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2013年9月23日月曜日

NHK大河ドラマ「八重の桜」第38回「西南戦争」

 
  
さて、終わっちまったな…という感じ。もうおしまいかな?これはしょうがないですね。だって歴史的大事件なんてもう無いんだもの。最後の大事件がこうもあっさりと終わってしまうともう楽しみがない。しかしそれを言うのなら

なんで今年は八重ちゃんが主役なの?

…という身も蓋も無い疑問が持ち上がるわけです。このドラマ、8月の会津戦争までは本当に素晴らしかったです。ところがその後、舞台を京都に移し同志社物語が始まると、もう会津のことなんて一切関係なくなってしまってるんですよね。影も形も無い。

8月まであれだけ丁寧に積み重ねた会津の話を完全にぶち切って、八重とJoeの愛の学園物語? げげ…冗談じゃないわよ。可愛さ余って憎さ百倍。なんでこういう事をしてくれるのかな…理解不可能。

会津戦争までがあまりにも良かったんで、当時「今後、西南戦争を同じような丁寧さで描いて、時代の性急な移り変わりの不条理さと無常観を描いたら神大河になる…」などと言っていたのですがそれもむなし。

山川さんとか佐川さん、藤田さん…その他の会津藩士達のその後の10年間を順に追って、彼らを西南戦争へ自然につなげればどれだけすごいドラマになったか…と思うと本当に無念。あーなんともったいない。


結局、ヌエちゃんは京都の新しい生活をぬくぬくと楽しんでいて、「西南戦争」と聞いても「なーんで戦になるんだ…」なんてぼけたことを言ってる。会津戦争では「死ぬまで徹底抗戦!」なんて言ってバンバン敵を殺してた人よ。「三郎の仇!」とかもっと喜ばないのかな。もう忘れちゃったの?キリスト教に帰依して心の持ち方が変わってしまったのならそれもよし。だけどそんな彼女の心の変化の描写なんて一切なかったですよね。

それに女子も学問さえすれば「会津戦争」や「西南戦争」を理論で納得できるのか…なんてそんなのできるわけがない。理論が通らないから戦争になるんです。そういうの、会津戦争を経験した八重ちゃんが一番解ってるはずじゃないか。辻褄があわん! ほんとにどうしちゃったんだか…。こんなことなら、山川さんあたりを主人公にして会津藩士達の話にしたほうがずーっとよかったです。


会津戦争以降の話の繋がりがほとんどないから、佐川さんの最後も、西郷さんの最後もなんだか唐突。西郷さんと山川さんが出会った場面なんてファンタジーだそうです。ありゃーどうしちゃったんかな…。おまけに木戸さんも大久保さんもナレーションだけでお亡くなりになった。あれだけ慣れ親しんだ会津編での人物達をあんなに簡単に消していくなんて…。

ともかく今回の西南戦争はものすごーく楽しみにしておりました。吉川さんの西郷さんもかっこよかったし、そこに佐川さんや山川さんがやってくるとなればこれは盛り上がらないわけは無い。それなのに、なんだかバラバラのエピソードをツギハギにしたような感じで、それぞれ数分出してパッと戦死させてもう終わり。あとは八重ちゃんが京都で「女子にも教育を」なんて言ってる。なんだかな…。

俳優さん達は皆それぞれ大変素晴らしいし、戦の場面での演出は決して悪くないので本当にもったいないです。本当にもったいない。せめてあと1週あれば…。

西郷さんも佐川さんもいなくなると本当に寂しい。