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2021年12月22日水曜日

ずいぶん乱暴だなぁ…安子編 完『カムカムエブリバディ』第8週 ~38話



安子ちゃん編が終わってしまった。
すいぶん乱暴な展開になってましたぞ。驚き。

最後は色々と問題の多い展開でしたが、ガミガミと怒る気にならないのは、このドラマの最初の頃…初期第3週までの安子ちゃんと稔君の純愛が素晴らしかったから。あの頃はよかった。

あれから5週…時代で言えば1945年~1951年ぐらい…6年間ぐらい経ったのか。ずいぶん様子が変わりました。大変なことになった。そして今週の安子編最後は怒涛の大どんでん返し。最後の37話から38話は、まぁ~びっくりしたわ。

なんだかドミノ倒しのようだった。この回は何度か思わず「ちがうやろ!」とテレビに向かって大声が出た。


★ネタバレ注意

流れ
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 安子に求婚
安子 困る
サンタと安子 橘を立て直そうと話す
 楽しそうな安子とロバートを目撃
安子 その場で妙な取り繕い、言い訳をする
 飲んで荒れる
  酔って帰宅。
  雪衣と一晩 ☚やめろおぉぉ
サンタ 朝 それを目撃
    信用金庫に行くと雉真家を出る
安子 るいに雉真家を出ると告げる 
   るいは雉真に残るようにと言う
   「でも会いに来るわ お弁当も作るし」
サンタ 行方をくらます ☚ばかやろぉ
    大阪に行ったらしい
安子 サンタを捜しに大阪へ 
   ロバートに相談 ☚またロバートか
   過労で倒れる ロバートに助けられる ☚なぜ都合よく
   「ただ当たり前の暮らしがしてえだけじゃのに」☚だったら勇君と結婚しろ
ロバート 安子に求婚 ☚だめ怒 ちがうそれ
安子 断る
   「るいが私の幸せ。るいを置いては行けない」
るい 安子を追って大阪へ
   安子とロバートのハグを目撃 帰宅
安子 帰宅
るい 「I hate you, mom.」
安子 ふらふら雨の中
ロバート またやってくる ☚都合よく神出鬼没
安子 「私をアメリカに連れて行って」☚ちがうやろそれは怒

…んで、雪衣さんはどうしたの?誰の子
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ずいぶん乱暴な展開。

安子ちゃんはさぁ、るいちゃんが大切なら、どうして勇君と一緒にならないの? 彼はそんなにイヤ? どう考えても安子ちゃんは勇君と一緒になるのが一番自然なのですよね。なによりも勇君は今までもず~っと安子ちゃんの理解者ですごく親切だったのですよ。昔安子ちゃんが大阪に行った時も、勇君がお金を渡して家を出るように応援してくれた。勇君はいつもいい人だった。すごくいい人。

安子ちゃん そろそろ勇君の優しさに気付いてもよかったのでは。

勇君と結婚すれば、安子ちゃんはるいちゃんと堂々と一緒にいられる。義父の千吉さんもいい人で、彼女の橘家への未練も許してくれている。そして雉真さんちは大金持ちなのですよね笑。るいちゃんの教育とかこれからのことも安心だし、それに安子ちゃん本人の生活だって安定している。今後もなにも心配はいらない。おまけに、夫になる勇君は安子ちゃんにぞっこん。初恋の安子ちゃんと結婚できたら彼も幸せ。きっと安子ちゃんを大切にしてくれる。彼は安子ちゃんの稔君への想いも理解してくれている。これ以上いい結婚相手はいないと思う。最初は違和感があっても時間をかけたらきっと幸せになれる。女は愛されて結婚したほうがいい。

安子の優先順位の一番はるいちゃん。

そのるいちゃんの幸せを考えても、勇君との結婚は理にかなってる。

安子ちゃんがなぜ勇君を拒むのかがよくわからない。そんなに嫌い?なぜ?生理的にイヤなのかな。おかしいですね。だって勇君も十分かっこいいもんね。


そこに突然求婚するアメリカ人。それも変だ。ロバート君とは今までふわふわとした友人関係だけですよね。特に愛を温めるような関係でもなかったような。それなのに突然ロバート君が「結婚してクダサイ」と言う。おかしい。

で、安子ちゃんもさすがにYESとは言わない。「るいと離れられない。るいが私の幸せ」と言って断る。それなのにるいちゃんに「I HATE YOU.」と言われて、都合よくやってきたロバートに泣きつき「私をアメリカに連れて行って」と言う。
なんじゃそら
なんじゃそら
なんじゃそら
なんじゃそら!

おかしいやろ。おかしいっすよそれ。
やすこちゃん、稔君も泣くぞ。なんでアメリカンなの????


ちょっ、ちょっとちょっとちょっと待って。アメリカンはやめた方がいいって。悪いことは言わない。やめたほうがいい。外国に行く事をそんなに簡単に決めてはいけません。それに今の時代ならともかく、安子ちゃんの時代は1951年だ。戦争からまだ数年しか経っていない。苦労しますよ。大変なことだ。本当にやめたほうがいい。

う~ん…唸るね。これは安子ちゃんを擁護できない。結局るいちゃんを捨ててるように見えるのですよ。まずいだろそれは。

ほんっとに…アメリカ人なんてやめたほうがいい。1951年にアメリカの白人なんか最悪だ。ロバートさんはきっといい人。でも彼の家族や親戚や友人や、彼の住む街の人々…会う人会う人皆がいい人だとは限らない。皆に「敵国の女がやってきた」と思われてもおかしくない。

勇君と結婚して雉真家の嫁になる苦労と、ロバートさんと結婚してアメリカに住む苦労を比べたら、天国と地獄みたいに違うと思う。アメリカに行ったら、まずるいちゃんと離れ離れ。それに当時は一旦アメリカに行ったら簡単には帰ってこれない。るいちゃんに二度と会えないかもしれない。そして今後、肝心のロバートさんとも継続して上手くいくかどうかはわからない(どんな結婚も必ずしも上手くいくとは限らない)。それにロバートさんにもし何かあったら助けてくれる人もいないかも。ロバートさんの帰るアメリカの地が都会だったらともかく、もしトウモロコシ畑に囲まれたド田舎の町だったらどうする?周りがいじわるな白人ばかりだったら?。アメリカって2021年になっても未だに #StopAsianHate なんて運動が起こるような国よ。1951年に日本人の嫁入りなんて大変すぎる。

そもそも安子ちゃん、ロバートさんのために全てを捨ててでも…どんなに苦労をしても彼と一緒になりたいほどロバートさんを好きじゃないですよね。今までの二人にそんな強い愛は育っていないはず。

な~んか…ものすごく心配。尋常じゃない。
安子ちゃん、昔はあんなにしあわせそうな女の子だったのに泣。
もうなんだか悲劇だとしか思えないのだこの話。どうすんのよ。


というわけで、ドラマの展開に怒るというよりも、安子ちゃんがものすごく心配になってしまった。それにしてもロバートもイイカゲンな奴だ怒。そんな…ろくに知りもしない元敵国の女性に安易に求婚なんかするなよ。イノセントな日本の女性を惑わすな。私はロバートの方に頭にきてる。

…と溜息をつく。
海外嫁入りを甘く見ないほうがいい。
白人と結婚したからすんなりと幸せになるとは思わないほうがいい。
ほんと。そういうドラマも苦手だわ。


それはともかく岡山編(安子編)は良かった。

さすがに最後はぐだぐだだったと思うけれど笑、全体にはすごくいいドラマでした。登場人物がみないい人(サンタは酷すぎだけど)。特に初期の頃の、戦前の昭和のいい雰囲気がすごくよかったから、あれから色んなものが壊れていったのがとても悲しい。もし安子ちゃんが勇君と結婚して雉真にいてくれたら、もう少しあのいい昭和の雰囲気が続きそうだったのにね。

俳優さん達もみんな素晴らしかったです。特に主演の上白石萌音さん。本当に素晴らしい女優さん。最初の頃の15歳くらいの女の子はかわいかったし、戦後はお母さんの顔になってた。すごい女優さんだと思います。大きな拍手。おつかれさまでした。