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2013年12月30日月曜日

Paul McCartney And Wings - Maybe I'm Amazed (1970)



たぶんこの曲が一番好き。




Paul McCartney And Wings - Maybe I'm Amazed (1970) 
 
Album:  McCartney
Released: Apr 17, 1970
℗ 2014 MPL Communications Inc/Ltd under exclusive

license to Universal Music Enterprises, a Division of UMG Recordings, Inc.

Paul McCartney And Wings - Maybe I'm Amazed
 (1976 LIVE)

Album:  Wings over America (Live)
Released: Dec 11, 1976
℗ 2013 MPL Communications Inc/Ltd
under exclusive license to Universal Music Enterprises,
a Division of UMG Recordings, Inc


中学生の頃、同級生がビートルズとポールさんの大ファンで、勝手にテープを作って押し付けてくれた。私も当時洋楽ならなんでも興味があった頃で、有難く受け取って部屋で学校の宿題をしながらよく聴いた。それが『Wings over America (1976)。カセットテープにみっちりライブの音源が入っていて、そのおかげで当時のWingsの曲を知る事が出来た。同じ友人は数あるビートルズのアルバムコレクションの中から、適当に良曲を集めた自作のビートルズ・ベスト・テープも押し付けてくれた。おかげでビートルズの曲にも中学で出会うことが出来た。

そうやってポールさんの曲を聴いていた頃の1980年、ポールさんはWingsを連れて来日公演…のはずが大麻所持で逮捕されてしまう。日本での数日間の拘留中に他のインメイトと打ち解けてビートルズの曲を一緒に歌った…などというまことしやかな噂も流れてきた(笑)。なんだかのんびりした時代だったのかな…。


その後、ポールさんの名前が日本のメディアに出ることはあまりなかったように思うが、1995年に私が英国に移住した後は、あちらのメディアでポールさんの名前をよく見かけた。英国では彼は今でも日常的な国民的大大大スターなんですね。1997年にアルバムをリリースしたときは、ロンドンのCDショップにご本人がサイン会だかなんだかで来たらしく、若い女の子達が路上に座りこんで並んでいたのを見てびっくりした。おじさんでも若い女の子に人気なんだなと驚いた。

彼のインタビューやドキュメンタリーもよくTVで放送されていた。もちろんゴシップもよく聞こえてきた。奥さんリンダさんのベジタリアン料理本も本屋で見かけたし、そのリンダさんが亡くなったのが1998年。その後ヘザーさんとの再婚話でもロンドンのメディアはよく騒いでいた。娘さんのステラさんもファッションデザイナーとして成功してよく雑誌や新聞に出ていたし、ポールさん関連の話は日常的によく聞こえてきていたと思う。

2003年にはロンドンのEarls Court Exhibition Centreでの「Back in the World tour」のコンサートも見に行った。けっこういい席で、ものすごく楽しかった。若いバンドメンバーを引き連れてポールさんは元気一杯。かっこよかった。この時代に生まれて、この正真正銘の天才音楽家・巨人をたった1度だけでも拝めた事は本当に有難い。中学の頃によく聞いた曲を思い出して心が震えるほど感激した。


実は数日前、NHKのあさイチで黒柳徹子さんがポールさんの日本でのコンサートの事を語っていらしたことでこの文を書くことを思いついた。そうそう彼は今年来日したんですね。11月に東京ドームだったそう。本当にお元気だなぁ。 黒柳さんほどのお方が「ポールさんは3時間一切座ることなく歌いっぱなし。残る人が残るべくして残った…」と感嘆していらしたのが印象深い。そんなポールさんは今年71歳。

Wings over America』のライブアルバムは、今年再リリースされたそうだ。また聴きたい。買おうと思う。聴くのは中学・高校の頃以来だ。今でもビートルズやポールさんの曲に親しみがあるのは、あの中学の時の同級生のおかげ。心から彼に感謝している。彼は今頃どうしているだろうか…。


追記:なんとこの曲、邦題があったんですね。たった今知った。「恋することのもどかしさ」と「ハートのささやき」だそうだ…。へー全く知らなかったぞ…へぇー!

 

 

2013年12月28日土曜日

Perfume:MステSuper Live 2013・未来+MoLと「Sweet Refrain」再考+ボール投げ



MステSuper Live 2013、見ました。




これ、生出演だったんだそうです。あ~だからなのか…。この映像の3人、みんなものすごーく余裕の笑顔なんですよ。とても楽しそうに余裕で踊っている。だからとても可愛い。

やっぱりドーム公演が終わってほっとしてるのかも。そりゃそうですよね。やっぱりプレッシャーが無かったわけではないでしょう。無事成功してほんとによかったですね。3人の表情で、今回のドーム公演もすごく上手くいったんだろうな…と想像出来ます。よかったよかった。

ステージのセットも白い衣装も可愛い。いつもの王道Perfumeさん。すごくいい。


しかし、こういう明るいPerfumeを見るとちょっと「Sweet Refrain」のことを書きたくなってしまう。あのシングルが出てからもう1ヶ月経つのでもう冷静に見れると思うんだけど、正直私個人的には、あの「Sweet Refrain」のメイクと衣装はTV出演には向かなかったのかな…という気がしてます。とくにこのMステの若々しくて可愛いPerfumeを見るとあらためてそう思う。

こんな可愛い白衣装のPerfumeに比べると、あの黒衣装の大人Perfumeがいかに可愛くなかったか…あの大人演出がいかに彼女達の魅力を奪っていたか…と思わずにはいられない。大人…というよりもチトババ臭いメイク(スマヌ)に、なんだか時代遅れな衣装、脚も出ていない…衣装も真っ黒…。うわぁーあの可愛いお人形みたいなPerfumeはどこいった…?(追記;いや…黒い衣装はいいんです。デザインが問題)

正直に言いましょう。どうもあの「Sweet Refrain」のTV出演を見てから、ワタクシなんだかテンションが下がってました。あの衣装を着たPerfumeの写真を見ても心が躍らない…。明るい曲調なのになんだか暗いイメージ。うー…やはりPerfumeにはもうちょっと若々しくいて欲しいのかな…。MVでの彫刻みたいな演出は面白いと思ったんだけどな…。

そんなわけで、いちファンとしては、また可愛いPerfumeが戻ってきてとてもうれしい。

やっぱりワタシにとってのPerfume

脚出してなんぼ

という気がする。
 
 
ここ数日、ドーム公演の情報もちらほら出てまして、ワタクシ的には「ぬぉぁああああああキミたちはまだカート移動にボール投げなんて茶番をやっとるのか…」と言いたくなったりもしますが、まあそれもPerfumeさんらしさなんでしょう。現場にいなきゃその楽しさも分からないもんね。そういうのを喜ぶファンが多いのであればそれもまたよし。しかしああいうノリってほんとにウケてるんですかね…よく分からんケド。 女性ファンってああいうの喜ぶのかな?
 
ともかくあとはDVD/Blu-rayを待つ…。



2013年12月25日水曜日

Perfume:ドーム公演無事終了!



ドーム公演無事終了おめでとうございます。大成功だったそうです。
 

 
これはその時の模様…
きゃ~~~可愛いよワンルームディスコ…
 

 
そしてそして…25歳になったゆかちゃんは、
相変わらずチョキをしている…。
 

 
…なので早速じゃんけん大会っ! 

 

 
ゆかさん、のちさんに勝って、
あ~様に負けました
 
 

2013年12月22日日曜日

Perfume:ゆか様25歳



おめでとうございます。
ゆかさんは唇の形がとても綺麗です

師走というものは、皆さん日本でもとても忙しいものでございますが、アメリカの師走というのも大変でございます。ここのところアメリカでは、かのキリスト教徒の祭りの日を前にして、家族を喜ばす為のプレゼント購入戦というものが最後の追い込みに入っております。今週の週末は街に出ても車が駐車できない。とにかく人が多い。どこにこんなに人がいたのだ…というほど混み合っております。非常に忙しい。

というわけで、師走から新年にかけて誕生日のある人というのは、自分の誕生日が他の祝祭日の影に隠れてしまうことが多く、毎年○○のついでにお祝い…などと省略されてしまったり、印象が薄くなってしまったりするものでして…。山羊座の女性が、どこか冷静で冷めていて、現実的な方が多いのもそういうことが理由だったりするのかもしれません。…そういえば、かしゆかさんの誕生日もクリスマスイブの前日でございました。あ…しかし今年は翌日にPerfumeさんの大ライブがあるんで、一緒に盛大なお祝いになるかもしれませんね。

さて、ゆかさんは今年Perfume3人の中で一番印象が変わりました。たぶん3人の中で一番大人っぽい。びっくりするほど成長されました。とてもかっこいい・いい女になった。

そんな彼女は、カメラを向けられるといつもつい両手をチョキにしてしまうらしい。癖かもしれません。そんな彼女とは、ぜひじゃんけん大会をやって遊びたいものです。



2013年12月18日水曜日

総括・『八重の桜: 会津編・京都守護職編』感想



やっぱり書いてしまおう。だってこの大河ドラマ、前半はほんとによかったもの。

8月の半ば、八重ちゃんが兄さまを頼って京都に移り住んでから、どうもワタクシ文句ばかり言っていたような気がいたしますが、いえいえ…この大河ドラマへの愛は、それ以前の「会津編・京都守護職編」で既に決定しておりました。

この大河ドラマ=「会津編・京都守護職編」は素晴らしかったです。ドラマとしても史実の再現としても本当に心を揺さぶられました。

とにかく会津編・京都守護職編が大好きでした。綺麗だった。古風で真面目で清廉潔白、清らかな過去の時代…が美しく再現されていたことが本当に嬉しかった。


皆、姿勢を正して、礼儀正しく、小さな子供までキチンと手をついて挨拶をする。好きな事を一心に学ぶ幼い少女。小さな子供にも正しい道を教え諭す優しく厳しい父親と母親。家を離れ江戸で学び大きな夢を抱く青年。薙刀の稽古着の白さと化粧っ気のない若い女性達の清らかさ。女性同士の友情。学んだ部屋にも一礼して巣立っていく若者。そして若い殿を支える藩士達。ずらっと並んだ家紋の入った黒い背中。目上の人からの書にさえも礼儀をつくすけじめ。そして一途に、ただただ一途に殿に仕える藩士達。

戦が起これば、誇りを守り迷うことなく自害する女性達。まだ幼いながらも国を守る為銃を構える少年達。自ら銃をとって少年達を指揮し城を守る勇敢な若い女性…。

これほどまでに大河ドラマの人物達に心を動かされたことが今まであっただろうかと思う。番組の会津戦争の頃はよく泣きました。本当に心が揺さぶられました。


会津編と平行して兄・覚馬の見る京都守護職編も素晴らしかった。孝明天皇の信任も厚く御所を守っていた会津藩が、歴史の急な流れの変化により朝敵にされてしまう信じられないような経過。御家訓を持ち出されて将軍・徳川慶喜に縛られる理不尽さ。このあたりの流れは毎回息を呑んで見ていました。本当にすごい時代の流れ。


それぞれの俳優さん達も素晴らしかったです。台詞も自然。脚本もサラサラと、決して感情に訴え過ぎることなく史実のみを忠実に再現していたのがよかった。淡々とどの場面も過剰に引きずることなく、あっさりとした脚本のためにかえってリアルな感じもした。

ともかくいくら書いてもきりが無いほど、このドラマの前半には惚れこみました。当時の歴史を会津の視点から学べたことが本当に良かった。それぞれの人物達の逸話を知る事が出来たのもいい。とにかく感動しました。
 

綾瀬はるかさんも1年間本当にお疲れ様でした。彼女は本当にいい女優さんだと思います。和装が似合いますね。特に会津編で紺などの地味な色の着物姿が本当に綺麗でした。若い娘さんから、頼りになるお姉さん、先生へと演技が変化していったのもよかった。最高だったのは会津戦争時。城を守る勇敢な若い女戦士には痺れました。本当にかっこよかった。あの銃を構えた勇姿が見れただけでも、八重さんがこのドラマの主人公であってよかったと思うほど。綾瀬さんはこれからも年齢を重ねるごとにもっといい女優さんになるだろうと思います。本当にお疲れ様でした。


過去数週間ほど、八重さんを主人公にしたのが間違いではないのか…などと書いたりもしましたが、いえいえ、このドラマで山本/川崎/新島八重さんという実在の女性を知ることができた事は本当によかったです。何から何まで型破り。とにかく強い女性。戦になれば自ら銃をとり、男以上の勇気で城を守り、京都に移り住んでからは教師として女生徒を指導し、2人目の夫を亡くした後も日本赤十字社に加盟、若い看護婦を指導し、日清・日露戦争では篤志看護婦として広島や大阪の病院で傷病兵の看護に全力を尽くした…という実は本当に本当にすごい女性。どんなに気が強くて怖いおばさんでも、やっぱり彼女はかっこいい女性だと心から思う。京都編で彼女の面白さや偉大さがうまく描かれていなかったのは非常に残念でしたが、彼女の事を知る事ができたことは何よりもよかったです。


あとは…そうだなぁ…。このドラマ、俳優さん達に最高のはまり役の方々が数名いましたよね。皆好きなんですけど、特に(まったく想像もしなかった)吉川=西郷隆盛の素晴らしさ。はー…かっこよかった。そしてもちろん小泉=徳川慶喜!このお方は最高!最高!最高!たぶん一番のはまり役。飄々として我関せず…まー勝手なお殿様だこと…それにしても綺麗な顔だ。この人が出てくるたびに笑ってしまうほど好きでした。そして綾野=松平容保。このお方も本当に素晴らしかったです。真面目過ぎてね…殿は不器用なんだな…容保公は若すぎたんでしょう。可哀想だった。彼はずーっと悩んでましたね。おっとそれから長谷川=川崎尚之助ももちろん。ステキでした。この人は八重ちゃんといちゃいちゃしてるよりも軍を指揮して怒鳴ってる時のほうがよかった。すごく男らしい。あー…それから後半では谷村=時栄さんの上手さに舌を巻きました。若いのにすごい女優さんです。ま…個人的には…権八君とか平馬君とか官兵衛君とか熱血山川君とかチビ八重ちゃんとか…いろいろといましたけど。とにかく皆さん配役もよかったです。それぞれがよかった。とにかくいろいろとよかった…。人物達を好きになると毎週ドラマが楽しみでした。


最終回50回での感想が、あまりにもダメダメ口調だったため、とにかく何としてでもいかにこのドラマの前半が良かったか…ということを書きたかった。本当に素晴らしかったです。初回から30回あたりまでの回は、DVDBlu-ray購入を真面目に考えています。あの古風な会津の静かな佇まいは本当に綺麗でした。

1年間皆様お疲れ様でした。

 
 
 

2013年12月16日月曜日

TBS 日曜激情『半沢直樹』 最終回



こちらでも日本語TVサービスで日本より遅れて放送。先週の週末に最終回。今録画を見終わった。

面白いですよね。いやーこれニュースなどで視聴率がすごかったと聞いて興味はあったんですよ。どんなもんだろう? 視聴率40%超えですもん。しかし以前『家政婦のミタ』も高視聴率で話題になってたので見たんですが全然面白くなかったんで、このドラマもあんなもんかな…と思ってました。


いやーびっくりやね。ドロドロじゃないですか…(笑)。こんなドラマがウケるなんてびっくり。でもハラハラドキドキ面白いな。

金融関連なんて興味も無く、よく分からないだろうと思ったら、実は非常に分かりやすい脚本。上手いんでしょうね。あの人があの人と繋がってて、この人があの人を貶めようと画策し、そしたらあそことあちらが繋がってて、こことあそこも手を組んでいた…。

そんなドロドロした状況を、主人公の半沢さんがバッサバッサと斬り捨てていくのがまあ痛快。毎回見せ場がありましたね。毎回最後に啖呵を切ってスッキリして次回。だからまたまた翌週も見たくなる。まあ痛快よ…。

実は毎週、問題が解決するのは、たまたま嘘のような偶然があったり、信じられないぐらい運が良かったりと現実味はあまりないんだけど、まあドラマですもの。終わりが気持ちよければそれでよし。リズムも良くてね、中だるみもほとんど無し。

それに一匹狼で頑張ってるかと思ったら、周りの人々もかなり魅力的。二人の同期の友人もそう。女同士のようにベタベタする友情じゃなく、それぞれが独立しながら機会があるごとに助け合う関係もいい。半沢さんと近藤さんの剣道もいい。

それから、一見子供っぽくてワガママで可愛いだけの奥さん・花ちゃんも、実は非常に頭がいい良妻なのも魅力。ほとんどの回では半沢さん、花ちゃんに振り回されてるように見えながら、最終回では彼女も極上の良妻になった。今までにもいろいろと旦那さんの事を助けてくれてるのね。いい奥さんです。
 
いやーしかし…こんなドラマが流行るというのも非常に興味深い。何よりもそれが一番びっくりだ。どうして…? なんでこんなギラギラドロドロむさ苦しい男ばっかりで怒鳴りあってるような話がうけるんだろう。もう最終回なんて、野犬がガウガウ吼えてるようにしか見えませんもん。顔芸もすごくてね。まー大変よ。

面白半分で冷めて見てたんで、感動・涙…などということは無かったけれど、半沢君のここぞという切替しはずいぶん、ほー…と感心しました。へー面白い…。啖呵の切り方も状況も、ほぼ舞台劇でリアルさなんて殆ど無いんですけどね。でもスッキリしますよね。それが気持ちいい。

最後は、おおおおという感じだったんで、続きがありそうですね。


しかしだ…一つだけ文句。

あの土下座はいかんです。

どうやらこの番組のせいで、こういうことを人に強制するのがかっこいいと勘違いをなさった視聴者の方々かいるらしく、暫く前にニュースになってるのを見ましたが、こういう下品なことをあたりまえだなどと思っちゃいけません。
 
土下座というのは、土下座をさせた時点で強制した側の品格が地に落ちるんですよ。させた時点でさせた側が最低の人間になる。だから決してあんなものを人に強制しちゃいけないし、やってもいけない。人と人の関係上ものすごく下品な関係の持ち方。こういう番組を見てすぐに影響を受ける人もいるでしょうから、メディアの方々には気をつけていただきたい。流行らせるなんてとんでもない。
 
今回最終回の、半沢さんが大和田さんに土下座させるのも、ドラマ上の演出のためだけなんですよね。あれ、実際に大和田さんが土下座する必要なんて全くないもの。やんなきゃいいんです。そのかわりもちろん彼は懲戒解雇処分。
 
ああいう感情に訴えたわざとらしい演出はとにかく品が悪いので止めた方がいい。下品です。このドラマの半沢さんの「倍返し」と土下座がやたらと流行ったらしいですけど、こういうものはね…人として品が無い。こういうものがあたりまえになったら困ったものです。まー個人的な意見ですけど。
  

さてさて、最後にこのドラマを見ていて思ったのは、またまたNHKの大河ドラマへの希望(←まだ言ってる)。だってね、こんなに男男男ばかりで喧嘩ばっかりしてるなんて、戦国時代そのものじゃないですか。まわりは敵だらけ。いろんな問題が降りかかってきて命さえ危ない。上司に取り入るか裏切るか…いや斬って捨てるか…こんなドロドロ、生々しい話、戦国時代ならもっと生々しいぞ。
 
いやいや…分かっているのよ。時代劇はもうルックス的にウケないんですね。人物がスーツを着て小奇麗で銀行勤めであれば、同じサラリーマンとしてぐっと来るんだろうけど、鎧兜じゃダメなんでしょうな…。同じようなギラギラした内容でも、NHKの大河ドラマになったとたんに文句を言う人も出てくるんでしょう。実に難しい問題。
 
しかしだね、こんな男男した話がウケるのなら、もっと生々しい話が歴史の話の中にはゴロゴロしていると思うぞ…と一縷の望みを持ってみよう…。
 
 

NHK大河ドラマ「八重の桜」第50回「いつの日も花は咲く」



先週のほうがよかったです。先週で思想的なものをカバーして、このドラマで何が言いたかったのかをほとんど言ってしまったので、今週はさらっと八重さんの残りの人生を走り抜けた感じです。印象の薄い終わり方。


●京都編について

結局、一番の問題は、ワタクシが京都編でこのドラマにすっかり興味を無くしてしまったことでした。もう何度も過去に書いているので詳しくは書きませんが、京都編になってからのこのドラマ、何を描きたいのかが分からなくなっていたと思う。

会津の人々のその後を追うわけでもなく、同志社設立の逸話を詳しく描写するわけでもなく、新島襄さんや山本覚馬さんの業績をなぞるわけでもなく、もちろん政治のことなんて殆ど触れることもなく、かといって会津戦士・八重ちゃんのキリスト教との出会いからの心の変化を描くわけでもなく…、

…なんというか…優しいJoe君といちゃいちゃしたり、学校の生徒と喧嘩しただけ? …なんだかな。

せめて襄さんとの出会いによってもたらされた八重ちゃんの心の変化を詳しく描けば、もっともっと深いいい話になったろうに…。

ほんとに京都編で何をしたかったのかが全く分からなかった。だから興味も薄れた。これが今年の大河の最大の問題だったと思う。


●老けメイク

綾瀬はるかさんはいい女優さんだと思います。若い頃にくらべると今回最終回での年齢の変化もよく演じられてました。和装も落ち着いていてとてもいい。ただここ数回の外見はどうしても違和感がありました。やはり若い。中年の女性には全く見えない。やはり演技だけでは無理。そのあたり、演出の方針なのか、事務所的な方針なのか知らないけど、老けメイクを出来ない俳優さん、女優さん達は本当にもったいないと思う。ドラマの完成度を半分にしてますね。

今回の最後のシーンなんて、能面に真っ黒の真ん中わけヘアで違和感ありあり。顔は色を落として地味にしているけど、どう見ても30代前半。だから会津戦争から長い時間を経た女性の人生という感じがしない。

近年、大河ドラマで老けた女優さんを見た事がないので、もうこういうことは口にしても無駄なんでしょう。業界全体で老けメイクが出来ない事があたりまえになっている。

誰が主役であれ、老けメイクの出来ない20代の女優さんが主役なら、もう歴史上の女性の一生を表現することは無理なんでしょう。ほんとにつまんない時代になったもんだ。


ま…こういう小言を書くのも、このドラマの前半が非常にいいドラマだったからなんですけどね。会津編は本当に素晴らしかったです。そのことを総括しようかどうかは今考え中。