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2012年7月11日水曜日

NHK ドラマ10『はつ恋』第7回-Promise


Loaded, and exhausted…。あー疲れた…へとへとです。こんなにまぁドキドキしたドラマもめずらしい。何度もテレビに向かって声を出したものだから、旦那Aがびっくりして何度も2階から降りてきた。ああああぁ疲れた…。


ネタバレ御免

とうとう行き着くとこまでいってしまいました。しかし俳優さん、女優さんがすごいです。脚本もはんぱない。ここまでリアルにいろんな事を描き切って、一切の綺麗ごとを切り捨てた怒涛の最後に、大きな拍手。よくぞやりました。まさかNHKでこんなドラマが見れるとは。

何度もテレビに向かって大声をあげたその記録。

まず三島先生との逢瀬。ああぁとうとう。「えーっいかんっ止めろっ!」…しかしこの場面、美しくて切ないんですよ。これはもう俳優さん達の力技。特に木村さんはすごい。ほんとうに愛しくて哀しくて切ない顔。演技と思えないような表情。見ててドキドキした。普通ならこんな場面、「チープな芝居にしやがって…これだから不倫ものはしょうもない」と怒るところなのに、俳優さん達の迫真の演技のせいで、いつの間にか「なんだかヨカッタネ…」などと思ってしまう始末。上手い役者さんたちの演技ってすごいなーと思う。

翌朝、潤ちゃんが布団の上で起きたままなの。「え~っ潤ちゃん寝てないの?」。その後帰ってきた緑さんのいたたまれなさ。潤ちゃん怒ってますよ。

幸絵さんが、ホテルで本を開くとハラリと落ちるメモ書きのメッセージ。「ぎゃーーーっ!」

そのメモを持って潤ちゃんのオフィスに現われる幸絵さん。潤ちゃんの目が怖い。狂気が見え始める。怖い。そのメモを持って潤ちゃんに近づく眼鏡っ子。「ごらあっちへいけっ!よけいなことするんじゃねえっ!あ、握りつぶした。」

その後、公民館で会う緑さんと三島君。「ズット…イッショニ…」と言う三島君。そこで緑さんが突然「私には大切な家族がいるの。今までなかなか思い切れなったけど、これでホントに最後ね。サヨウナラ…。」 「えーっオイオイオイオイオイオイ一回○○したらそれでスッキリしたのかっ、あんまりだろーっ!大切な家族がいるって…じゃあ何で○○したんだよぉーっ!もう取り返しがつかないじゃないかっ。なんて身勝手な自己中女なんだっ!こら、そこでニコニコするんじゃないっ。」その直後、様子を見ていた潤ちゃん。「ああーっ!」

もちろん、潤ちゃんは怒りまくります。「そうそうそのとおり! あ、でも悪いのは三島君じゃないですよっ、奥さん奥さん…」


二人が家に帰ってきた後、最後のシーンでの会話のリアルなことリアルなこと。怖いです。もちろんこれも脚本と俳優さん達が上手いから。緊張感がすごくてピリピリ痛い痛い。緑さんが黙りこくったときには「ダメっ言うんじゃないっ、言っちゃダメっ!」とまた大声をあげた。でも「ゴメン」と言ってしまう緑さん。「ああぁどうして言う…。」 その後の潤ちゃんの怒り。「はい当然です当然です、あなたが正しい…ごもっとも、ごもっとも…」そうこうしているうちにクレジットが流れ始めた。潤ちゃんに三行半を突きつけられる緑さんが、もうどうしようもないほど汚い女に見えてしまった。ほんとにリアル。女優さんてすごいなと思う。

これは辛いです、ほんとに。俳優さん、女優さんがとてつもなく上手いから、もうリアルで怖い怖い。三島先生と一晩を過ごしてしまう場面なんて、大変けしからん場面な筈なのに、緑さんが余りにも切ない表情なんで、なんだか納得してしまう。私は絶対ありえないけど、そのあたりは正しい正しくないではないんだろうな…と思うくらいいいシーン。だけどね…後が無いんですよ。あるのは泥沼の不幸と後悔だけ。それがたぶん世の中のほとんどの人達が、こういうことを出来ない(しない)理由。感情に流されることが本当に幸せなことなのかどうなのかは、一線を越えて向こう側に行った人にしか分からないんでしょう。

だけど、このドラマのいいところは、その後の「残酷な家族の崩壊」をおざなりにせず、隠すことなくしっかりと描ききったことでしょう。これは辛い。傷口に塩をすり込まれるような痛み。見事です。これが現実なんでしょう。オイタをしたら結果が付いてくる。脚本がそれを逃げていない。ここまでやるのなら、不倫話もリアルな人間のドラマとして見れるということ。すごいドラマ。


あいかわらず、3人の役者さん達がすごいです。潤ちゃんの公民館での荒々しさ、その後、自宅に帰ってきて緑さんにダメ出しをするときには、ものすごく怒ってるのにやっぱり表面は優しい…。だけどその表情がだんだんと本気の怒りに変わってくるところなんて、ほんっとに怖い。緑さん、もう後が無いです。こういう普段から優しい人は怒らせたら後がない。最後にママを追って、バスを追いかける健太君を抱きかかえる潤ちゃんの後ろ姿を見ながら、気持ちがどんより言葉が無いほど悲しくなった。



★ところで先週スタジオパークの青木さんを見て、なんだかこの人好きかも。あの柄パンツに雪駄で大雑把な感じもいい。ブログも見たら絵も上手。なんだか好きな俳優さんになりそう。