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2018年11月27日火曜日

LIVE★Todd Rundgren/トッド・ラングレンLIVE!!! An Unpredictable Evening With Todd Rundgren! – 24 November 2018



またまた週末はライブ。今年は10月になるまで(オペラ以外は)一度もライブを見ていなかったのに、年末が近づいたらライブ三昧。なぜこんなに集中するのだ

というわけで今回は天才ポップ職人トッド・ラングレン大先生!やっほーっ。


★くどくどと前口上

トッドさんは大変有名な70年代のロックスターですが私は彼の曲を殆ど知らない。なぜなら彼の曲が売れていた頃、私は小学生だったから。曲と曲名が一致するのは2曲だけCan We Still Be Friends」「I Saw The Light。たぶん聞き覚えがある他の曲を合わせても、知っているものは全部で5曲ぐらいだろうと思う。

しかし彼がいい作曲家だというのはわかる。聴いたことのある曲は全ていい。キャッチー。メロディが綺麗。歌えば声も素敵。メディアでは昔から「天才ポップ職人」と呼ばれているのも理解できる。たぶん私の大好きなタイプの作曲家/ロックスターに違いない…。ポール・マッカートニー、キンクスのレイ・デイヴィスとか調子のいい時のリック・ニールセン、近年ならJellyfishにジェイソン・フォークナー…等等、ロック色のポップな曲が上手い人々。たぶんトッド先生は私の好きな音楽をやる人だわ。そもそも声がすごく好きだし。


彼は昔、一度Cheap TrickのアルバムNext Position Pleaseをプロデュースしたこともあった。そのアルバムは全体に気持ちよくポップで、おまけにトッド先生がチープの皆と共作した一曲Heaven's Fallingは、アルバムの他の曲を抑えて一番キャッチーだったと記憶している。

Cheap Trickとトッド先生といえば、そういえば私はこのお方を一度ステージで見たことがあったのも思い出した。1992511Cheap Trickのライブに、たまたま同時期に来日していたトッド先生が飛び入り参加。中野サンプラザだったと思う。一緒に「Surrender」だかなんだかを歌ったのを見た。大変貴重。

というわけでトッド先生はCheap Trickファンにはなんとなくご縁がある。


(いつものようにくどくどと前置きが長くなったが)…そんなことから彼のアルバムを聴かねばならぬと思い続けて30余年。未だに彼のアルバムは一枚も聴いた事が無い。今回のライブが決まってからも名盤Something/Anything?  ぐらいは聴いておこうと思っていたのに、結局聴かなかったぞ。

というのも今回のライブのお題はAn Unpredictable Evening With Todd Rundgren(予想不可能なトッド・ラングレンとの夕べ)」なのである。Setlist.comに行って予習をしようと思ったら、このライブ、どうやら決まりのセットリストがないらしい…毎日セットリストが違う。なるほど…だから予想不可能なトッドラングレンとの夕べなわけだ。そうか。

というわけで予習をせずにライブを見ることにする。ともかくトッド先生が生で見れればいい。このような大御所を小さい箱で見られるなんて大変ラッキー。ありがたや。旦那Aがケチって安い席のチケットを取ったので、会場の後ろの席からひっそりと拝見しましょう。


★会場

ライブ開始は夜8時。のんびり構えて7時過ぎに会場についた。ドアに向う入場待ちの列が出来ていない。な~んと余裕じゃないか…と思ったらもうドアが開いていた。会場に入るとほぼ満席。うわ~んまた出遅れたぜ。またしくじった馬鹿野郎ワタシ。なんでもっと早く来なかったんだよぉ。とりあえず空いていた後ろのテーブル席が取れた。ステージ遠いな…。

会場を見回すと年齢層が高い。そして白人ばっかりですね。白人オジサンの白髪頭がわらわらと並ぶ。うわ~これは完全白人ベイビーブーマーおっさんおばやんの懐メロライブやぞ。私達夫婦はまだまだ若造。


★ライブ

8時過ぎに客殿が落ちる「ひょ~」会場が沸く。最初から盛り上がってます。バンドメンバーの後からトッド大先生が登場。会場が騒ぐ。

1曲目は

HELLO THERECheap Trickのカバーっ!!!

キターッ!いきなりチープトリックっ!待ってましたっ!

2曲やって、3曲目あたりに大好きなI Saw The Light」。この曲のアレンジがジャズ風でとてもかっこよかった。もう先生、最初から飛ばしてくれるわね。
 
そのあたりで1回目のMC。いきなり大きくブーーーンと鼻をかみ「脳がもれる…」とかなんとか…言ってたかも。席が遠いのでよく聞えなかった。なんだかうだうだお話をなさっていますよ。「local artist like myself…」などと言えば客が笑う。そうなのよ、実はトッドさんはご近所の島暮らし。これはご近所ライブなのだ。
 
 
それからまたいくつかの曲。悲しい哉、海亀は曲名がわからない。しかしいい曲目白押し。時々旦那Aが曲のイントロを聞いて「Really…」などと呟いている。周りのオジサン達は曲のたびに大きく湧く。斜め前のオバチャンが時々立ち上がって声援を送る。とある調子のいい曲では、ファンのグループが踊りながら会場中の通路を練り歩いた。もしかしたらトッド先生のご自宅のご近所さんファンが来ているのかもしれない。コアなファンの方々らしい。ノリがいい。そしてまた続く名曲の数々。そしてワタクシのFavoriteCan We Still Be Friendsに泣く。大好き。この曲が聴ければもう十分満足。
 
そしてまた漫談。トランプ大統領への文句。「僕は全米で一番青い州に住んでいる事を誇りに思うよ」。そういえばMCの途中で日本についてもお話ししていた。ちょっと静かになった場面で「…この静かさは日本を思い出すね。日本のお客さんはね、僕がどんなに酷いアホなことを言っても一言も聞き逃さないようにしっかりと聞いてくれるんだよ」それが日本の客を褒めているのか馬鹿にしているのかはわからなかったけれど、たしかにここのお客はよく演者に話しかける。もうステージ上の演者と観客がお友達みたい。まさに小さいライブハウスのノリ。
 
そのノリがとても楽しい。うだうだうだと客席と会話をしながらまったりとライブは進む。トッドさんも大変リラックスしていて、まるで彼の自宅に呼ばれて内輪のミニライブを見ているようなノリ。これは大変貴重。
 
 
バンドはキーボード、ドラム、ベース。ステージの真ん中前方で、トッド先生は椅子に座ったままギターを弾きながら歌を歌う。音の大きさも丁度いい。耳に心地よい音楽。セットリストはおおまかな流れはあるのだろうけれど、どうやらトッドさんがその場その場で思いついて決めているような様子。MCが一段落すると、トッドさんがバンドに振り向いて話しかけ、それで曲が始まる。おそらくその場で次の曲を決めている。
 
このツアー用にあらかじめ準備していた曲のグループの中から、その場の思いつきで選んで次の曲を決めているらしい。私の知らない曲ばかりなので詳しいセットリストはわからないが、ソロの曲とNazzUtopiaからの曲、それに他のバンドのカバー曲をランダムに演奏。どの曲もとても心地よい。カバー曲はマニアックな選曲なのだろう。誰の曲なのかほとんどわからない。
 
 
しかしこういうライブは理想ですね。小さな箱。心地よい音量。ノリのいい大人の観客。白髪のベイビーブーマーの方々が、彼らの若い頃…1970年初期からのロックスターにまったりと声援を送る。皆顔馴染みのように打ち解けて、ステージ上も客席もほぼ同じレベルで会話をしながらほのぼのとライブは進む。トッドさんは面白いおじさん。エッジの効いた冗談は反抗期の若者がそのままジジイになったよう…不良爺の漫談に笑う。そして漫談の後、ギターを鳴らして曲が始まれば、懐かしい昔の優しいロックの響き。巧みな技。上手い演奏。楽々と親しみのあるポップソングが気持ちよく鳴る。ああなんと楽しいライブだろう。これはいい。これは理想だ。
 
結局まわりのオジサン達が立ち上がったので、私達2人も立ち上がる。場所を移動してステージがよく見える場所でふらふらと身体を揺らす。アンコール3曲を含め最後の5曲ほどは立ってステージを見た。楽しいな。
 
ライブの最後は会場全員が立ち上がって拍手。結構な数の曲を演った楽しいライブだった。時計を見たら1010分ぐらいだったろうか。ほぼ2時間のライブ。結構長いライブだったのね。20曲ぐらいやったんだろうか。なんと素晴らしい。
 
 
のライブはまた見たい。このお方のライブは本当に楽しい。Unpredictable のお題どおり他のバンドのカバー曲が多かったのもよかったのかもしれない。The MiraclesLove Machine最高だもの。またこういうライブをやってくれないかな。

そうなのよね。ご近所なんだから1年に1回ぐらい毎年同じようなまったりライブをやって欲しい。オリジナルばかりのライブもいいけれど「Unpredictable 」でカバーソングてんこ盛りも楽しい。トッド先生またライブやって下さい。おねがいします。今度はもっといい席で拝見したい。ラブラブ。
そうだ、これからアルバムを聴こう。
 
帰ってきてからわかった曲名だけを羅列しておく(順不同)いまのところSetlist com.には24日のセットリストが出ていない

★間違いなく演った曲--------------------------------
Cheap Trick – Hello There
Nazz - Open My Eyes
Tod Rungren - I Saw The Light
Tod Rungren - I Don't Want to Tie You Down
Tod Rungren - Can We Still Be Friends
Utopia – Secret Society
Utopia – Love in Action
Strawberry Alarm Clock - Incense and Peppermints
Red Rider - Lunatic Fringe
Weezer - Hash Pipe
Melanie - Brand New Key
The Proclaimers - I'm Gonna Be (500 Miles) 
The Call - The Walls Came Down
The Miracles - Love Machine
The Cars - Let the Good Times Roll
★たぶん演った曲--------------------
Tod Rungren - Love of the Common Man
Tod Rungren - Let's Do This
★演ったかかもしれないけどわからない曲-------------------
Utopia - There Goes My Inspiration
Utopia - Lysistrata
The Impressions – I’m So Proud
The Miracles - Ooo Baby Baby
Tod Rungren - A Dream Goes On Forever
Tod Rungren - Lucky Guy
Tod Rungren - Hello It's Me
Tod Rungren - Cliché
Tod Rungren - Black and White
Tod Rungren - Pissin
Tod Rungren - It Wouldn't Have Made Any Difference
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