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2015年6月30日火曜日

日本テレビ『Dr. 倫太郎』全8回・感想



面白かったです。あまりリアルな話ではないけれど。

このドラマの面白さは、なによりもいい俳優さん達を見る楽しみ。まーなんといい俳優さんばかりを集めたものか。脇役までいい役者さん。贅沢。高橋一生さんや内田有紀さんの扱いなんてもったいない。高畑淳子さんのダメ母もすごい。あんな役をなさるのは初めて見た。びっくり。ちょっと極端で漫画みたい。余貴美子さんはさすが…優しいお母さん。小日向文世さんの理事長。そうだ松重豊さんも贅沢な脇役。

それにしても蒼井優さんの芸者さんは本当に素晴らしい。彼女は本当にいい女優さん。お若いのにもう大女優の貫禄。上手い上手い。古典的な美人顔じゃないのに芸者さん姿になると艶があって本当に綺麗だ。彼女には独特の華がありますね。着物の襟から出た首が細くて綺麗。夢乃とあきらの変化がすごくてそれが一番の見所でした。

堺雅人さんはやっぱり不思議な俳優さんだと思う。彼は現代の日本女性の理想の男性像なんでしょうか。線が細くて肩幅も狭いしお顔はいつも笑ってる。怒ってても笑い顔。日本の若い女性は彼のような見るからに優しい男性がいいのかな。独特の雰囲気があって何をやっても堺さんに見えてしまう。半沢直樹もこの倫太郎先生も、性格は全く違うのにやっぱり堺さん。たぶん堺さんのカリスマが強いんでしょう。彼にも不思議な華がある。黒目が大きくてちょっと漫画っぽい雰囲気。

…そうなの。このドラマは精神科医なんて非常に深刻な内容を扱っているのに、全体の雰囲気が軽くて漫画っぽくて、これでいいのかなとつい思ってしまった。毎回一人づつ患者さんが治っていくのもいかにも嘘っぽいし、最終回で夢乃さんがあっさり治っちゃうのもリアルじゃないし、そもそも精神科医が「患者さんを愛しましょう」なんてそんなの無理でしょう。医者の身体がいくつあっても足りない。倫太郎先生だって夢乃ちゃんを本気で好きになっちゃって医者を辞めるなんて言い出すし。それでは本末転倒。やっぱり軽いわネ。

しかしドラマとしてあのまま夢乃ちゃんと結婚するのもまずいだろうし、かといってあの別れ方もどうも軽いし、やっぱり真面目な話として掘り下げたドラマではないんでしょう。精神科医を題材にした娯楽ドラマという感じだな。いいのかな。

でも俳優さん達は素晴らしいので十分楽しめました。全体にコメディの雰囲気もあったし軽く楽しめた。個人的には遠藤憲一さんがいい。あの俳優さんは最近いくつかのドラマを見てからとても好き。ガサガサした声もちょっと荒っぽい感じも素敵ね。私は堺さんの優男より遠藤憲一さんがいいわ (*´_`*)