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2020年12月29日火曜日

日本テレビ 水曜ドラマ『#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜』最終話 無難にまとまった



蓼食う虫も好き好き
雨降って地固まる

だな。最終話まとまりましたねぇ。予想はしてた。やっぱり青に行くか。そうかそうか。そもそもそれがこのドラマの主旨だったのだろうなぁ。そうだな。

このドラマは、最初は軽~く見ていたのですよ。テキストで育む薄い愛。メッセージの相手が誰かわからないから探す…そして見つけてその人と間接的バーチャルな愛を育む話で(その割にはセフレなどびっくりな言葉が出てくるけれど)…イマドキの恋愛はどんなものかなと思って見てました。

それが第6話で大胆に告白!よし動いた。やったね。そこでぐっと面白くなる。

そこからは…このシャイで奥手の二人がどのようにお近づきになるのか…が見たくて真剣に見始めた。手を繋ぐだけのところからどうやってベタベタし始めるのかが楽しみになった。まぁそこですよね。興味があったのは。

ところが二人がちょっと仲良くなり始めた7話から「結婚」の言葉が出始めて…え、ちょっと早いぞ。そして8話には石野真子おばちゃんが出てきて迷走…いや…まだ手を繋いだだけで結婚はないでしょう…まずもうちょっとお近づきになってくださいよ。そして9話でまだハグもないまま、お近づきもないまま熱が冷めていく。あれれ…これは大丈夫か。

9話でいろいろと熱が落ちて…どうなるかと思ったら、最終10話でなんとか辻褄を合わせてハッピーエンド。うーん。そうか…やっぱりそっちなのか。 


うん…あれでいいのかもなぁ。とりあえずまとまった。そういう話ですもんね。不器用な二人のテキスト・バーチャル愛の話。しかし無難。

実は8話の最後のゴモジ君のシーンで、おっとこれはゴモジにチャンスがあるかと思ってしまったのだ。私は最後までゴモジくんに期待したのですよ。ゴモジくんならミミちゃんの気持ちを察して適度に動いてくれそう…べたべたしてくれそう。だって青ちゃんは進まないもんね。ワタクシの世代はテキストだけのバーチャル愛とか考えられないのですよ。もっとグッと来て欲しいのだわ生身の人間に、もっとベタベタしてくれなきゃー。というわけで、うだうだ喋るばかりの青ちゃんは難しいなと思ったのですよね。手をつなぐだけで結婚はないよなー。 


それにしても、このドラマは目の付け所が面白かった。今はバーチャルに育む愛もあるのかもしれませんよね。昔30年ぐらい前にはパソコン通信で知り合って結婚した知り合いがいたのですよ。だから今はSNSで育む愛もあるのかもしれません。

しかし私はそのあたりがこのドラマのオチだと思ったのですよね。最後はゴモジくんを選ぶのかと思ってた。バーチャル会話で理想ばかり言葉ばかりの青ちゃんではなくて、最後は「目を見てあなたが好きだと言い適度にベタベタ触ってくれる人間ゴモジ」をミミちゃんは選ぶ…それがドラマの意図だろうと思ったのですよ。ところがバーチャル愛の穏やかな青ちゃんを選んだ。うーんそうか。

青ちゃんのどこがいいのだろー。めんどくさいわ~。彼が真面目でいい人なのはわかるけれど…小さくこじんまりと自己完結型なのですよね。彼とはなんにも動かないぞぉおおおおおおそれは大問題。

しかしドラマとしては8話、9話のうまくいかない二人の感じがとても切実でよかったです。息を飲んで見ましたよ。ドキドキした。心揺さぶられた。すごく面白かった。恋愛のリアルに踏み込んですごく考えさせられました。いいドラマ。


全体に可愛い微笑ましいドラマでした。楽しかった。#バカップルもかわいい。本当にかわいい。キラキラしておかしくて楽しい。お菓子みたいな二人。それぞれかわいい。 富近先生と肇ちゃんの大人な二人も最高。ああいう大人のカップルのドラマはもっと見たいです。あの二人のドラマはすごくいい話。もっと掘り下げてほしかった。富近先生はいい女よ。 会社の社員もみんな和気あいあいとして楽しい。男性社員同士の会話がゲイの男の子達の会話みたいでそれも微笑ましかった。だれも悪い人がいないちょっと漫画っぽい設定もいい。全体にほのぼのかわいらしい平和なドラマ。ミミちゃんの心の声も面白かった。

まぁ結局メインの二人がべたべたしないからよかった…というのもあるのかもしれませんよね。私は二人にベタベタして欲しかったから見たのですけどね。 気配りと情熱の男ゴモジくんにも幸せになってほしいなぁ。 そしてワタナベ大/岬さんもいい。ああいう大雑把な人が一番楽かもしれませんよ。

結局はミミちゃんの好きを押し通したドラマ。蓼食う虫も好き好き、雨降って地固まる…ということでまとまりましたね。面白かったです。