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2022年12月22日木曜日

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第47回「ある朝敵、ある演説」12月11日放送



さてドラマも最後に近づいております。もう最終回も見終わっているのですけど、この感想文はまだ47回。実はここ数日毎日(見終わった)最終回のことばかり考えて感慨に耽っていて筆が進まない、なんとか今年中に感想文を終わらせたいけれどできるのか。


さて今回の目玉は、承久の乱に向けて御所に集まった御家人たちへの政子の演説。彼女が言った言葉は記録では(大まかに言えば)

「頼朝様に感謝しろ。京方についたら頼朝様の恩に背くことになる。源氏三代の将軍が残したものを守りなさい」


ということらしいのだけれど、このドラマでは、(自らが犠牲になって京方に首を差し出し)鎌倉を救おうとする義時を守れ…という話になっている。


これ、もやもやっとしますよねぇ。だって義時って、
①まず義時は自己犠牲をするような人ではないだろう
いつも悪いことをしながら「本当はやりたくないんだよ」と言っている風だけれど、結局人はやったことが全て。この義時のあいまいな立ち位置には今までにも何度も首を傾げた。
それに義時の首を差し出したところで京方と鎌倉幕府の緊張が収まるとは思えない。義時が無駄死にを受け入れるような人にも思えない。
②政子が言うところの「(義時は)鎌倉を守るため一度も私欲に走ったことはない」
…なんて嘘嘘嘘嘘大ウソ。北条の私利私欲のために畠山を討つ…というりく+時政を止められず結局自ら畠山氏を討ち、頼家を都合が悪いからと殺害し、「共に鎌倉を守っていこうぜ」と言った善人・和田義盛を、将来息子や孫の代に邪魔になるからと騙し打ちにする。それに北条氏が鎌倉に君臨するために邪魔だからと実朝も公暁も見殺しにした。それなのに反逆罪の(父親)時政とりく、そして(ドラマでは)息子の謀反を教唆した実衣も死罪にすることはなく命を救っている。これが私利私欲ではないとは言えないだろうに。


政子さんの演説は「頼朝様の恩に報いるために」、それから「鎌倉の独立を」だけでも、鎌倉の御家人たちには十分効き目があったはず。しかしこのドラマでは「私の弟・義時を助けて頂戴」と御家人たちに懇願し、それに対して今までさんざん義時独裁でびくびくしていた御家人たちが(不思議なことに)喜んで団結している。変でしょう。

結局、北条の家族愛の内輪ノリに大勢の御家人たちが乗せられた話になってしまっていて、ワタクシは鼻白みました。ごめんね。政子も義時も泰時もみんな涙涙涙涙なんだもんね。なんだかな~。

そうそう、あの三浦義村の苦虫を嚙み潰した表情の方に私は同感でございました。


しかしそれはともかく…
小池栄子さんが素晴らしい。彼女はカリスマがすごい。似顔絵を描いていて「このお方はなんと美しい人だろう」と思った。ただ美人とかそういうのではなくて、全然普通じゃないカリスマ。神々しいです。肌も綺麗で目鼻立ちが大きくて全体にツルンとしてる。目の白い部分ががクリアで黒目のエッジもクリアで絵に描いたみたいなお顔。すごい。本当に綺麗。あらためて驚いた。
このドラマの政子さんは今まで物静かで受け身が多かったと思うのですけど、大勢の前に出てきて君臨する姿が似合う。御家人たちに号令をかける姿も様になる。強い女性が好きだわ。政子さんかっこいい。



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承久の乱の背景
・鎌倉幕府は東国武士を中心に樹立。東国を中心として諸国に守護、地頭を設置して警察権を掌握していた。しかし西国への支配は充分ではない
・後鳥羽上皇の財源は諸国に置かれた膨大な荘園群。その荘園に鎌倉幕府の地頭が置かれるようになると、荘園領主である後鳥羽上皇やその近臣と紛争を起こすようになった。
・源実朝の暗殺の後、新たな京都守護として義時の義兄(のえの兄)伊賀光季、大江広元の嫡男・大江親広が派遣される。
・承久元年(1219年)7月13日、大内守護の源頼茂(源頼政の孫)が後鳥羽上皇の命によって在京武士に攻められ、内裏の仁寿殿に籠って自害。
・大内裏が焼失したため、後鳥羽上皇は幕府を含む各方面に再建のための賦課を求めた。しかし公家・寺社・武士のいずれも非協力的。
・朝廷と幕府の緊張は次第に高まる。
・後鳥羽上皇は義時を討つ意志を固める。
・上皇が寺社に密かに命じ、義時調伏の加持祈祷が行われた。
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ドラマ

実衣(宮澤エマ)が尼になっている。なんと彼女は完全に許されたのですね。引退するのかと思っていた。

北条義時(小栗旬)の周りの者に対する日常的なパワハラ、キレ芸、八つ当たりが止まらない。

鎌倉の御家人たちは、後鳥羽上皇(尾上松也)による(源頼茂の討伐により焼け落ちた内裏の修復のための)賦課の要求と、義時のそれに対する拒否の意向の間で迷っている。御家人たちの心は義時から離れつつある。

三浦義村(山本耕史)「俺たちは執権殿と上皇様との板挟み。弟の胤義が大番役(京都の皇居や院などの警備に当たる職務)で京にいる」。義村も揺れている。

京の三浦胤義(岸田タツヤ)が上皇に「義時に見切りをつけた御家人たちも大勢いる」と伝える。喜ぶ上皇。

京の藤原秀康(星智也)が戦に備えて兵を整えている。

鎌倉では三寅(中村龍太郎)の着袴の儀。


承久3年(1221年)5月15日 京都守護(のえの兄)伊賀光季が後鳥羽上皇の招聘に応じず官軍によって討ち取られる。

そのことが鎌倉の義時に伝えられる。

同じ頃、京から(元)平知康が使者・押松丸(矢柴俊博)となって上皇からの義時追討の院宣を御家人たちに届けていた。

押松丸

鎌倉の御所で会議。
義時 政子(小池栄子)大江広元(栗原英雄)泰時(坂口健太郎)時房(瀬戸康史)が、京都守護が討たれたことを告げれば、
三浦義村  長沼宗政(清水伸)が、上皇からの「義時追討の宣旨」を見せる。
義村は北条に忠誠を誓うと言うが、実は様子を伺っている。

京で伊賀光季…孫と兄を討たれた二階堂行政(野仲イサオ)とのえ(菊地凛子)が義時に詰め寄る。

御家人たちを調べると、8通の義時追討の院宣が出てきた。上皇と一戦交えるしか道はない。上皇は義時を殺そうとしている。

泰時 官軍と戦う意向。
義時 鎌倉のために上皇に自らの首を差し出すと言う「私一人のために鎌倉を灰にできん」
政子がそれを止める。
実衣「気持ち悪いのよ。一人で格好をつけてるのが」←同意。そうそうそのとおり!!

義時「後悔はない。私を憎む御家人も多い。あとは太郎に任せる。元は伊豆の豪族の次男坊。上皇様が俺の名を…清盛、義経、頼朝と並んだ。おもしろき人生」←ぎゃーなんじゃなんじゃなんじゃそれ。ナルナルナルナルナルシストだわね。いやだのぉ。

政子の命で大江が演説の下書き「鎌倉が危ない」と訴える。

カリスマ 北条政子

そして御家人たちを集めて政子が戦GO GO演説。

その内容…
「義時が上皇に首を差し出し、鎌倉のために犠牲になろうとしてる。それでいいのか?執権を憎む者が多いことはわかってるけど、でもこの人は生真面目。鎌倉を守るため一度も私欲に走ったことはない。選ぶ道は二つ。上皇に従い未来永劫、西の言いなりになるか。戦って坂東武者の世をつくるか。ならば答えは決まっている。すみやかに上皇様を惑わす奸賊どもを討ち果たし、三代にわたる源氏の遺跡(ゆいせき)を守り抜くのです。頼朝様の恩にいまこそ応えるのです。向こうはあなたたちが戦を避けるために、執権の首を差し出すと思ってる。馬鹿にするな。そんな卑怯者はこの鎌倉にひとりもいない! そのことを上皇様に教えてやりましょう!」←太字が記録に残る内容だそうです。

そして御家人たちは一致団結し、北条家は皆涙涙涙。
決戦です。
 

のえは政村を北条家の後継者にしたがっているが、義時は無視。