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2014年5月29日木曜日

NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」第21回「松寿丸の命」



今週の一番の快挙は岡田さんの、

官兵衛イン土牢の思い切ったなりきり演技演出

でございましょう。イヤー立派立派!よくぞ汚れて下さいました。素晴らしい素晴らしい素晴らしい。
 
何をおいても今年の大河、某有名芸能事務所のアイドルさんが主役…それもあの黒田官兵衛を演じる…ということで、「さて(綺麗どころの)人気アイドルの俳優さんがどこまで真剣に汚れてくれるのか…だってあの官兵衛なのよ…」は、大河ファンの今年前半5ヶ月間の一番の懸念だったと思います。
 
というのもこの大河、初回の小田原で敵の説得に向かう場面の官兵衛は、
 
かなり普通。

髪もふさふさ顔もツルツル。どこかに傷があったかなんて覚えてないくらい普通にアイドル顔。あまりに普通の綺麗な岡田さんなんで、矢も避けちまった…なーんて感じだったので、

はて…あの有名な土牢監禁の場面はどうなるのや…?

というのは皆様の大きな心配だったであろうと思うわけです。
 
岡田さんやって下さったと思います。あれで十分です。素晴らしい。

泥水につかって汚れメイクをしてただ苦悩するばかりでなく、泥水の床にこぼれたお粥をはいつくばって犬食いをするというど根性演技。やったな。岡田さん本気ね。見直したわ。
 
アイドル枠のフィルターがあるため多少甘くみてしまうとはいえ、あそこまでやって下されば満足。よくぞ思い切って下さいました。立派。大きな拍手。事務所的には大丈夫だったんでしょうかね。
 
 
先週も書きましたが、このドラマは役者さん達の熱量が非常に高い。それだけでも毎週楽しみ。今週は柴田恭平さんが凄かったですね。泣けました。素晴らしいです。音楽のバンドと同じで俳優さん達の演技は化学反応。いい演技をしようとそれぞれが競争するぐらいの状態で演じていると、時にとてつもないものが出てきたりする。真剣勝負が見えるとこちらもドキドキします。それが非常に面白い。
 
 
★あらすじ
 
官兵衛は有岡城の土牢に監禁されている。織田軍の有岡城総攻めが敗退する。喜ぶ荒木村重…が、毛利の援軍は来ない。味方を失ってキレたノブ様は、官兵衛が裏切ったと勝手に思い込み、その子・松寿丸の処刑を命じる…が、半兵衛が密かに匿っていた。官兵衛が幽閉されてからもう半年以上が過ぎた。
 
 
●流れと感想
 
・官兵衛は有岡城の土牢へ幽閉されている。
・官兵衛の家臣数名は、官兵衛を救うため有岡城下へ忍び込み町人にまぎれて暮らしている。
・それにしても官兵衛の土牢は大変だ。暗いジメジメ狭い虫もいる…私は1時間ももちません、いや1分ももたないな。
有岡城 織田軍の総攻撃を受ける。その喧騒を官兵衛が聞いている。ブツブツ独り言を言う。
摂津ノブ様の陣 織田軍苦戦の報告。ノブ様は意味も無く机をバシバシ叩いて憂さ晴らし。やっぱり機嫌が悪い。
・なんとあのイヤミな仙千代も有岡城で討ち死。
摂津ノブ様陣 ノブ様がキレて机を蹴っ飛ばし立ち上がる「官兵衛が裏切った!松寿の首を刎ねよ」←ひどいいいがかり。止めた秀吉もあえなく蹴飛ばされる。うわーこのノブ様は極悪やね。いいぞ。もっとやれ。秀吉もいたたまれない顔。理不尽な上司に足蹴にされる中間管理職の苦悩。
・そこへ、病弱だけどドS優等生竹中半兵衛が「それがしがやります」秀吉ガーン…。
有岡城 荒木ちゃん「はっはっはっはっはっはぁ」と大笑い。ノブ様に勝って喜ぶ。よそよそしいだしちゃん。村重急に真顔になって「だし、隠れて官兵衛に会うておるまいな」キターコワイ…。
土牢の中では孤独な官兵衛がまた独り言をブツブツ。
有岡城城下 官兵衛の家臣達がガミガミ論争中。あっ道ちゃんがいる。赤ちゃんはどうしたの?彼女は優秀なスバイです。キレるもこみち太兵衛。おさえる善助。熱い九郎。
長浜城 おねさんを竹中半兵衛が訪ねる。松寿の事を伝えると泣くおね。松寿君はかわいい。
有岡城土牢 村重がやってくる。官兵衛に「松寿丸が殺されたのでわしにつけ」村重さん目がイってます。
姫路 秀吉が松寿丸の件を黒田家に伝えに来た。これ黙ってればいいのに…と思ったけれど、他から噂が伝わるよりは直接言った方がいいということでしょうか。
・この場面の中谷さんがしっくりこない。なにかがおかしい。泣き方も台詞も演技も不自然。気が強すぎるのか、おんなおんなし過ぎているのか、女優さんの自己主張が強すぎる。取り乱す感じもやりすぎ。キャラが合ってないのかな。何かがおかしい。
黒田パパ柴田さんの名演。「秀吉様、それがしの独り言を聞いて下さらぬか…」からの演技で泣いた。魂の演技。本当に素晴らしい。凄いです。
・だからこそこの場面の秀吉のとってつけたような台詞は違和感ありあり。脚本の問題。
有岡城下 家臣達が騒いでます。官兵衛の死のニュースが伝わった。もこみち太兵衛の単細胞キャラはかわいい。皆泣く。
有岡城土牢 だしがやってきて言わなくてもいいことをぺらぺらと喋る。ますます辛くなる官兵衛。この場面は不要。官兵衛には残酷。やっぱり官兵衛壊れる。
安土城 お正月のお祝い。ノブ様の大谷直子ママ登場。うわー迫力。声が怖い。この世代の懐かしい女優さん達がもっと見たい。
有岡城土牢 官兵衛は壊れたまま。
有岡城 村重に毛利からお手紙。援軍は延期だそうだ。あせる村重。…ところで城内に九郎右衛門が忍び込んでます。
有岡城土牢 なぜか牢番が官兵衛に優しい。
美濃菩提山 半兵衛を訪ねるおね。松寿丸は無事でした!生きてます!実は事前に示し合わせてあったもの。黒木おねさんがお母さんの顔。
姫路 黒田パパの元におねさんからお手紙と扇が届く。それで松寿丸の無事を知る。しかし台詞での説明が多い。説明は全く無しでも気付くぐらいのほうがいいのに。しかしそれにしてもこの状況で織田側に付いた黒田パパも凄いです。
有岡城土牢 官兵衛壊れてます。外は雪。髭ボーボー。鼻先を水につけ目を覚ます。岡田さん熱演。
・だしさんが牢に来て看病してます。おい、いいのか。窓に藤の蕾
・こぼれたお粥のシーンで絶句。ほぉすごいねぇ。
・時は流れ…窓の外には藤の花が咲く。もう5月か…?官兵衛君の汚れメイクがすごい。髪の毛もすごいぞ。よくぞ汚れてくれました。大きな拍手。