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2018年4月5日木曜日

英国人気質とは?『The Daily Mirror/デイリー・ミラー』紙の記事



先日A. A. Gill氏のことを書いてから、あらためて英国の事が気になったのでネット上をつついてみた。面白い記事が出てきた。

英国『The Daily Mirror/デイリーミラー』紙による記事

As the 40 most British traits are revealed, how many of them do you recognise in yourself?

40の最も英国人らしい特徴が明らかにされました、いくつ心当たりがありますか?)

元記事はこちら
https://www.mirror.co.uk/news/weird-news/40-most-british-traits-revealed-7121978


記事は2016年の1月のもの。紅茶で有名な会社「Tetley」が行った調査…2000人の英国人から集めたデータを元に出来たリストだそうだ。これが面白い。これ、これですよ。この記事は2年前のものなのだけれど、英国に10年以上前に住んだ私にもこれは納得できる。そうそう英国人はこういう感じ。あの国の人々は10年以上が過ぎてもあまり変わっていないようだ。

面白いのでともかく記事を訳してみた。自分用のメモとしてここに記す。


40 MOST COMMON BRITISH TRAITS
40の最も英国人らしい特徴)
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1.Wearing summer clothing at the first sight of sun
(その年の)最初のお日様を見て夏服を着始める
2.Apologising automatically
考えもせずにごめんなさいを言う
3.Ability to talk at length about the weather
天気のことなら延々と喋れる技を持つ
4.Making a cup of tea in response to a crisis
危機に接するとまず紅茶をいれる
5.Finding queue-jumping the ultimate crime
行列の途中に割り込むのは極悪犯罪である
6.Forming a queue for pretty much anything
何事にも行列を作る
7.The typically British ‘stiff upper lip’
とても英国的な「動かさない上唇」(感情を表に出さない)
8.Grumbling throughout a meal, but not telling staff so as not to cause a fuss
(レストランでは)ぶつぶつ文句を言い続けるが、問題を起こしたくないのでウェイターに直接苦情を言うことはない
9.Making sarcastic/dry jokes
皮肉でドライな冗談を言う
10.Having a beer at the airport even though it’s before 8am
8時前にもかかわらず空港ではビールを飲む
11.Giggling at innuendos
(たぶん少しHな)風刺や当てこすりににやにやする
12.Making a cup of tea when you have no time to drink it
飲む時間もないのにとりあえず紅茶をいれる
13.Getting sunburnt on the first warm day of the year
その年の最初の暖かい日にひりひりするほど日焼けしようとする
14.Finding the American forwardness ‘a bit much’
アメリカ人の押しの強さを「ちょっとうんざり」だと思う
15.Avoiding eye contact on the tube
地下鉄の中では人と目を合わせない
16.Binge drinking at the weekends
週末に飲んだくれる
17.Insisting the other person goes through the door first
ドアでは人を先に通そうとする(お先にどうぞと言う)
18.Searching for a fry-up when on holiday abroad
休暇中に外国旅行をしていても英国式朝食(Full English Breakfast)を欲して探しまわる
19.Mistaking brightness for warmth
明るさを暖かさと勘違いする
20.Finding nothing better than a bacon sandwich
ベーコンサンドイッチ以上に美味いものはないと思う
21.Not asking for help so as not to ‘put anyone out’
人に迷惑をかけないように、人に助けを求めない
22.Insisting the barbecue will still go on despite rain
雨が降ってもバーベキューを決行しようとする
23.Bringing out fancy biscuits on a plate for visitors
お客さんにはお皿にのせたちょっといいクッキーを出してくる
24.Feeling extremely patriotic during sports events
スポーツの試合ではこれ以上ないほど愛国的だと感じる
25.Indulging in a pint and a packet of crisps
ビールとポテトチップをこよなく愛す
26.Reading newspapers in the morning
朝に新聞を読む
27.Feeling at home to the tune of EastEnders or Coronation Street
(長期連続TVドラマの)『イーストエンダーズ』と『コロネーション・ストリート』のテーマ曲を聴くとほっとする
28.Wearing extra layers rather than putting the heating on
(寒い時に)部屋のヒーターをつけるより厚着をしようとする
29.Feeling appreciative that the person in front put the ‘next customer’ barrier on the conveyor belt
(スーパーのレジの)ベルトコンベアーで「次のお客様」仕切り棒を置いてくれる前の人に感謝する
30.Doing anything possible for a light tan
ほんの少しの日焼けのために出来る限りの全てのことをやる
31.Owning a picnic hamper but only ever using it once a year
ピクニック用のバスケットを持っているが1年に1度しか使わない
32.Starting a controversial statement with ‘I’m not being funny, but...’
問題発言をする前に「変な事を言うつもりはないんですけどね」と前置きする
33.Being vague about your plans rather than decline an invitation
「招待」を断るよりも、自分のプランをうやむやにする
34.Thanking someone when you’ve done them a favour
人に親切にして同じ相手に感謝する
35.Not correcting someone when they pronounce your name wrong
名前を間違って発音されてもそれを正さない
36.Loving your cat/dog more than your child
猫と犬を自分の子供よりも可愛いがる
37.Searching your pockets when asked for spare change
(街で物乞いに)小銭を所望されてポケットの中を探る
38.Feeling extreme excitement over a Sunday roast dinner
「日曜のローストディナー」に大変わくわくする
39.Having mixed feelings towards the ill colleague who is still coming to work
病気なのに出勤してきた同僚に複雑な感情を抱く
40.Being skilled in writing a letter of complaint
苦情の手紙を書くのが上手い
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読み進むうちに何度もニヤニヤし、いくつかの項目では爆笑。そうですこれです!これが私がこのブログに何度か書いた「常識的」な英国人の姿…かなり当てはまっていると思う。個人的に最も印象的な英国人のイメージは「普段は親切で礼儀正しくどちらかといえば不器用でたぶん小心者なのに、サッカーの試合では別人に変身するオヤジ」かな。

上記のような人々は実際にいました…こういう習慣も目撃しました。
お呼ばれした雨の日のバーベキューパーティー(軒下で肉を焼いていた)。晴れの日に公園ですぐ上半身裸になる若者達。お皿の上に綺麗に並べられたクッキー。どの人も皆とりあえず紅茶をいれる。何時でもどこでも誰とでもとりあえず天気の話しをする。イタリアンレストランに行ってステーキしか頼まない知り合いのおじさん。日曜日ごとに(家族で)ローストした肉を食べたがり外国人の奥さんをうんざりさせる知り合いの旦那さん。神妙な顔で冗談ばかり言うハロッズの寝具売り場の店員のおじさん。地元チームのサッカーの試合で別人のように我を忘れて吼える隣人の弁護士のおじさん…おっとおじさんの逸話のほうが多いな。彼等はとても優しい紳士的な方々なんだけれど、なんだかとても不器用に見えるんですよ。好感度高いです。私は英国の普通のおじさん達を憎めない。

しかしこのような「遠慮がちの不器用な英国人気質」というのは、日本人もそれほど変わらないような気がするのだが…どうだろう? 和を乱すことを嫌う日本人には馴染み易いのではないだろうか。英国に住んでいた頃は私も事あるごとに「お天気の話」をし「Sorry」を繰り返してすっかり英国式に馴染んでいた。今もカンバーランド・ソーセージが恋しい。

記事の下にあるもう一つのリストもここに置いておこう


TOP 20 BRITISH ICONS
(英国の象徴トップ20
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1.Traditional Roast Dinner
伝統的ローストディナー
2.Fish and chips
フィッシュ&チップス
3.BBC (British Broadcasting Corporation)
英国放送協会
4.Union Jack
ユニオンジャック、国旗
5.Wimbledon
ウィンブルドン
6.A British cup of tea
英国式紅茶
7.The London Underground
ロンドンの地下鉄
8.The Royal Family
王室
9.Only Fools and Horses
BBCのドラマ『オンリー・フールズ・アンド・ホーセズ』(オリジナルは19811991年放送)
10.The Beatles
ビートルズ
11.NHS (National Health Service)
国民保健サービス
12.The City of London
ロンドン市
13.Buckingham Palace
バッキンガム宮殿
14.Red buses
ロンドンの赤いバス
15.Winston Churchill
ウィンストン・チャーチル
16.Queen
女王様
17.Queuing
列に並ぶこと
18.Cream tea
紅茶とスコーンにクロテッドクリームとジャム添え(アフタヌーンティの一種)
19.James Bond
ジェームス・ボンド
20.Stonehenge
ストーンヘンジ
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英国はこういうアンケートをとって、このように大変わかり易いリストが出来るのが面白いと思う。現在私の住むアメリカという国では、まずこういうリストは作れないだろうと思う。アメリカはとてつもなく広い国で、東西南北…それぞれ住む土地によって人々の気質も習慣も常識もあまりにも違うからだ。例えば東北のメイン州の人々と、南西のニューメキシコ州の人々は別の国といってもいいほど習慣も気質も違うのではないだろうか(よくは知らないが)。アメリカは「アメリカ人だから」ということを簡単には言えない特殊な国だと思う。
 
私は今住む土地を心から愛しているけれど、英国のことはやはり忘れられない。あの国に住んでいた時には色々と辛いこともあったと思うのだけれど、あまりよく覚えていない。思い出は綺麗な色に変わったのかもしれぬ。