忙しい時期には録画していたドラマもつい流し見してしまって、感想も書かずにそのままになってしまうことがあるのだけど、いいと思ったドラマは出来るだけ書き留めておきたい。これも録画していたものを昨日見終わった。日本では10月16日から12月18日の間放送。
このドラマは名作です。本当にすごいドラマ。
こんなにストレートにいい話も珍しいかもしれない。これほどいい作品は、感想を書くのにもうまく言葉が出てこない。最初から最後までポジティブなメッセージが全くぶれない。本当にいいドラマ。毎回感動。
脚本も素晴らしいです。以前NHKの大河ドラマ『八重の桜』を書かれた山本むつみさんだそうです。原作からの言葉なのか脚本家の方の創作なのか、言葉の一つ一つが心に染みます。脚本の中に書かれた言葉に何度も泣きました。
そして最後に流れるmiwaさんの歌もよかった。
産科医療のことを全く知らないので、これがリアルなのかどうかはわからないのだけれど、毎回すごい話なんですよね。「元気に無事に赤ちゃんが生まれてくることは奇跡の連続である…」
全編10話だけだったとは思えないほど沢山のストーリーがありました。出産をめぐる様々な状況も初めて知って驚きました。命を救おうと最善をつくすお医者さん方、そしてお母さんと赤ちゃんを、毎回応援し一緒に泣きました。
このドラマには大勢の小さな赤ちゃんが出演されてましたね。それも本当に驚きました。
ドラマ全編で心に残ったのは役者さん方の表情。全ての役者さんが本当にいい表情、皆柔らかな優しいお顔をなさっている。こんなにいい表情の役者さんばかりのドラマは初めてかもしれません。
不思議だなと思ったのは、このドラマでお母さん方を演じているのは、まだ子供のいない女優さんが多かったんじゃないかと思うんだけど、若い女優さんでも赤ちゃんと一緒にいると皆お母さんの表情になっているんですね。若い俳優さんもそう。皆本当に優しいお顔をされてる。
…若い両親が保育器に入っている赤ちゃんに指を差し出すと、赤ちゃんが小さな手で握り返す。それを見て「がんばれよ、父ちゃんがついてるぞ」と泣く若いパパ。ティーンで妊娠し、その日のうちにもらわれていく生んだばかりの赤ちゃんに頬を寄せて泣く女の子。
赤ちゃんと一緒に演技をしてひきだされたものなのか、役者さん達の涙が本当の涙に見えてしまう。皆さん全員そうなんですよ。不思議なくらい演技が自然で皆いい表情。
きっと赤ちゃんがもたらす魔法なんですね。(赤ちゃんとの共演で)役者さん達の赤ちゃん達に対する優しい思いが、自然に表情にも出ていたんだろうと思います。現場にいい空気が流れていたのが想像できます。魔法ですね。本当にすごいな…。
お医者さん方をされた役者さんたちも本当に素敵でした。苦しむお母さんに話しかける先生方の優しい声、赤ちゃんに「がんばれがんばれ」と呼びかける女医さん、頼りになる救急救命医師、お母さんを励ます助産師さんの力強い声。…あの先生方に会ってみたい。
大きな拍手。沢山の赤ちゃんと、全ての役者さんの方々…とくに鴻鳥先生の綾野剛さん、そして大勢のスタッフの方々に大きな拍手。心が温かくなりました。いいドラマをありがとうございます。
最後にドラマの最後の鴻鳥先生のお言葉を。これだけで泣ける。
誰もが両親から
大切ないのちのバトンを受け継いで生まれる
僕らは毎日、奇跡のすぐそばで
お母さんと赤ちゃんに寄り添う
コウノトリでありたいと願っている
誕生する全てのいのちに
祝福がありますように
君達が生まれてくるこの世界には
たくさんの愛と笑顔が溢れているよ
生まれてきてくれて
ありがとう