能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2017年10月2日月曜日

犬さん達と知り合った話



日記的なものはあまり書かないつもりなのだけれど、嬉しかったので記録しておこう。

***

入り口が大通りに面していないので今まで行かなかった近所の公園に初めて出かけてみることにした。高台にあるその場所から夕暮れ時の海を見ようと思った。
 
階段をのぼって公園に入ると、ちょっと向こうに白い犬がいた。こちらを見ている。じーっと見ている。大きな犬だ。白い顔に黒い目がボタンのように2つ。可愛い顔。大型のプードルだろうか。
 
腰の辺りでパーに開いた手を振って小さく「ハロー」と言ってみた。白い犬ははっとしたようにうなずき、ゆっくりとこちらに向って歩き始めた。
 
周りにはいつの間にか3頭ほどの大きな犬達が騒いでいる。わらわらと駆け寄ってきてこちらの腿のあたりを嗅ぎ回り、撫でようと伸ばした手に濡れた鼻を付けてへらへらはぁはぁと動き回る。ずいぶん元気がいい。
 
どの犬も前を歩く旦那Aを先に取り囲む。彼にわらわらと挨拶をした後ですぐにこちらにもやってきてまた同じようへらへらはぁはぁと周りを取り囲む。全身がくるくるのカールに覆われた白い犬もやってきた。他の犬に混じってこちらを嗅ぎ回り尻尾を振ってへらへら笑っている。
 
白い犬の背の高さはこちらの腿くらい。カールに覆われた背中もとても長い。その背中がこちらの腿の前面にぴたりと寄り添って動かなくなった。道をふさぐように脇腹をこちらの腿の前面に寄せてじっとしている。じーっと立っている。あれれ。
 
ほかの犬達はいつのまにかあちらに走っていった。旦那Aもいなくなった。

白い犬はじっと動かない。こちらの両腿にピタリと身体を寄せてじーっとしている。ふわふわのカールに覆われた後頭部が誘っているので、おそるおそる頭を撫でる。掌を顔の横に回し犬の頬から顎に手を伸ばしてさわさわと撫でてみた。犬はやっぱりじっとしている。

そろそろ行こうかな…と一歩後ろへ下がり体の向きを変えようとしたら、白い犬は顔を上げ首と頭をうねうねとくねらせてこちらのお腹に頬を摺り寄せてきた。そして少し身体をずらしてまたこちらの両腿にピタリと脇腹を寄せてくる。またじーっと立っている。

頭を撫で、背中を撫で、両手で頬の毛を持ち上げ、手を伸ばしてふわふわの顎の下を撫でる。なんだか私好かれてるんだろうか。可愛いね。この子は大きいけれどなんだか優しい。

23度と身体の向きを変えても同じように犬さんに前方をブロックされるので、しばらく犬さんを撫でて立ち止まっていたら、飼い主のおじいさんがゆっくりとやってきた「そろそろ帰ろうか…」。「女の子ですか?」と聞くと「うん…シニアなんだけどね。」「可愛いですね…」少し会話をする。白い犬さんはそれでもこちらにピタリとくっついて離れない。うわーなんだかすごく可愛い。

おじいさんがすぐ近くに来たところで犬さんはやっと離れてくれた。これからお家に帰るそうだ。「バイバイ」と犬さんの背中を撫でて別れる。


どうやらこの公園は、この近所に住む人々が夕暮れ時に犬を連れてくる場所になっているらしい。見回すと大中全部で6頭ほどの犬が自由に走り回っている。元々ドッグパークではないのだけれど近隣の愛犬家の間でいつの間にかそういう風に使われるようになったものらしい。4人の飼い主さん達がこちらのベンチに集まって雑談をしている。軽く挨拶をする。

見回すと旦那Aが遠くのベンチに座っていた。2頭の犬が周りを走り回っている。

そちらに向うと2頭の犬が全速力でこちらに走ってきた。白に茶のブチの色素の薄い犬…鼻はピンクで目の色も薄い…赤白のアイリッシュ・セッターだろうか。そしてがっしりとした茶色の犬…ピットブルの雑種だろう。それぞれハッピーで元気がいい。

先ほどの白い犬はおばあちゃんで優しい物腰だったが、この2頭はまだ若い。はちきれんばかりに元気がいい。へらへらはぁはぁへらへらと寄ってきて所構わず嗅ぎ回りまわりをぐるぐると動き回る。背中に触るとがっしりと固い。パーンと弾き返されそうなくらい身体に力が漲る。わらわらわらわらと常に動き回っているのでゆっくりと頭を撫でることもままならぬ。

圧倒的に元気がいい。元気元気元気。ぱたぱたと気ぜわしく尻尾を振り、高速で動き回って所構わず嗅ぎ回り、走り去ってはまた全速力で賭け戻ってくる。すごいな。犬さんは元気がいい。


猫は柔らかい。触ればフワフワの毛。身体もふにゃふにゃと柔らかい。胸の下に手を入れて持ち上げれば溶けるように身体が掌に吸いつく。その柔らかさが何とも言えずかわいくて、思わず鼻や頬を寄せる。ふんわりといい匂いがする。

しかし犬は激しい。元気がいい。びっくりするぐらい元気がいい。身体も固く筋肉が張り詰めている。まともにぶつかったら23メートルは弾き飛ばされそうだ。

それに大きい。遠くから見ればスリムで上品に見える犬も、目の前で見るととても大きい。胴周りは私と同じくらいあるのだろうか。重そうだ。持ち上げるのも難しいのかも。犬さんはがっちり大きい生き物なのね。

わらわらと動き回り、追いかけっこをし、草に顔面ダイブをして頬をすりすりしながら転げまわる。急に立ち止まっておしっこをしたり所構わずウンウンを落としていったりする 😭 おぉ…困ったね…いろいろとびっくりさせられる。

犬さん達はその後も公園中を走り回って好き勝手、自由にわらわら遊んでいた。新しい犬がやってくると、全員で取り囲んでお尻の匂いを嗅いで挨拶。すぐに馴染んで一緒に走り始める。友達になるのも早いらしい。犬は猫ほど気難しくないのだろう。

先ほどの白に茶ぶちの犬とピットブルの雑種犬は、時々こちらに様子を見に来てへらへらはぁはぁ言ってはまた走り去っていく。陽気な生き物だ。

山の陰にお日様が沈んだので家に帰ることにした。立ち上がると犬さんたちはまたわらわらと走り寄ってきた。皆の頭や背中に触ってお別れ。飼い主さんたちに軽く挨拶をして車に乗り込む。

この公園は楽しいかも。また夕暮れ時に見にこよう。夕日と犬さん達を見にこよう。