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2012年7月26日木曜日

Perfume新曲「Spending All My Time」に思う -1




聴きました。ありゃー中田さん、ダンス系来ましたね。こりゃリア-ナとCalvin Harrisの「We Found Love」の音質にそっくり。いやコピーじゃなくて欧米のダンス曲ってこんなリズムの曲ばっかりなんですよ。笑えるくらい。ちょっと前にこのブログでも書いたSwedish House Mafiaとか、みんなやっとる音という感じ。ヨーロッパなんてこういう曲ばかりがうじゃうじゃ出てる。そんなあたりを狙ったんでしょうか。ちょっとビックリ。

だって去年出した「JPN」なんて、殆ど歌謡曲路線で「あーPefumeJ-POPにいくんだな、そのほうが一般ウケするんだろう…」などと思っていたんだもの。踊れる曲というよりカラオケで歌えそうな曲が多いとか…ま、そういう方向に進んでいるのかと…。それが今後のPerfumeの進みたい道かと思ってた。


ところが今年いきなり聞こえてきたレコード会社移籍。それに本格的な海外展開。ターゲットジャンルはダンスチャート。配信になったのは純正J-POPの「JPN」。だけどJ-pop路線というのは、ヨーロッパあたりでうけてるダンス曲とは全く違うんですね。「JPN」よりむしろ過去のアルバムの方がまだそちら系の音楽に近いのかも。それなのに何ヶ月たっても、過去のアルバムが配信されることはなく、正直な話、西洋でダンスチャートで押していくのに、本気でやる気があるのかな…とさえ思い始めていた。


そこに出されたこのダンス曲。これは面白いことになったなと思う。とりあえず、前回の「Spring of Life」もダンス曲だし「Hurly Burly」もいける。このままいけば、去年の「JPN」のJ-POP路線から、またダンス路線に戻ることもあるのかもしれない。少なくとも欧米を意識するのであれば間違った方向ではないのだろうと思う。


過去のアルバムが欧米に配信されないまま、今回アジアツアーに向けて、過去の作品のベスト盤的CDをアジア市場のみリリースという形をとったことから、なんとなく大人の事情も解ってきた。アジアでOKになるのなら、いずれ欧米向けのネット配信にも動きがあるかもしれないと思う。いやぜひやって欲しい。というのも初期の名曲たちはPerfumeの海外での可能性の基盤だと思うから。極論を言えば、過去の作品を配信することなく、欧米でのそれなりの成功はありえないだろうとさえ思うくらい。なによりも海外市場に出さないのは余りにももったいない。

それにしてもPerfumeの海外展開、少しづつ本格的に進んでいるのかもしれないなとも思う。まず、これぐらいハッキリしたダンスチャート向けの曲を出してみて、欧米市場の反応を見るというのもあるのかもしれない。とりあえず石橋を叩いてみる感じ。


楽曲としては、まさにここ最近のPerfumeからは、想像も出来ないような内容。だから正直びっくりするし、ちょっと心配にもなるぐらい。歌詞もほとんどが英語。「Spending all my time.  Loving you forever…」と、ほとんど同じ言葉の繰り返し。まぁあきれるほど欧米のダンス曲のフォーマットをコピーしたようなタイプの曲を、日本のアイドルがシングルで出すという(ほとんど)暴挙。面白いです。ここまでリピートばかりの歌詞なんて、「リニアモーターガール」や「Take me, take me」「Butterfly」あたりぐらい? よく思い切ったなと思う。このあたりの極端さにも、海外が視野にあるからじゃないかと思わずにはいられない。


じゃあ海外ではどうなのか。この曲はどちらかと言えば、前述のリアーナの曲やSwedish House Mafiaあたりがうろうろしているような界隈の音楽に聴こえるんだけど、どうなるのか全く想像できないです。今までのダイハードファンは何を出しても好きでいてくれるだろうけど、それ以外のカワイイもの好きJ-POPファンが果たしていいといってくれるのか。それからそもそもJ-POPPerfumeなど聴いたこともない、部外者の若い衆がこの曲にDavid Guetta(欧米の人気者)を聴くような感覚で興味を示してくれるのか…さっぱり分からないです。ほんとに挑戦したなという感じ。

うわー、それにしても何度聴いてもPerfumeっぽくないわー。次回は楽曲についてもう少し。


追記:一昨日からこのページに尋常ではない量のアクセス数があって何事かと思っていたら、日本のPerfumeファンのelf51様がリンクをして下さってました。有難うございます。感謝してます。(81日)