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2020年1月20日月曜日

映画『Under The Eiffel Tower』(2018):私はワインよりバーボンの方が好きだ






 
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Under The Eiffel Tower2018年)/米/カラー
87分/監督:Archie Borders
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Netflixで鑑賞。
 
全ての映画にチャンスを…とは言っても…この映画は…なかなか…どうしようかのぅ。でもとりあえず見てよかったと思った。妙な映画です。

この映画は批評家から大変評判が悪い。Rotten Tomatoesでは41100点。ムービー・データベースで510点。結構ひどいぞ。キビシー

しかし…そういう駄作映画を気楽に見ようか…という土曜の夜もあるじゃないですか。シリアスな名画を見るのには気持ちも時間も足りない。ホラーは無理。2時間の時代物アクションも疲れる。どうしようか…。90分ぐらいでサラッと見れて後腐れなし。批評家がよく思わないのならこちらもあまり気負うことのない映画。そういう映画を見たい夜もある。


というわけで見たお気楽映画。これはさぁ…中年女性用Chick Flicksならぬ…中年オヤジ用のLad Flicksと言うものか。

 中年女性用Chick Flicks。例えば…恋に破れ、仕事を失い、離婚をし…などなど…人生がうまくいってない中年アメリカ女性が、南欧やイタリアに旅したり住んだりして元気になって帰ってくるような映画。
 
女性がロマンティックなヨーロッパに行って元気になる映画なんてたくさんありますよね。キャサリン・ヘプバーンの『旅情/Summertime』とか。ダイアン・レインの『トスカーナの休日/Under the Tuscan Sun』とか、私はあまり見てないかな…でも結構そういう映画は多い。
 
この映画はそのオヤジ版。だから変なのよ。なぜだろう。

なんだかものすご~くばかばかしいのだ。あほうやねぇ。これはさぁ…アメリカのケンタッキー州出身の監督さんが、おフランスへの憧れを男目線で描いた映画なのだろうな。

これ…女性と男性の立場を変えて映画を撮っても上手く行かない例のような映画だろうか。どうしてでしょうかね。中年女性がフランスで恋に落ちても何の問題もないのに、中年のオヤジがおなじことをやると滑稽でいけない。なんだかな…笑笑笑笑うひひひひ。そしてその情けなさに泣く。それにあのお洒落で一見洗練されてそうなあの女性も…アメリカの男にとって都合のいいおフランスの女になってるよなぁ。フランスの女性は怒るんじゃないかね。

というわけで、これは高評価はできない。苦笑につぐ苦笑…しかしそれに慣れてくる。


題材はうまくいきそうなんですよ。ルックスのあまりイケてない…しかし(仕事上)お酒の知識とそれ以外の色々な知識もある中年オヤジがおフランスに夢を見る…悪くなさそうなんだけどなぁ。脚本がダメなんですかね。同じテーマでももっとまともな脚本ならいい映画になったかもしれない。どうかなぁ。

主役のMatt Walshはいい。フランス美女のJudith Godrècheもいい。しかしあのフットボール・プレイヤーReid Scottはダメやろう。友人の家族との関係もダメ。特に友人の娘と主人公の関係はダメダメ…あんな妙なオヤジいないですよ。

というわけでNetflixで鑑賞しましたけれど、あまりお勧めはしない。まぁでも私はお気楽に見て楽しめた妙な映画。ジェラルドをやったGary Coleは、昔『リストラ・マン/Office Space』に出ていた嫌味な上司。久しぶりに見た笑。

こういう映画を見るよりも、もっと見なきゃ行けない真面目なドラマが沢山たまっている…。