CONTENTS

2023年4月12日水曜日

映画『パディントン/Paddington』(2014):ニコル・キッドマンにもっと毒を






-----------------------------------------------------------------------------
『 Paddington (2014)/英・仏・米・中/カラー
/1 hour 35 minutes/監督:Paul King』
-----------------------------------------------------------------------------



去年のクリスマスの頃に見た映画の感想メモ・シリーズ。Netflixで。

これも見ていなかったので見ようと思った。去年のエリザベス女王のPlatinum Jubileeの映像で出てきたPaddington熊。女王様に向かって熊が「マーマーレード・サンドイッチはいかがですか?もしもの時のためにいつも持ってるんですよ」と問えば「So do I. I keep mine in here./私もよ。私もここに持ってるの」と女王様が答える。あのPaddington熊。そういえば映画を見ていなかったな。じゃあ見ようか。


ここのところ思い立って去年の年末に見た映画の感想をメモしておこうと見た映画をリストアップして感想文を書き始めたのだけれど、実はこの映画のことはすっかり忘れていた。見たことさえ忘れていた。印象に残らなかったということだ。

トレイラーを見ていて思い出した。あ そうそう ニコル・キッドマンが悪役だっけ?

英国の子供向け映画。原作もあるらしい。そのキャラクターは昔から有名。ぬいぐるみも売っていた。Paddingtonの駅に行った時も「あの熊の…」と思った記憶があるので、Paddingtonのキャラクターぐらいは知っていたのだろうと思う。

というわけで見て…まぁ普通の子供向け映画。あんまり面白くないですかね。

一番の問題は中途半端なニコル・キッドマンの悪女ぶり。
ニコル・キッドマンがらみのプロットに無理がある。
そして熊があまり可愛くない。


この映画のInternet Movie Databaseのスコアは10点満点の7.3点。Rotten Tomatoesでのプロの批評家のスコアは驚くなかれ97点!ほおおおそうか。すごいハイスコアなのね。おまけにBAFTA Awards (British Academy Film Awards)では2カテゴリーにノミネートされ、Writers’ Guild of Great BritainではBest Screenplay受賞。Empire Awards, UKではベストコメディ賞…などなど他にもノミネートと受賞がいくつか。

まぁこういう映画に文句を言ってもしょうがないか。しかしこれそんなに面白い?子供には面白いのか。『デイブは宇宙人』があれほど低評価なのになぜこの映画はこれほど高評価なのだ?不条理。



★ネタバレ注意

そうだ 予告トレイラーを見ていてニコル・キッドマンが悪役だと思い出した。配役としては面白い。しかしもっとぶっちぎりで怖い女になって欲しかった。

ニコル・キッドマンのルックスにもっと毒が欲しかった。あのキャラは中途半端でしょう。普通の服の普通の美人だもの。そのあたりが映画全体も記憶に残らない理由だろう。『101匹わんちゃん』のクルエラドビルのグレン・クローズはノリノリでよかったぞ。ニコルさんにもあれくらい思い切って欲しかった。

…それになぜ彼女は熊を殺しに来るんだっけ?

お父さんの発見を証明したいのなら、生きた熊でもいい。街の人々も喋る熊を見てあまり驚かないし。剥製にしてもあまり意味がなさそうだ。なによりもお父さんが喜ばないだろうに。

ロンドンを舞台にした映画はいいんですけどね。街が懐かしいわ。