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2024年9月25日水曜日

Nikon FE2が壊れていた…😭😭😭



かっこいい My Nikon FE2


先日見た映画『Civil War』。その映画で若い女の子Jessieちゃんが使っていたパパのカメラ Nikon FE2。正直、その映画でFE2の名前を聞くまで、私は自分が昔FE2を使っていたことも忘れていた。

ああ…そうだよねぇ。私持ってるし。…どれどれ…とネット上で「今おいくらぐらいなのかしら?」と調べてみた。もしかしてプレミアム?…いやそうでもなかった。本体は200ドルから300ドルくらいか。レンズを入れればまた少し値が上がるかな。もう少し待ったらもっと値段が上がるかも。ウヒヒ…

などなどと不埒な皮算用をしてほくそ笑む。だって自分の持ってる古いカメラが映画に出てきたら、そりゃー嬉しいですよ。なんかお宝を持っている気分…ビンテージNikon

考え始めたら夢も膨らんできた。そういえば、ハワイに来てからあのカメラを一度も使ってないよね。出してみようか。趣味のカメラとして白黒のフィルムを入れて、黒猫の写真を撮るのもいいかもよ。なんかフィルムに焼き付ける愛猫の写真もいいではないか…。夢は膨らむ。


そんな風に考えながらも、怠け者のワタクシの手はなかなか動かない。


前回の引っ越しの時、FE2のカメラ本体からレンズを外しキャップを着け、レンズも前後にキャップを着けて箱に仕舞い込んだのが、私がカメラを見た最後だ。カメラは包装してワインの木箱の中に仕舞い込み、ベッドルームのクローゼットに押し込んだまま、今まで箱を開けることも無かった。それにしても、実際に最後にカメラを見たのはいつだろう? 日本からハワイへ引っ越した時に梱包した時か?それなら16年前。もしかして…もっと前…ロンドンから日本へ引っ越した時が最後なら…、19年前ということになる。げげ


そんなに長い間、箱を開けずにカメラを仕舞いこんでいた。突然心配になってきた。あ、そうだ…、そういえばあのカメラ、小さな電池2個を入れたままにしてなかったっけ?あ、もしかして電池が溶けていたら…。

そんなことを思ったのが昨夜。急に心配になって青くなる。さっそくベッドルームに駆け込んで、カメラを仕舞っていた木箱を棚から降ろした。どきどき。ドキドキ。電池が漏れていたら、カメラもダメになっているかも。


箱を開けたら、カメラ本体に装着したままになっていた皮製のカバーとストラップはカビていた。それほど酷い状態ではないが、皮の表面に丸い斑点が浮かんでいる。あああ… これはもうゴミ箱いきだ。

さっそく古い電池を取り出す。電池を入れるキャップが少し固まっているようで焦ったが、日本の100円コインでなんとか無事開いた。電池は溶けていないようだ。ほっとした。

カビていたカバーとストラップをカメラ本体から外し、昨晩はそこまで。カメラは明日明るくなってから状態を調べよう。
  

ふと思いついてネットを探る。…なんと驚いたことに、Nikon FE2用のレザー・カバーがアマゾンで売っているのを見つけた。新品。多分中国製だと思うが…そうか、FE2はビンテージ・カメラとして、どこかの会社が専用のカバーを売るほどに人気なのだね。…そうかそうか。それからNikonの大きなカメラ用のストラップも新品で売っているから、本体のカバーとストラップは新品を買えばいいのね💕



というわけで今日。

先ほどカメラを開けてみた。中身をチェックする。昨日カメラの本体から電池を取り出してしまったので、自動ではシャッタースピードの設定ができないはず。けど、まぁいいか。

とりあえず、箱に入っていたレンズを取り出して本体に装着。まだ扱い方を覚えていた。ファインダーから覗いてピントを合わせてみる。ぉおお視界もクリア。…これ、大丈夫じゃね? そしてシャッターを切った



ファインダーが真っ暗になった。あれ?あれ、なんで。なんで?

すぐにネットを検索。どうやら中のミラーが上がったままになっているらしい。その状況なら、電池を入れればいいとある。旦那Aの部屋を探したら電池が2個出てきた。1.5 VのLR44電池。これならいいだろう。

電池を入れた。シャッタースピードの設定を変えてみるが、シャッターが元にもどらない。またネット上を検索したら、どうやらM250 に合わせたら、電池なしでもシャッターが切れるらしい。しかし動かない。


これはおかしい。レンズを外して中を覗く。確かにミラーが上がったまま。だからファインダーの中が真っ暗なわけだ。あ~…これ、どうやって降ろせばいいの?

なんとなく状況がわかりはじめる。どうやら電池の問題ではない。カメラ本体のミラーそのものがどこかで癒着だか接着だかなんだか…で動かなくなっているらしい。

カメラ本体の中を再度覗き込む。カメラの中、向かって左側のサイドにレバーのようなものがある。それを触って動かしたら、ミラーが降りた。またシャッターを切る。ミラーが上がる。上がったまま。また中のレバーに触ってミラーを降ろす…。何度か試みるが、状況は変わらない。

シャッターを押すたびに

ミラーが上がりっぱなしになる。



OK。わかった。どうやらカメラ内部の機械の問題らしいですね。


じゃあとりあえずミラーの下げ方はわかったから、再度レンズを着けてファインダーからレンズを覗く。先ほど新しい電池を入れたから、せめてシャッター・スピードは測定してくれるのか?

動いていない。



自動でシャッタースピードを設定してくれるメーターの針が動いていない。どうやら電池との接続もダメになっているらしい。先ほど古い電池をチェックして漏れていないことは確認したけれど、やっぱりダメだったか。

このカメラってマニュアルの設定にすれば…、そしてミラーが接着/粘着していないのであれば…一応写真は撮れるんでしたっけ…?


まぁとにかく私のFE2は 壊れていた😭


まず(シャッターを切るたびに)上がりっぱなしのミラーの(機械的な)問題を直さない限りこのカメラは使えないということだ。


ぁ~ 


これからどうしようかなぁ。ハワイのカメラ屋に話をしてみようと旦那Aが言う。しかし私はいつか日本に行ったときに、日本の修理専門店を尋ねたいなとも思った。しかしこの怠け者のワタクシ、いつこのカメラの修理のために東京に行くことになるのだろうか。あまり想像できないのだけど。


どうしようかな~…



愛着のあるカメラだったんですよね。1984年からいつも何処に行く時もこのカメラを抱えていってた。学生時代に最初の欧州旅行に持っていき、初めてのシンガポール、初めてニューヨークに旦那Aを尋ねたときもこのカメラを持って行った。ロンドンに移住してからは、英国国内各地への旅、欧州各国への旅行へも必ずこのカメラを持って行った。旦那Aの家族を訪ねて車で米国各地を旅した時も一緒だった。ロンドンで美大の基礎コースを取った時も、絵の材料を撮影するために大量の花の写真を撮りつくした。とにかくよくお世話になった。

実はこの FE2は2台目だ。1984年に買った1台目のカメラは、1998年にロンドンで空き巣に入られたときに盗まれた。しかしこのカメラに愛着があり過ぎてまた欲しくなり、その年1998年の夏、日本に帰国した際に、東京の中古カメラ屋でまたFE2を中古で購入。そんなわけでこの私のカメラは2台目のFE2だ。


しかしその後状況は変わっていった。2003年、初めてCanonのコンパクト・デジカメを購入。その後はデジカメのお手軽さに慣れてしまって、いつのまにかNikonには触らなくなってしまった。ロンドンから東京に移住、そしてまたハワイに移住になっても、Nikonのフィルム・カメラを触ってみようと思うことは1度もなかった。


一眼レフのフィルム・カメラ。そしてオート・フォーカス機能の無いマニュアルのカメラには独特の魅力がある。自分でレンズを回して焦点を合わせる作業は、いかにも自分の見たものを撮影している感覚があっていい。今もフィルムと紙焼きに残っている過去に撮った写真…何千何万枚もの写真のイメージは、私がマニュアルで自分の目で焦点を合わせたイメージなのだ。私がファインダーで見て決定し景色から切り取ったイメージだ。マニュアルのカメラには、そのような独特の魅力がある。


うだうだと書いたけど…これからどうするか考えようと思う。高いお金をかけて修理をすべきなのか。それともいつか(壊れた状態を告げて)下取りに出すことになるか…。悩みますね。


古い友人を失った感じ たそがれる


実は昔このカメラで撮った昔の旅行の写真を別のブログを開設してネット上に上げようかと思っていたところ。大昔…最初の欧州旅行は1987年。昔の街並みは今とは景色が違っていた。フィルムがダメになる前にそれら古い写真をデジタル化したいと思っていた。フィルム専用のスキャナーを買おうと思っている。

このカメラとの思い出を記録することにもなりますね



レンズを外してもかっこいい Nikon FE2
前のキャップをはずした
こうやってカシャッと押すとミラーが上がったまま
そもそも後ろのスクリーンが開いてないのはこれでいいのか?
中の左側のレバーを動かせばミラーは降りるが
(いけないことをしているかどうかもわからない)
このレンズは伸びます
またこの状態でしばらく保留だ

なんか…この写真のキャプションを書いててすごく悲しい… 😭



※追記

もう少し調べてみた。この FE2の本体、今eBay を見ると中古で150~200ドルぐらいで売られている。機能も検査されて使える状態の本体がその値段。…考えてみれば、うちの壊れたカメラを日本で修理したら3万円以上かかるらしい。ということはeBayで中古を買った方が安いということだ。

一瞬考えた。物欲で…また FE2 を欲しいかなと思った。しかしそんなことはするべきではないと思った。なぜなら、これから私がまた一眼レフのフィルム・カメラで写真を撮り始めるとは考えられないからだ。

欲しい理由はただひとつ。慣れ親しんだモノを側に置いておきたいだけ。またあの心地よく重いカメラを両手に抱えてカシャッとシャッターを切る音を聞きたいだけ。 現実的ではない。

貴重なマニュアルのいいカメラなら、今20代、30代のカメラ好きの若者が買ったほうがいい。彼らならこれから何十年間もカメラを楽しむことができる。私の残りの人生は…あと20年ぐらい。もうあまり時間がない。もう貴重なカメラに手を出すべきではないだろう。それよりも去年買った Canon のデジカメを極めたほうがいい。

できれば私の壊れた FE2 も、タダでいいからどこかに引き取ってもらって、修理/再生されていつか若い人に使ってもらえればいいと思った。今調べたら壊れた FE2 本体の日本での引き取り価格は0円だそうだ。それでもいい。誰かが直して使ってくれるならそれでいい。できることなら。

でも今しばらくは側に置いておこう。
しばらく眺めて愛でたい

まるで若い子(デジカメ)に浮気をしている間に
昔の大切な大切な友人を失ってしまったかのよう
全部 私のせいだ 😭

カメラを失った動揺をなんとか抑えようとしている