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2021年1月22日金曜日

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第39回「本願寺を叩け」1月3日放送



煕子さんありがとう。


★あらすじ
1575年 信長(染谷将太)、朝廷より武士として最高の権大納言右大将の冠位を授けられる。一方武田は美濃に攻め込もうとしていた。京を離れ美濃に戻った信長に三条西実澄(石橋蓮司)が小言を言えば、京は息子の信忠に任せるという。近江には安土城建設開始。また畿内では本願寺に苦戦中。光秀(長谷川博己)負傷…病に伏せる。後日、信長は九鬼水軍を使い本願寺をサポートする毛利からの物資サプライを止めると思いつく。そして大和は筒井順慶(駿河太郎)に任せると言う。光秀は順慶と敵対する松永(吉田剛太郎)を心配する。信長は忙しく三河の家康(風間俊介)のことを構う暇が無い。1576年11月 光秀の妻・煕子(木村文乃)死去。



煕子さんが亡くなってしまった。どうやらこの説(光秀が重病となった際の看病疲れが元で病死)が史実らしいです。彼女は本能寺を知らずに亡くなっていたのですね。私は1996年の『秀吉』を見て家臣に采配を振るっていた彼女が史実だと思っていた。あの煕子さんのサロメ風最後は印象的だった。 


いつも笑顔

さて煕子さん。おつかれさまでした。今回のお百度参りのシーンではちょっと涙。この煕子さんのシーンだけなぜか土曜時代劇とか水曜時代劇という雰囲気でしたが、それがいい。煕子さんは昭和の女なのですよ。だからいいの。

それにしてもこの煕子さんは、愛妻家と言われる光秀の妻でありながらあまり描かれてきませんでしたね。それがず~っと気になってた。なぜ?

彼女は今で言うところの専業主婦。それも典型的な昭和の専業主婦です。一言も文句を言わず、いつも笑顔で、常に夫を支え、子供達には優しいお母さん。40年前なら「理想の嫁、理想のお嫁さん」と言われるキャラ。そんな彼女がこのドラマであまり描かれなかった理由は?


時代でしょうか。今の時代は昭和的な専業主婦は流行らないのかも知れませんね。今の時代は「女性が輝く時代」なのだそうだ。だから主人公の光秀の奥さんよりももっと活発で強い女性達が多く描かれる。

事業主駒ちゃん(独身、冒険的、自由、あちこちで様々な男達にモテ続け、歴史の大物達に可愛がられ、将軍の愛人になり、その人脈で大物を政治的に結びつけ、また薬屋の商売を起こせば女ビジネスオーナーとして大成功。商売繁盛。その富で歴史の大物を経済的にも援助)や、男勝りのお嬢様帰蝶さん(武家に生まれ育ち、将来有望な武家に嫁ぎ、夫を裏から司令塔として操る陰の女ボス)、芸能プロダクション経営伊呂波太夫(町で生まれたが運よく貴族に拾われ、公家と兄妹のように育ち、そのアッパークラスな生活が窮屈になれば家を飛び出して芸能人になる。女座長として劇団を率い諸国を自由に行き来し、あちこちの大名と懇意にもなったりもするが誰も彼女の自由を奪うことはできぬ)…などなどの超現代的、おそらく今の女性達にも受け入れられやすい女キャラたちの方が丁寧に描かれる。

彼女達の活躍は素晴らしいし、それはそれでいいのだけれど、私は煕子さんにももっとスポットライトを当ててほしかった。なぜなら女の幸せはそれぞれで、いろんな女性の生き方があってもいいと思うから。

煕子さんは自分で事業を起こしたりする人ではない。夫がいてこその妻であり、子供がいてこその母親、嫁ぎ先の家があるから嫁。彼女のアイデンティティは、彼女以外の誰かが形作るもの。じゃあそんな煕子さんの一生は不幸だったのか?私はそうは思わない。彼女はきっと幸せだった。誰かを愛し支えて生きる…そんな生き方が性に合う女性もいる。

(仕事ばかりであまり家庭を振り返らない)夫をいつも笑顔で支え、夫もそんな彼女を信頼していて、沢山の子供達に囲まれて彼女は十分幸せだったと思う。そんなことを煕子さんが出てくるたびに、木村文乃さんの笑顔を見ながら考えた。戦や政治の話の多いドラマで、彼女は私にとっても癒しだった。

この回は彼女の思い出を振り返っていたけれど、もう少しバランスよく彼女の過去…越前時代の苦労(髪を売った話など…㊟光秀とベタベタする必要はないけれど)…を描いていれば、36回の坂本城のシーンももっと感動的だったろうと思う。ちょっとドラマとしてもったいなかったかも。

煕子さんおつかれさまでした。彼女のシーンはいつも癒し。笑顔がかわいい。きっと忘れない


さて…その他…

長篠の合戦を完全スルー!
これは…騎馬軍団の撮影が難しかったからかな?それにしてもこういう戦の映像は、例えば「歴史秘話ヒストリア」や「過去の大河」あたりから使いまわしはできないものだろうか?どうせ数秒の戦のシーンだけなら、全部新しく撮影する必要もないだろう。

家康は忘れられる ?
家康は武田の動きを気にしながら「織田様は忙しいのだろう」などと言ってます。ちょうど嫡男信康徳姫(信長の娘)の間に登久姫が生まれたそうで、調べると1976年3月。築山殿が嫁いびりをする姑っぽいですが…築山殿が出るということは…あの悲劇を描くのか?それにしてもあの信長とこの家康がお爺ちゃんとは…この時点で信長41歳。家康33歳。また有能な菊丸(岡村隆史)がよく働いてます。

信長と本願寺との戦い
5年以上続いている戦。苦戦中。信長は本願寺への物資が毛利から来ている事を知り、九鬼水軍を使って物資のサプライを止める作戦を思いつく。

信長安土城建設中
タマちゃんに安土城を見せてやると言ってましたがタマちゃん側室にされそうだったぞ笑。その二人の様子を見る光秀の機嫌が悪い。

大和は筒井順慶へ
信長の独断ですが、光秀が松永久秀を心配する。

信長が手の付けられないほどのわがままになってきた?