うちの近所は不便なところなので、なかなか有名人が来ない。…なので有名人が来るとファンでもファンでなくてもチケットを買い、事前にセットリストをチェックして予習し、当日になると喜び勇んで出かけて行く。今回も年末ギリギリにこのライブの情報を知りチケットを購入。「こんな大物がこんなところにも来るんだね」などと言いながら参戦…いや鑑賞。
Bennie and the Jets - New Years Eve 2015 - Brooklyn NY - 2014-12-31
去年の年末ニューヨークでの年越しライブ
去年の年末ニューヨークでの年越しライブ
Album: Goodbye Yellow Brick Road (1973)
Released: Mar 24, 2014 ℗ 2014 This Record Company Ltd.
素晴らしかったです。
このお方は英国では誰よりも“国民的”なお方。ロンドンに住んでいた時はメディアでそのお名前を見かけない月はないほどだった。そんな超有名人のライブを、英国に10年もいて1度も見なかったのに、こんなに遠くに移り住んでから見るのも不思議。『Candle in the Wind』の弾き語りの間ダイアナ妃のお葬式を思い出しながら「ロンドンにいたら見れなかったかもしれないなぁ…」などと思い感慨深かった。超余談だがこのお方もロンドンで見たことがある。何故かデパートの寝具売り場で隣に立っていた(笑)まぁそんなことはどうでもいいけど…。
さてライブは2時間半。8時過ぎに始まって終わったのは10時半。ピアノを弾きながら歌って歌って歌って歌い続ける。有名曲ヒット曲満載の全24曲。短いMCは観客一人一人に話しかけるように穏やか。ショーの進め方も演出も、シンプルながら全てが熟練した職人芸。47年もの間プロとしてステージに立ち続ける揺るぎない自信。力強い声。素晴らしい曲の数々。ほとんど休まずに歌い続けるエルトンさんを見て「ああこの人を見れてよかった…」と胸が一杯になった。
いろんなスターがいる。ステージに立つ人は皆プロなんだけれど、年を重ねて勢いが無くなったり、声が以前のように出なくなったスター達も多く見てきた。しかしこのお方は67歳の今でも輝きを失っていない。声はますます力強くエネルギーに溢れ、ピアノもキラキラと華やか。往年の名曲の数々を全く疲れを見せず歌いきる姿を見ながら「この人はプロ中のプロなんだなぁ」と感嘆。超一流とはこういう人の事を言う。ポール・マッカートニー同様、Legendにはそれなりの理由があるのだ。
1曲終わるたびに毎回ピアノから立ち上がって観客を指差し、お辞儀をし、手を振り、上に向けた両手を上下にひらひらさせて客を煽る。時々前に出てきて客からプレゼントを受け取り、ピアノの上に置いてショーを続ける様子もどこか可愛い。シルバーのスパンコールを散りばめたジャケットが人間ミラーボールみたいにキラキラする衣装で、ピアノを弾き歌うエルトンさんは本当にカッコよかった
観客の年齢層は高め。観客の多くは椅子に座ったままライブは穏やかに進む。名曲のイントロが聞こえると歓声が沸きあがる。皆笑顔でリズムを取り、手を膝を叩き、一緒に歌い…最初から最後まで会場には温かく明るい幸せな空気が流れていた。
年を取ってから見る超大物のコンサートもいい。若い頃だったらエルトンさんの曲をこれほどは楽しめなかったかもしれないと思う。超一流…存在そのものがLegend …そんなエルトンさんのショーを見れて本当によかった。
Setlist---------------------------------------------
1. Funeral for a Friend/Love Lies Bleeding
2. Bennie and the Jets
3. Candle in the Wind
4. All the Girls Love Alice
5. Levon
6. Tiny Dancer
7. Believe
8. Daniel
9. Philadelphia Freedom
(Elton John Band song)
10. Goodbye Yellow Brick Road
11. Rocket Man (I Think It's Going to Be a Long, Long Time)
12. Hey Ahab
13. I Guess That's Why They Call It the Blues
14. Mona Lisas and Mad Hatters
(Elton solo)
15. Your Song
16. Burn Down the Mission
17. Sad Songs (Say So Much)
18. Sorry Seems to Be the Hardest Word
19. Don't Let the Sun Go Down on Me
20. The Bitch Is Back
21. I'm Still Standing
22. Your Sister Can't Twist (But She Can Rock 'n Roll)
23. Saturday Night's Alright for Fighting
Encore:
24. Crocodile Rock