子を手放した幹枝(梶芽衣子)が、別れた息子に会いたいと依頼。
3話「貧民狂想曲」
誰かに自分を認めてもらいたかった元ホームレスの男・武村(塩見三省)。
4話「つみびと巡礼歌」 
島田の元妻・時恵(板谷由夏)の父・三井(山本學)と秩父の札所巡り。
5話「聖母バラッド」
明らかになる看護師・寺本と佐藤和子の関係。最後全員で歌を歌う姿がしみじみといい。 

いいドラマ。たった5話では短かすぎる。
人と人の繋がり、人と人が助け合うメッセージが素晴らしい。 


1+2話の最後、組長(六平直政)が一人、母の読んでいた「にあんちゃん」の文庫本を見つめる場面で思わず涙。これで名作決定。この話が一番好き。
3話は、爆弾がらみの話はなくてもいい。武村が一生をかけて小説を一人書き続け、それを誰かに認めてもらいたかった…という話だけでもよかったと思う。人に認めてもらって救われる…いい話だ。
4話は、難しい。子供の話は、まず主人公のバックグラウンドとして深刻すぎ。この4話での和解も、子供を亡くした母親の気持ちを思えばなかなか難しい。難しすぎる。たとえ年老いた父が望んでいても、二人が元に戻るのは無理かなぁと正直思った。 これはまだ結論が出ていないのだろう。
5話 島田が看護師・寺本を説得する場面。オヤジと若者のシーンに説得力。


江口洋介さんが素晴らしかった。高い額、眉間の皺の小さな動きでさまざまな心の動きが見える。一見いつも機嫌が悪そうなのに実は温かい心を持った優しいおじさん。くしゃくしゃにお顔を皺だらけにして泣く大きな演技よりも、細やかな表情の変化で心の動きが見えるのが素晴らしかった。江口さんは大きなお方。大きなお父さん。第5話で悩む寺本を父親のように諭す姿に説得力。江口さんは御本人が大きなお父さんなのだろうなぁと思う。いい男だ。

江口さんの「大きな男」の存在感がこのドラマの要。この強面の島田が「いかにも頼りになる男」であることで、老人の願いを叶えるストーリーにも説得力が出ましたね。


そして島田の「大きな父親」の姿もまたこのドラマの大きなテーマ。 記憶の中の島田と息子の楽しい会話のシーン。そして4話で明かされる助手・亜花里とのつながり。島田は亜花里にとっても父親のよう。島田の、いいお父さん、熱いオヤジの姿がいい。

第5話で島田は看護師・寺本にも父親のように接していた。「佐藤和子に自分が利用された」のではないか…と悩む寺本。彼は最初から「ありえないほどいい若者」でつかみどころがなかったのだけれど、和子との関係を知って悩む姿で彼の心が見えた。 

その悩む寺本を島田が説く
「人のためにやっているつもりが、結局は自分のためだった。だけどそれのどこがいけない。俺も亜花里もずっとそうだった。間違ったことばかりしてきた。その間違いを正そうとして、また間違った事をする。そんな人間は大勢いる。…いくつになっても人は間違えんだよ。けどその分、人の事を思えるようにもなる。人の事を思うことが、自分を思うことにも繋がるんだよ。それがこの活動を通じて俺が依頼人から教わったことだ。死を見つめることが生きることに繋がるようにな。」 

このような熱いオヤジと悩む若者のドラマって近年のドラマでは珍しいかも。久しぶりに大きな父親的な人物(人生の先輩)が若者を諭すドラマを見たと思った。 

それは世代の違う人と人の繋がりの話でもありますね。ちょっと考えさせられた。いまどきの若い人々が悩むのは、世の中で…話を聞いてくれる父親や人生の先輩の姿が見えにくくなっているからではないか? 社会の中で人と人の縦の関係が少なくなっているからではないのか?

近年のドラマの中年の男性は、コミカルでちょっとかわいい/かわいそうなオジサンキャラが多い…たぶん。この島田のような直球の、面倒見のいい熱いオヤジ的な人物は少ないのではないか。昔の父親的な大きな存在…島田のキャラクターの説得力は江口さんならではなのかもしれませんね。


人生の終わりにやりたいことを叶えてくれる…このドラマの軸は高齢化社会。シリーズ化してもっともっと沢山の話が出来そうだ。お年寄りの話…お年寄りの人生の話を聞くストーリーは、すごくいいドラマのシリーズになるのでは?

高齢化の進むこの時代…家族の(世代的な)縦の繋がりが薄くなったこの時代、祖父母の世代のお年寄り、そして50代60代の親の世代と、若者の世代…違う世代の人々の関係/繋がりを描くドラマはもっともっと必要なのかもしれませんね。考えさせられた。それぞれの役者さん達も素晴らしかったです。いいドラマでした。


2020年10月21日水曜日

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第23回「義輝、夏の終わりに」9月13日放送



ひゃ~ずいぶん遅れたわ。アメリカで大統領選なんてやってるんで、なかなか似顔絵が描けない。急がなくては。


★あらすじ
1564年9月、三好長慶(山路和弘)が病死。光秀は将軍・足利義輝(向井 理)の命により信長(染谷将太)に上洛を促すが、信長は美濃攻めで忙しい。そこで会った木下藤吉郎から、京で義輝の暗殺計画の噂があると聞く。将軍は勝手で人望がなく力もない。どの大名も上洛しない。松永久秀(吉田鋼太郎)は義輝を京から追放すると言う。光秀と義輝の別れ。1565年5月 三好長慶の子が二条御所を襲う。


今週もゆっくりと進みます。光秀が信長に上洛を促すが、信長は忙しい。義輝の暗殺の噂を聞いたので松永久秀を訪ねると、久秀は義輝を追放すると言う。そして三好長慶の子が義輝を襲う。光秀はまた尾張と京を移動して何も出来ずに越前に帰ってきた。煕子さんがかわいい。

さて尾張で光秀は、後の秀吉=木下藤吉郎と会う。藤吉郎出世したわね。佐々木さんはお顔の雰囲気がちょっと秀吉の肖像画に似ているのかも。いいかも。頭がよさそう。人たらしっぽい。ちょっと背が高いけれど。 


それから今回はタイトルどおり将軍・義輝のたそがれです。秋の風。


周りの人々が、義輝の事を自分勝手でわがままで手に負えない…なとど言っているのですが、このドラマではそういう義輝の描写が殆どないので、なんだかかわいそうな将軍に見えてしまってますね。寂しい殿様。実際はどんな感じだったのでしょう。 

それから松永久秀さんが「物の値打ちは人が決める」と言って壺を割ってましたけど、これ…『黄金の日日』のルソン島の壺を思い出したぞ。 松永さんは「将軍の値打ちも人が決める」と言う。細川藤孝(眞島秀和)さんも松永さんの側にいたり覚慶さんの側にいたり…、もうすっかり次の将軍が頭にあるみたいですね 

駒(門脇麦)ちゃんは大和で覚慶(滝藤賢一)さんと知り合う。まーっこの子はみんなとお知り合いになるのね。フォレストガンプか。今回の覚慶さんは…後の義昭ですが、どうやらいい人っぽいですね。駒ちゃんのミラクル丸薬は大変評判なので、売ることになった。


2020年10月20日火曜日

NHK BSプレミアム『すぐ死ぬんだから』全5話・最終話感想



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★第5話

忍ハナ(三田佳子)は亡き夫、岩造(小野武彦)の気持ちを知り始める。見た目にこだわり、老いを遠ざけて生きてきた自分の年齢も思い知る。そんな矢先、街で森薫(余貴美子)と岩太郎(溝端淳平)の親子にばったり会ってしまう。死後離婚を宣言するハナに、岩太郎にも意外な感情が芽生え始めたようで、ある日、岩太郎から思わぬ申し出が…そして79歳を目前にしたハナのこれからが、大きく動き始める。

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感想

最終話。この最終話でこのドラマは傑作だと思った。泣けた。

和解、許し…人と人の関係は様々。確かに夫・岩造はハナさんに酷い事をした。考えられないほど酷い事をした。それは間違いない。しかし人と人の関係は、必ずしも白と黒でくっきり二つに分けられるものではないですよね。人と人の関係は、白と黒よりも曖昧なグレーエリアのほうがずーっと多い。そしてそのグレーの色も時とともに変化していく。その緩いグレーエリアを受け入れることで、人はもっともっと穏やかに優しくなれるかもしれない。いいエンディング。気持ちのいいエンディング。

ハナさんのマンションでの…薫さんとハナさんの二人のシーンはお洒落で、台詞も洒落ていておとなで…フランス映画みたいだと思った。敵対するはずの二人がお互いを受け入れ始める。不思議なのだけれど…もしかしたらこういうこともあるのかもしれないと思わせられた。いい場面。これは予想していなかった。

そして岩太郎君とハナさんの関係。徐々に若い岩太郎君がハナさんを頼り始めて、ハナさんも戸惑いながら彼を受け入れる。そんなハナさんがとても素敵でかっこよかった。

人と人は…酷い理由があるのなら、憎み続ける関係もあるだろう。過去の全てを否定して憎しみを抱えて一生を生きていく人もいるのだろう。 しかしハナさんはそれをやめることにした。憎しみを抱えて同じ場所に立ち止まるよりも、事実を受け入れて前に進もうとしている。 由美さんの絵を見た時の表情で、ハナさんが岩造を許したと思った。そして不思議なことだけれど…きっとハナさんと薫さんと岩太郎君との関係も、これから穏やかに存在していくのかもしれないとも思った。 

ハナさんには素敵な家族がいる。
このドラマは人と人の繋がり…家族の話ですよね。


ここのところ、世間は人の不倫/不貞にとても厳しいのだけれど、そんな今の時代にこのドラマは変化球でした。例えばこのドラマが、夫に浮気された30代や40代の女性の話だとしたら…離婚、慰謝料請求で泥沼の話になったとしても…たぶん理解できる。 しかしハナさんは78歳。現在78歳の彼女が、(4話までの彼女のように)岩造の全てを否定+拒絶するのだとしたら…。 それは同時にハナさん御本人の幸せな思い出/家族の思い出も全て否定することになってしまう。自分の生きてきた人生を否定する…それはとても悲しいこと。ハナさんはそのことに気がついたのではないか。このドラマが最後にこういう穏やかな結末になったのは素晴らしいと思う。 人の生き方はそれぞれ。年齢によって状況によって…曖昧なグレーエリアを受け入れ、沢山の実存した思い出/幸せを抱き締める人生があってもいい。それが描かれているこのドラマは素晴らしかったです。美しい。


以前シャーロット・ランプリングが主演の映画『さざなみ/45 Years』(2015)を見て、夫の過去の秘密を許せない奥さんの話に私は違和感を覚えたのですが、このドラマのハナさんは心から素敵だと思いました。傑作。三田佳子さんがお綺麗でかわいくてかっこよくて…素晴らしかったです。素敵でした。内館牧子さんの原作もいつか読みたい。 

*****


薫さんが岩造と見に行くはずだった映画は『沈丁花』。思い出話。

雪男と和夫が居酒屋で。雪男正直 おやじの二重生活いまだに信じらんないんだけど」 和夫ニヤニヤ「なんなのかなそのエネルギー…二重生活って その生きる醍醐味があるのかな?」←こら。 雪男…おやじが おやじじゃないみたいっていうか。あの人 俺から遠のいたなって…

夜の静かな家。肩のツボ押しツールを使う苺さん。絵を描く由美さん。


ハナさんの家に突然電話をしてきた岩太郎。相談があると言う。断るハナ。


ロクちゃんから電話。明美が肺炎で亡くなった。
お葬式。ハナ人の一生って 儚いね」。嘘をついていた事を謝るロク「ハナは、パッとしない人生を送ってきた俺の ちっぽけな夢だったんだ」 ハナ夫にね 愛人と隠し子がいたんだ」 ロク「…へえ~、しかし 子どもまで こしらえたとは。で いくつ?」 ハナ35なのよ」 ロク若いね~。羨ましいな~愛人がだよね?」 ハナ息子がよ」 ロクえ~」←笑 このお二人も微笑ましい。


ロクちゃんに相談して、岩太郎君に会うことを決めたハナさん。なんと岩太郎は有名建築家の事務所を辞めてカンボジアで人助けをしようと思っていると言う。母薫になにかあったら話を聞いて欲しいと言う。ハナ冗談でしょ」 いつの間にかハナさんは岩太郎君にとって頼れるおばさんになってしまっているのね。ハナカンボジアのこと早くお母さんに言いなさい…子どもが危険な場所に行くなんて嫌に決まってる…でも 息子が決心したことならきっと受け止めてくれるから…あなたが旅立ったあとのことは…」となぜか打ち解けてしまう。


その数日後、薫さんがハナさんを訪ねてくる。不思議な状況。ハナ「うちの敷居またぐなって言いたいとこですけど、古くさいから やめた」←笑 薫は岩太郎がカンボジアのことをハナに先に相談したので訪ねてきたと言う。

岩太郎は 私の計画妊娠です」 うわーっ…。…沈黙。お…おんな…おんなの戦いだ…。「息子が忍様と会って、私のことを話してると思うと居ても立ってもいられなくなります」 ハナ夫を奪ったくせに、息子を奪われるのは嫌ってわけ?」 「…子供がいれば、1人でも生きる力になると思ったんです」
ハナ岩太郎さんとは別に何も。私は背中を押しただけ。自分で決めたことはちゃんと 実の母に伝えなさいって。私のとこに来たのは 結局あなたが大事だからよ」 「私 、岩太郎は ハナさんのぬくもりにじかに触れたんじゃないかと思ったんです…あの子にとっては思いも寄らなくて…その ぬくもりが心地よくて浸りたかった。そんな気がして…それは 私では作れないものでしたから。私 ハナさんが奥様で…岩兄が選んだ方で よかったと思ってます」 ハナあんた ずるくて 計算もできて、覚悟があって、 堂々としてて、かわいいのよ。悔しいけど」 ほんの少し笑顔。なんだか和んでますね、

ねえ あの掛け軸 どうした?どうせ持ってんでしょ。
ええ。
燃やしちゃいなさいよ。
はい。 帰ったら燃やしちゃいます。
さよなら。
見送らないよ。

二人とも少し笑顔。この二人の場面が本当に素晴らしかった。醜い対決のはずなのに、岩太郎君のことで結局打ち解けてる。すごいなぁ。この場面はフランス映画みたい。お二人ともお綺麗でね。


忍酒店。店の改装をすることに。ハナさんのアイデアで角打ち/立ち飲みコーナーを店内に作ると言う。ハナさんがそこのマダムになるそうだ「もう79よ。 今から新しいことやるなんて」


ハナのモノローグ「全く 冗談じゃないわよね。私なんて 人生の冬もいいとこ。これから新しいこと始めるなんて。でも 決めちゃったのよね。だから もう 実年齢なんて忘れて、人生の冬をせめて まだ 秋だって思いながら過ごしてみようかなあってさ。人生の終わりが いつ来るかなんて誰にも分からない」「だったら 最後まで、この人生を駆け抜けてやる。私らしく 思い切り。どうせ すぐ死ぬんだから」(岩造へ)「あんた どう思う?

お店に家族が集まる。泪割りがメニューに追加。お店の壁に由美さんの絵

岩造の肖像画。

それを見る花さんの表情。 穏やかに折り紙を見つめる岩造の絵。
ハナいい…
由美「私の 初めての人物画です」
ハナめちゃくちゃいい
ハナさん泣きそうな微笑
ハナ由美さん よく描けたね…
このシーンでちょっと泣いた。ハナさんの表情でうわーっと思う。いい絵。あああこれは予想できなかった。すごくいい話だ。

突然岩太郎が訪ねてくる。もうハナさんは頼りになるおば様になってます。わさびたっぷりの泪割を作って岩太郎君に。このシーンがまたいい。お二人とも自然。楽しそう。すごくいい。和んでます。お二人でほのぼの仲良く。

岩造のらくだの折り紙を取り出して
ハナあげる。ねえ…思いっきり やんなよ
岩太郎「はい」

最後岩太郎「ハナさん ありがとうございました」
ハナうん 元気でね
岩太郎「はい」
店の外で岩太郎を送り、店内に入っていくハナさん。エンドロールは越路吹雪さんの「ラストダンスは私に」。お洒落~すてき。余韻もいい。

これはいいドラマですよぉ。こういう展開になるとは予想していなかったです。しみじみといいドラマ。



NHK BSプレミアム『すぐ死ぬんだから』全5話・第4話感想



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★第4話

ハナ(三田佳子)の前に現れた夫の隠17年前、ハナが配達中に自転車から転んで入院した時、夫の岩造(小野武彦)は岩太郎の大学の入学式に行っていたことを知る。認知も望まず生きてきた愛人親子の姿を知って、ハナは自分でも思いもよらない衝動にかられ、夫の愛人で医師の森薫(余貴美子)に会う決心をする。勝負服のハナの前で薫は…

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感想

さてお話も佳境に入ってまいりました。ハナさんの戦いは続く。しかし今回の見所は…まず忍家餃子パーティーの日、会社のパーティーから帰ってきたほろ酔いの和夫さん(田中哲司)のコメディアンぶり。もぉー面白い。田中さん本当におもしろいわ。なんだか目立つお方ですよね。皆深刻な場面なのになぁ。
そしてその後、静かにラー油を小皿に注ぐ和夫さんもおかしい。

それからもう一つの見所は…もちろんハナさんが敵陣に乗り込んで敵を爆撃する場面。いやー胆がすわってますねぇ三田さん。「あんたぁ」の言い方がゴクドーのツマかと思いました。それで終わったのかと思ったら、今度はお正月の寄席で敵と再度ばったり出くわす。。それでまた敵の親子を撃沈。すごいな攻撃する女。この回までのハナさんは戦うオンナなのですね。強いわ。 


*****


突然訪ねてきた森岩太郎が帰ろうとしたところ、ほろ酔いの和夫(田中哲司)が帰ってくる笑。頭には赤い三角帽子。会社のクリスマスパーティーか。ここで和夫の一人芝居
岩太郎を紹介されて…和夫が急に満面の笑顔「…あ~っ…あ~っ…そういうこと!実に急展開だなぁ。岩太郎さんが餃子の会に招かれるなんて」 苺が困ってる。 和夫、ハナさんへ「さすがおかあさーん、度量と言うか…どんだけ心広いんか…っていうか…」 和夫、岩太郎へ「ここのクリスマス行事なんですよ。お父さんが餃子が好きで。おいしかったでしょ。あの…感じられました?お母さんの懐の深さ…」 止めるいずみに「いやいずみちゃん!おりゃ嬉しくってね!こういう平和的な方向に傾いた事がねぇ…普通はないよぉ。できないよぉ」 苺「できるわけないだろ!」ぎゃはは…このシーンの田中さん最高。おかしいおかしい爆笑ものです。上手いなぁ酔っ払い。もー空気よめないよめない。すんごいおかしいシーン。寅さんかと思ったわ笑 

皆を追い払ってハナさんが岩太郎と二人、店内で会話。岩造が持っていた彼の写真を見せる。岩太郎「僕の大学の入学式です。父が撮ってくれました。初めて入学式に来てくれたんです」…2003年のその日、ハナさんは骨折で入院していた…岩造「ごめんなおそくなって」。岩造はその日、ホテルで折り紙サークルの全国大会だったと嘘をついていた。その日のことをハナは覚えていた。岩造は背広を着ていた。岩太郎がその日の事を話す「(父の)ネクタイ姿始めて見ました。あの日両親が揃って笑ってたんです。それが恥ずかしくて…でも嬉しくて。…ではこれで失礼します。もうお会いすることはないと思います」 


居間。餃子パーティの続き…こまごまと働く和夫(ばつが悪いのね)。餃子を運び、小皿にお醤油やお酢を入れたりラー油を入れたり(垂れたネクタイを胸ポケットにしまって)、いずみちゃんにジュースをついだりしてる。この和夫/田中哲司さんの仕草のおかしさで、他の人の台詞が頭にはいってこない。田中さんすんごくおかしい。

結局パパが悪い
いづみイケメンが喋ると腹立たしさが半減するよね
雪男しない
その会話の間も和夫が控えめにラー油を小皿に入れようとしている笑。


ハナさんは掛け軸を相手につき返すと言う。返しに行くと言う。

ハナ…なんで私だけがこういう思いしなきゃなんないの?私の方が後ろめたいような。自分が来なさいよ、息子よこしてさぁ。卑怯者。顔見てやんなきゃおさまんないよ」それを受けて雪男わかった…俺も行く。なに…長男にまかしとけ
ハナ行くわよ。こっちは何にも恥ずかしくないんだから。正々堂々生きてんだから」 
いいぞ。ハナさんの赤いシャツがとても綺麗だ。


ハナ独白「ここは女の正念場だ。本妻の意地にかけて妾を粉砕してやらねば。妾がたとえ10歳若かろうが、岩造から何を聞いていようが、生の本妻は、妾の薄っぺらい想像を凌駕しなくてはならない」そしてハナさんはエステに行く。ネイルは赤。アクセサリーを選び。ドレスアップ。颯爽とコートを纏い…。←素晴らしい。綺麗。笑。ハナさん元気一杯。すごーい。ハナさん頑張れ! 

そして敵陣に雪男とともにのり込む


妾/森薫のクリニック。なんと薫さんと岩造が出会ったのは彼女が9歳、岩造が20歳の時。薫さんの兄が岩造の同級生だった。二人は親友だった。彼女は兄に呼ばれて東京に遊びに行き、それで岩造に出会った。岩造は小学生の薫さんを可愛がった。それから暫く疎遠になったのだが… 

再会は薫さんが24歳の時。薫さんの兄が病死。薫さんは医師になろうと上京。その時岩造が薫さんに電話をしてきた。徐々に深い関係に。彼女が妊娠してから岩造は経済的にも彼女を支援した。医師として仕事を始めてから岩造に借りたお金は返した。子供の認知を拒んだ理由は、医師として自立できると思ったから。

雪男せめて名前だけは自分でつけたいと言ったのですか?父は。岩造が岩太郎と名づけた。…二号のくせに父の申し出を受け入れたあなたはやはり母を馬鹿にしている」←雪男はまだ名前にこだわってる

掛け軸を返すハナ。思わず広げた掛け軸にコーヒーをぶちまけるハナさん。ふわーっすごいー 。ハナあんた、ずるいわ。さも日陰の身ですみたいなふりして本当は違うわよね。…あんた、認知よりもあたしに隠し通して、岩造との関係を続けるほうを選んだ。違う?息子の将来よりも自分がかわいいの。その健気なふりも全部岩造をつなぎとめるため。その きれいなお胸で岩造を抱くために」ひゃ~ハナさん…ゴクドーのツマみたい…。こわー。雪男さんもひいてますよお母さん。ハナさんは相当強いお方ですよ。 


帰ってきた家で。9歳の時に出会った!? 何それ。長っ!…映画? パパが映画の話 したことなんて ないよね?
ハナ私は 岩造が大学生の頃なんて知らないし、夏休みどうしてたかも知らない。一緒に映画なんて行ったこともないし、岩兄なんて呼んだことない。
苺、憤って苺を頬張る。
ハナ
本妻なんて言ったってね、岩造があの女の方が好きだって言ったらもう負けなんだよ。何を言ったって どう攻めたって、最初から勝負になってなかったんだよ。行ってみて それが分かった。ずっと秘密にしてて、それで逃げきった時点であの女 勝ってるんだから。今更 頭下げたって、痛くもかゆくもないよ」「あの女 二度と会わないと思ったら、聞きたかったこと 全然聞けてなかったな、…あなたは本妻の私のこと どう思ってた?…今も夫が好き?…夫は 私について何か言ってた?」 ちょっと負けたか…心がね。ハナさん落ち込むかも。


ロクちゃんから電話。ハナねえ ロクちゃん…今でも私のことが好き?」 ロク「当たり前だよ。 ハナは俺の初恋で俺にとって ハナはいつだって あのころのままだよ」 ハナロクちゃん 優しいね」これもさ…ハナさん、激しく敵と戦った後で自分も傷ついたのね。心細くなっちゃったんですよね。


雅彦とカフェで会話。雅彦「じいちゃんは本当に ひどいことしたと思う。だけど 俺…じいちゃんのことも嫌いになれないんだ。だからさ ばあちゃんが じいちゃんのこと怒ったままでいる姿、見るの つらいんだよね」そこで雅彦は死後離婚の話をもちかける。二人で市役所にいくのだけれど職員もコミカル。


ハナさんロクちゃんを訪ねる、独白「誰かに伝えたかった。ロクちゃん私も独り身になるよ」…なんとロクちゃんには家族があった!ひゃ~っ!


2020年1月。岩太郎「なぜあんな遺言残したんだろう?」母薫さんと寄席。そこでハナと孫二人とばったり出くわす。全員でお茶。

ハナ私… 岩造と 死後離婚いたします…岩造は 私にとっては人生を共に歩いた男です。いろいろ思い出がありました。でも あなたのことを知って思い出も色あせました…。…まともな人間ならもっと早くに身を引いてたはず。それを最後まで ずうずうしく居座って私の人生 破壊したんですから…。…私 あなたから学んだんですよ。死んだ相手に関わってる方が人生を無駄にするんだってね。

ハナさん、結構真剣に文句言ってます。かなりキツイ。いくら浮気をされた側でもこれだけ言えるのは本当に強いと思う。人が人と対峙して真正面から喧嘩するのは相当なストレスなのですよ。78歳でこれだけ言えるとは…ハナさんはすごくお元気で強い女性なのね。怒り爆発ですね。すごいわ。ゴクドーのツマ…みたい…。苺さんの喧嘩っ早さはハナさんゆずりですね。それにしても三田佳子さんはお美しい。


NHK BSプレミアム『すぐ死ぬんだから』全5話・第3話感想



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★第3話

ハナ(三田佳子)に残された夫、岩造(小野武彦)の遺言に書かれていたのは見知らぬ女性と岩造の間に出来た子供の存在。そしてこの二人への相続品はただ一つ。岩造が毎日眺めて励みにしていた掛け軸だった。見知らぬ息子は35歳、通夜に来ていたイケメンらしい。35年にも渡る夫のもうひとつの生活に胸を掻きむしられるハナ。掛け軸を先方へ送り付け、そして夫に関する何もかも捨ててしまおうとするハナだが、そこに…

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感想

この回のメインは家庭裁判所から帰って来てからの親子3人の会話。名前にこだわる長男・雪男。いきり立つ娘・。このしっかりものの娘苺/松下由樹さんがとてもおもしろい。 このシーンの会話は全体がやたらおかしいです。深刻な場面なはずなのに台詞がいちいちおかしい。


*****


家庭裁判所から、ハナは息子雪男と娘と共に自宅に帰って来るが落ち着かない。 遺言により、夫の相手の女性・森薫には掛け軸だけを送るように…とのこと。それで3人でいろいろと話し合う。

雪男:森薫は女だった。イケメンは女の息子かな? そいつが岩太郎? 俺の腹違いの弟? 
苺:似てもにつかない。
ハナ:それ…ママの遺伝子がいけなかったって言いたいの? 
ちがーうママは最高。この岩太郎って…本当にパパの子なのかな?パパが騙されてるってことも。 
ありえるよなー。オヤジ人はよかったし。
でしょー?
……燃え上がる苺(松下由樹)さんが面白い。
岩太郎35か…おやじが44の時の子。
森薫…ママの10歳若い…。ほんっと腹立つわ…36年前から私達を裏切ってたってことでしょ。
いや…一度だけ魔が差したのかも。出来心。 
なら…わざわざもう一つの家庭なんて言い方しないよ。家庭って言うんだからさー 
折り紙だの…そうやってアリバイつくってたのか…。 
つかさー俺なんてどうすりゃいい。俺長男だよ。雪男って書くんだよ。なのにオヤジ愛人の息子に岩の字つけてる。岩造の息子で岩太郎…。
……岩の名前にこだわる長男雪男が拗ねてます。それでハナさんが言う。
ねえ雪男、これだけは信じてね。パパは雪男が自慢だったよ…雪男が間違いなく忍家の跡取りだよ。
……さすがママ。しかしそれもコミカル。

腰の低い苺の夫・和夫(田中哲司)が帰ってくる。アイスを間違って買ってきて苺さんに叱られる。家の中の家族の様子が妙にリアルなドラマ。和夫さんは苺に頼まれて、弁護士に相談して…相手の女性を訴えることも出来ると言う。それで森薫の正体判明。森薫は医者。和夫さん「ちなみにお母さんより10歳年下です」…それ言わなくていいぞ。ハナさん憮然。 立派な人ねー。本当にこの人? 

国分寺の整形外科と、森薫のクリニックは同じビルに入っていた。岩造の8月の整形外科の診察券は…岩造が国分寺で森薫に会っていて転んだときのもの。

ハナさん ギブアップ。訴えなくていい。このこと全部忘れたい。死んだ人、憎みたくないし生きてる人と争いたくない。いい夫でいいパパだった岩造はもういなくなった。

急に食欲のわいたハナさん。ピザを頬張る。こんなに悲しい話なのになぜコミカルなのだ?でも確かに忘れたいですよね。もういろいろとめんどくさいわな。


折り紙の個展ももちろんキャンセル。絵を頼んだ息子の嫁・由美が泣く。ハナ「追悼個展なんか誰がやるか。抹殺だよ抹殺」落ち込む嫁。このお嫁さんは大変だわね。

落ち込む由美を見て娘・いづみ「あのさーわかるけどさー。おじいちゃんを全否定するのはやだよ。おばあちゃんがおじいちゃんを許せないのはしょうがないよ。だけど私にとっておじいちゃんはやっぱり優しかったしママだっておじいちゃんのこと結構好きだったでしょ」それも本当ですよね。


商店街の友人達の「やさしい」言葉もつらい。彼女達は何も知らない。気丈に振舞うハナさん。家に帰って来てから岩造の折り紙を抹殺。全部ゴミ袋…バスタブに入れて水をかけて踏みつける。けっこうシビア。ああ…でもそれわかるわ。流れたインクが顔についた状態で宅配便を受け取る。変なおばちゃんになってるぞ。

宅配で受け取ったのは雑誌。なんとハナさん、お洒落だから街スナップでファッション誌に載ってたのね。そして岩造に文句「あんた…びくびくして暮らしてたのかね。寿命も縮むわけだよ。これから(折り紙も)順番に捨てていくからねハナさんすごく元気がいいんですよ。すごく怒ってるけどお元気なの。それもコミカル。それに三田佳子さんが怒ってるのにやっぱり魅力的なのですよ。声かな~やっぱり女性らしくてお綺麗


友人・明美(日色ともゑ)から電話。雅江(高田敏江)が認知症を発症したらしい。明美とロクちゃん(小松政夫)と3人で雅江を訪ねる。彼等は15歳の頃からの友人だそうだ。同級生で皆78歳。雅江さんの息子さんの最後の暗い表情が細かい演出。
明美はフラダンスを始めたそうだ「もう思い残す事が無いようにしようと思って」。ロクちゃん「人生を80年とすると…睡眠が27年、食事が10年、トイレが5年、差し引いて38年。結構短い」明美「だからあたしやりたことは全部やるの。お金も全部使う。人生最後まで満喫した方が得でしょ」ハナ「すごいじゃない明美。私達恵まれてるほうかもね」 明美「ハナ、同期会のときいじわる言ってごめんね」



マンションに送ってくれたロクちゃんは家にあがらない。告白?
ハナ:ありがと
ロク:立ち直ったらいつでも連絡してよ。俺は一人だから。最近考えてる。墓じまいしようかと思って 
ハナ:あたしもしたい、墓じまい
ロク:旦那さん待ってるだろ
ハナ:あのお墓入りたくない。無縁墓でいい。今まで十分尽くしたんだし。同じ墓だと死んだ後も尽くすみたいでしょ
ロク:もし…ハナが無縁墓に入るなら俺、一緒でもいいよ。じゃ帰るわ
ハナ:送ってくれてありがとう


雪男の忍酒店。訪ねてきたハナに孫の忍雅彦俺もう、爺ちゃんの孫だとは思ってないから。ばあちゃん一人の孫だから」 ハナ「後でおこづかいあげるね」ハナさんうれしいよね。


女性達…ハナ、苺、由美、いづみが皆で餃子づくり。すごく楽しそう。家族みんなでの食事風景。

苺:けどよかった…密かに心配してたからさ。ママがセルフネグレクトになったらどうしようかって。…人は生きていく意欲がなくなるとそこに向かっちゃうんだって…
ハナ:そんなの…なんないよ。ママはもうパパのことなんかどうだっていいんだもん 
苺:なんだか皮肉だけどさ…ママを地獄のふちから救ったのは愛人と息子かもね 
雪男:それは考え方だろ。地獄の煮え湯を飲ませたのは向こうなんだ 
ハナ:とにかくあんな人達のせいで落ち込んでる時間がもったいないしね、どうせすぐ死ぬんだから。くいなんか絶対残したくない
餃子がおいしそう。わきあいあい。ピンポン!イケメンが来た!

店先にイケメン森岩太郎(溝端淳平)。掛け軸を返しに訪ねてきた。しんみり。岩太郎はお線香をあげて…。岩太郎「母と私のことでは皆様に大変ご心労をおかけいたしました。申し訳なく思っております」
じゃあ掛け軸を返すってどういうこと?
雪男忍岩造の長男、雪男です。私達家族は森様親子と親しくさせていく気はございませんし…」おっと雪男、立派ですよ。

森さんはあまり掛け軸に思い入れがなかったらしい。それで返しに来たらしい。

あの…ちょっといいですか?あなた本当にうちの父の子供ですか?」笑 苺さんはっきりしてますね。結局森岩太郎さんは大変立派な若者だったのね。ほぼ非の打ち所がない。立派な青年。現在は有名な建築家の働いているそうだ。結局ハナさんは掛け軸を預かることにした。



NHK BSプレミアム『すぐ死ぬんだから』全5話・第2話感想



前回書いた第2話の感想(というよりも期待を込めた助走)から、残りの3話分を拝見しました。最後ちょっと泣いた。これ傑作ドラマじゃないですか。素晴らしかったです。大好きなドラマ。三田佳子さん素晴らしかったです。

全体のまとめの感想文を書こうとして、また2話から見直していたのだけれど、あまりにもそれぞれの台詞が素晴らしいので1話ずつ感想を書こうと思った。気になる台詞も記録したい。

私は第1話を見逃しているのだけれど、どうやら第1話は、とても仲の良いご夫婦・忍岩造(小野武彦)とハナ(三田佳子)の様子を描いた話だったらしいです。

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★第1話 NHK公式サイトのあらすじから

78歳のハナ(三田佳子)は夫、岩造(小野武彦)と営んでいた酒店を息子に譲り、近所のマンションで隠居生活をしている。人間60以上になったら実年齢に見られない努力をするべきだ、という信条を持つハナは美しさと若さを保ち、10年ぶりの同期会でもひとり鼻高々だ。折り紙だけが趣味の岩造は「ハナと結婚してよかった」が口癖。優しい夫や子供や孫にも囲まれ、まあまあ幸せな老後だと思っていた矢先、岩造が突然…

…旦那さんの忍岩造が1話の最後で急にお亡くなりになる。それからのお話…

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★第2話

78歳の忍(おし)ハナ(三田佳子)は夫、岩造(小野武彦)を突然亡くし、葬儀を終えた後は呆然自失で自慢の外見を気にする気力もない。だが、折り紙だけが趣味だった夫のために個展を開こうと奮起。遺品となった折り紙を整理すると、自宅から遠く離れた外科の診察券と一枚の写真を見つける。日付の書かれた写真は若い男のもので、そのイケメンはお通夜に来ていたと、孫のいずみが覚えていた。ハナにはなんの手掛かりもなく…

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感想

リアルです。リアルな家族の姿。慌しいお葬式。気丈に振舞うハナさん。細々と世話を焼く娘婿・黒井和夫(田中哲司)…あ、田中さんがいる。

お葬式が終わってからハナさんは暫く息子の家族の家に暮らした。そして自宅のマンションに帰ってくる。ドアの前に立って直ぐに中に入らない。まるで夫がいない家に帰りたくないかのように。寂しいね。そしてベランダに出て、鉢植えの中に夫の残したらくだの折り紙を見つけて泣く。ああ…ほんとうにこういう感じだと思う。すごく悲しい。

1ヵ月後に友人のロクちゃん(小松政夫)から電話。ロクちゃんが優しい。「一人でいて喋らないから言葉が出てこない、生きてるのも億劫」 夫の折り紙グループ展を思い出し、翌日ロクちゃんと会う約束をする。

翌日夫のグループ展に出かける。実は夫が創立した折り紙グループのメンバーは夫のことを慕っていなかったと知る。また悲しい。ロクちゃんに会って、夫は「要らない人だった」と告げる。「折り紙だけが趣味の人」 ロクちゃんが優しい。彼のアイデアで夫の折り紙の個展をやることを思いつく。ハナさん、すぐに元気になる。やる気。ロクちゃんいい人です。

息子・雪男の家へ。個展の計画。落ち込みやすい嫁・由美(安藤玉恵)に絵を依頼。肖像画は?折り紙の絵? 嫁もやる気。

家で遺品整理。娘・苺(松下由樹)と孫・いづみ(中田青渚)。 葬儀の名簿に連絡先のない「森薫」の名前。いづみが葬儀で会った「森薫」はイケメン青年。その「森薫」の写真を岩造の財布から発見。写真の日付は2003年のハナが骨折した日。皆で岩造の折り紙の生徒さんだろうかと話す。また国分寺の整形外科の診察カードも出てくる。夫はそこで8月に診察されていた。その日夫は新橋に行っていたはず。秘密? 気になる。

ハナが国分寺の整形外科を訪ねる。ハナさんはずいぶん元気がいい。おしゃれなのね。医師に夫の事を尋ねる。夫は転んで頭を打ったとのこと。

息子・雪男が岩造の遺言書を発見。驚き。雪男と苺と共に家庭裁判所に出向く。
遺言で遺言執行人と指定された雪男が一瞬うろたえるが、「まかされた」と言われ嬉しそう
そして…
「第5条 森岩太郎は遺言者忍岩造と森薫との子である
弁護士が一旦咳をして「えーと…」と言いにくそうだ。3人とも無言。
森薫?
淡々と遺言書を読み上げる弁護士。

ここから急にコミカルに…

しっかり者の苺「森薫さんはイケメンですか?
弁護士「え…と…女性ですね…。忍岩造さんとの間に息子さんをもうけて…認知はされていませんが…」
3人の表情がバラバラ。口をOに開けたまま驚くハナ。思わず自分の手を見る苺。目が泳ぐ。女性二人をすがるように見る雪男。
ハナ「その女性は掛け軸を?」驚くハナ
そこに被さる岩造の映像「俺、ハナと結婚して本当よかった」←秀逸編集

苺「付言?…感謝?…」 画面の左、画面で半分切られたハナさんの驚く表情。

付言には「自分にもう一つの家庭があったこと、本当に申し訳なく、どれほど驚かせ悲しませているかと思います。心から謝ると同時に、どうかみんな手を携えて仲良く暮らしてくれる事を願っています。…自分は許されない事をしました。しかしハナとの人生は嘘偽りなく楽しく幸せなものでした」 

裁判所の廊下でハナさん「うそつきめ~!」


すごいな~。すごい話ですよこれ。こんな話普通はないと思う。しかしずいぶんドラマチックな…。優しい夫にもう成人した子供がいた。びっくりびっくりびっくりですよ~。それなのに、演出が…台詞が…コミカルなのがいい。もうしっかり心つかまれた。

最初のハナさんの寂しさがリアル。ロクちゃんの優しさもいい。家族がいて…これ家族の話なんですよね。個展のアイデアでハナさんの気持ちが上がる。そして森薫…遺言書…と気持ちが休まらないですね。



2020年10月18日日曜日

Stevie Ray Vaughan & Double Trouble - Voodoo Chile (Live From Austin, TX)(1983)



このギターはかっこいいわ




Stevie Ray Vaughan & Double Trouble - Voodoo Chile 
(Live From Austin, TX)(1983)
Album:  Texas Flood (Legacy Edition)
Released:  June 13, 1983
1983 ℗ 1983, 1999 sony music entertainment/
(p) 2013 sony music entertainment and 
bill graham archives llc d/b/a wolfgang's vault.
このアルバムの2013年に出たLegacy Editionに
彼の「Voodoo Child」が収録されているのですが、
このライブの映像の音源ではありません。


なぜ今突然スティービー・レイ・ボーンなのか?
昨日土曜日にTVで『サタデーナイトライブ』を見ていて、チャンネルをPBSに変えたらたまたま彼が演奏していた。すぐに始まったジミ・ヘンドリックスの「Voodoo Child」

これ傑作。ギターがすんごい。かっこいい。たまたま偶然映像を見せられてすぐに画面に惹きつけられた。画面に釘付け。ずーっと黙って見てしまった。いいライブ。彼はギターのお方でお歌の方ではないのだろうけれど、とにかくギターがかっこいいかっこいい…。饒舌なギター。かっこいいわー。 


今年はスティービーさんが亡くなって30年。それでPBS「Austin City Limits」シリーズで過去に放送されたものを編集したものが昨日放送されたのだそう。ライブは1983年と1989年のもの。その中からこの「Voodoo Child」は1983年のライブから。 

音がクリアで気持ちがいい。ギターもすごいがバックのドラムもベースもいい。音が気持ちいい。3:20からと5:25あたりからのソロはたまらんね。かっこいいわ。ギターのリズムで踊らされる。ノンストップで全編ギターギターギター…ギターがかっこよすぎ。よく喋る。なんと自由な。バンドのライブの化学反応が最高。


スティービー・レイ・ボーンさんと言えば、1983年にDavid Bowie『Let’s Dance』で彼がギターを弾いていたことで最初にお名前を知った。当時彼の名前をメディアでもよく見かけていた。 

そもそも彼はなぜDavid Bowieの『Let’s Dance』でギターを弾いたのか?

今知ったんですけど…、スティービーさんとバンド Double Trouble が、1982年7月にMontreux Jazz Festivalのブルースナイトに出演。それを見たDavid Bowie氏が半年後に彼に電話をかけてきて「今度出すアルバムで弾いてくれないか」とオファー。それを彼が受けて、翌年1983年の1月にレコーディングが行われ、『Let’s Dance』のアルバム8曲中の6曲でスティービーさんがギターを弾いたのだそう。そして『Let’s Dance』は世界中で大ヒット。 

どうやらスティービーさんはその1982年にモントルージャズフェスティバルに出るまで、テキサス以外ではあまり知られていなかったらしく、その時の演奏で一気に世界に知られるようになったのだそうな。ほー。 

私も当時からその『Let’s Dance』がらみでStevie Ray Vaughanさんの名前を聞いていたのだけれど、それ以降の彼のご活躍はほとんど知らなかったです。だってティーンの小娘にはブルースギターの良さはわからなかった。いやーすごいお方なのね。びっくりした。 

ちょっと前にZZ Topの事も書きましたけど、テキサスのブルースギターはかっこいいね。 

彼の「Voodoo Child」はライブごとに全部違う。他の時代のライブも動画サイトにあがってます。これは1983年の29歳の時のライブ。素晴らしいギターを記録します。 



お猫様H:愛の毛づくろい



午後の毛づくろいコーナー
彼女の肩に手を乗せ 
かわいくない肖像、口がベタベタデスネ 
この表情が宝  
またお返し ザリザリ
至福 
しらふな横顔 
本日のパッションフラワー


猫さんと毛づくろいをし合ってます。和み。猫さんの頬を掻けば、必ずザリザリと舐め返してくれる。そして無言でまた頬を突き出すので掻いてあげる。そしたらまた手を舐め返してくれる。そしてまた彼女の頬を掻く。よく猫同士で顔を交互に舐めあってますが、それをやってくれます。かわいい。



2020年10月13日火曜日

米ドラマSHOWTIME『The C-o-m-e-y R-u-l-e』(2020) 全2話:大統領はワンマン社長






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『The Comey Rule』(2020-) TV Mini-Series/米 
/カラー/全2話・210 min 
Based on: A Higher Loyalty by James Comey 
Written and Directed by: Billy Ray 
Original release: September 27, 28, 2020 
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米国発TVのミニシリーズ。放送はケーブルSHOWTIMEにて9月27日、28日の二日間。


実在の人物による回顧録をベースにしたドラマ。著者は元FBI(アメリカ連邦捜査局)長官ジェームズ・子ミー/James Comey氏。彼がFBIの長官だった任期は、オ🐎マ政権時2013年9月4日から、🐯政権に変わって5ヶ月間が過ぎた2017年5月9日まで。 

本来FBI長官の任期は10年にもかかわらず、彼は🐅大統領に解任された。そして彼が書いた回顧録が『A HIGHER LOYALTY/より高き忠誠・真実と嘘とリーダーシップ』。この本をベースに彼が長官時代にかかわった2つの案件をドラマ化。


普段から政治の細々とした事柄を追っていない私のような者にとってこのドラマは「近年アメリカの政界で何があったのか」の復習/おさらいのようなドラマ。しかしながらこのドラマが、今年2020年の大統領選挙の直前にリリースされるということは、制作の側からの政治的バイアスがあることも知っておくべきだろう。制作の意図に一方的に惑わされないためには、まずこのドラマが

公正なジャーナリストによる事実の再現ドキュメンタリーではなく
既にバイアスのかかっている個人の回顧録を元に作られたものであること
また選挙戦に向けて制作の意図が視聴者の心を一方向に動かそうとするものであること。
そのため制作側の意図で多少事実の歪曲/脚色がされているだろうこと

を知っておく必要がある。最初から人の心を動かす意図で作られたドラマを見て、100%事実だと信じ込むことは避けねばならぬ。あくまでもエンタメとして見るほうがいいのだろう。事実を知りたければ検索して自分で調べればいい。


…というわけで、事実をよく知らない私には批評するのも難しい「実話ベース」の話なのだが、エンタメとして見ればかなりいいドラマ。面白い。脚本も演出も俳優さん達も巧み。素晴らしい。

まずこのドラマの主役、ジェームズ・個ミー氏は、本のタイトルが示すように国と任務に「より高き忠誠」を誓った=大統領に従わなかった…善人。FBIのトップとして任務に忠実で、また大勢の部下にとって理想的な上司。皆に尊敬され愛された英雄だ。


彼がかかわった2つの案件とは。 

1. 2016年の大統領選前、クリントン候補の私用メール・アカウント疑惑。
2. 🍊氏が大統領に選出されてから、🦊ミー氏が解任されるまでのやりとり


1話は、クリントン候補のメール疑惑に関して:
まず小ミー氏の人となり。彼がFBI長官に任命される前、オ🐎マ大統領が子ミー氏と短く会話する。大統領は🦊ミー氏に「あなたが任命されたら、このような会話は不可能になる。(FBIと権力は距離をとるべきだ)」と告げる。個ミー氏も同意。彼のFBI長官としての立ち位置を示す。そしてFBIスタッフとの関係の紹介。 
1話の本題は、2016年の選挙直前。一旦7月に閉じたクリントン氏のメール疑惑のケースが、選挙日11日前になって再開されるドタバタ。

2話は、🐯氏が大統領に選出されてから個ミー氏の解任まで:
この2話目がこのドラマの主題。ト氏が国の大統領としていかに倫理的に相応しくないのか…を庫ミー氏と🐅氏の関係から描く。🍊氏は大統領になってすぐ子ミー氏を個人的に呼び出し、(自分にとって都合の悪い)ロシアに関する案件で🦊ミー氏に個人的に「君に私への忠誠を期待する」と指図…大統領によるFBI長官の懐柔の現場を再現。

もちろん小ミー氏は🐅大統領に従わない。その後個ミー氏はト氏が大統領になってから5ヶ月で職を解任されることになる。


🍊氏はどのような人物なのか? 

このドラマで描かれる🐯氏はまるでマフィアのボス…いやワンマン社長そのまんま。彼は彼の🐅帝国でのワンマン社長のやり方をそのままホワイトハウスにも持ち込んでいるらしい

能力に関係なく誰でも気に入ればかわいがる。気に入らなければクビ。このお方は、自社内でもそんなやり方を長年ずーっとやってきたのだろう。彼は同じやり方で大統領になってからも自分に都合のいいようにFBIの長官まで自分の意のままに操ろうとする。…きっとそれは子ミー氏に対してだけではない。今まで4年間、様々な人々が🐯大統領から任命され、そしてどんどん辞めていったことはニュースでもよく知られたこと。

🍊氏がご自分の会社でワンマン社長であることは何の問題もない。しかしもし大統領が同じように振舞えばそれは独裁者と同じ。  

それがこの🦊ミー氏の回顧録の再現で制作者側が伝えたかったことなのだろう。大統領選の直前に「現在の大統領とは基本的な倫理さえ持ち合わせていない人物」なのだとあらためて視聴者に知らしめる。その意図は成功している。役者さんの上手さとともに非常に面白いドラマだった。


分別のあるメディア/批評家は、この「事実を元にした」ドラマがいくつかの不正確さを含んでいる事を見逃さず、そのためプロの批評家によるこのドラマの採点は(ドラマとしての質の高さにもかかわらず)それほど高くはない。Rotten Tomatoesで68/100点。問題は来ミー氏が良い人物に描かれすぎているということらしい。

しかしドラマとしてはかなり面白い。🦊ミー氏のJeff Daniels氏、それから🐯大統領を演じたBrendan Gleeson氏も素晴らしい。特に脚本の🐅氏の言動がよく再現できているのが面白い。そして大変恐ろしい。


…最後に告げられる事実。クリントン氏メール疑惑の1話で描かれたFBIの捜査官たちは、ト氏が大統領になってから4年後の現在、誰一人も残ってない。アメリカ国民はそれがどういう意味なのかを考えるべきだろう。


私はアメリカの政治に関して一定の距離を置いて見ようとしているのだけれど、今の🍊政権の謎を知るには、まず🐯氏御本人の事を知るのが一番。

変わり者…あれほどの珍しいタイプの人物がどういうわけで大統領になっているのか? どういうわけで彼を支持したい人々がいるのか…を知ることは、今のアメリカの現状を知る上でのキーとなる。あるべき理想と個人の私利私欲が入り乱れたアメリカの政界。事実は小説よりも奇なり。これからも観察していく。

さて今回の大統領選はどうなるか?私には未だにどちらが勝つのかわからない。🐅さんはもう辞めたほうがいいよなぁ。🐯氏は変人なのでどうにもならないのだけれど、彼を支持する人々が現実的にとても恐ろしいです。なんとかまともなリーダーが選ばれてほしい。



2020年10月6日火曜日

英ドラマ FX『ブリーダーズ 最愛で憎い宝物/Breeders』(2020) シーズン1:現代の子育て







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『Breeders』(2020-) TV Series – Season1/英 ・米
/カラー/約30分 ・全10話 
Creators: Chris Addison, Simon Blackwell, Martin Freeman 
Season 4 US Release Date: March 2, 2020
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英国発のドラマ。現代の家族のリアルな日常の物語。英国人俳優 Martin Freeman さんのアイデアから始まったプロダクションだそうだ。製作は英国の Avalon Television。英国から BBC と Sky、そして米国 FXの共同制作。アメリカでの放送は今年3月2日から4月27日まで。全10話。

作品そのものは随分前に見終わっていたのだけれど、私の夏のあたりの体調不良でそのままになっていた。そろそろ録画HDが一杯になってきたので感想を書いて録画を消さなければ。



主人公は短気ながらちょっとロマンチストの男 Paul (Martin Freeman) と、サバサバ現実的な気の強い出来る女 Ally (Daisy Haggard)。年齢は俳優さんの年齢と同じぐらいだろうか。Paulは40代後半。Allyは30代後半から40代前半。子供は2人。 

このドラマは都会の忙しい男女がどう子育てをしているのか(+それぞれの両親との関係)を、現実的にリアルに描く。現代の家族とは? 


完璧な親などいない
完璧な家族でなくてもいい
それでもOK…いろんなことがあるけれどね



タイトルは Breeders…ブリーダーってみもふたもない笑。しかしこれは親子の話ではなくて親になった男女二人:Paul と Ally の話。

同居の男女二人に可愛いお子さんが2人いて、微笑ましい親子のドラマかと思ったら正反対。最初から最後まで F-word 満載。パパもママももちろんいい両親になろうと必死で頑張っているのだけれど、結局キレて子供達を怒鳴り散らす。F-word から始まってそれ以外の汚い言葉でも常にののしりあう。それがあまりにも酷くて笑ってしまう。大人達のイライラがおかしい。 

人生はドタバタ。いろんな事がある。そういうドラマなのだろう。

どこかの家族をドラマとして観察するのなら、誰かの綺麗な話よりも誰かの失敗や間違いの方が面白い。それを大袈裟に描けばもっとおかしい。そうやって問題ばかりを強調して描いたら、もしかしたら家族とはなんぞや…と見えてくるものもあるのではないか。 

「人間て…こんなもんだ。あるある。あっ言っちゃった…うわーひどいなーヤバイヤバイ。でもしょうがないよね。人間だもんね。」笑。 10エピソード分の様々な事件/問題を見て、気持ちが登ったり降りたり大笑いしたりギョッとして呆れ返ったり appalled したあと、最後にはほろりと泣いてしまう。そんなドラマ。途中でも時々泣ける。それがまたいい。


確かに人々の日常ってこういうものかも…


過去に10年間英国に住んだせいか、このドラマの魅力はわかる(つもり)。英国式リアリズムとユーモアで家族を描いたドラマは、たとえ家族の話であっても可愛らしく微笑ましいだけものにはならないのだろう。なぜなら全てが美しいばかりの家族のドラマなんてフィクション/嘘っぱちだと英国の人々はわかっているから。 

上品でアッパーな方々の話ではない。Paulの両親は sweet なブルーカラー。Ally の両親は自由な米国人の父と気の強すぎる母…離婚していて彼等は今でも憎み合っている。それも隠さない。Paul と Ally は二人ともホワイトカラー+クリエイティブ…ロンドンにいる一般的な普通の人々なのだけれど、彼等は毎日忙しい。

現代の英国の普通の人々の普通の日常。皆必死に時間をやりくりしてストレスを抱えながら子育てをする。それはきっと昔の感覚では「美しい」とは言えないものかもしれない。

本音を言う。毒づき、お互いにののしり合い、泣き叫び、文句をいい、不安になり、怒り、他人に嫉妬し…、誰にでも経験のある日々の感情を現実よりも大袈裟に描けば面白いではないか…という感じなのだろうか。 これは英国独特の自虐的ユーモアなのだろう。


そんな英国式にゴリゴリに誇張された Exaggerated なリアリズムのこのドラマを、私は決して嫌いではない。実は最初は旦那Aと一緒に見ていたのだけれど、このドラマのトーンの激しさ、荒々しさ、言葉の汚さにあきれ果てて旦那Aは2話でリタイアしてしまった。私…かなり面白いと思ったんですけどね。確かにリアルにギスギスしているので見ていてちょっと疲れるかも。要注意。 


それにしてもこの二人は激しい。特に Ally はキツイ。正直すぎて RUDE な人達。いくつかのエピソードでは私も目をむいてあきれた。小さな子供達に F-word なんて序の口。自分の親にも RUDE 。同僚にも RUDE 。知り合いにも RUDE 。出会う人皆にRUDE 。

しかしこれ…この二人…きっとお互いに隠し事はないのだろう(いやありましたね、バレたけど)。ふわふわしたファジーな感情だけで事を流さない。おかしな事 issue/problem があったら、目の前で address して論議しあう…いや文句を言い合う。

このお二人は心の底にある同じ価値観でつながっているのだろうと思う。善悪の判断やモラルなどの大切なコアな部分を共感し合っている。だからどんなにぶつかりあっても、毎日大声で怒鳴り合っても大丈夫なのだろう。それは…本当にわかり合った夫婦のあり方でもありますよね。 

…中身の事をほとんど書かずに感想ばかり書いてますけど、カジュアルにドラマを見ながらもいろいろと考えさせられたのですよ。夫婦って、家族ってなんだろう?


人は完璧じゃなくてあたりまえ。個人には個人のやり方がある。それぞれエゴがある。そんなバラバラの個人達が共に住んで家族になる。家族もそれぞれの幸せのあり方があっていい。私達の日常には色々な事があるけれど、失敗しながら間違いながらも日々を過ごしていければそれでいい。でこぼこでもいいじゃないか。

ケオスのように忙しくて毎日バタバタして…気持ちが不満と怒りで上がったり下がったりして失敗も沢山…色々とあって…それでも子供達は何よりも大切で、やっぱり笑って、日々失敗しながらも家族は前に進んでいく。それが生きるということなのだろうね。 

私に子供がいないからなのだろう。ちょっとしんみりと考えさせられた。ちょっと疲れるけれど。いいドラマ。


編集も巧み。現行のシーンに過去のエピソードが突然挟まれる。それで現行の物語のバックグラウンドが自然にわかる。編集のタイミングが上手くて爆笑ものの場面が何度もあった。

1話30分で全10話。全5時間のドラマなのだけれど、5時間もあればかなり踏み込んだストーリーが描けますね。やっぱり連続ドラマは面白い。

Martin Freemanさんがいい。好き。英国版「OFFICE」の地味キャラに惚れた。インテリなんだな。


このドラマはシーズン2が決まったそうです。


自分用にあらすじを書いておく 

★ネタバレ注意


EPISODES --------------------------------------------------

1. No Sleep
子供が夜中に起きて泣く、1日中騒ぐ。両親はイライラ。
2. No Places
二人のそれぞれの両親(子供達の祖父母)登場。子供達の学校のこと。
3. No Accident
Allyの父親 Michael が居候。男の子がよく怪我をして両親が疑われる。
4. No Lies
Michael の居候は続く。大掃除。Ally は産後鬱になったのか?
5. No Dad
ペットのスナネズミが死んでしまう。子供に死をどう教えるのか?そして突然の事件(最後のシーンで泣ける)
6. No Talking
友人のカントリーハウスで心を休ませる。Michael の式をしようとするが…(最後はひどい酷すぎる、開いた口が塞がらない)
7. No Exit
 Paul の長い1日
8. No Honeymoon
結婚式の準備…うまくまとまらない
9. No Cure Part 1
Ally が独ベルリンに転勤して、その間 Paul が子供の世話をする。男の子 Luke が病気に
10. No Cure Part 2
Luke の入院。心配は続く
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2020年10月5日月曜日

お猫様H:House



おにゃんにゃん どこいくの?
ねぇねぇ
棚の上でブラッシング? 
あれ…中に入った 
ブラッシングしないの? 
お昼寝ですか
OK~

2020年10月1日木曜日

deadmau5 & The Neptunes - Pomegranate (2020)



かなり優秀な曲です 



deadmau5 & The Neptunes - Pomegranate (2020) 
Pomegranate – Single 
Released: May 20, 2020 
℗ 2020 MAUT5RAP RECORDINGS LIMITED 
UNDER EXCLUSIVE LICENSE TO 
AWAL RECORDINGS AMERICA, INC. 

Lyrics



これはいつの時代の影響なのだろう。やっぱり70年代かな。80年代と90年代もあるかな。 それにしてもメロディーに色んな展開があってすごくいい曲だと思います。王道のR&Bの曲。すごくいい曲。優秀な作曲。 

さてdeadmau5さん。有名です。もう10年ぐらい前にPerfumeを聴き始めた頃に出会ったのですが、当時は(そのころ流行ったスタイルなのか)だらだらキレのない曲調が多かったような気がしたのですが、これはずいぶん黒っぽくなりました。意外です。DJさん達もどんどん違う質感を入れて変わっていくのね。Aviciiさんも一頃カントリー調をやってましたね。 

私はアメリカのR&B調は欧州のEDMとは相性がよくないと思っていたのだけど、開き直って王道R&Bをやるとまたいい。 

MVは展開がすごくてくらくらする。すごいなぁ。


★deadmau5
Joel Thomas Zimmermanさん。おっとカナダのお方なのね。1981年生まれの39歳。有名です。(上に書いた理由で)あまり聴いてないんですけど最近はこういう音をやっているのだろうか?

★The Neptunes
メンバーはPharrell WilliamsさんとChad Hugoさんのお二人。アメリカのプロデューサー2人組。結成は1990年。二人で世界クラスの大物シンガー達の歌を数え切れないほどプロデュースしているらしい。Pharrell Williamsさん御本人が超有名ですね。ああそうか…作曲がそもそも超大物だったのね。なるほどいい曲なはずだわ。さすがです。


Pomegranate

deadmau5
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Yeah, yeah, yeah, yeah
Ah, yeah
僕のために輝いて
Sparkle for me
Sparkle for me


僕の手の中の石榴の3つの種のように光ってる
砂浜に 僕達だけ 全ての砂と
全ての水と
わかってるんだってば
触っちゃいけないって
僕達は一度だけ生きるでしょ (Sparkle for me)
君は 頂戴 頂戴 頂戴って
そしてあげる あげる あげるって
僕は 僕達これほんとにやったの?と言って
僕達 待つべきだったんじゃないの? 待つべきだった?
君はしかめっ面 たぶん僕もそう
僕らは 海の中
波が 君の目の中を回る

動悸が激しくて 心臓の鼓動
僕らはあちら側に呼ばれたんだね, girl
激情に捕らわれて 僕らは眠れない
服を脱ぎ捨て
中はすごくいい気持ち, girl
(Sparkle for me)

ずいぶん長い間
僕達が家を出てから (Sparkle for me)
色んな問題 全部全て終わった
幸せだね この問題のこともわかってる(Sparkle for me)
ずいぶん長い間
僕達が家を出てから(Sparkle for me)
色んな問題 全部全て終わった
幸せだね この問題のこともわかってる(Sparkle for me)


なぜこれを今夜やらなければならないの?
夜を過ごして 夜通し
夜通し 夜を過ごして (Sparkle for me)
目を開けなければ 見れないものが沢山
だって目を閉じれば 視界も閉じてる
閉じた心 閉じた感情 (Sparkle for me)
Yeah, 新しい気持ちがやってきて
この僕が歌う音色は何?(Sparkle for me)
君の目はキラキラ
僕の手足はチクチクして (Sparkle for me)
君は同義語
君は世界で一番のベストフレンド (Sparkle for me)
全てのアドレナリンは (Yeah, yeah)
M&Mのように溶けている

動悸が激しくて 心臓の鼓動
僕らはあちら側に呼ばれたんだね, girl
激情に捕らわれて 僕らは眠れない
服を脱ぎ捨てて
中はすごくいい気持ち, girl

ずいぶん長い間
僕達が家を出てから (Sparkle for me)
色んな問題 全部全て終わった
幸せに この問題のこともわかってる (Sparkle for me)
ずいぶん長い間
僕達が家を出てから (Sparkle for me)
色んな問題 全部全て終わった
幸せだね この問題のこともわかってる (Sparkle for me)

僕のために輝いて 
Sparkle for me
Sparkle for me
Sparkle for me

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Songwriters: Chad Hugo / Joel Thomas Zimmerman / Pharrell L Williams
Pomegranate lyrics © More Water From Nazareth, Emi Pop Music Publishing, Epicpublishing




NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第22回「京よりの使者」8月30日放送



祝!放送再開です! 


★あらすじ 
桶狭間から4年の1564年。京では三好長慶(山路和弘)が権力を掌握。将軍・足利義輝(向井理)は傀儡で力がない。京に呼ばれた光秀(長谷川博己)は、元気のない義輝に織田信長(染谷将太)の上洛を約束する。三好長慶が病死。駒は大和で覚慶(後の足利義昭)(滝藤賢一)に出会う。 


放送再開おめでとうございます。 

新しいシーズンのイントロ的な静かな回でした。状況説明の回。光秀が京に上って義輝に会い、信長を連れてくると言った以外は動いていない。後の足利義昭がちょっと出て来た。そして威張っていた三好長慶は病死。まるくおさまった? 

将軍義輝は拗ねてます。4年間で何があったのだろう。以前は若かったけれど義輝ももう28歳。いつまでも三好に押さえつけられていては面白くない。イライラして怒りっぽくやる気も失せて毎日だらだらしているらしい。当然皆に尊敬もされない。 


関白・近衛さん(本郷奏多)はお若い。それにしても関白が伊呂波太夫とあれだけうちとけているのも違和感がありますねぇ。ああいう関係は可能なのだろうか?そもそも伊呂波太夫は近衛家で育てられたのなら街の芸人になる必要もないのではないかな~……と考えてもしょうがないか…。

しかしこの回は音楽が変。音楽が鳴ると全部大袈裟。