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2024年9月10日火曜日

2024年米大統領選ウォッチ-その1:トランプ氏 vs ハリス氏 TV討論バトル第1回



カマラさんよくやった!


それがまず一番大きな印象。あっぱれ。さすが元検察官。うまいわ。たいしたものだ。少なくともこの討論会では

圧勝



でしょう。

は~彼女がこんなにデキるとは正直思っていなかったです。
圧勝よ。圧勝。あっぱれ。


今日の討論を見て、それでもトランプ氏がいいと言う人はそもそも最初から何も理解できない人だろう。政治に興味もない人なのだろうね。今まで私もカマラさんがデキる人なのかどうかよくわからなかったのだけれど、少なくとも今回の討論はいい。カリスマに溢れて理路整然。喧嘩も強い。頭のいい人だ。


一方トランプ氏。今回も言ってることは

「(民主党と今のバイデン&カマラ)こいつらのせいで、今のアメリカは史上最悪の状態。なにからなにまでダメダメダメ。でも私が大統領になったらアメリカはグレートになりますよ~」

それだけ。どうやって?どうすればアメリカをGREATにするのか教えて欲しいですね苦笑。


今日のトランプさんは負けていた。タジタジ。カマラさんには敵わない。

彼は今回も、あらかじめ「これとこれとこれ…」と相手に対する攻撃項目を頭に入れておいて、それを延々と繰り返すだけ。「(バイデンと)君達が悪い、最悪だ、おまえらが悪い悪い」を言うばかり(いつものことだけれど)。

それを逆手にとって、カマラさん「もうこんな風に(トランプ氏の)後ろ向きに相手をこき下ろすだけのようなやり方は終わらせましょう。私達は未来を語りましょう。これから何をすれば私達の生活を改善できるのか、前を向いて話をしましょう。ポジティブに未来の話をしましょう」と朗々と語る。いや~かっこよかったわ。大きな拍手。


今日の討論は100点満点で

トランプ候 マイナス20

ハリス副大統領 120




笑。そのとおりなのよ。そうなの。未来を語ろうよみんな。トランプ氏が国民に向かって今までにやってきた方法は…、

国民を敵と味方に分断し区分けして、それぞれを敵対させ、全方向に向かってヘイトの毒をまき散らし、自分に尻尾を振ってくる者だけを優遇し、反対意見を持つ者を中傷し排除。国民にありとあらゆるネガティブなアイデア/不安の材料を吹き込んで、国民を恐怖に陥れ「私が大統領になったら全部解決するから、私に投票してね」を繰り返すのみ。本当にそれだけ。

カマラさんが今回、テレビの前の国民に向かってはっきりと「前を向きましょう」と言うのを聞いて、

よし、よく言った!



と思わず声を上げた。そのとおり。もううんざりなんだよ、トランプの攻撃性。本当にうんざり。カマラさんが「ポジティブ」を語ってくれて本当によかったと思う。


この文章、討論の後にテレビでの分析をパラパラとチャンネルを変えて10分ほど見てから書いているのだけれど、CNNは大喜び。MSNBCも喜ぶ。そしてFOXはあきらかに焦ってます。FOXのコメンテーターが「カマラは質問に答えていない、準備してきた台詞を読んだだけ、カマラが勝ったとは思えない」と言っていたけれど、トランプ氏だって質問された事を何も答えられなかったじゃないの。そして挙句の果てには、討論の場で「いい質問」をした司会のお二人を「ルーザー」と呼ぶ…これって、FOX、相当焦ってるんだと思う笑。


まぁこれからどうなるかは分からないですけどね。私は(個人的に)アメリカのとある(大きな)一部の人々を全く信頼していないから。彼らは何があってもトランプ氏を教祖のように崇めて、なんの保証もないのに「トランプさんならやってくれる」とマントラのように繰り返す。彼らが今日の討論を見たからといってカマラさんに鞍替えするとは思えない。そしてそれらの人々が今のアメリカには少なからずいるという事実。だからこれでカマラさんの勝利だとはまだ言えないのが悲しい。


今回の選挙は、私はあまり乗り気ではなかった。バイデンさんは老人過ぎて無理なのは最初からわかっていたことだし、カマラさんがいかに優秀でも、彼女が女性で有色人種であることが保守層に訴えかけないことは最初からわかっている(アメリカとはそのような国)。
それに…まさかトランプ氏がまた共和党の候補として上がってくるとは思っていなかった。お話にならない。呆れた。アメリカって…うま・しか? すごいよね。呆れかえる。アメリカのとある(大きな)一部の人々は彼に何を見ているのだろう? トランプ氏の身体が大きくて金髪青い目で喧嘩に強そうだからと、それだけで彼が大統領になったら何かやってくれると信じているのだろうね。不思議だわ。どうやったらそのような考えになれるのか。FOXであれCNNであれ、メディアのバイアスなどどうでもいい…トランプ氏が日々口にする言葉を聞けば、彼が大統領にふさわしくないことぐらいすぐにわかるだろうに。


彼は政治家として無知で、素人過ぎて、お話にならなくて、一度はラッキーにもホワイトハウスに入ったけれど、経済も国際的な問題もさっぱり理解できずに皆に馬鹿にされ、その任期の4年間の間に彼の周りから誰もいなくなり、副大統領にも軍隊にも愛想をつかされ、また他国の独裁者達を友人だと親しみ、NATOや日本等の「味方」から米国を切り離して孤立させ、世界情勢を不安定にし、環境問題を無視して古い産業をサポート/後先を考えずに自分に尻尾を振るロビイストを優遇、国民の健康を守るオバマケアを廃止しようとし、最高裁判所判事を保守派ばかりにして公平性を無くし、またコロナ禍では「消毒液を注射すればいい」などと暴言を吐き、挙句の果てに選挙に負けて不満だからと暴徒を扇動して議会を襲撃…。最近は極右の人物と親しく交流し更にヘイトの毒をまき散らす。 それらの「いかに彼が大統領にふさわしくないか」を数え始めたらキリがないほどの最低最悪の元アメリカ大統領。アメリカの歴史の汚点。そのような人にもう1度大統領になって欲しいなんて…どういう神経の人々が彼を応援しているのかと呆れる。

…そこ。私はアメリカという国にあまりにもがっかりした。1度目の失敗はまだ許せる。しかし前回であれだけアメリカ国内と国際情勢を滅茶苦茶にしたこの老人に、またアメリカの希望を見出そうとする人々。呆れてものも言えない。

バカげた嘘満載のレトリックと(事実に基づかない)脅しで人の心をマニピュレートするこの男を、今日の討論でカマラさんが言い負かしてくれて、本当にすっきりした。よかった。


そしてこの討論の後、

テイラー・スウィフトさんが

カマラさん側についた!


よし。これでよし。
最高のタイミング笑  


まぁ~とかなんとか言ってますが、ともかくこの選挙は

トランプ氏を当選させないこと


それにつきる。それさえどうにかなればなんとかなる。



ちなみに…
カマラさんがいい大統領になれるかどうかはまた別の話。

彼女の問題ではない。この国の人々が問題。この国にはあまりにも無知で後ろ向きの人が多すぎる。仮に彼女が大統領になったとしても、彼女の大統領としての日々は本当に茨の道だろう。共和党はなにが起こっても全てを彼女のせいだと攻撃するだろうし、保守派の国民ははなにからなにまで全てを彼女のせいにして彼女を攻撃し続けるだろう。彼女が女性で有色人種というだけで、彼女が何か失敗をしないかと手ぐすね引いて待ち構えている保守派の人々が、この国には数えきれないほどいる。

それだけではない。国際社会では彼女が女性で有色人種だからと舐めてかかってくる国も必ず出てくる。オバマさんが大統領だった時に暴言を吐いたフィリピンのドゥテルテ大統領、イタリアにもミシェルさんに失礼だった政治家がいた。男尊女卑があたりまえの国も世界には多く存在する。世の中は未だに偏見に満ちている。そのような国際社会の中で彼女が十分に尊敬され信頼される大統領になり得るのか。心配がないわけではない。

だからカマラさん、これから大変だと思う。
笑っている場合ではない。しっかりしてほしい。


トランプ氏が勝てば地獄、しかしカマラさんが勝っても国が割れることは間違いない。だからどちらが大統領になっても国内、国外ともにしばらくは混乱が続くと思う。

それでもトランプ氏には本当にリタイアして欲しい。それだけだ。
もう彼と、彼をサポートする人々にはうんざり。


カマラさんの言うように、
アメリカには前を向いて欲しい。


少なくとも今日の討論でカマラさんは失敗をしなかった。
よくやった。あっぱれ。大きな拍手。
それだけでも私は嬉しい。
まずは簡単に印象を